RICHARD O'BRIEN'S『ロッキー・ホラー・ショー』 公演情報 RICHARD O'BRIEN'S『ロッキー・ホラー・ショー』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
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  • 満足度★★★★

    映画より、上品で、娯楽に徹していた
    昔観た映画版は、もっと猥雑で、毒気のあるエロチシズムに満ちていましたが、この舞台は、フリークのための娯楽に徹した、ライブショーといった趣でした。

    映画では、虐げられた人々の悲痛な叫びのようなものを、内有している雰囲気があって、時々、心の奥が疼く瞬間を感じたのですが、今回の舞台は、難しいことは抜きにして、とにかく、出演者も、観客も一丸となって、楽しもうぜ!って感じでしたね。

    ロッキー・ホラー役の辛源さんが、素晴らしい役作りで、将来楽しみな役者さんだと思いました。
    城田さん、伊礼さんに次いで、また楽しみなハーフミュージカル俳優さんが現れたのだなあと嬉しくなりました。

    舞台そのものには、取り立てて不満はありませんでしたが、開演前に、客席で、ポップコーンが売れる度に、「お買い上げ頂きました」とキャストが叫び、拍手を強要するのも、趣向の一つとは言え、せめて、注意事項アナウンス中は、控えるべきではと感じました。
    最近、また地震も多く、避難の場合の注意等もあるわけですし…。

    ネタバレBOX

    子供の頃は、苦手だった藤木孝さん。今は、逆に、若い俳優さんと並んでも、年齢を感じさせない意気軒昂ぶりに、長年の演劇ファンとして、嬉しさを感じて、ニンマリ拝見致しました。

    役者さんそれぞれが、適役揃いで、楽しめました。

    舞台に映像を持ち込むのは、個人的にはあまり賛成しないのですが、こういう作品では、絵本のようで、効果的だったように思います。

    客席にも、たくさん、コスプレした人たちがいて、一緒に、歌ったり、手振り身振りをしたり、ミュージカルというよりは、ライブ感覚で、この雰囲気に乗れたら、楽しめるけれど、乗り過ごすと置いてきぼりを喰うかもしれません。

    楽日だったから、皆、本当に、乗り乗りで、楽しそうで、何よりでした。

    歌詞は、ほとんど聞き取れませんでしたが、この作品なら、それ程、問題視しなくて良さそうかなと感じました。
  • 満足度★★

    カルト・ムービーのカルトな楽しみ方
     いったいどんな客層が今どき『ロッキー・ホラー・ショー』を観に来るのだろうかと思っていたが、観客のはしゃぎぶり、スタンディングオベーションの熱狂ぶりは、どうにも70年代カルト作品としての本作を賞賛してきた客層とはかなりズレがあるように見える。古田新太がティム・カリー(フランケ“ン”・フルター)かよ、と幻滅した世代は、さほど劇場に足を運んではいなかったのだろう。
     基本的には映画と舞台は殆ど同じものである。ということは、この作品を70年代のゲイカルチャーやB級ホラーの再評価の流れと無関係に語ることは出来ないはずなのだが、現代日本の観客は、そんなものはいっこうに気にしない。と言うよりは「何も知らない」。実際、私が受けていたマニアックな(と言っても当時の文化を知る者にとっては常識の)部分では、若い観客は一切笑っていなかった。なのに最後には賞賛の嵐が渦巻くのだ。この矛盾の原因は何なのか。いったい彼らはこれの何をどう面白がっているのだろうか。
     作り手たちはもちろん、自分の好きな作品をあえて現代に同化させずに好きに演じるのだから、基本的には「客に理解不能だって構わない」というスタンスだ。しかし実のところ、「どんなに訳の分からないことをやっても、客は受けるに違いない」と彼らは確信しているのではないか。
     恐らくいのうえひでのりらは客を舐めている。観客の大半は「よく分かんないけれども、これは面白い気がするから面白がろうとする」と思っているのだ。そして実際、今の観客は、笑いどころで笑わずに笑えないところで笑っている。作り手としてはそれでもこの舞台は成功したと言ってのけられるのだろう。でも本当は、そういう阿呆な観客にこそ、冷水を浴びせかけるのが、『ロッキー・ホラー・ショー』の真髄であるはずなんだけどね。

    ネタバレBOX

     パンフレットには、この舞台の「元ネタ」がかなり詳細に解説されている。
     それでもどうやら「タブー」に触れるらしいところは巧妙に避けられている。

     どうして屋敷の人間たちがゲイでエイリアン(宇宙人=規格外者)なのか、という点だが、もともと50年代くらいまでのB級ホラーでは、普通の人間が迷い込んでしまうのは「怪物」たちの住いであり、その「怪物たち」は、たいてい実際のフリークス(不具者)によって演じられていた。トッド・ブラウニング『怪物団』が代表的な作品であり、そこには小人を始め、実際のシャム双生児などが大挙して登場している。しかし、時を経て小人たちや奇形俳優が使いづらくなってくると、「奇形を模した」メイキャップ俳優たちに役割は移されていく。パンフで『ピンク・フラミンゴ』のディヴァインや『ファントム・オブ・パラダイス』が紹介されているのはそのためだ。
     被差別者の叫びを舞台や映像を通して訴える、そういう意味合いがあの当時のサブカルチャーには色濃くあった。日本でその影響を受けたのはもちろん寺山修司で、彼の映画や舞台に小人たちが登場するのは、この“被差別者からのサブカルチャー”の流れである。

     英米のゲイ差別は今も続く問題だが、ハーヴェイ・ミルクの暗殺事件などもあり、あちらのゲイは、宗教的な観点から、まさしく「化け物」扱いされていたのが70年代である。ホラー映画のフリークスにゲイを重ね合わせて、「我々は被差別者だ」と訴えるのはごく自然な流れであった。
     優生思想に凝り固まった元ナチスの科学者が悪者に擬せられるのも当然の扱いである。なぜ彼に「フォン」の名前が付くかということまではパンフにも解説があるが、その先の説明がない。あの科学者のモデルは、アメリカに亡命した実在のロケット工学者、フォン・ブラウンであり、既にスタンリー・キューブリックが『博士の異常な愛情』でストレンジラブ博士として登場させている。だから“車椅子に乗っている”のだ。
     フランクが「フェイ・レイになりたかった!」と歌うのも、それが『キング・コング』のヒロインの俳優だという解説はパンフにあるが、彼女がどういう人かということについては何も書かれていない。フェイは世界初の「スクリーム(叫び)」女優であり、野獣に攫われる美女(もちろんベースにはジャン・コクトー『美女と野獣』がある)であり、自らがケダモノ扱いされるフランクにとっては、まさしく求めても求められない憧憬の存在であるのだ。彼がロッキーを怪物ではなくマッチョに造形したのも、「自分が襲われたい」からなのね。基本、モンスターの発明者は、モンスターによって復讐されるものだからね。そこには被差別者としてのゲイの悲痛がしっかり背景にある。

     “ロック・ミュージカル”と言いながら、場末のバーレスクに近いデタラメなダンスであるのも、それがフリークスによって演じられることを前提としているからに他ならない。いっそのこと古田新太は無理してダイエットせずに(一応、ティム・カリーに合わせようとしたのだろうが)、超デブなまま醜く息も絶え絶えに踊ってくれた方がよかったのではないか。このミュージカルのダンスは、必ずしも巧い必要はない。むしろ「ゲテモノ」であればあるほど、「ゲテモノで何が悪いか」という強烈な「毒」を観客に発信することになるのだから。
     そういう点をとってみても、作り手側も本当に『ロッキー』フリークなんだろうかと疑問を覚えざるを得なくなる部分が随所にあるのだ。 最後に登場する宇宙人が本邦の『怪獣大戦争』に登場するX星人のコスチュームなのは何の冗談なのかね。日本にもこんなB級カルトがあるぞと言いたいのかも知れないが、その手のギャグはもうさんざん漫画やアニメで見せられてきているので、今更感の方が強い。昔ながらの特撮ファンも特に喜ばないだろうし、若い人は意味が分からないだろう。だから誰に向けてのギャグなんだか、さっぱり見当が付かないのである。
     自己満足だけで舞台を作られてもなあ。
  • 満足度★★★★

    楽しんだ!
    俺たちのバイブルを確かに見てきた。
    なるほど、若いころこういう作品を見て、新感線のあの方向性がうまれてきたのかなぁとおもった。

    古田新太、登場する所がめちゃくちゃかっこよかった。

    ネタバレBOX

    ストーリーというか、ドラマはあんまり重視されてなかったかも。
  • 満足度★★★

    楽しんだ♪
    古田新太、ローリーは最高に良かった。
    内容は知らなかったが、まあこういうものかと。
    ロックという観点から見れば良かったかもしれないけど、
    ミュージカルとしては、歌、ダンスともに、うーーーーん・・




    ネタバレBOX

    踊れたのは確かに楽しかったけど、客席にも温度差がありありで
    ちょっと乗り切れなかったのが残念、なんでサイリューム??
    やっぱりなんでも一緒にってのは無理なのかな~~
    でも、もぎりのところに普通にいのうえさんがいたのにはちょっと感激(^_^;)
  • 満足度★★★

    日本に向いた題材だろうか
    イベントとして楽しむには悪くないだろうと思う。
    しかし、演劇として考えるとダンスはキレも悪くタイミングもダメ。
    マイク調整が悪いのか何を歌っているのか分からない。
    そして、参加型という割には参加する場面も少ない。
    つまらなくはないが…、というレベルにとどまる。

    この作品に込められているものが、果たして現代の日本人に理解できるものなのか、日本の土壌には合わないのではないか、という疑問が湧く。

  • 満足度★★★★

    大盛り上がり。
    ロックミュージカル。
    舞台用にアレンジはあるものの、映画と同じく進んでいきます。
    LIVEならでは生バンド・ダンス、盛り上がりました。

    ネタバレBOX

    映像、美術、衣裳、照明もよかったです。

    この作品、ビギナーだったので、午前中DVDを観て事前勉強。
    早めにいってパンフも熟読。

    スピーカーの前の席だったので、
    歌詞はほとんど聴き取れませんでした。

    今も耳鳴りが・・・。
  • 満足度★★★

    皆さんが書かれているとおりで。
    笹本さんのやらかしてるのと藤木孝さんのスマートダンディズムが素適。映像もよく出来てるなと。

  • 満足度★★★★★

    役者さんの愛を感じた
    その作品に対してのカルト的なファンが大勢いる、というのは、
    役者さん側からして見れば非常なプレッシャーもあると思います。
    少しでも原作と違うことをやれば原作を汚したと攻められ、
    原作を忠実に再現しようとすればただのパロディだとバカにされ・・・
    実際、そう書いてあるブログもありました。

    そういう意味では、原作との距離感がすごくうまく取れていたと思います。
    とくに主役の古田さんは、ご自身もRHSを愛してらっしゃるのでしょう、
    作品への愛がこっちまで伝わってくるようでした。

    さてRHSと言えば観客のノリが売りの作品ですが、
    私の観た会は土曜の夜であったこともあり、
    観客のノリはかなり良かったです★
    最後はスタオベでした。

    これから行く原作ファンの方、ぜひぜひコスプレ&新聞&ペンライト持参の上、
    踊りまくっちゃってください★★

  • 満足度★★★★

    みじかっ!
    いやいや、面白かったです。
    これ昔、渋谷の映画館のレイトショーで見たんですが、その時はまだ映画館にお米とか水鉄砲とかライターとか持っていってよかったんですよね。って、どんだけ大昔の話だ!!

    もともと「スクリーンと一緒になって騒ぐ」というのが、正しいロッキー・ホラー・ショーの楽しみ方です。
    これから見に行く人、ここ見て準備してからいった方が楽しいかも。
    無理しない程度に馬鹿騒ぎましよう。

    http://www.parco-play.com/web/play/RHS/rules.html

    難をいうと上演時間がたったの80分しかなかったこと。
    新感線のいのうえひでのり演出だから3時間位覚悟していたのに(笑)
    9500円のチケット代にしては短いとおもいました。
    背景、舞台美術も、ほぼ映像だしね。
    個人的には古田スキーなので大満足でしたが、チケット代との兼ね合いで☆一つ減らしました。

    ネタバレBOX

    今回、私は事前にチラシもサイトも見ずにいきました。
    「ロッキー・ホラー・ショーだからね」みたいな余裕かまして。

    そのため「大きな勘違い」をして、かなり恥ずかしい会話を幕間にしてしまいました。
    お暇な人はブログ見てください。

    http://ameblo.jp/imacoco2010/entry-11110077760.html

  • 満足度★★★

    盛り合わせが多い舞台
    完売している日もあるそうだが、自分が見た日は空席がちらほらあり自分の隣も空席のままだった。新感線ならおなじみの爆音上等のノリの良い音楽、全員が歌上手い出演者、話はエログロお馬鹿テイストなので、同じように馬鹿になって見た方が楽しめる。特に前方席は。
    観客のゴスロリファッション率の多さとお似合いさに感心。
    話の内容はあんまり深く考えない方が良いですねw。藤木さんが憎らしいくらいダンディでした。

    ネタバレBOX

    古田さんのお姫様抱っこはああ来ましたか・・!シンゲン君頑張れ。
    自分は中央席から後方辺りだったので、手拍子打つので精一杯でした。
    だからといって前の方でもなかなか立ち上がって踊れないだろうな・・。
  • 満足度★★★★

    「体験する」舞台
    1時間50分で、なんと休憩20分含む!
    だったら、休憩なしでやってよ(笑)、と思うのだけれども…。

    藤木版、ローリー版と見てきたけれど、その2作に比べて、とにかくわかりやすくて、スムーズな進行。演出の手際がいい。
    映像の助けがうまく活きているということだろうか。
    過去2作より、ロック感も感じた。
    生演奏の良さが活かされていた。

    ネタバレBOX

    しかし、古田新太さんは、ロックを歌うのは無理なようだ。
早いテンポの曲は、歌詞が聴き取れないし、シャウトもできない。音量も小さいし(ミディアムテンポは聞けるが)。

    彼だけではなく、全体的にそういう印象。
岡本健一さんの高音の出なさも辛いなあ。
    
ただし、笹本玲奈さんは別。彼女レベルは無理としても、ミュージカルなのだから、それに近いぐらいのクオリティは欲しい。

    

観客には、フリークの方々が、コスプレで参加していたということもあり、客席の盛り上がりはなかなかだった。
つまり、「体験する」舞台。
    一緒に飛び込んで楽しむという姿勢が大切だろう。
    そういう意味では、この上演時間は妥当なのかもしれない。



    毎回アフタートークがあるらしい。
この日も面白かった。が、トーク前の時間に行われるグッズの販促が非常に鬱陶しい。

    個人的な感想だけど、「I Can Make You A Man」は日本語版だと直訳で「男にしてあげる」と歌われる。だけど、これは「男」と「人」のダブルミーニングだから、無理に訳す必要はないのではないか、といつも思う。
  • 満足度★★★

    わりとはめをはずしていない
    もう少しハチャメチャなロックミュージカルを期待したが、わりとまとまっていた。藤木さんがいい味を出していた

  • 満足度★★★

    ミュージカル
    新感線の割に公演時間が短いのであっという間に終わった感じですね。生バンドで迫力有。コメディー調の作品は良かったけどもう少し迫力がある方が私は好きかな。

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