クロス ~橘耕斎ヘダ日記~ 公演情報 クロス ~橘耕斎ヘダ日記~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★

    史実を交えた歴史物。
    しかも池袋、沼津の二都市公演ありきなので、
    かなり緻密に積み上げたのだろう。

    沼津公演近し!
    9/30~10/1沼津RAKUUN3Fぬまづのたかラボ →bit.ly/2wW5h1P

  • 満足度★★★★

    和物の美しい動きをなさる女優さんがいて、骨太の芝居をなさる方もいて、また作品の内容的にも、大変見ごたえのある作品だと思いました。が、どうも話の流れがずっと同じテンポで、“引き込まれる感覚”までは至らなかったというのが正直なところです。なんというか“観客を巻き込む加速”そういうスピード感がもっと出ればと感じました。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい舞台を観せていだだき、本当にСпасибо.(スパシーバ=ありがとう)です。

    ネタバレBOX

    役者さんたちのキレのある演技と小気味良いテンポで進んでいく舞台。
    最初にパンフレットでネタ出しをしているのでストーリーは事前にあらあらわかっていたに関わらず、ハラハラドキドキがずっと止まりませんでした。特にラストのロシアへの出港シーンは圧巻で(悲劇ではないのに)目頭が熱くなりました。
    私ごとですが、この舞台を知るまで橘耕斎氏については全く存じ上げませんでした。とても勉強になりました。
    このような機会を与えていただいた大倉良介さん始めRe:Duh!の皆さまに感謝いたします。
  • 満足度★★★★

    大きな流れと抗う逆浪、狭間でしぶくエピソード。 ” おもてなし ”の高揚に伏して流れる、列島のしたたかな遺伝に自省する。 「禁」破れて「金」現る・・・悩みや悲しみを供とし、好奇と歓喜を糧として時代の際限は越えられていく。 コマ送りに、情感豊かにつながれた味わい深い一品。

  • 満足度★★★★

    「戸田日記」を回想するという劇中劇として描く。公演は世界観を広げすぎず、幕末という時代、鎖国さらに村という閉鎖性のなかで、異国(ロシア)人が漂流してきたことで戸田村の日常の暮らしに変化、刺激という状況が生まれたことに集中させる。時代閉塞の現状に当時の人々の考えや思いを巡らす描き方。
    素舞台であるだけに、その情景を観客一人ひとりが想像し世界観を作り上げる。一方、人の心情は登場する人物によって夢と今後の生き様が語られる。
    脚本・演出の大倉良介氏は当日パンフでタイトル「クロス」について、公演に関わった人々への御礼のような言葉として書いているが、自分は「時代と人の関わり」を掛け合わせているような感じを受けた。
    いずれにしても幕末の史実を基にした歴史考察作品は観応えがあった。
    (上演事件1時間50分)2017.9.28追記

    ネタバレBOX

    舞台はほぼ素舞台。中央に段差があり、引戸の開け方で板戸と障子になる。その違いが場所の違いを表す。上手側に別スペースを設け、書斎風または牢屋を思わせる。
    素舞台であるだけに、登場人物が情景・状況を表現しなければならない。そのテンポが一定のようでメリハリが少ないように思う。また場面を動かすために暗転または薄暗くが多用されていたのが残念。

    梗概…時は幕末、ロシア軍艦ディアナ号が大地震・津波で駿河湾に沈没する。それを助けたヘダ村の人々とロシア人の交流。また造船を通じて日本がその技術を学んでいくこと。さらには当時の鎖国政策で外国との接点が制約されていたことなど、歴史的事件をベースに、そこで活躍した橘耕斎という人物に焦点を当て、人としての夢や希望を語らせる。そんな歴史考察作品は観応えがあった。言葉は通じなくても心は通う、その瞬間に人の思いを感じる…今の世でもそうありたいと願うもの。

    夢や希望は、大きく観れば”時代閉塞感の打破”ということであろうか。世界を変えるには世界を知ること。その言葉に従い、外国(ロシア)への密航を企てる。一方、もう一人の重要人物・沢辺琢磨は目で見たことしか信じない。目に見えない”神”は信じるに足りない。見えるものだけを信じていると目先に囚われ多くの人の事が分からない。心眼が大切と説いている様な…。後々の日本人初のロシア正教会司祭となる。
    時代と個人(市井の人々)を対置させながら重層的に描いているが、その物語は時の経過を坦々と描いているようだ。

    この地には、日本史の教科書または参考書にある江川英瀧という代官が有名であり、その人物との関わり、またロシア語はオランダ語を通じて日本語へという重訳の苦労、造船技術の違い(竜骨・肋木の構造)など、メリハリを利かせる場面があると思う。
    確かに、いくつかのシーンの台詞にもあったが、その苦難が見えてこない。
    歴史考察であれば、鳥の目のように俯瞰する時代と、虫の目ように地を這うように観察する時間が融合されたダイナミックなものが…。

    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    セットがシンプルだがそれが良かった。そして戸田村民とロシア人の関わり方が素敵でした。戸田ではないが伊豆の出身でいながらこんな素敵な史実を知らなかった私に喝!!ですね。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/09/24 (日) 13:00

    とても良かったです。史実に基づいたストーリーなので、難しいかな?と思いましたが、そんな事もなく、どんどん惹き込まれました。考えさせられる事あり、切なさあり、感動ありで見応えありました。役者さん達の演技も良かったし、音響も迫力がありました。幕末という時代に生きた様々な人の想いが伝わるような舞台で大満足でした!

  • 満足度★★★★

    なかなか史実が凄いなぁと思えるストーリーでした

    でも何というか表面上を流れていくという感じは拭えず・・かなぁ

    だが面白かったんでー星はオマケしたくなったです(^-^)

    ネタバレBOX

    脱獄サスペンスとか
    異国人とのラブロマンスとか
    膨らませて見せ場にできるシーンが多くあり
    メリハリつけての見せ方が足りてなかった気がする約2時間の作品

    本当に映画とか大河ドラマ化出来そうなエピソードなのに
    あまり知られていないのが残念ですね
    和歌山沖でのトルコ・エルトゥールル号遭難は映画化されて
    知られるようになったけど=助ける話だけど
    この「ヘダ号」の話は日露の外洋航海船作成共同作業だもんなぁ
    「おろしや国酔夢譚」とかと同じように映画化出来そうだけどねぇ・・・・
    (こんなに友好的な露西亜さん・・北方四島で漁業関係者を
    領海越えたと非武装の漁船銃撃して一人射殺してるんだよなぁ・・・)
    いろいろと複雑だわいのう・・・・
  • 満足度★★★★

     物語は、和服を着た飛鳥が”ヘダ日記“を見付け、それを耕斎に見付かって「読んでみろ」と勧められることで展開してゆく。演じられるのは即ち、この書物の内容という訳である。 (追記2017.9.26花四つ☆)

    ネタバレBOX


     その内容は、和魯通言比考(世界で初の日露辞典)を執筆するに至った橘 耕斎が、ロシアヘ密航しこの辞典を執筆するに至った顛末だ。(追記2017.9.26)
    1854年11月に下田へやってきたロシア船ディアナ号は津波被災の後も自力航行は可能だった為、西伊豆の戸田村へ修理に向かったが、駿河湾内で荒天の為沈没。近隣の村人らが漂流するロシア人を助けた。帰る船を失ったロシア人乗組員たちは帰国する為に新たな船を建造することを望んだ。アヘン戦争で欧米の軍事力を初めて知った幕府は、西欧の造船技術を知りたいという目論見もあって建造を許可する。戸田村には優れた船大工が多かった為、ロシアの技術者、日本の船大工らが協力して翌55年4月、遂に西洋式帆船が完成、艦の責任者、プチャーチン提督は戸田村への感謝の標に船名を“ヘダ号”と名付けた。ディアナ号の乗員の約半分が、ヘダ号で故国へ帰ったが、残った者が未だ半数居たとしてこの物語は展開している。幕府役人は、頭の固い男で、ロシア人との付き合い方としては“やらず、貰わず、付き合わず”という路線を敷き極力最小限の接触によって造船技術だけを入手しようと画策していた。
    だが、ここにこのような発想には囚われぬ男が居た。適々斎塾出身の橘 耕斎である。適々斎塾とは緒方 洪庵の主宰した所謂適塾であり、コロリが大流行した幕末にも大活躍をしたし、明治維新にあっては近代日本を創る上で大きな役割を果たした大村益次郎、高杉晋作、福沢諭吉をはじめ多くの俊秀を輩出したことでも知られる。無論、洪庵自身当時の蘭学者として日本最高の蘭学者であり教育者であったことは言を俟たない。
    因みに自分は、幕閣が西洋の実力に気付いた時点を黒船来航より早い時期であるアヘン戦争に置いているが、多少とも頭の回る老中や、琉球を通じて海外事情に通じて居た島津、そして回向院の近くで育ち、父、小吉が浅草 弾左衛門と交流のあった勝 海舟らが、海外の真の姿を知らなかったなどということは信じない。世界史的にも僅か2万の延べ人数で85万の兵を抱えた清国を打ち破ることができるなどとは、通常考えない。地政学的にも圧倒的に不利なのはイギリスである。このような条件であるにも拘わらず、何故、イギリスは清国に勝てたのか? この点を少なくとも優秀な幕閣だけは考えていたハズである。こういうことを持ち出したのも、今作で龍馬の手になるとされる「船中八策」が極めて重大な役割を果たしているからである。この書、一言でいえば、近代国家設立趣意書である。当時としては画期的思想と言え、勝 海舟、横井 小楠らの影響を指摘する声も大きく海援隊を組織し、少しでも海外の実情を知らせ、且つその植民地主義に対抗する為に近代国家の礎を築こうとした龍馬のパースペクティブについては、その発想と実践への布石を評価すべきであろうと考える。龍馬暗殺の真相が分からないというのは本当のことか否かも考え直さなければいけないかも知れぬ。諸説あるのは承知しているが、この件に関しても考えさせる幅を持った作品である。
     また、舞台奥の仕掛け(引く方向によって板戸が出てきたり、障子になったり)で場所の転換がはかられているのが素晴らしい。
  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/09/23 (土) 19:00

    劇場でいただいた挨拶文にありましたが、確かに大河ドラマでもやれる話しですね。登場人物それぞれの話が何話もできそうな。嫌われ役の役人も良かったです。千秋楽の舞台でどこまでこなれるか観たい気がします。

  • 満足度★★★★

    たった扉一枚しかない舞台であるにも関わらず、難しくスケールの大きな歴史の話を力強く紡ぐ役者の演技力と人間力、音楽・音響・照明の力がしっかりと感じられる舞台らしい舞台でした。私はこの話は全く知りませんでしたが、最初と最後のシーンが繋がって納得し、ラストでじ〜んと出来る中身のある舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/09/21 (木) 19:00

    価格4,000円

    テーマソングが素晴らしい。あの歌を歌っている歌手は誰なのだろうか?CDが売られていなかったのが残念だ!知られざる人物、主人公の橘耕斎を軸に複雑な史実を短い時間でみごとにわかりやすく表現している。

    ネタバレBOX

    最後5分、クライマックスのBGMと音響と照明の演出が素晴らしい。クロスするとは何なのか、クロスして何が生まれてくるのか・・・それまでの舞台で散りばめられた布石を最後の曲で全てまとめあげている。坂本龍馬がある場面で登場してくるが、歴史物の新しい時代のヒーローとして坂本龍馬から橘耕斎へのバトンタッチを予感させる舞台だ。
  • 満足度★★★★★

    沼津が故郷の者です。戸田村の戸田号の出来事の裏に合ったであろうロシア人との交わりと人と人の繋がりが最後の感動的シーンに。タイトルのクロスの意味合いも良く伝わって来ました。

このページのQRコードです。

拡大