実演鑑賞
満足度★★★★★
オープニングから舞台に引き込まれてしまいました。芸術、照明、音響、そして俳優。太宰治のレーゼドラマへのリスペクト溢れる舞台。面白かったぁ!一つの隙もない舞台。見終わった後、太宰治を読んでない人でも、ふと、読んでみたくなる快作でした。
実演鑑賞
満足度★★★
太宰治の小説『新ハムレット』を舞台化した本作は、小劇場でありながら大掛かりで完成度の高い舞台美術と照明、そして俳優の演技に魅了される作品となっていた。
実演鑑賞
満足度★★★★
音楽と身体を使って、翻訳劇を独自の技法で作り上げる作劇が特徴であった初期と、戯曲の本質に踏み込んだ緻密な演出スタイルにシフトした中期。そして、それらを経て、今その活動は第三期、「自由に、開いて、場作りを進めるトレモロに突入」と主宰の早坂彩さんは言います。その言葉通り、本作『新ハムレット』はSCOTサマー・シーズン2022と豊岡演劇祭2022で初演、豊岡での滞在制作と利賀山房と出石永楽館での上演を経て、東京と京都の二都市での再演へ。さまざまな場所で上演を重ねることによって、場作りはもちろん作品そのものを広く開いていく果敢な試みが感じられます。
原作は太宰治の『新ハムレット』。シェイクスピアの『ハムレット』を題材に取りつつも、太宰自身の新たな視座を含んだ戯曲風の小説です。
(以下ネタバレBOXへ)
実演鑑賞
満足度★★★★
実は太宰をしっかりと読んだことはないですが、シェイクスピアの中ではハムレットが一番好きなので、楽しみにしていました。
原作を知っていたからこそ楽しめる部分が沢山あり、満足な観劇でした。
舞台装置は抽象的だったが、俳優たちがしっかり馴染んでいて、観づらさは全くなくよく作用していたように思います。
アゴラ劇場最後だと思って観に行ったこともありましたが、アゴラ劇場以外でも今後も観てみたいと思いました。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/03/27 (水) 14:00
事前に青空文庫で「はしがき」を読んで臨んだので太宰による「あの人物/設定なら自分だったらこうする」的な二次創作(=薄い本?(爆))として観てあれこれ得心。
先入観もあってかいかにも日本的で太宰らしい(いや、そんなに太宰作品に接した訳ではないが)気がする。
また、その感覚は紋付やインバネスコートに山高帽という古き日本を思わせる衣裳による部分も少なからずあるな。そしてその衣裳がそれでなくとも的確な配役に更なる説得力を持たせて印象的。
更にシンプルながら造形美を感じさせ盆のように回る装置もセンスが良くて好き♪
実演鑑賞
満足度★★★★
原作を知らないのが
ただただお恥ずかしい限りなのだが、
美術も衣装もオシャレだったし、
抽象的な美術の使い方が凄く上手だった。
何より俳優さんが達者‼️
個人的に感嘆したのは、クローヂヤス役の
太田さんと、ポローニアス役のたむらさん。
特にたむらさんのお父さんは「目から鱗‼️」
でした。女性は、女性のままでもお父さんに
なれるのだなぁ(びっくり)
観る前に原作を読む余裕があると
作品は倍楽しめたと思います。
(そこは自分に対して残念です)
実演鑑賞
満足度★★★★★
太宰治の原作が青空文庫で読めるとは事前にきいていて、でもw最初だけ齧ったところで観劇。ハムレットは何度か観たことがあるけれど、この作品への予備知識はほぼ持たずでの観劇だった。
実演鑑賞
満足度★★★★
いや~これは面白い。オリジナルのハムレットのあらすじは大体知っていて、太宰の作品は読んだことがないけど、かなり改変されてますね。違いが楽しめます。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/03/28 (木) 19:30
初見のユニットかと思っていたら、トレモロは過去に観たことがあった。太宰治によるハムレットの翻案の上演だが面白い。97分。
太宰の「ハムレット」は登場人物や大筋は同じだが、細かい筋がいろいろと違っていて、それはそれで面白い。演出・役者陣が時間をかけて丁寧に作っただけあって、舞台美術の巧みさも合わせて見応えある舞台になっていたと思う。ただし、どうして太宰はこのような展開にしたのかは、ちょっとよく分からないなぁ。初見のユニットかと思ったが、早坂が主宰するトレモロは2011年に『8人の女』を観ていたのであった。
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/03/27 (水) 19:30
価格4,000円
「新ハムレット」
結果からいうと、かなり面白く楽しめた!
ただ観劇中は何に惹かれてるのか?どうして面白いろいのかハッキリせず、むしろ面白さのワケを理解しようとしていた感があった。佳境を迎えようやく置くべき視点を理解出来てきて、大詰めの台詞で腑に落ちた...という事はしっかりのめり込んで観ていたという事でした!
詳細は控えるが、興味深いキャラクターからの視点というか心中がクローズアップされている事で作品のリアルさを楽しめた気がする。
そして物語り冒頭の、はしがきの口述でレーゼドラマであるという一節にあらためて頷けました。
予習をせずに観た事と巧みな台詞回しで、会話劇のつもりで聴こうとしていた事で少し戸惑いが起きていた気がする。結果的にはその詩的モノローグの様な言葉のやり取りがとてもしっくりと来た。
複数回観たくなる中毒性のある良作でした。
最後に俳優陣の高いスキルと、研ぎ澄まされた演出や舞台美術をはじめとするスタッフクリエーションに心からの拍手を送ります。
実演鑑賞
満足度★★★★
演出の勝ったステージ、という意味では予想の範囲であった。戯曲に対し「揺さぶり」の要素は配役、と言えるか。濃茶に塗った木製の床几、椅子、梯子等を組み合わせ、絡ませた杉山至氏のオブジェ風装置を中央に、劇展開させる。見終えて一等最初に素朴に思った事は、太宰治の「新ハムレット」を知った上で観るのが良いかも、という事だ。(ネットの青空文庫に上っている。)
この作品が、原作ハムレットをどの程度、どんな角度で翻案した作品なのか(またはタイトルを借りた全く違う代物か)を知らずに観ると、途中までは沙翁の「ハムレット」とどう違うのかが分からない。細かな台詞回しはともかく、叔父クローディアスの反応を見て疑惑から確信に至る寸劇をやるのが旅芸人でなくポローニアスら友人だったり、、オフィーリアでなく母が溺れ死んだり、最後の「死」の順序が違う(ここで母が池に身を投げる)等とあるが、もしこれらを広い意味で「演出」の範疇だと説明されたとしても、意図(作り手の欲求)が想像されれば、チケット代返せとまで怒る観客はいないだろう。
ただ、「なぜそう変えたのか」。それは「新ハムレット」を上演する事のエクスキューズでもあるが、そこから演劇の「謎」は始まっており「謎解き」が要請されているとすれば、その問題の深掘りは私の目には見出せず、太宰作の認知された一作品を「かく料理した」にとどまった。
小説「新ハムレット」の序文的な文章で太宰治が「この作品は」と解説を施しており、戯曲の形式を取った一つの小説と思ってほしい、という趣旨を述べている。舞台ではこの部分を「男」が本を片手に読み、やがて本編へと誘うのだが、男が読む間オブジェを覆うシートの中で俳優らが蠢き、「待てない」のか、装置からはみ出して来る、という演出があって、最後は彼らがコート、帽子、靴等を持って来て文豪の衣裳を男にまとわせ、拍手で褒めちぎって体よく退場させた(体よく、というニュアンスをもっと感じたかったが)後は、男は登場しない。
テキストに忠実に、とは演出の一つの有り方ではあるが、地の文で書かれたこの序文の箇所は、演出がむしろ「このたび、なぜ『新ハムレット』か」を(はったりでも良いので)押し出す部分ではなかったか、と素朴に思った。
(芸術作品全てが、あるいは芸術を扱う・語る場合にも、「今なぜ」は常に潜在的に問われる問いだと思っている。「演劇は謎かけの謎解き」理論からすると、上演を決めた時点で謎かけがある。天賦人権論と相容れぬ狭量なこだわりかも知れぬが。。)
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
トレモロ公演は未見であったが、太宰治の「新ハムレット」を分かり易く 楽しめる作品に仕上げていた。原作を先に読むか、読んでから観るか、そんなことは問題ではない。この公演を観るだけでも原作の面白さは解る。自分は読まずに観劇し、翌日 急いで読んだ実感として言える。当日パンフによれば「原稿用紙に二百枚、五時間の大作」とあるから、勿論 テキレジはしている。
公演の面白さは、独特の舞台美術と役者陣の熱演であろう。勿論、原作の面白さを十二分に引き出した早坂 彩 女史の演出力、その巧さは言うまでもない。この作品を観たいと思ったのは、トレモロが未見であったこと そして「こまばアゴラ劇場」が最後だということ。この劇場の構造を上手く使い、妖しい雰囲気が漂う中で「長編戯曲風小説(レーゼドラマ)を、軽快にかつ濃密に描いた一幕劇」、まさに謳い文句通りの珠玉作。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし)㊟ネタバレ
満足度★★★★★
太宰治(小説家)が、こんなパロディーみたいな内容を書いていたこと自体驚いた😲‼️
驚いた反面、ハムレットを知らない人は楽しめないだろウナ〰️と思った
(ま、そんな人は観ないだろうけど…)
内容はとても良かった‼️本作との違いも楽しみながら、あっという間だった
個人的には、照明も良かったです
もう一度観てみたくなる一作でした❗