満足度★★★★★
笑いつつも実は怖い
二兎社公演38『兄帰る』大千秋楽を観劇。初演は未見。
永井愛さんの練られた脚本、丁寧な演出、一体感のある上手い役者陣で安心して観ていられた。
クスクスと笑いながら、最後にどん!と闇がやってくる。
本音と正論、家族と親族、厄介だけど避けられない現実の関係性。正論の象徴であるミニバラが哀しい。
満足度★★★
これで、岸田賞は意外
永井愛さんは大好きな劇作家であり演出家です。
永井作品に、何度も感激を頂いた身としては、この作品にも、感動を頂いたと錯覚しようとする自分もいたのですが、やはり無理でした。
途中までは、面白く拝見しました。ですが、正春の登場あたりから、時計が気になり出しました。
あー、これは、永井さん、シチュエーションアイディアに重きを置き過ぎて、人間描写がおざなりになっていると感じました。
全体を通して、手際の悪い脚本の粗が目立ち、居心地が悪くなりました。
結局はそういうことなのねとわかるまでの、枝葉末節、装飾を施し過ぎた、引っ張りすぎの脚本に、冗満さを感じて、後半退屈でした。
20分は、余計な部分があったように感じます。
素敵なセンスのインテリアは、芝居の中身とも関係する、重要な舞台セットですが、部屋の奥に見える植木の置いてある窓の外の景色が、マンションのベランダ風で、そこから庭に続くという設定なんでしょうが、どうしても、家族以外の人達が羨んで話題にする、百日紅の咲く一戸建ての庭は想像出来かねました。
役者さんは、どなたも、気持良い好演です。ただ、皆さん、演出に忠実過ぎたきらいもあります。御自身で、役の気持ちを掘り下げて下さる役者さんがいらしたら、もっと深みのある舞台になった気もします。
満足度★★★★★
共感できる。実に面白い。
ある、ある。こんな叔父さん、叔母さん、いるいる。こんな人間関係、身近だよ。なんて、思いながら、心の中で相槌を打ちながら観ていました。実に面白い。役者の皆さん、みんな上手い!素晴らしい!また観てみたいと思わせる実に良くできた作品です。客席に若い人が少ないのはどうしてだろう。ロッパ
満足度★★★★
戯曲が面白い
明るく清潔(そう)な舞台でドタバタ喜劇風演出もあり、大いに笑いが起こってた。でも本当に恐ろしい話。登場するのは嘘や脅迫で他人を陥れ、自分は得をしようとする醜悪な人間ばかり。やはりとても面白い戯曲。休憩込みで約2時間半。
満足度★★★★★
緊張感がだんだん上がってゆく・・・・
話もセットも音響も役者さんも凄く上手でありました!
惜しむらくは、もっと前でカブリツキで見たかったなぁ(^^)とか贅沢に思いました
ボタンの掛け違いのような大きなズレではなく、
意識の方向性ぐらいのズレが、
どんどんと淀みなく修正不可能になってゆくような・・・。
そんな人間の心情を舞台上の皆さんが、
素晴らしい演技で魅せてくださいました。
(2時間半+休憩10分)
伝わる緊張感のせいか、
マナーの悪い観客は自分見るかぎりいませんでした。
中高年のちと裕福そうなご夫婦客が多かったからでしょうか(^^)。