楽園王+劇団ING進行形「新・芸術とは・・・?」 公演情報 楽園王+劇団ING進行形「新・芸術とは・・・?」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★

    芸術とは。
    2団体ともに初見であったため、この独特の雰囲気が元来のものなのか、
    合同公演という特殊な状態から成るものなのかわかりませんが

    楽園王の句読点をずらす演出は「俳諧師」では効果的であったけれど「近松半二の死」では逆効果に感じた。
    演者さんの力量の差?
    生理と違うリズムでの台詞を生理にかなった感情をのせることの難しさ故でしょうか。

    劇団ING進行形の「修禅寺物語」は鼻眼鏡や暴れん坊将軍、ふんどしなどのお遊びが良い息抜きと不快な悪ふざけのギリギリの線をたゆたっているのが興味深かった。
    私はこのくらいの息抜きは好きです。

  • 満足度★★★★

    面白歌舞伎
    なかなか見応えがありました。
    三作品繋げたことで多少混乱はありましたが、
    【芸術とは】を見せてもらいました。
    『仮病ガール』の方も楽しみです。

  • 満足度★★★★★

    あとからじわじわ効いて来る感じ・・
    演劇というモノにはまったく興味はなかった。ひょんなきっかけで「来て、観て、くださいな」と言われて、お義理で小劇場なるものにはじめて足を踏み入れた。自分は場違いじゃないのだろうか・・と思いつつ。
    しかし、そんなことは杞憂であった。会場は4~50代と思しき観客が多い。日曜朝10時という設定が我々中高年者には好ましい時間帯であるからか。会場はびっしりの満席。劇自体は良くわからない。

    でも、あとからじわじわ効いて来るそんな感じ。

    感じた事はネタバレにて・・・

    ネタバレBOX

      白衣の人が昔の言い回しで話したり、暴れん坊将軍のテーマに乗せてふんどし将軍が、「何じゃこりゃ~」と出てきたり。ちょっと、フリーズする事もしばしば。良くわからんうちに劇が終わり、入口で手渡された、ちっちゃな字の案内を電車の中で苦労しながら読んでみた。

     これは20年間も劇団を守り続けた演出家の、これからの演劇への迷いへの回答をあらわす劇であるという。みんなが3.11で大きな絶望を感じ、これまでの生き方に疑問を抱く。そんな中、この劇は生まれたという。案内を読んで、やっとこの公演の趣旨がわかった。3っの古典をアレンジし、オムニバス風に仕上げてある。流行おくれの浄瑠璃作家が命をかけて作品を書くさま。妥協を許さない面作り職人の執念。自殺寸前の俳句書き。現代風なアレンジ、スピード感とちょっとはずし気味のパロディあふれるアレンジ、 枕元で「お前も作品を書いてみろ」と言われても、やみくもに紙をふっ散らかしているだけで、「そんな~できません。」と言ってしり込みする浄瑠璃書きの弟子、適当に妥協して、「いいよ、いいよ、殿様はこのお面で喜んでるんだからこれでいいよ、早くわたしな」と権力に媚を売る茶坊主。無邪気に、「お父さん死んじゃいや~」とわめく娘。これらはまるで、妥協を重ねて生かされている、今を生きる自分達の姿そのものだ。そして最後に「芸術とは」の言葉で劇は終わる。
     
     実はよくわからんと思えしこの劇は、この劇団のこれからの生きざまを表明していたのではあるまいか?ふと、「狭き門から入れ、滅びに至る門は広い」と言う言葉を思い出した。この二つの劇団はこの劇を通して、芸術とは、命がけ、妥協しないぞ、死にそうになっても死なないぞ、まっすぐに最高のものを最善を尽くして作り続けるぞ、あきらめの中には芸術はない!との意気込みを表していたのだ。この劇を通して私がえた回答は狭き門を突っ走る決意の中にこそ芸術は存在すると見た。 この劇を見て、自分はその気づきにたどり着くのに時間を要してしまった。演出者はこの劇を通して観客がじっくり時間をかけて考えてほしいと願ったのであろうか。時間をかけて自分の頭や心にべったり張り付き、大きく心が動かされてきた。今になってようやく、劇の意味を自分なりに見出せたうれしさが湧いている。観劇初心者の私はラディー・長堀両氏のねらいに、すっかりはまったのかもしれない。

     チケットの半券は、別の日に開催する公演を見られるそうだ。自分なりの回答への答え合わせのために、この劇団のもう一回の公演にも行かねばなるまい。
  • 満足度★★★

    それぞれ面白かったですよ
    俳諧師,近松半二の死,修善寺物語,振り返ってみればそれぞれ味のある舞台だったなぁ。面白かったです。でも,やはり実験的舞台だったのでしょうか。ちょっと混乱してしまいました。俳諧師を分断させて,その他の2つの物語を間に入れた意味はどこにあったのか,未だにわかりません。来週は仮病ガールですが,気合を入れて観に行きます。

  • 満足度★★

    芸術をテーマとした3作
    岡本綺堂の戯曲3本を通して、芸術と生活、芸術家としてのプライド、芸術の継承等のテーマを演劇活動を行う自分達の問題として捉えて描いた作品でした。興味深い観点による戯曲のセレクトでしたが、舞台作品としては訴えかける力が弱く感じました。

    楽園王による『近松半二の死』と劇団ING進行形による『修善寺物語』と、その2作をサンドイッチにするように3つに分けて配置された楽園王による『俳諧師』で構成され、連続して上演されました。

    『俳諧師』
    生活に窮する男が芭蕉の弟子であった旧友に芭蕉の短柵の偽物を作る様にけしかけられる話で、冒頭がカットされていましたが一部の台詞回し以外はオーソドックスな時代劇として演出されていました。

    『近松半二の死』
    歌舞伎が流行り、人形浄瑠璃が廃れて行く時代を憂いつつ死ぬ浄瑠璃作家を描いた原作の前後に現代の病院でのエピソードが加えられていて、病院のセットや衣装のまま、原作通りの台詞で演じられました。色々な趣向を盛り込んでいましたが意図が分かりにくかったです。また音楽の音量が大き過ぎて、役者の声が聞き取りにくい場面が何度かあったのが残念です。

    長堀さんの演出では台詞の区切りを通常より1文節後にずらす手法が使われれ、変な引っ掛かりを感じさせて言葉に注目させる効果があり興味深かったのですが、使う箇所によっては文意が分かりにくくなってしまっていました。

    『修善寺物語』
    面の職人としての矜持が描かれた作品で、原作の前後に数人が日常的な格好で現れるプロローグとエピローグが加えられいて、演劇を続けていく決意が感じられました。ストップモーションやダンス的表現を用いた、身体性の強い演出でした。
    やりたいことは分かるのですが、声や体がそのレベルに達していないもどかしさを感じました。
    仮面が鼻メガネだったり、パロディーの様な殺陣のシーンがあったりとコミカルな要素も入れてありましたが、笑えませんでした。

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