公演情報
「粛々と運針」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
2017年初演、2018年に再演されたiakuでターニングポイントとなったといわれる一作を、新たに上田一軒の演出と新しいキャストによる三演め。95分。大阪をへて三鷹市芸術文化センター星のホールで4月19日まで、そのあと新潟。
https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2026/04/post-9f6331.html
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/04/17 (金) 14:00
初演と、こまばアゴラ劇場での上演を 3回拝見していて、今回で 5回目。
これまでは演出が横山拓也さんご自身、今回は上田一軒さん(と言っても横山作品の演出で拝見しているぐらいしか存じ上げていないが)。
丸い結界に囚われる我々。その外側からチクタクと時を縫う結と糸。終演後の挨拶、お二人がカーテン コールでは 4人と一緒に並ばれると思っていたら、再び上演時の位置に付いて挨拶をしておられた。交わらない関係/位置。
結と糸を演じられた、林 英世さんの人生を極めた達観、鄭󠄀 梨花さんの生まれて間もないといった空気感が印象的だった。
実演鑑賞
劇場内に入り、最初に目に飛び込んできたのは、銀色の巨大な輪が吊られた舞台美術でした。初演は新宿眼科画廊とのことで、空間性を考慮すると、舞台美術は全く別物でしょう。これは、今回の舞台美術で観劇した後だから感じたことですが、舞台美術がここまで大きく変わると、観客の観劇体験は全く変わってきます。無駄のないシンプルな舞台美術が作品の魅力に大きく貢献していました。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/04/12 (日) 13:00
座席1階
宿ったかもしれない命、消えていくことを決断した命。2つの家族の物語が融合していく見事な会話劇だった。極めて緻密に練られたと思われる脚本、そして構成。8年前の初演というこの舞台は、いまも輝いている。
3度目の上演で、台本をチェックして練り直し、これまでとは趣きの違う演出がなされたという。自分は今回が初見だが、生と死をクロスさせる2人の女性を階段で上がる高い位置に置き、時計の針を進める踊り場とした舞台装置は見事だった。
物語は母親が命に関わる病で入院した二人の息子、子どもは作らないという前提で家を新築した夫婦の会話が交互になされる形で進行する。その中で、それぞれが置かれた立場、胸の中にしまい込んでいた思いが少しずつ明らかにされる。同時進行だから、物語の進行のスピード、セリフの分量などをかなり綿密に考えて組み立てたことが伝わってくる。
横山劇の特徴である、世相をうまく捉えた群像劇が今作では映えた。親密な間柄であっても、血を分けた兄弟でも、実際に言葉に出さないと相手には通じないし、思いを受け取ることはできない。それは言葉をまだ持たない生まれようとする命にも、これまで懸命に生きてきた命にとっても同じである。リアリティが涙を誘う、秀作と言ってよい。
これが当代人気劇作家の原点かな、とも思った。三鷹まで遠征しても絶対に損はない。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2026/04/11 (土) 13:00
なんという台詞劇だろう。芝居を観ていることを一瞬忘れる。
よその家族をのぞき見しているような変な緊張感。
登場人物全員に共感してしまう。
理解してもらえないもどかしさに息苦しさを覚える。
脚本と演出、役者陣のすばらしさに圧倒された95分。
実演鑑賞
満足度★★★
幾何学的なデザイン。ステージと客席はシームレス。大きな円形の輪っかが天井から吊り下げられている。バックには左右から登る階段と中央の谷間、その上に白く長いシーツが被さってM字を描いている。開演すると円形の輪っかが斜めに降りて来る。階段を登って鄭󠄀梨花(チョン・リファ)さんと林英世さんが左右に腰を下ろし、白い布を手に取り縫い物を始める。チクタクチクタクと。運針=並縫い。輪っかの下りた中央がステージ。その外では椅子に座って出番まで待っている役者達。
中山義紘(よしひろ)氏と佐々木ヤス子さん夫婦の物語。オカマを掘られて首にコルセットを着けている中山義紘氏。夢だった一軒家を建てローン返済の為にもバリバリ働く佐々木ヤス子さんは課長代理38歳。家の周囲で子猫の声がする。猫を見付けたい。中山義紘氏は小動物が苦手で見付けた所でどうするの?と口論になる。変な空気。佐々木ヤス子さんはある相談をする。
花戸祐介氏、鈴鹿通儀氏兄弟の実家。家を出て結婚もしている弟と40過ぎても高校出てずっとコンビニのバイトを続けているだけの兄。母親が膵臓癌で入院、手術が必要。本人は尊厳死を望むと言う。それに肯定的な弟と絶対に許せない兄の口論。
三組の会話が並行して語られる。
佐々木ヤス子さんは38歳設定にしては若すぎる。井上貴子と福田麻貴をフュージョンさせたような感じ。凄く魅力的な女優。
中山義紘氏は村野武範の若い頃みたい。
テーマは「生と死と自分と他人」。ずっと自分のことも含め考え続けてしまうような舞台。
是非観に行って頂きたい。
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白かった☆「命果てる」と「命宿る」。対極の問題を抱えてるそれぞれの家庭がリング(輪)の中でリンクして行く珠玉の会話劇✴️後半4人での会話はリングの中がプロレスのリングに見えてくる位会話という技の攻防が凄まじく「演劇という名のバトルロワイヤルや〜‼️」
二つの問題はデリケートなんで役者の技量が問われる難しいテーマやと思います★その意味では全キャストの卓越した表現があってこの素晴らしい作品が生まれたのは間違いないです🎵4人のリアルな意見の対立に鄭梨花さんと林英世さんの天使が会話するような世界観のコントラストが好きでした☆