90ミニッツ 公演情報 90ミニッツ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
1-18件 / 18件中
  • 満足度★★★★

    フィクションとあるがこれはノンフィクション
    これはエホバの証人事件がベースで書かれた作品だと思う。
    喜劇の形式をとっていたが、人間の生きる権利や尊厳を強く訴えたえてたと思う。
    三谷作品としては異色であった。
    西村さん近藤さんの、両雄ががっぷり組んだ骨太の芝居であった。

  • 満足度

    なんだこれ
    このお芝居のテーマは「倫理」と「倫理」のぶつかりとあるが、そんなものは微塵にも無く、唯あるのは、言葉の上げ足取りのがなり合い。

    「笑いの大学」をやればよかったのでは。

    8000円は高すぎる。


  • 満足度★★★

    マジメ、至ってマジメ
    三谷さんといえば、喜劇的要素の多い演出家だというイメージがあるけど、今回はギャグは一切なし、90分、ずっと真面目で、緊迫感のある芝居でした。
    こういうのも嫌いではないのだけど、やっぱり三谷さんには喜劇を期待していまう。次回作は是非喜劇で!

  • 満足度

    一度目も二度目も悲劇
     28日(土)、29日(日)と2回観劇したが、2回に分けて詳述するのは面倒なので、まとめて書く。

     「三谷幸喜大感謝祭」の掉尾を飾る作品として相応しかったかどうかと問われれば、今イチ、今ニ、いや、今サンくらいかな、と言わざるを得ない。
     「90分」というタイトルが先にあって、それに合わせた内容を後付けで考えたことが明白な舞台である。勢い、設定と展開にかなり無理が生じる結果になった。三谷幸喜は事前のインタビューで「今回は“笑い”を封印します」と宣言していたが、実際にはかなり「くすぐり」を入れて、もたつきがちな展開を何とか繋いでいる。しかし果たしてこの題材は「笑い」に相応しいものであっただろうか。テーマと方法論にも乖離が生じているように思えてならなかった。
     その無理や乖離を、二人の俳優が何とか演技で繕おうと懸命になるのだが、如何せん、西村雅彦の方が役をかなり掴み損ねている。三谷幸喜は殆ど役者への当て書きでしか戯曲を書かないが、当ててもなお、その役をこなせないほどに西村の演技力は拙い。
     それでも1日目よりは千秋楽の方が、二人の掛け合いの間がよく、その分、客席での笑いの反応もよくなっていたのだが、前述した通り、ここで笑わせてしまっていいものかという疑問が、私の胸にわだかまっているのである。

    ネタバレBOX

     冒頭から結末まで、ほぼ途切れることなく、舞台中央に一条の光が射し、天井から床に砂が落ち続けているように見える。もちろんこれは「砂時計」の比喩的表現だ。刻一刻と迫るタイムリミットが、二人の人物の間を流れ続ける。そしてそれが「途切れる」瞬間が訪れる。
     この演出は、舞台に静かな空気を漂わせながらもサスペンスを産み出すという見事なものだった。しかし、これがこの舞台の誉めどころとしてはほぼ唯一。あとは三谷幸喜の才能の枯渇を実感させられるものばかりだった。

     9歳の子供が交通事故に遭い、緊急手術が必要になる。ところが父親(近藤芳正)はある「信仰」に従って、輸血を拒否する。医師長(西村雅彦)は何とか父親を説得して手術に踏み切りたい。それがこの舞台の基本設定だ。
     最初に映像で「現実の団体や思想を誹謗中傷する目的のものではありません」というテロップが流されるが、これが「エホバの証人事件」をモデルにしていることは明白だ。現実の事件では、医師がインフォームドコンセントを行わないまま輸血手術を断行し、信者から訴えられ、病院側が敗訴している。この舞台では、輸血の必要性はきちんと説明をしたものの、父親の同意が得られなかったため、最終的には医師が根負けし、「父親には何も説明しなかった」という形を取って、手術の指示を出す、という形にされていた。

     物語に無理が生じている、と感じたのは、まず、このようなデリケートな問題が、たった二人だけの対話で進められるリアリティの無さである。
     もちろんその不自然さをごまかすために、脚本は「電話」を駆使してはいる。父親は、妻が病院に駆けつけられない距離にあるとして、何度も携帯で状況を説明、相談をする。医師は手術室の担当医たちと手術を実行するか中止するか、頻繁にやりとりする。しかし父親側はともかく、医師長のところに担当医や看護師が誰一人談判に来ないのはどうしたことなのか。のんびり指示待ちとはおかしくはないか。おかげで手術室の悲壮感や焦燥感が全く伝わってこないのだ。
     また、頻繁に「笑い」を入れるのは、結局は信仰や宗教を嘲笑する結果になってはいないか。例えば、「牛肉は食べないが牛乳は飲む」という父親の言葉に、「矛盾しているじゃないか」と医師が突っ込む。父親は妻との相談した上で、「じゃあ牛乳を飲むのを止めます」と言うのだが、その途端、客席からは笑いが起きるのだ。これが「嘲笑」になるのではないか、というのは、「当事者が真剣になればなるほど他人から見ればそれは滑稽に見える」という法則、即ち「他人の不幸は蜜の味」というシステムに則っているからだ。
     このような会話でも「笑わせない」演出は可能だ。「間」を外せばいいのだ。だいたい、既に牛乳を何度も飲んでしまっているのだから、今さら「飲まない」で済ませられることではないだろう。父親はここで自ら罪を犯した意識に囚われなければおかしい。
     このほかにも、「信念と信念のぶつかり合いによるサスペンス」よりも「笑い」を優先した演技、演出の方が目立つのだ。全ては「二人芝居でできること」「90分というタイムリミットを設けてできること」から逆算して物語を構成したために生じた不具合である。初めからテーマを設定して物語を構成したなら、これは決して二人芝居にはならなかっただろう。

     西村・近藤が同じく二人芝居を演じた『笑の大学』の場合は、タイムリミットにも二人だけの密室劇であることにも必然性があった。その意味で、『90ミニッツ』は『笑の大学』よりもはるかに劣る。
     しかし『笑の大学』もそのテーマ(検閲官と劇作家の攻防による「表現の自由」の問題)も実は「後付け」であって、不自然さを感じないのは「偶然」に過ぎない。読売演劇大賞を受賞し、「三谷幸喜の作家としての決意表明だ」と高く評価されたが、流山児祥は『テアトロ』で「三谷幸喜にそんな決意はない」と喝破していた。
     『笑の大学』も『90ミニッツ』も、物語の構造は、『12人の優しい日本人』と同じで、基本的には「本格ミステリー」なのである。即ち「事件」があって、それを「裁判」においてどう解釈するか、弁護側と検察側とがお互いに「証拠」を出し合って、いずれかが勝利を得る「論理ゲーム」なのである。「信念」やら何やらと言ったテーマは、それに付随するだけのものでしかない。だから平然と「ないがしろ」にできるのだが、それを観客は笑って観ていていいものなのだろうか。

     どんなテーマ、題材であろうと、「笑い飛ばす」という姿勢を、三谷幸喜が持っているのであれば、それはそれで立派である。たとえ不謹慎だ、世の中には笑っていいものとよくないものがあるだろう、と非難されようが、黒い哄笑、ブラックユーモアの意義を認め、「どんな権威も認めない(弱者も弱者であることを主張することで権威となり嘲笑の対象となる)」という覚悟と矜持があるのであれば、たとえ身障者や病人や老人や女性や黒人であろうと、笑い飛ばしたって構わないと思う。しかしそんな決意が三谷幸喜にあるのか。
     そこが、筒井康隆が『十二人の浮かれる男』でディベートそのものをナンセンスと笑い飛ばしたのに比して、『12人の優しい日本人』が「和の精神(“なあなあ”とも言う)」でテーマを収めてしまった違いとして表れているのである。

     『90ミニッツ』のラストで、父親と医師のどちらが折れるか、医師が手術決行の電話を取るのが、父親の承諾書へのサインの決意よりも「3秒だけ早かった」ことが明かされる。父親は「私の父親としての愛情より、あなたの医者としての信念の方が3秒分、強かった。私はこの3秒分を一生、後悔し続けるでしょう」と語る。ここで客席からはすすり泣きすら聞こえてきたのだが、三谷幸喜の正体を知る者なら、これが物語に収まりを付けるためだけの「解説」にすぎないことに気付いて白けるだけであろう。
     「心を持った人間」なら、こんな説明的な告白はしない。感極まれば言葉が出ない方が自然であるし、そんなことをわざわざ口にすれば、かえって決断した医師を苦しめることになる。実際、医師は「そうなの?」と返事して、そこでまた客席は「笑い」に転化してしまうのだ。
     笑えねえよ。
  • 満足度★★★

    ラスト
    中央前方寄り。

    前日ほど酷くないが、やはり音が悪い。マイクが原因のような気がする。
    前方でも音が悪いのは調整し損ねているのか、それとも劇場そのものが問題なのだろうか。
    今まで同じ劇場で観た作品でも音が気にならなかったものもあったから、調整の問題かと思う。

    福岡千秋楽だが、この回の客席はやたら笑っていた。
    普通なら笑わないようなシーンでも笑いが起きる。何が可笑しいのか分からい。


    計5回観た訳だが、西村さんにはこの役は無理だと思う。
    演技や声質も合わないし、力量も足りてないと思う。
    どんなに上手い人でも、合わない役はやれないので西村さんだけの責任ではないと思うが、西村さん特有の癖の演技を毎回するのはどうかと思う。
    低い音を出すときに聞き取り難いのは誰でもそうだが、舌を奥の方で使っているようなので、音を出す位置をもっと前にすれば少しは聞き取りやすくなるんじゃないだろうか。

    ネタバレBOX

    最後の西村さんの「3秒」のタイミング、今までの中では一番良かったような気がする。

    それから、「質問と答え」のところはしっくりこないままだった。
    もう少し違う何かがあるんじゃないかという気がした。

  • 満足度★★★

    音が悪い
    北九州芸術劇場に続き、キャナルシティ劇場でも鑑賞。

    上手側後方。

    北芸に比べ音が酷い。
    マイクが悪いのか劇場の反響が悪いのか、特に西村さんの声が聞き取り難い。

    芝居は北九州の時よりも少しこなれた感じがした。

  • 満足度★★★★

    コメディではないとは思っていたけど
    おもしろかった。
    三谷幸喜は映画のほうから見始めたので
    生舞台は初めて。近藤さんのほうがより自然だったけど、
    西村さんの芝居芝居した感じも嫌いではなかった、何より
    2列目で観れたことに感謝。後ろだったらどうだっただろう?
    こんな重い話を笑も混ぜながら90分にまとめているのがすごい。

  • 満足度★★★★

    最後列での観劇
    90分間、場面転換なく、登場人物が二人。
    しかも最後列ということで、普通なら眠気が襲うような条件ですが、ただただ息を呑んで見守ってしまいました。
    脚本も良いとは思いますが、何より西村さん・近藤さんの役者としての能力にただただ感服です。
    これが小劇場で見れたらな、と無駄なことを思ってしまいました。

    ネタバレBOX

    OPを中止すると決めた瞬間の無音状態、劇場の静寂がすごかったです。誰も身動きできないような、みんなが舞台に入り込んでいるような。
    また、劇中ずっと流れている水(本物?)がその瞬間途切れる演出も良かったです。
    最後の父親の気持ち、父親が一番得したようで、実質心の安らぎを得られたのは医者の方だったのでは、というところに考えさせられました。
  • 満足度★★★

    3日目
    席は下手やや中央より、最後方。


    3日目は変化あり。
    冒頭の西村さんのセリフ回しが上ずったものから少し落ち着いたものに変わっていた。
    ただし、中盤以降はいつもの西村さんに戻っていて維持する力がないのに少しガッカリ。
    それから、3日間通してだが、観客を笑わせるセリフを言うのがあまりにも下手だ。意識しすぎているのか、間も悪いし喋り方もおかしい。


    近藤さんは台詞の間や動き、喋り方など小さいけれどいろいろな変化が見られた。
    初日にはなかった説得力が生まれていた。「定番の喋り・動き」をなくして、キャラクターのものに変えていた。




    今回の脚本と役者の最大の弱点は二人の力が拮抗していないことだと思う。
    お互いが対立し、しかも力の強弱が何度も入れ替わるようでなければ観ていて面白いとは感じられないし、90分も集中できない。
    実際3日とも会場からはいくつかの鼾が聞こえた。

    ネタバレBOX

    西村さんが一番ラストの大事な受話器を取るシーン、ここは早すぎると思う。
    演技としての動きはないけど、この西村さんのタイミングでそのあとの近藤さんの「3秒」が生まれるわけだから、この間を間違うと二人の信念(とかそういったもの)の重さが変わってしまう。
    西村さんはやっぱり我慢のきかない役者だ。
  • 満足度★★

    2日目
    席は下手側。

    この日も西村さんの上ずりは変わらず、お二人ともコンディションが悪いのかセリフのミスがいくつかあった。

  • 満足度★★

    1日目
    3日間全て観たのでそれぞれ分けて書こうと思います。
    初日は下手側左翼席。

    脚本については、なんだかやっつけ仕事という印象が拭えませんでした。
    キャラクター二人の説得力がとても弱く、客の共感を得にくいと思える近藤さんからは、父親というには違和感ばかりを感じたし、西村さんからは、本当に医師としてキャリアあるの? としか思えなかった。

    演技に関しても、不満ばかりが残った。
    西村さんはいつもの上ずった喋りとキャラクターの中身が入ってない演技。静かにしゃべるシーンでは声が聞こえない。怒鳴るところは「これから怒鳴るぞ」という自分の間がしっかり入ってしまっている。
    上手い人だとは思わないが、どれだけキャリアを積んでもこの人はこうなのか、とガッカリした。

    近藤さんに関しても、土地の教えを守り子供への輸血を拒む父、というのは説得力を出すには難しいのか、父親という感じがあまり出ていなかった。
    所々に、近藤さんの定番の動き・喋りがあって、あまり自分のものにできていないのだなと感じた。

    ネタバレBOX

    上から流れる水の演出、音や光を極力抑えた演出は気に入りました。
  • 満足度★★★★

    おーーっ!
    役者二人の熱演っぷりは、すごかった!

  • 満足度★★★

    見れたのは良かった
    幸い?にも当日券が取れて拝見しました。90分、2人の演技は流石に緊張感ありますね、内容が重い空気の世界だから余計に感じました。見てよかったな、でも「笑の大学」を見て今回ぜひ見たいと思っていた私にはチト物足りなさがあります。正直な感想はTBにて(追加公演のチケ余りました欲しい人居るかなぁ)

  • 満足度★★★★

    役者力
    近藤さん、西村さんはさすがですね。
    このような実力派は作品レベルを上げますね。

    別の方が作品はたいしたことないと仰ってますが、
    正直そうでした。

    でもお二人の力で最後まで集中してみれました。
    やはり出演者の力というのは重要ですね。

  • 満足度★★★★

    さすが
    西村さん近藤さん、さすがだぜ!!

  • 満足度★★

    期待はずれ
    三谷生誕50周年企画の最後の舞台というので、かなり無理してチケット取りましたが、正直言って期待外れ。

    私の目視できた範囲で、途中退出者がひとり。
    スタオベもひとりいましたが、役者に対してでしょう。

    役者はよかったです。

    ネタバレBOX

    二人の男​の平行線の言い争いに90分も観客が付き合わされ、最後譲歩してもらった側の男の自分勝手な被害者意識の​台詞で幕切れという、全くスカッとしない話。
    ・・・・・・と、私は受けました。
    たぶん、違う見かたをした人もいると思います。

    しかし、子どもの命を前にして実の父親と医者が対等というのがまずわからない。これが父親と母親ならまだわかるけれど。
    先に折れるのは、他人の医者の前に、父親じゃないのか。
    (三谷はそうとう医者を神聖視しているのか)

    私が医者なら、とうに子どもを見殺しにしている。
    それくらい、父親にイライラとしました。
    あの最後の台詞で、ちゃぶ台ひっくり返したくなりました。

    たぶん、3秒たってもサインしなかったよ、あんたは。

    と、こう思わせるのも、三谷の作戦なのか。

    演出は舞台上に流れ落ちる水のみ。
    小さい箱で3000円くらいなら納得するけど、PARC​O劇場で8000円も出して観る芝居じゃない。と、私は感じた。
  • 満足度★★★★

    立ち位置で変わる倫理観
    滑稽に見える笑いはあったけど、今作に笑いを求めてはいけない。
    役者2人の迫力に、地味だけど緊張感のある90分だった。

    *一夜明けて追加加筆しました。たいした事は書いてないですが。

    ネタバレBOX

    事故で救急病院に搬送された9歳の少年。たまたま父親の同窓会でそこに同行したが、街で見るものが珍しかったのか、父親が目を離した隙に道路に飛び出しバイクに撥ねられ事故に遭う。手術しないと命は助からない切迫した状況。
    担当医師の整形外科の副部長はもちろん手術を行うつもりで、家族に手術の同意を求めるが、その父親が手術しても良いが輸血はしないでくれと頑なに拒否。なぜなら先祖代々から土着な風習に基づいた地域で生きていたから。
    少年の生命を助けたいという根底は同じだけど、時々その主張に苛ついたり、考えたり。
    父親への共感は出来んが、どちらの主張も漠然と理解出来る。
    危篤状態の少年のタイムリミットが迫ってくる中、輸血手技を含めて手術に同意しても、裁判は起こすと言う父親。
    現在の社会状況を考えたら、父親の方がややモンスターペイシェントに近いと捉えられ、医療リスクに対する裁判とかになったら医師側が勝ちそうだけど。
    時間が「90分」と限られた設定だったので、医師の性格や患者としての少年の接し方、父親へのインフォームドコンセントの描写が薄かったのが少し残念。もう少し葛藤する描写も見たかった。切羽詰まった状況で見殺しになりかねない主張に医師はきつく説得しても良かったんじゃないかとも思ったけど。
    息子の「イキタイ」の言葉に、あの父親なら「生きたい」ではなく「逝きたい」って判断しそうで薄ら寒かった。
    それとは別に、父親の信念と後悔が、少年への懺悔に変化しないように無事に手術が成功すれば、とも思った。

    万人に受ける内容でもないし、重かったけど見応えありました。
    ただし、漠然とした腑におちない観賞観もあり。
  • 観てきた!!
    12/14

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