満足度★★★★
重いと言うよりはむしろ重厚
終末が近づいた世界で、書いた小説の内容が現実となる少年ルドンのストーリーと、遥か未来、かつての支配層と下層民がそれぞれ種族として分かれている世界での物語が併行して語られ、やがて第3の物語が現れた時にそれらがまとまる、というスタイル。
終末が近かったり、種族間・種族内での争いだったりで、トーンはやや重めながら、重いと言うよりはむしろ重厚な感じ?
「予言」に逆らおうとしながら結局予言通りになってしまうという流れはギリシア悲劇を思わせるし、「黙示」という語句や、救世主的な存在がいて最後に奇蹟が起こるなんてあたりで聖書を想起させるのでなおさら。
また、場が変わる時に状況説明(ト書きじゃなくて指定された台詞だよね?)が語られるのもわかり易くてヨロシイ。
満足度★★★★
シンプルで深く美しく・・・
新国立劇場小劇場が、これほどまでに高く、広がりを持っていると感じたのは初めて・・・。
それは舞台美術の力でもあるのですが、同時に物語のスケールがそう感じさせてくれているのだろうとも思います。
人間の根源を見据えたような、見事な作品でありました。
満足度★★★★★
壮大なテーマでしょう。
初めて新国立劇場小劇場に行ったけれど、本当に素晴らしい空間ですね。
とにかくどの席からも見やすい。
前の席の頭が気にならない。あれならメットを被った人が目の前に座っても怒らないです。。
で、芝居。
いあいあ、思っていた以上に素晴らしい作品でした。
この作品はルドンが作り上げた小説が軸になっています。
ルドンの死後、今度はルドンの母親が未完成だったルドンの小説を受け継ぎ、書き続けます。
以下はネタバレBOXに。。
満足度★★★★
観応えあり。
想像以上、って言ったら失礼かもしれませんが、中心にアイドル的キャストを据えてるという点を差し引いて、おもしろく観られる作品。テーマとしては壮大で、扱いようによっては手に負えなくなるリスクも背負いながら、あえて素直に自分の持つ感覚にしたがって描く世界には共感できます。作者の持つその感覚、迷い悩んでもその過程を提示するという姿勢に引き寄せられました。
満足度★
・・・何がしたいのだろう。
テーマもわかる。画家オディロン・ルドンから取ったであろう題名。
魅力的な35人の出演者もわかる。
だけれども、全く何も伝わらない。
35人の出演者を捌けていない。
この演出は、生きていること、人間を舐めている。
そう感じてしまった。140分。
何がしたかったのだろうか?
新国立劇場クラスはクオリティに対してある程度『保障』というものがあったのだけれど(値段の面でも)それが崩れるのを感じた。
好きな小劇場の役者さんも出演なさっているのに、残念。
(沢山思うところがあり、以下ネタバレBOXへ)