公演情報
「ツヤマジケン」の観てきた!クチコミ一覧
満足度★★★★
この劇団らしい仕掛けや企み。ゾワゾワするような独特の緊張感。そして何より登場人物の造形と関係性が物語を牽引し、観る者を引き込む。
予想通り文字で読むよりも容易に登場人物たちの個性や関係性が把握できて、物語の面白味が際立った。
同じ制服を着た同性の集団だからこそ、それぞれに向けた好悪や感情の細やかな動きが伝わってくる。閉塞感と苛立ちの中で煮詰まっていく、女の子たちの愛情とも友情ともつかない曖昧で鮮烈な愛憎が仄暗い空間を満たしていく。
男性陣はそれぞれの役割に徹しつつ、一筋縄ではいかない演技を見せる。いい加減なのにどこか色気のある演劇部顧問。一見平凡だけれど秘密のあるらしい施設職員。
それらすべてを片隅で見守る過去の連続殺人犯。
濃密でシンドい(←褒めてます)約90分だった。
観てきて何日か過ぎたあとも、この舞台のあれこれが折にふれ思い出されてしまったのは、身につまされる部分があったからだろう。
私も、あの子のように空回りしてなおさら人を遠ざけたり、一方的な思い込みで誰かを傷つけたりしているかもしれない。
討つべきモノでなく討ってはいけない何かを討っているかもしれない。
今度は強い強い人に生まれてこよう。できれば美しい人、愛される人に生まれてこよう。
……そんなことを思った。
満足度★★★★
3、4度目の日本のラジオをアゴラで観たがここまで多数出演かつ長い作品は初めて。女子高演劇部の合宿先での数時間のお話。合宿(見知らぬ土地)という非日常の時間の中で、部活という日常(の人間関係)が再生され、日常でない事態が進行する様がうまく書かれている。人物の書き分けも面白い。各人に担わせた赤裸々な内面と内情の際どさ・危うさが、建屋に「棲息」する津山事件の犯人の存在といつしか共鳴をみせる。もっとも「犯人」がどういう時空に存在しているのかは不明だが、パンフに紹介された犯人の遺筆の文言を喋る事で辛うじて「津山事件」の犯人に重なる存在だと判る彼は、上手奥の墨にひっそり座っている所を幼児キャラの(まっくろくろすけに話しかけたりする)生徒に見つけられ、その後不思議な交流もある。ばかりか、彼の存在を仕方なく告げた、彼女につきまとう集団から浮いたキャラの生徒もその存在を認めたらしい事から、男は「実在」するらしい。
登場しないが名が何度も挙がる人物として、合宿への往路で姿を消した部員=都井の名が何度も出てくるが、この名は津山事件の実際の犯人の姓(後で知った)。パンフレットには、一度も登場しないこの都井役の俳優名も顔写真も載っている(経緯は知らない)。女優達のショットを冊子にしたミニ写真集や、生徒たちのプロフィールを詳細に設定した台本等から、作・演出の人の「趣味」をつい想像する。がまあとにかく演劇部員全員の性格付けと不意を突かれる展開は、(作者は)男でありながら十代女子の生態を知悉するかに思わせ、作者の来歴や普段の生活をつい想像してしまった。
映画『丑三つの村』(津山事件に題材をとった西村望のノンフィクションの映画化)でもおなじみの犯人の「決行」時の出で立ちが、最後にお目見えとなる。芝居中で「犯人」の存在を認知した先の生徒二人は、演劇部の中でもこのドラマの中でも華やかな位置を占めておらず、社会のメーンストリームから弾かれた存在にイメージが重なるが、この二人がほぼラストの暗転後、学ランにヘッドライト装着のスタイルで闇の中に現われると、何か溜飲を下げるものがあった。
彼女らの「決行」を津山事件に重ねた事で、若者のシビアな生態に僅かばかり寄り添う(かつ津山事件の犯行の背景にも寄り添う)作者の心・・を垣間見るような気が。
同世代から鼻つまみ者扱いされる者が、その世代を代表して立ち上がる姿、という解釈の方が、彼女らを蔑んだ部員たちへの復讐、構図よりは遙かに粋だろうと思う。
満足度★★★★★
毒が入っているかもしれないカプセルが有って
シーンが進むごとにカプセルを渡されて僕はそれを飲み込んで
作品が終わってもまだ僕は生きてて安堵するんだけど
やがて誰かのカプセルの毒が身体の中で溶け出して
帰り道とか寝る前とかにもがき苦しむ、そんな作品だった
合宿所の裏倉庫という設定の舞台には木の台とライトが積まれ、殺風景な様子。タイトなラインの制服の首にはリボンがかけられ、青赤白と色の違いで学年の違いがわかるようになっている。ほとんど無個性に見える女学生たちの個性が明らかになる展開において、重要な役割を果たすのは学年の違いである。「違う」ことの距離感と「同じ」ことの親近感はその前提への思い込み故に崩れてく。これは年齢の物語であり、先生の年齢が43歳と明示されるのもそもと無関係ではない。パンフレットには制服を着た役者たちの写真集がついており、エロティックな誘惑の様相を見せる。その危うさも含めて津山事件と衝突させようとしている。
満足度★★★
鑑賞日2018/06/08 (金) 20:00
2014年に上演した作品の再演で、初演も観てるが、それなりに面白かった、という記憶しかない。津山三十人殺しをモチーフに、女子校演劇部の合宿で起こるホラー調の物語。女子校あるある的会話を中心に楽しめるのだが、津山を思わせるエンディングに向かって堕ちて行く流れが、後味は良くないけれども、感触は興味深い。
満足度★★★★★
鑑賞日2018/06/07 (木) 14:00
価格2,500円
初演はこんなに笑えたっけ?と思うほどにコミカル(この回は特に客席の笑いが多かったらしい)な女子校文化部合宿あるある。その中の「ちょっとヘン」な部分が次第に拡がってのあの結末。うん、ムツオは○○だね。
また、あるあるをあるあるたらしめる各人物(男性含む)の「いそー♪」感も見事。今回のキャストに合わせて演出(キャラ設定?)もアレンジしたのではなかろうか?
あと、初演時の自分の「観てきた!」コメントには「ダークな櫻の園」とあったが、正確には「裏・櫻の園」かもなぁ。(笑)
満足度★★★★
鑑賞日2018/06/10 (日) 18:00
価格2,800円
初観劇、初ラジオ。
不穏、不安定。
不快な意味ではなく、気持ちよく心が常にざわつかされてる。
この作品がどう面白いかというのはさておき、公演終了後からずーっと頭の中に残っている。そのことがこの作品に私が心つかまれた証拠だと思う。
人間の弱みを、面白く・恐ろしく・切なく描いており。人を殺した者にも、人を傷つけた者にも、寄り添いたい・理解したいという優しさ・偽善心・探求心がくすぐられる作品である。
話は不穏さの示す通りの道を辿る、ただそれを支える「ツヤマジケン」というものが、この作品をかみごたえと満腹感のある作品にしていると思う。
満足度★★★★★
昭和の時代のドロドロとしたイメージの『津山事件』なのですが、これがなぜか!若い女性陣で描かれていて、爽快な観後感につながります。エンディングも何だか やっぱり と落とすところも良い感じで シュールでも納得がいく感じ。こういう作風・作品なんだと最初からわかっていたら、もっと深く入り込めたかもしれません。次作にも期待です。
満足度★★★★
犯罪史上名高い大量殺人事件の犯人を「同席させて」舞台が始まる。
女子高生のまっすぐな身勝手さと、孤立を恐れる気持ちが交差する。
期待していた人に裏切られると、身体のどこかでじわりと殺意が芽生える恐怖。
満足度★★★
鑑賞日2018/06/06 (水) 20:00
座席1階2列
日本のラジオ『ツヤマジケン』こまばアゴラ劇場
綺麗なドロドロ。リアルの女子高ってもっとエグイんだろうなと思ったり。
冒頭とラストの演出が好き。
登場人物が多く、お互いの呼び方に姓・名・愛称が入り混じっていて
物覚えの悪い私にはどうにも人の名前が頭に入ってきませんでした(^^;)
もう一回観たら分かるかな。