満足度★★★
映画にもなった井上光晴原作の有名な作品の舞台化で、すでに何度も上演されているが、初めて見に行った。ラストの出産シーンではころころとした妊婦役の田邉雅菜の若々しい必死さが光った。その前の、市電の運転手(高松潤)と新妻(田上唯)の、明日の弁当についてのほのぼのしたシーンも、短いが、印象に残る。精神薄弱児の子を明日引き取りに来いと病院からいわれて、当惑する夫婦(五十嵐明、山口キヨ)も、子を思う気持ちと苦しい生活の板挟みをよく演じていた。(最後の方からで申し訳ありません)
観劇後にパンフで知ったが、出産も、市電運転手の家庭も実際にあったことだという。そこまで、事実に基づいていたとは知らなかった。丹念に事実を調べて吟味し、作品として昇華させていることは原作者、脚色家、劇団の大きな手柄だと思う。
休憩なしの2時間弱
満足度★★★★
KAAT地点の当日と迷った末こちらに決めた。青年座らしい、新劇色濃い役者たちの立ち回りだが、「明日」という作品が持つ独自の構造ゆえ、リアリズムな時間がファンタジックな色を帯びている(生の演奏が貢献)。この題材の舞台化の一着地点を認めた。
満足度★★★
鑑賞日2019/07/14 (日)
2回目観劇。ただ前の方が大きくセンターがまるっきり見えなかった。誰のせいでもないのだろうけど…。グスン。女学生としての生演奏がすごく良かった。今も脳内リピートされている。
満足度★★★★
鑑賞日2019/07/12 (金)
日常が止まるとき。誰もそれを想像できない。でもその時のことを私たちは知っている。それでも時間は動き始める。人間って怖いなぁ。
満足度★★★★
原爆投下前日の日常を描くことにより翌日の悲劇を浮き彫りにしてゆく舞台でした。私は初めて観るのですが原作をしっかり読んでみたくなりました。こういう骨太?な演劇が観られるのは老舗劇団だからこそなのか?新劇の強さなのかしら。
満足度★★★★
鑑賞日2019/07/14 (日)
東京芸術劇場シアターイーストにて劇団青年座『明日―1945年8月8日・長崎』を観劇。
今年で戦後74年。毎年この時期は何本か戦争に纏わる演劇作品を観劇するようにしていますが、今年のその一本目が、たまたま折り込みに入っていて目に留まった今回の劇団青年座さんの作品でした。ちなみに今回が第237回目の公演。年間に何本の作品を上演されているかは不明ですが、この日昼間に観劇した劇団東少さんと同様、かなりの老舗劇団であるような印象を受けました(個人的には今回が初見)。
今回の『明日』は1945年8月の長崎を舞台とした群像劇。公演チラシに書かれた「1945年8月8日の長崎。戦時中でも人々はそれぞれの事情を抱えながら「明日」を信じ懸命に生きていた。8月9日早朝、晴れた朝の空気に赤子の産声が明るく響く。しかし柱時計は11時2分に向かい時を刻むのだった」というフレーズが様々な憶測や感情を抱かせます。ピアノ、バイオリン、チェロの生演奏に乗せて始まるオープニングは何とも優しく落ち着いた雰囲気。そこから長崎弁全開で繰り広げられる会話劇、くるくると回転する中央のセット、そして様々な登場人物の生きざまなど、グイグイと物語の世界に引き込まれました。
原爆投下の凄惨なシーンは直接的には表現せず、その瞬間を迎えるまでの人々の生活に焦点を当てた作品。クライマックスのお産のシーンは特に緊迫感があり見応えがありましたが、その後数時間後にあの瞬間が、、と考えると何とも言えない気持ちになりました。昭和から平成、さらに令和になった現代において、このような作品を上演することは非常に価値があることだと感じます。当時の人々にも今と同じような日常生活があり、今と同じ、いや、それ以外に懸命に生きていたという事実を忘れてはいけないと思いますし、そうした人々に訪れた悲しい出来事は絶対に風化させてはいけないと感じました。戦後74年。これから何年経っても二度と同じ過ちを繰り返してはいけない。
満足度★★★★
鑑賞日2019/07/10 (水) 19:00
座席1階
青年座が再演する名作を拝見した。
長崎の原爆投下の前日から当日の午前にかけての、爆心地に住む庶民の生活を切り取った舞台だ。
原爆の惨禍というと、投下後のことに目が向くが、投下される前にも当たり前だが庶民の日常があったということを淡々と描くことで、それを一瞬で霧消させた原爆のむごたらしさを浮き上がらせる。
舞台は、前日に祝言を上げた若い夫婦とその周囲の人たちの物語で進む。その二人が原爆投下の日に繁華街でデートしようと約束する場面とか、投下の日の未明に誕生した赤ちゃんと若いお母さんの喜びが明るく演じられる。その明るさがぐっと明るいだけに、その後の「運命」を呪わずにはいられない。
演劇の本当の役割とはそういうものなのだろうと、強く思わせる「明日」の舞台。だから、これは平和を訴え続ける青年座の「DNA」を次に継承する演目といえる。客席を埋めたのは比較的若い観客だったのをみて、この演目の再演の意味を深く味わった。また、次の「明日」があるだろう。「明日」を明日へ継承し続けてほしいと願いながら、帰りの電車に乗った。
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【備忘録】7月15日@東京芸術劇場 劇団青年座「明日 一九四五年八月八日・長崎」作 井上光晴 脚色 小松幹生 演出 鈴木寛一郎 原爆が落とされる前日の普通の日常にベートーベンの「悲愴・第二楽章」が寄り添う。「明日」何があるのか私達… https://t.co/20DyyJrdsi
5年以上前
青年座公演「明日」終演致しました! 苦しんだ時もありましたが、後半では庄治さんとヤエとサヨナラするのが寂しかったです。 お客さま、スタッフキャスト関係者の皆さま、本当にありがとうございました! 写真は初舞台祝いで先輩方から頂いた… https://t.co/YveCrzdBE8
5年以上前
青年座公演「明日」 昨日無事に千秋楽を迎え、公演を打ち終える事が出来ました。 ご来場頂いた、お客様ありがとうございました! スタッフ・キャストの皆様お疲れ様でした。 またいつか何処かで…。 https://t.co/v4bvuKIdOP
5年以上前
劇団青年座「明日」作品の美しく、凜としている輪郭がより残酷な現実を突きつけてくる。時代とともに、いろいろな工夫は必要なのかもしれないが、語り部としての演劇の静かな力に圧倒された。終演後、いつもの帰り道や、当たり前の夜に唇を噛み締め… https://t.co/gak3Gwyi7d
5年以上前
昨日は劇団青年座公演『明日』を観ました。 もーちゃんこと角田萌果という俳優はやはり相手と関わることに関してピカイチなんだなぁ、と改めて。 エリザベスで一緒だった逢笠さんも出演されてました!相変わらずのいい声…。 ひかりさんも観てま… https://t.co/tzNFSh6PgO
5年以上前
青年座「明日」を観てきました。それぞれの夫婦がかわいくて切なくて必死に生きてる様子を見守るような噛みしめるような気持ちで観ました。食糧事情を冗談まじりでぼやいたり小豆を美味しそうに食べたりする場面とか食事に関する描写が妙に刺さりました。生演奏も素晴らしかった。
5年以上前
青年座公演『明日』を見ました。あずきを食べて「甘い」と言う場面を覚えていて、初演を見ていることがわかった。今回の公演ではオムレツの場面が印象に残った。
5年以上前
モダンスイマーズ観ました。 文学座「ガラスの動物園」観ました。 青年座「明日」観ました。 全部、私の中で沸き起こる感情が違うのに、それが表現として出てくる時には、何故か涙一択。 私的に、3種類の涙流した。
5年以上前
劇団青年座「明日 - 一九四五年八月八日・長崎」。日常。時計。何度触れても心にくる。広島と沖縄の事も会話の中で触れられる。昨日までてだのふあの為、壺屋焼の話の十数秒で泣いた。生演奏のピアノ、チェロ、ヴァイオリンのあたたかさと過酷さ… https://t.co/wrPGAPjEXG
5年以上前
中3日で青年座「明日」再び。 前回は最前列上手端。今日は前から3列め真ん中あたりで前は空席!視界良好! 細かな所まで見えたし、見てしまった。水本夫婦、夫婦なったばかりのヤエちゃんと庄治くん、出産したばかりのツル子と母の笑顔が美しかった。
5年以上前
@kairindian 関係ないコメントをさせてください。 12月の 『熱海殺人事件』の観劇を考えています。先日観た青年座『明日』の折り込みチラシで見つけましたが、回りに回って さんに辿り着きます。 #ProjectNyx #松熊つる松
5年以上前
劇団青年座『明日-1945年8月8日・長崎』…原爆投下の前日の話。時計の音、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの生演奏が恐ろしいほど感情を揺さぶられます。時の流れ、日常、実際にあったことを盛り込んでるそうで、"たられば"が悲しいぐらいど… https://t.co/pRXMAG0E0J
5年以上前
東京芸術劇場シアターイースト…劇団青年座『明日-1945年8月8日・長崎』観劇♪アフタートークで演出補の山本龍二さんが「東日本大震災の福島を意識した」語ってましたが、原爆に限らず事件事故、目の前で全てを無くす時が来るとは思いもしな… https://t.co/NAnmLkjgwK
5年以上前
青年座『明日』を観る。明日が今日になった時、平和でありますようにと願う。
5年以上前
シアターイースト、青年座「明日-1945年8月8日・長崎」、終演後にトークショーがあり、演出補の山本さん、初演の時の制作の水谷内さんが登壇。原作の井上光晴さん、演出の鈴木完一郎さんについてなどをお話しされました。作品についてなど、より深く知ることができましたね。
5年以上前
青年座「明日-1945年8月8日・長崎」を観てきました。原爆投下される前日の、戦時下の市民それぞれの生活を描いています。何度も出てくる「明日は…」という言葉と、ピアノとバイオリン、チェロが奏でるベートーベンの悲愴第二楽章がとても印象的でした。
5年以上前
青年座『明日』観劇。 戦争や原爆を題材にした作品は、その悲惨さ、その後の人々の過酷な日々が描かれることが多いように思われる。しかし本作は投下の前日までの実際にあった日常が描かれる事で、より当日に起こったことの悲惨さを想像させられ、観終わった後に胸が締め付けられそうになった。
5年以上前
佐野美幸さんが出演されている青年座『明日 一九四五年八月八日・長崎』を拝見。小説も読み映画も観ているお話。開演前からセットにかざられている止まった時計の意味を知っているので段々とその時間に近づいていくのが苦しくなる。登場人物達がキ… https://t.co/mhBcCHlYQG
5年以上前
昨日は文学座 「わが町」 そして今日は青年座 「明日」 このポスターを見た時 心の中の何かが違和感を覚えた 自分はもちろん戦争は嫌いである 戦争の舞台は好きだけど 戦争は大っ嫌い この舞台をみたら、また色々と変わるかもしれない… https://t.co/SSpLNbTaCc
5年以上前
東京芸術劇場シアターイーストにて劇団青年座『明日―1945年8月8日・長崎』を観劇。 今年で戦後74年。毎年この時期は何本か戦争に纏わる演劇作品を観劇するようにして… https://t.co/zw2hCk6nPX #劇団青年座 #明日ー1945年8月8日 #舞台 #演劇
5年以上前
青年座「明日」井上光晴、小松幹生、鈴木完一郎、山本龍二。長崎原爆投下の時刻から時計の針が戻り、前日、事情を抱えながらも普通に暮らしていた人々の様子を描く。死者7万3000人余。6時間しか生きられなかった赤ちゃん。新婚夫妻(前田聖太… https://t.co/kqQ2ZQMQzh
5年以上前
青年座「明日」を見た。8月9日に至る日を、あんなにも静謐に描くことが出来るのかと感動してしまった。刻一刻と迫る時刻に迎えるはずだった明日を想うと、淡々と描かれてきた日常がグッとドラマ性を帯びた瞬間に泣きそうだった
5年以上前
劇団青年座 『明日-1945年8月8日・長崎』 何時だって誰だって明日がどうなるかわからない。 時が止まる。 日常がある幸せを噛み締める。 ピアノ、ヴァイオリン、チェロの生演奏が効いていた。 観劇後脳内リピートしている。 https://t.co/rH49KvjTxO
5年以上前
青年座『明日』井上光晴原作・小松幹生脚色・山本龍二演出。原爆投下前日の長崎。生活感溢れる群像劇を生演奏付で荘重に。戦時下重い障害を持つ娘を邪魔者扱いされ引取りを命じられる夫婦(五十嵐進・遠藤好)の身を引き裂かれる苦しみが、今かえっ… https://t.co/e6smRhCIiV
5年以上前
【公演レポート】青年座「明日-1945年8月8日・長崎」開幕、リスペクトと追悼の思い込め(コメントあり) ナタリー 劇団青年座「明日-1945年8月8日・長崎」が、7月10日に東京・東京芸術劇場 シアターイーストで開幕した。 https://t.co/aC9SrMXoXn
5年以上前
【公演レポート】青年座「明日-1945年8月8日・長崎」開幕、リスペクトと追悼の思い込め(コメントあり) - ナタリー - Google News https://t.co/yivgeYN7FR
5年以上前
【公演レポート】青年座「明日-1945年8月8日・長崎」開幕、リスペクトと追悼の思い込め(コメントあり) ナタリー 劇団青年座「明日-1945年8月8日・長崎」が、7月10日に東京・東京芸術劇場 シアターイーストで開幕した。 https://t.co/rbaFHBkX7o
5年以上前
劇団青年座『明日』を見に来てます
5年以上前
【公演レポート】青年座「明日-1945年8月8日・長崎」開幕、リスペクトと追悼の思い込め(コメントあり) https://t.co/SjxCazEXeL https://t.co/ykiwpshAA1
5年以上前
青年座「明日」。 長崎のあの日の前日の日常。 始まりは、わかっているだけに「明日」と出る会話に痛くなったけれど、段々とそんなことを忘れ、明日を信じるから今がある。そんな気分になった。唯一気に入らなかったのは波の音。前田君は横浜短篇ホテルとは違う味わい。
5年以上前
今年1月のミュージカル封神演義の観劇をきっかけに、今回の青年座公演「明日」を観に来て下さったお客様、ありがとうございました! 終演後に声を掛けて頂いて嬉しかったです。青年座では出待ち入待ちオッケーです(笑) また是非観にいらして下… https://t.co/moQrC48can
5年以上前
青年座「明日」観劇。戦時中の人たちの愛情深さに感慨。日常って何だろう。ピアノ、ヴァイオリン、チェロの生演奏がいいなぁ♫舞台長崎を彷彿させる。
5年以上前
劇団青年座「明日」(東京芸術劇場シアターイースト)を観劇。 原作井上光晴、脚色小松幹生、演出鈴木完一郎、演出補山本龍二。 鈴木は他界しているため、生前の演出を山本が引き継ぐ形となっている。 昭和、戦中のある一日を描く群像劇。 に… https://t.co/Gr0DW3Xupz
5年以上前
Twitterはじめました🔰 劇団青年座『明日』、ピアノを弾く女学生役で出演中です(セリフはもちろんありません笑) 全公演完売ですが、7月16日14時の追加公演のみチケット発売中です! https://t.co/Vs8gNItZue
5年以上前
青年座『明日』 『ハンナのかばん』で長崎に訪れた時に爆心地に立ち空を見上げた日を思う戦時中で幸せを噛み締めた、理不尽な目にあいながらも一筋の光の希望にすがり足掻き潰えた命 そんな人がいたから思う 生きろ‼️ 終演後出演者の山賀さん… https://t.co/vFKLc6rVEP
5年以上前
松戸です。 青年座『明日』観てきました! リブレプロデュースに出演してくださった佐野 美幸さんが出演しています^_^ 福山でお世話になった亀田さんもいらっしゃって、今日の芝居をあーでもない、こーでもない、楽しい^_^ やっぱり、観… https://t.co/vsSou9HsF4
5年以上前
劇団研究所同期・逢笠恵祐くん出演の舞台を観劇! 劇団青年座「明日-1945年8月8日・長崎」 久しぶりに青年座の舞台に触れたのですが、やはり、やはり素敵でした……明日が来ることを疑わない何気ない日常の積み重ね、タイトルを思い、グ… https://t.co/evkVPpXQqb
5年以上前
本日は、劇団青年座公演『明日』鑑賞。 長崎原爆の前夜をそれぞれに過ごす市井の人々の姿。 日本人にとって忘れてはいけない日であると共に、そこに確かに居た方々をも忘れてはならないことを改めて胸に刻みました。 一日づつ、日々を大切に… https://t.co/Bs9YfAMmyE
5年以上前