ツヤマジケン 公演情報 日本のラジオ「ツヤマジケン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2018/06/09 (土)

    9日ソワレ(95分?)を拝見。

    ネタバレBOX

    本作のモチーフとなった津山30人殺しの犯人・都井睦雄(とい・むつお)を初めとした、日本犯罪史上の著名な凶悪殺人犯の苗字を冠した女子高の演劇部員達。そんな彼女達の、ヒトが生きていく上での、あるいは思春期後半の女性特有の「業の深さ」が、施設の管理人の死を契機に、加速度的に爆走していく様を、ムツオ(幽体?)の目を通して、自分も傍観していたかのような錯覚に陥った90分強。

    ラストシーンでは、何事かが吹っ切れたムツオが客席に駆け出していき、暗転。そして銃声10発! 銃声の数を数えていたユキを除く部員と顧問の教師とでちょうど10人…と思いきや、会場の照明が戻った瞬間、キコ先輩が登場。そしてさらに、ユキとキコ先輩のいでたちの変化で、ムツオの意志(怨念?)が彼女らに引き継がれたことを暗示させるエンディング。

    90分というコンパクトな上演時間で、よくぞここまで、序破急のメリハリが効いた作品をぶつけてくれたもんだと、終演後も暫しの間、興奮が治まらず。
    凄い舞台だった!と素直に頭(こうべ)を下げたい。

    役者陣。
    再演なので当て書きという訳でもないだろうが、沈ゆうこさん、赤猫座ちこさん、大塚尚吾さん…と今回の役者陣は適役揃い。

    また、久保瑠衣香さんは、自分が今まで拝見してきた過去の役柄のイメージからは、意外に思える程のハマり役だった。

    そして何よりも、永田佑依さん、藤本紗也香さん。
    お二人のそれぞれが醸し出す異なる空気感が融合したシーンでは、それが笑いであれ・シリアスであれ、強烈な引力で、我が身をグイっと舞台に前のめりにさせてくれた。

    最後に配役について記しておく。

    大月ユキ(1年。上級生にもタメ口。キコ先輩を慕っている。ムツオの幽体?!が見える)
    …永田佑衣さん
    永山キコ(2年。童女のようなナチュラルな感性のヒト。ムツオの幽体?!が見える)
    …藤本紗也香さん

    宅間マコト(いい加減な性格の演劇部顧問教師)…大塚尚吾さん
    大久保サヤカ(3年。生真面目な演劇部部長。宅間に密かに恋心を抱いている)
    …鶴田理紗さん
    榊原マコト(1年。大好きなサヤカ部長を困らせるために宅間に近づくサディスト)
    …土橋美月さん

    宮崎ユウ(2年。最近、彼氏ができた。ハジメのことは唯の友達だと思っていた)
    …田中渚さん
    関根ハジメ(2年。ユウに密かに抱いていた恋心が、ある事をきっかけに暴発し…)
    …赤猫座ちこさん

    松永タエ(2年。自分に内緒で合コンが行われていたことを知り、疑心暗鬼に)
    …古田希美恵さん
    前上ヒロコ(2年。タエの友達だったが、合コンの件がバレ、関係悪化)
    …瀬戸ゆりかさん
     
    加藤トモコ(3年。副部長。生真面目で怒りっぽい)…久保瑠衣香さん 
    勝田タカミ(3年。トモコや2年生のキコからも敬遠されている、常に誰かに認めてもらいたいヒト)
    …沈ゆうこさん

    合宿先の施設の管理人・松本アキラ(密かに毒の実や大麻を栽培)…野田慈伸さん
    ムツオ(津山30人殺しの犯人・都井睦雄の幽体?!)…安東信助さん
    都井ミナコ(1年。※舞台には登場しないが、脚本に写真と人物設定が掲載)
    …田中優佳里(ゆかりごはん)さん(本作品の演出助手さんデス♪)

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    2018/06/10 04:56

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