公演情報
「イーハトーボの劇列車」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★★
鑑賞日2019/02/23 (土) 18:30
座席Q列11番
価格7,000円
岩手出身の自分にはどこか身近で、暖かい雰囲気を感じた。井上ひさしさんの美しい日本語が紡ぐ、賢治の愚直な生き方を松田さんを始め、キャストが丁寧に舞台の上で表現されていた。ぜひ、賢治の地元の岩手でも上演していただきたい。
今見るべき作品の1つだと思いました。
満足度★★★★★
鑑賞日2019/02/24 (日) 13:30
あまちゃん以来、松田さんファンの母にプレゼントする目的で私も同行したところ、舞台の世界観にすっかり私がはまってしまい、母と同行した公演のほか、東京公演最終回にも乗車してしまいました。ストーリーは、笑いあり、涙あり、現代社会にも当てはまる逸話もたくさんあって、いろいろと考えさせられることもあり、ほっこりするところもあり。3時間半の長丁場でしたが、いろいろな感情が自分の中で次から次に湧き上がるため、長さをまったく感じませんでした。役者さんは、皆さん本当に素晴らしく芸達者で、一人何役も演じていたと思いますけれども、見事に演じわけていらして、甲乙つけがたいのですが、出番と台詞の多さとインパクトの強さ、演じていらしたのが強烈な役柄ということもあって、山西さんと土屋さん、村岡さんの演技が特に印象に残りました。一人でも欠けると舞台が成り立たなくなる完璧な構成で、あの小さな舞台とわずかなセットのみで、あそこまで独特の世界観を生み出せるのはさすがだなぁと思いました。最終公演日は、運よく前から3列目のど真ん中の席で、役者さんの表情まで細かく見ることができたため、松田さんの繊細な演技にも感銘を受けました。表情は見えなくても、声の調子や立ち居振る舞いなどから十分に伝わるものがありますし、とにかく雰囲気とオーラがものすごく、舞台でも十分に松田さんの演技力は伝わるのですが、後ろの方の席だと表情までは見えないと思われ、彼の本当の素晴らしさは伝わりづらいのではと個人的には思いました(表情まで余すところなく観客に伝わる映画の方が彼には向いているのかもしれません。しかし、舞台はナマモノで、映画よりも役者さんたちの熱気のようなものが伝わってくるため、それはそれで魅力的ですし、映像では感じられなかった松田さんの魅力も伝わりました。私は、従前、特段、松田さんのファンではありませんでしたが、この舞台ですっかりファンになってしまいました。)。松田さん以外の俳優さんたちも、ネタバレになるので細かくは書けませんが、皆さん本当に素晴らしすぎて、本当のところ、全員ファンになってしまいました。鑑賞を検討なさっている方はご覧にあることをおススメいたします。
満足度★★★
松田龍平氏が良かった。理想の日本人像とも言える宮沢賢治。彼の思想は高畑勲、宮崎駿に受け継がれ今も尚、正しい人間の在り方の象徴のよう。勿論、現実の賢治はそんな格好いい訳もなく。高等遊民の自己弁護的ユートピア論は太宰治始め日本文学お馴染みの定番。美化した現実逃避を必死で続ける無力な木偶の坊の姿に、松田優作の『それから』がだぶって見えた。土屋佑壱氏の出演シーンがかなり湧く。紅甘さんが印象的な二役で美しい。エスペラント語の歌が秀逸。長い割に散漫な印象になってしまった物語。『思い残し切符』の謎に惹き付けられる。
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/11 (月) 18:30
座席1階N列2番
土屋佑壱さんの出演をきっかけに、観に行かせて頂きました!こまつ座さんの舞台は3回目。上演時間の長さも覚悟の上(笑)観に行きましたが、その長さも忘れるくらい、飽きないセリフの並びに圧倒と、思わぬ楽しさがありました…!宮沢賢治の人の心の優しさや、人のためにと自分で道をきり開こうとする気持ちの強さ、その中でも時々見える弱さもあり。彼の生涯を温かく、楽しさで包むような作品でした!1回、2回と重ねてみるときっとまた違う世界観となって心に残りそうだなと思いました...♪*゚
満足度★★★★
たまに観るこまつ座(本当は「母と暮らせば」をとても観たかったんだが..)。今回何と完売続出の模様で、後方の席なら空いてるかと思いきや、空席は一つ目に入っただけ。ずらり。なるほど松田龍平の名前か、、他の俳優は舞台ではお馴染み、映像ではそこそこ、演目が特段惹きつけたものとは思われず、推測はそこに行き着く。集客力と、ギャラは直結しているだろうか。商売で言うところの自分が消費者になったような不快な気分から逃れるには、芝居の中身である。
冒頭逃してしまったが、終演後確認して演出は長塚圭史、なるほど舞台の色彩感と場転や汽車の音(シューと口で言う)などの泥臭さが頷ける。悪くなかった。一度読んだ戯曲だったがこれほど長い芝居だったか・・。松田氏のもったりした演技と、やり取りを正当化させるための間合を相手役が取るので、10分は伸びているだろう、と思ったりしたが、不快・不要な間合ではない。
広い知識と深慮から生まれた含蓄ある濃い~言語のやりとりは井上ひさしの真骨頂で、何とも言えず脳みそを潤す時間だった。
満足度★★★★★
いろいろに考えさせられ、発見がありました。「宮澤賢治の評伝劇」なのですが、単純な評伝とはいえない仕掛けが満載で、一言で言えば宮沢賢治批判の芝居ということもできます。農民たちの演じる劇中劇になっており、賢治の思い描いたユートピアが、農民の現実から遊離したお坊ちゃんの夢想に過ぎないではないかという批判です。これは驚きでした。もしかしたら井上ひさしは、賢治の話より、重労働と出稼ぎと借金にあえぐ農民の苦しみを訴えたかったのではないでしょうか。
なんといっても、主人公宮沢賢治があくまで受け身の存在で、賢治の父や、監視役の賢治批判の方が、質量ともに圧倒的です。漫才で言えば賢治はボケ役で、ツッコミを受けてうまく返せないボケ役。
それでもなお賢治の残しだ詩や童話が私たちを惹きつけるのはなぜか。考えさせられます。
俳優たちはみなはまり役で、見事な出来でした。まず松田龍平がシャイなボケ役の賢治にぴったり。そこに実直な生活者の立場から批判を突きつける山西淳が強烈です。賢治に呆れつつ、憎めない友人役の土屋佑壱も場を大いに盛り上げました。ナイロン100℃の村岡希美も、何気ない仕草で観客を引きつけ、とぼけた味で素晴らしかった。これだけのキャストが揃う舞台も滅多にありません。
長塚圭史の演出も素晴らしい。昔の小学校のような木製椅子と畳だけで場面を次々転換させる舞台作りも見事でした。
満足度★★★
うーん、二日目だからとはいえ劇としてまとまらない様子は特に前半は唖然とする感じ。舞台上の俳優の口によって機関車の音が基調として流れるはずがリズムが合わないというか松田龍平の声が小さいというか全体としてアンサンブルとして成立していないのでイライラする。「子供のためのシェイクスピア」を素人がまねたみたい。松田龍平は舞台が初めてとしても出来上がっておらず、まあ、主人公がでくのぼうであるので印象はあっているのが救われる。舞台のベテラン勢が何とか支えている。これまで見た「イーハトーボ~」とは異なり井上ひさしの笑いに包んで心に染み入る芝居とは別物になってしまっている。しかし、芝居が練れてくればよくなっていくはずなのでこれから観られる方はご期待を・・・。
満足度★★★★
鑑賞日2019/02/05 (火) 18:30
座席1階
ご存知宮沢賢治の物語。初日に拝見した。悲しいラストシーンだが、「思い残し切符」によってその悲しみが少しだけ希望に変わって受け継がれていくように思える。
井上ひさしはこの物語を丁寧に編んでいる。東北の農村の喜びや悲しみを、そして賢治が作ろうとしたユートピアを。全二幕、3時間半に及ぶ長い舞台も、思いがこもっているだけに食い入るようにみてしまう。
主演の宮沢賢治役、松田龍平は意外なことに舞台初出演という。彼らしい淡々とした演技で宮沢賢治らしいのだが、長丁場だけにちょっと棒読みっぽいところも。賢治の父親や賢治をつけてきた刑事役の山西惇は意図的だと思うが松田龍平よりかなり声が大きい。それはそれで成功していると思うが、むしろ、定番のテレビドラマ「相棒」のテイストでやったらどうかとも感じた。