無差別 公演情報 無差別 」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
21-39件 / 39件中
  • 満足度★★★★

    たっぷり。
    2日間しかないので、初日はアリーナ(予約時に張り切りすぎたのか、六角形の最先端中央だった…)で、合ってないとは思いつつも、目の前に役者の目がある。
    顔っていうか、目がある。
    手を軽く置く音も聞こえる。

    のに、激しい動きでは聞き苦しい踏み音もたてず、ブレスも安定。
    どんな稽古をしたらこんな身体表現ができるのだろうと、またもや思った。
    ほとんどの役者が唾を飛ばさず動きの中で汗を散らすのみ。。。
    ファン気分満喫しました。
    鼻水出るほど泣いて知り合いにひかれた。

    2日目。
    少し間をあけ、壁に写る影も楽しみました。
    イムズだからね。
    影すらも計算の内であるような濃淡と大きさ。
    (いや、分かってるんだろうな)

    同じとこでも泣いたし、違うとこでも泣いた。

    それぞれの「命」と「心」と「摂理」の根底に響く観客への訴えを勝手に感じてしまい、中屋敷さんにも「世阿弥でなく、観阿弥の世界感を感じました。」と伝える事ができたので、ファン心理として満足。

    天神様と狗子の存在が、自然居士の役割を代弁し、民衆と幽玄の境界にも思えたからかもしれない。

    あとは「母性」と「女性」に対する中屋敷さんの想いなのかな。
    人之子の「命」と「心」が、もしかしたら、最も素朴な生命の根源だったのかもしれない。とか思いながら、最も鼻水垂らして泣きました。

    追伸・柿パーカーの素材いいです。めっさ暖かい。
    大阪のひと、もう寒いから無くなる前に買ったが勝ちですよ。
    九州ですが、既にはおってます。
    …柿喰う客をなんでこんなに好きなのか、自分でも気持ち悪いよ、ごめんなさい。

    ネタバレBOX

    原爆が出てくるから原発事故と絡める感想も多く出ると思うけど
    普遍的なテーマとして
    「人が御しえるもの」と「自然の摂理に敵わないもの」という対極
    あるいは
    「差別と区別」をうむのは誰なのか?てとこで素直に観ればいいと思った。
    カムイ伝知ってる人ならこの感覚分かってもらえるかも。
  • 満足度★★★★

    難しくて重かったけど
    魅力的な役者さんがたくさんですごく楽しめた。
    中屋敷さんがオーラに包まれていたけど、ロビーでは人間に戻っていた。

    ネタバレBOX

    エンタメ、ミュージカル中心の友達にすすめて、どきどきしたけど、
    かなり楽しんでもらえた。良かった(*´∀`*)
  • 満足度★★★★

    疾走感が楽しめるが、甘さも
    いっぱいの趣向を詰め込んで、日常からかけ離れた世界を圧倒的なスピードで駆け抜けたという舞台で、楽しめた。大きな構成で展開する物語には、3.11からの再生へのメッセージが込められている。
    だが、その大きな構成がどこか甘い。たくさんのテーマを詰め込みすぎていてそれぞれが際立たず、エピソードの繋がりもいまひとつだった。

    詳細は、演劇感想サイト「福岡演劇の今」 http://f-e-now.ciao.jp/ に書いています。

  • 満足度★★★★

    重いのだけれども
    役者の動作や表情、照明、音響をフル活用して、喜怒哀楽を表現されていた。

    ネタバレBOX

    今回の作品は、被差別部落、身体的・社会的差別、戦時中、恨み、等重いテーマをあえて使用しているとのこと。
    重いテーマで観客を追いていくのかと思いきや適度な笑いも忘れない。
    恨み茸からキノコ雲へのつながり方も「あぁ」と気付く。
  • 満足度★★★★★

    神掛かってる
    観客に、そして神に捧げる(!?)演劇、美しいなぁ。「言葉」も「動き」も「音」も「光」も一体となって、もう寸分の隙もなくて、ただただ見惚れる。この役者達の身体性の高さはなんだろう、圧倒的なフィクションに身を委ねるだけでこんなに心震わされるんだなという感じ。まるで、漫画「火の鳥」を読んでいるような、壮大な世界観、日本人の進歩と調和、視点は人間に留まらず、世界は無限に広がる。見る度に、もう1回見たくなる麻薬のように刺激的な劇空間は今回も顕在でした。

  • 満足度★★★

    熱演だが
    ちょっと単調で苦手な作風。舞台が中央のみなので、端に座ると首が疲れる。

  • 満足度★★★★★

    日本!
    日本に生まれてよかったなーとしみじみ思います。森とか山とか神様とか、様々なことが喚起させられて、観ている時も観た後もジワジワと色々な想いが掻き立てられます。その辺に生えている木にも何かが宿っている気がして不思議な気持ちになりました。この作品を海外の方が観たらどう映るのでしょうね。作品を観て日本という国を改めて意識したのですが、逆に言うと(という表現が正しいのか分かりませんが)、観て思ったのは、平成という時代の難しさ、平成の今を画くことの難しさ、平成の中に日本を見ることの難しさ、ですかね。なんかそんなことを感じました。「言葉」に関するアフタートークも面白かったです。

  • 満足度★★★★

    どんどん進化していく
    柿喰う客 の芝居は、予測がつかない。本作は見事に統制され、圧倒されるばかりである。照明の使い方、音響やダンスも見事ににはまっていた。
    アフタートークで、中屋敷さんが求めているものは人を超越したもので芝居をやりたいということを語っていた。
    七味さん、玉置さんも一段と輝いていた。

  • 満足度★★★★★

    無題470(12-213)
    19:30の回(曇り)。18:55会場着(受付は18:30)、受付(全席指定)、19:00開場。「シアターイースト」としては初めて、「柿喰う客」は3作目、シェイクスピアが
    ダメなので少し遠のいていたところ、深谷さんの女性3人のお芝居をみたことがきっかけで今回の観劇に。目の前が舞台で目線=床面だったのでよくわからなかったけど、正五角形だったのだろうか、客席側には何本も小さな照明がセットされ(東京芸術劇場のシールがみえる)、奥になると照明そのものが足の踏み場がないくらい置いてある。舞台上には黒い鉄棒の枠組み、なんだか原子構造をみているよう。無機質な音が聞こえ、鐘、鈴、笛...カンカン、リンリン、または鳥の鳴き声のような...どうも森の奥深くに来たような錯覚。19:20前説(場内アナウンス、19:30「間もなく開演です」の案内、19:34上手から男登場、20:50終演、21:31アフタートーク終了、ゲストは和泉流狂言師 野村万蔵さん、これがものすごく面白かった。お話そのものは「日本昔話」「民話」調、時は終戦前後、照明、キャラクター、セリフのハーモニーがとてもよかった。座ってみていると、思いっきり見上げることになるので迫力あり。

    ネタバレBOX

    (メモ)
    ◆中屋敷
    人間だけの世界ではなく、人以外がででくるお芝居が好き、神、幽霊、みえないものを表現することができる
    実際目の当たりにしてしまうと引くが、芝居では泣いたり笑ったりできる
    このところ隣の家を覗いているような芝居が多いと感じている
    人間でないものの視点から
    キーワードは奉納
    神様にささげられるようなお芝居をやってみたかった
    全身全霊をささげるようなもの
    がむしゃらにカラダを動かすダンス
    キノコに対する侮り→キノコの雲への展開(しっぺ返し)
    高校時代からのピンクパンサー(お守り)

    ◆野村
    型にはめられる、型をうちやぶる面白さ
    擬人化、親近感、人間でないものを題材として自由に表現してきた
    神話の世界にすでに芸事が現れている
    能舞台の「柱」について
    邪気
    人間が怖れているもの、自然や神
    舞台の上で芸能として伝えてゆく

    光と闇の間で繰り広げられる物語、隈どりされた「眼」、突き刺さる「コトバ」、天高く上りつめる神(強欲)、頂上で吼える、そこから見下ろす下界のものたち。忌み嫌われるもの、異なもの、劣るもの、欠落するものがみせる激しい「いのち」への渇望、その「いのち」をあっけなく押しつぶす「キノコ」...何処までも続く闇の一歩手前でみえてきた物語。

    お話そのものがもう少しストレートに伝わってきたら、と思いました。
  • 満足度★★★

    初見
    新装した池袋芸術劇場へ。
    とてもバランスが取れてたお芝居でした。しかし、肝心の物語が面白くなさすぎて何度か落ちそうに。素敵な役者さん、照明、演出、だっただけに勿体ない印象。オリジナル脚本ではなく既成の脚本の方が劇団の魅力が全面にでるのではないでしょうか。

  • 満足度★★★★★

    よかった。
    面白かったです。
    上演時間は77分とアナウンスがありましたが、私が見たときも90分近くあったように思います。
    上演後のアフタートークで中屋敷さんが
    「この芝居で見せていることが自分の意見ではない。見る人がどう感じるか。脚本・演出として表現していることを、全て正しいとは思っていないし全て間違っているわけでもない」という感じのことを(メモとってないので正確じゃありません)言っていたのが、すとんと腑に落ちました。

    差別の反対が平等ではなくて無差別だというオチも、ワタシ的に腑に落ちました。

    これ以上重くなったらたぶん苦手だろうなと言う手前あたりで楽しめました。

    照明器具にぐるりと囲まれた円形のステージは、私には太鼓の上か何かに見えたのですが、斎場、俗人を阻む結界に守られた祭祀儀式を行う場所だったんですね。

    前から3列目だったので7人の役者さんの魅力的な表情が間近で見られて、グイグイ惹きつけられました。
    七味まゆ味さんと深谷由梨香さんが大好きなのですが、葉丸あすかさんの健気さにもグッときましたし、大村わたるさんには笑わせていただきました。

    ありがとうございました。

    ネタバレBOX

    アフタートークでの話。

    中屋敷さんが俳優として自分が出演した理由を
    「実際にいるであろう神様の天神様を出し原爆を扱うからには、自分が引き受けないと行けないと思った」
    と言ったとき、なぜだか感動してしまいました。

    そして、余談ですが「赤穂浪士を(大石親子以外で)三人言えますか」と舞台から尋ねられたとき、勇気が出ず手を上げられなかったのが心残り。
    (一瞬あげようかと思ったんだ。目の前だったし。)
    『大江戸鍋TV』のAKR47(笑)のおかげで堀部安兵衛、原惣右衛門(井深くん♪)はもちろん、大高源吾も片岡源五右衛門も岡野金右衛門もいえたのになぁ。
    中屋敷さんと会話?するチャンスをのがしてしまった。くうっ。
  • 満足度★★★★

    お客に西野カナ的な共感を求めない骨太な御芝居?
    実質上演時間85分。
    評価は★3.5くらいが妥当かもしれないが、演出と役者の演技・身体表現がおもしろかった。

    感想は色々書いたのですが2回ともログアウトしてしまいも書く気力が無いです(泣)

    中屋敷演出のアングラ劇といった風情。

  • 満足度★★★★★


    面白い。77分。
    玉置玲央はホールでの挨拶もしっかりしてて印象がいい。

    ネタバレBOX

    忌み人として蔑まれ、赤犬殺しを生業とする狗吉(玉置玲央)やその妹・狗子(七味まゆ味)ら人と山の神々と狗子を母と慕う赤犬・人之子(葉丸あすか)らの神話。

    狗吉…人(日本人)と認められたくて大楠古多万(大村わたる)の枝を持ち帰った後、戦地へ。天皇が神から人になったことで神がいなくなったとし、狗子と国を産もうと交わる。
    狗子…穢れないよう狗吉から教育され、狗吉が殺した狗の子(人之子)を育てる。穢をしらないため神々の声が聞こえる。被曝により蔑まれる。
    人之子…狗子からの言いつけで、舞を踊れる真徳丸(永島敬三)を連れ帰る。狗子が大穴に落とされ、自分を食べてとその身を大穴に投じる。
    日不見姫神(深谷由梨香)…盲目で手がない片輪のモグラ。モグラ達に抱かれることで大楠古多万を殺し山の神になる。色々子供っぽい。真徳丸の舞に感動し惚れるが、そのせいで神でいられなくなる。
    大楠古多万…神の座を失し、狗吉に枝を切断され、体にキノコが生えてきてしまう。
    天神様(中屋敷法仁)…元人間。妬みのチカラで神に。
    真徳丸…盲目。その人の命(を受けて)舞をまう。人でないものがみえる。

    神と人が混在してた時代。そこから戦争を経て、原爆の投下、終戦、戦後の日本。世界も変わり人も変わり、神も変わる。結局、そんな中でも、昔も今も人は一生懸命に生きる。
    ラスト、大穴に落とされた狗吉と狗子の国を生むってのも、生きるってことになるだろうし。モグラなのに手のない日不見姫神も、何度も抱かれて生をもぎ取ったわけだし。狗吉は手榴弾での自爆ができなかったし。そこに、神も人も獣も差別はないということかと思った。そんな美学というか願い、かな。

    今より生死が身近な世界を通して、生きることの恐ろしさを描いた舞台。セットも中央の鉄棒を組み合わせたモノクロな色彩でずっしりしてる。役者がそれをスイスイ登って上から見下ろす絵がサマになってた。かっこいい。スーツってのがいいチョイスだったのかも。

    役者は、葉丸あすか、玉置玲央が良かった。
  • 満足度★★★★

    無差別に、降り注ぐ
    すごく良かった。今までに私が観た柿オリジナル作品でNo.1かも。最初はなぜに民話調?と思ったけど、荒々しく脈打つあらゆる命をことほぐ、祈りの演劇だった。野蛮で嫉妬深くて愚かでチャーミングな日本の神様が、劇場に降りてきてくれた。もうちょっと笑いが多い方が好みかな。

  • 満足度★★★★

    さすが
    スタイリッシュでテンポが良く、重いテーマだが笑いもありメッセージもあり、安定感抜群で全く飽きさせない90分。
    まだ公演前半だが完成度が高い。
    面白かった。

  • 満足度★★★★

    予想外展開、良い!連休のお勧め
    悪趣味からしか見ていないんですが、どんよりとした空気で始まり最後も混沌とした希望と絶望のような圧力がある、神話寓話的な話は柿さんでは初めて見る内容でしたが、特殊なセットで展開する身体力の高い舞台は、かなり迫る瞬間がありました。90分と時間も丁度よいです。物語は別々に掘り下げると面白そうな2軸が集合するラストは重い結果なのですが。痛く刺さる事なく気軽に見れてしまうのが、★ひとつ足りない所かな。ブログはまだ始まったばかりでネタバレしますから連休明けにリンクします。そうそう、メンバーが大幅に変わって、増えてるのも驚きです。こっそりブログリンクしまひした、ネタバレ注意です

  • 満足度★★★

    バイバイ
    題材の割に踏み込みが浅いように思う。
    けどまぁ、いいのか。神様の話だから。
    なんだかなぁ、柿はもういいや。さいなら。

    ネタバレBOX

    なんつうか、作品の出来不出来とか動員数とか関係無いとこ行っちゃったね。
    可愛げなくなった。
  • 満足度★★★

    「劇団力」を感じる
    さすがオール劇団員による公演!って感じの、「密」なステージ。
    始まりから終わりまで、空気の「濃さ」はさすがとしか言いようがない。

    「これぞ、柿」っていう感じの、柔軟性とダイナミクスに満ちた身体表現の一挙一動に見ごたえがあって楽しい。
    照明や美術も印象的。

    ただ脚本はいろいろな意味で新鮮さがなかったような。
    「作:中屋敷法仁」とあるにもかかわらず、作劇や「神話」や「戦後」についての語り・視座が、女体化シリーズのような「語り直し」の域を出てなかった気がする。

    また5月に結成当時からのメンバーが抜けてしまったことによって、良くも悪くも劇団員の「均質性」が(特に「声」の面で)高くなってしまっていた印象があり、そのことが今回の作品では「軽いシーンが全体から浮いてしまう」という悪い方向に作用してしまったような感が。
    今までの柿喰う客とは違う、メンバーチェンジを経た現・柿喰う客のための新しい表現方法を模索してもよいのではないかなあと、思ってしまいました。

    役者として観るのは初めてだった中屋敷さん。アンサンブルとしての身体は面白かったんですが、台詞となると・・・^^;
    他の方に比べて、声が「後ろ」に行ってしまっているような印象も受けました。

    まあ、いろいろ書いてきましたが間違いなく満足度は高い作品だと思います。
    千秋楽まで、怪我のないように祈ります。

    ネタバレBOX

    脚本でちょっと違和感あった個所が。
    大楠古多万に生えた「キノコ」を、そのまま「キノコ雲」へスライドさせる展開、演劇としては面白かったんですが、その接続は「ポリティカリーに考えてどうなのか/歴史的に考えてどうなのか」ということについて納得できなさが残ってしまった感じです。

    にしても、観終わってこれほどまでにジャングルジムで遊びたい気分になる作品も、そうそうないような・・・w
  • これが見たかった
    戦後思想の転換が生存に必要最低限の脂肪をつけて舞台上で生きているのを見たような気分です。こういう端的にテーマを見せ付けるものが自分のほしかったものなんだなと思いました。見なければ分からないので見てください。

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