楽園王+劇団ING進行形◎共同制作
原作、岡本綺堂「俳諧師」「近松半二の死」「修禅寺物語」より
実演鑑賞
上野ストアハウス(東京都)
2011/12/08 (木) ~ 2011/12/11 (日) 公演終了
上演時間:
公式サイト:
http://www.rakuenoh20.net/
期間 | 2011/12/08 (木) ~ 2011/12/11 (日) |
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劇場 | 上野ストアハウス |
出演 | 長尾美代子(風花水月)、角田菜穂(y0suka)、植村せい、田中新一(東京メザマシ団)、高橋杏奈、菊田望、正留歩、植松俊、大畑麻衣子、/、中山茉莉、吉田朋玄、伊藤全記、近原正芳、遠藤貴博、三輪朋躍、年代果林、長田大史、山口真由(碗-one-)、藤長由佳(獣の仕業)、小林龍二(獣の仕業) |
脚本 | 岡本綺堂 |
演出 | 長堀博士(楽園王)+ラディー(劇団ING進行形) |
料金(1枚あたり) |
2,500円 ~ 3,300円 【発売日】2011/11/08 ※1枚のチケットで12/15(木)~18(日)公演の「仮病ガール」も観劇いただけます。 予約/前売 2800円 当日 3300円 学生割引 2500円(要予約、観劇の際に学生証を提示) 半券割引 2500円(要予約、観劇の際に半券を提示) *本年11月以降のどんな劇団の観劇後の半券持参でも割引に。 早朝割引 2500円(要予約) *11日及び18日の朝10の回の割引料金。 |
公式/劇場サイト | ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 |
タイムテーブル | |
説明 | ※この公演の次週には、楽園王「仮病ガール」の公演があります。1枚のチケットで両方ご覧いただけます。 ■「新・芸術とは・・・?」へのご案内: 違う結果を求めているのに同じことを繰り返すのは愚かなことである。…と言ったのはアインシュタインだった。…などと言えば信憑性が増すだろうか? 言われるまでもない、違う結果を求めているから、あれやこれや違う手段を講じてきている。その一個一個を指して「あいつは失敗した」と思われても、事実そうだったとしても、本当はそんなことにはあまり意味はない。確かなのは、「まだ」違う結果を求めている。求めて続けている。それが変わってないということ。それを僕自身の欲の深さで説明することも出来よう。ほんとうは手に入れている「何か」に満足せずに、「まだ」「もっと」と、足掻いて身悶えている。強欲。あるいは人の業(ごう)。それをそう解釈することも出来よう。もう「違う結果」なんて言葉で説明できる「別の何か」なんて求めず、ほら、目の前の「今に満足しろ」と。もし、そんなことを言い出す人間が目の前に現れたら、僕はそんな人を信用しない。心のパンチで殴ってやる。その人が言っていることが正しいかどうかなんてどうでもいい、たぶん僕はすべての「今に満足しろ」に疑いを持ってしまっているのだ。すでに「誰でもが特別なオンリーワン」だから、「今に満足しろ」なんて言われても… 僕が(誰かが)そこで満足をすると、別の誰かが得するような仕組みが、この世の中に敷かれているんじゃないかって、そう疑ってしまう。SFの話じゃなくって現実のこととして。その考えは、概ね当たってしまうことが多いことも経験的な事実として知っているつもり。ま、そんなわけで、僕はアインシュタインにの意見に全面的に賛成だ。これからも実践していこうと思う。その一回一回が失敗に映っても。その先の根本的な大きな「変化」を目指して。…楽園王の20年の歩みは、おおむねそんな感じだと思う。現時点の話をすれば「まだ途中」って感じ。劇団名比較でいえば、長く続いている方だろうか? それはそれでおめでたいようにも思う。震災で日本の社会の経済や価値観が変わっても、それが芸術家に与えた打撃は決して小さくないけれど、こうして公演をすることで20年のバトンタッチは維持された。でも、それは要するに「足掻いた」時の長さだ。右に転がったり、左に逸れたりしてきたから、連続した「何か」があったわけではない気がする。振り返り、今、そう思う。さて、今回の足掻きは、例えば○○周年って公演で「古典」をやるということ、劇団ING進行形に協力願って「共同制作」にしたこと、「新・芸術とは・・・?」ってタイトル付けちゃったこと、などなど。そうなった理由は…、震災そのものでなく、その後の国や大きな会社や、日本の社会を牽引する立場の人たちの対応は酷いものでしたね。その酷さの中で、特に演劇人である僕にとって目に余るのが、「言葉の使い方」に関することです。彼らのあまりにも多くの失言と前言撤回と嘘のパフォーマンスのお蔭で、今の世の中、言葉に対する信用ってものが、息も絶え絶え、とても酷い状態になってしまいました。もう誰も誰かの言葉が信用できない。それは本当は、それを使う人の問題なんだけど、なんだか言葉そのものが駄目になってしまった。そう感じます。特にテレビへの不信は凄いですね? 日本の歴史上、これほど言葉が信用を失ったことはないのではないでしょうか? さて、今回、それを回復する仕事が「演劇には(芸術には)可能ではないか?」、そう命題を掲げてみました。長く残る古典戯曲の力強い言葉によって、それに僕らの現代的な現代劇としての演出を加え、「言葉の復権」に助力できるのではないか? そう考えて、楽園王と同じように古典戯曲に強い思い入れを持っている劇団ING進行形のラディーさんに相談し、今回のこの上演作が実現する運びとなりました。扱う作家は、岡本綺堂という明治から昭和にかけて200近くもの戯曲を残した新歌舞伎の文豪。日本で初めて探偵小説を書いたことでも有名ですが、今回は、「芸術について」って視点で読むとすごく興味が引かれる3作品を、2劇団それぞれの現代的な演出にてお届けます。もちろん、今までとは違う結果を求めて。かなりぶっ込んだ超意欲作ですので、ぜひお越しいただければ嬉しく思います。是非身に来ていただきたく、1枚のチケットで次週の「仮病ガール」もご覧いただけるようにしましたので、お時間がありましたら本当、どうぞよろしくお願いします。(長堀) ■岡本綺堂とは?: 岡本綺堂は、明治~昭和初期に活躍した作家。綺堂の書いた作品は「綺堂物」と呼ばれ、「新歌舞伎」という新しい時代の歌舞伎を確立した。つまり歌舞伎としてはかなり新しい、今の時代に現代劇として上演してもおかしくないような側面があります。生涯で残した戯曲の数は190以上。また、綺堂はシャーロックホームズに影響を受けて日本で初めての探偵小説を書いたとされる小説家でもあります。その要素は戯曲でも表れていて、最初に謎があり、その謎が溶解していくストーリーの流れは、代表作の「修禅寺物語」を始め、多くの戯曲で見ることが出来ます。その他、代表作は「番町皿屋敷」「鳥辺山心中」など。江戸に関する豊かな知識にもとづいた小説「半七捕物帳」「三浦老人昔話」によって、ひろく読者に愛された。今回の上演では、過去に楽園王が上演した代表作の「修禅寺物語」を劇団ING進行形に制作してもらい、今回新たに「俳諧師」「近松半二の死」を楽園王の手で制作、それらをミックスして一つの作品として上演する試み。 ■劇団ING進行形とは?: 2004年に日大芸術学部生を中心に多くの大学からの有志で結成、現在も20代後半のメンバーが中心の若いカンパニー。ラディーのストリート系ダンスの振付師としての側面と、古典戯曲への傾倒という二重性によって、他では見られない音楽性の高い独特の美学に貫かれた作品を上演。昨今のプロデュース公演ばかりでカンパニーが俳優を育てるってことが実現できていない日本演劇界にあって、きちんとカンパニー化することで「劇団が劇団であるがゆえの力強い作品」を制作し続けている。「利賀演劇人コンクール」に昨年、今年と2回連続で出場し、今年の「バーサよりよろしく」では「観客賞みたいなのがあったらナンバー1だね」と言われる、最も客席が沸く作品を上演して高い評価を得た。 |
その他注意事項 | ※「新・芸術とは…?」のチケットで、12月15日(木)~18日(日)公演の、楽園王20周年記念公演◎FINAL「仮病ガール」もご覧いただけます。詳しくはWEBにてご確認ください。 ※17日(土)19時の回には今回の2演出家によるアフタートークがあります。この回のみ開演が30分早まりますのでご注意下さい。 |
スタッフ | 照明・南出良治 音響・齋藤留美子 舞台監督・田中新一 宣伝美術・小田善久 |
■「新・芸術とは・・・?」へのご案内:
違う結果を求めているのに同じことを繰り返すのは愚かなことである。…と言ったのはアインシュタインだった。…などと言えば信憑性が増すだろうか? 言...
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