満足度★★★★★
上質関西のエンタメ最高峰のひとつ
作品力と座組みバランスが絶妙で、
劇団としてふたつ上に抜けた作品だったと思います!
作品として、
アイルランドの民話をベースにした骨肉相食む、
同属の醜い争いの中に咲く真実の愛。
その話の持って行き方もうまく、
3時間の長丁場がまったく嫌味にならない。
会場内からは終始すすり泣きが漏れ、
かくいう自分も、大変なことになる。
満足度★★★★★
父から娘へ、母から息子へ、
故郷を失った民フォモールが島国に辿り着くが…、文字のない世界を良い事に、教会が神を祭り上げ、他の宗教・民族を排除する事に…。
言葉が通じないフォモールとダナーンだが、友好的に生きようとする部族の葛藤と友愛のお話!
何時もながら素晴らしい殺陣!
父から娘へ、母から息子へ、受け継がれる想い。
信仰への絶対服従を由とする事で複雑に絡み合う人間模様…。
二転三転ハラハラドキドキ、とっても楽しいエンタメでした♪
ツボにはまった人は大泣きしてました!
満足度★★★★★
今の世界、人間の浅はかさへの警告 願い
殺し合う民族 宗教 100年続いた民族の戦い 王 姫 異民族とのつながり 宗教が単一民族を唱える マジョリティ マイノリティ 親の想い 愛 異民族との混血 居場所がない二人は全く違う方向を選択 文字を作る 文字で戦う 戦略を立てる 文字で平和を伝える。エンタメですが、今の世界、人間の浅はかさへの警告 願いに観えた。素晴らしい大作、面白かった。
満足度★★★★★
壮大な世界観と生命力あるキャラに大満足!
翻訳版→通常版の順に観劇しました。
上演時間は当初よりだいぶ延びて、
休憩15分含め2時間50分になっていました。
(13日に劇団公式ツイッターで告知があって、
交通手段の変更も間に合うタイミングで良かったです)
翻訳公演では、
「こちらからは彼らの気持ちが通じているのが見えるのに、
登場人物たちは言葉が通じてないのでそれに気づけないもどかしさ」
を感じてヤキモキしたり切なくなりました。
通常公演では(マチネの記憶を頭に残しつつ)
言葉がわからないなりに
他族がお互いに表情や動きからどうにか理解しようとしている様を見、
逆に同じ言葉を使いながらも理解し合おうとしない同族のやりとりに思いを馳せました。
キャラの一人一人が生き生きとしていて、
休憩に入る前の
ACT(ダイジェスト&後半予告のようなシーン)も
とても格好良かったです。
アンサンブルとして様々な部族の衣装に早替えして駆け回る皆さんにも
ストーリー&個性が感じられて良かったです。
ZTONの過去公演では何度か
「セリフが早滑りしてるなぁ」と思わされることがあったのですが、
今回それを感じることなく、
快適にドラマに没入できました。
公演期間中に脚本販売しているのも、
とても嬉しかったです。
以下は、観劇時のツイート(一部)。
満足度★★★★★
(2回目)進化する物語です
特別翻訳公演を観たくて、2回目の観劇でした。
通常公演を観ていたので、答え合わせをするように楽しみました。こんな事を言っていたのか、と思うこともあれば、やっぱりこんな事を言っていたんだ!と嬉しくなることもありました。うまく翻訳されていて、些細な演出が本当に上手でした。
2回目の観賞だったからか、1度目とは視点を替えて観ることができて、さらに奥深い物語になったと思います。一人一人の信念や行動、その背景まで作り込まれているからこそ、誰にスポットを当てても楽しめるところがZTONさんの凄いところだと思います。
殺陣も、1回目より更に早く、更に正確になっていました。
日々進化する物語でした。
通常公演、翻訳公演の両方を観てこそ、おもしろさが更に深まる作品だったと思います。
満足度★★★★★
ただただ、面白かった!
アイランドをモチーフにした言葉の通じない国同士の戦いの物語。魔法も出ず、空も飛ばず、普通の、言葉の通じない人同士が争う物語。
千穐楽の日に見たため、初めに翻訳版を、次に原語版を見るという流れでした。たとえるなら吹き替え版を見て、その後に字幕のない状態で英語版を見る状態と言えばいいんでしょうか
ストーリーも奇をてらわず、いつも通りのZTONの王道を行くストーリー展開だったと思います。100年前に自国が沈み滅んだために、そこから船で脱出して新天地を求めたフィモール人たち、彼ら自身は何も悪くなかった。ただ、そこにのっていた、ある宗教を信仰する司祭が、自分たちの宗教の地位をよりよくしようと、偶像の神を作り出し、すべては神の啓示であるとした。そして神の意志に逆らえば天罰が下ると、吹聴し、神はフィモール人たちだけでの国を作るべきと言っており先住民は抹殺すべきという啓示をしているといった。
単純に考えれば、新天地で布教するよりは自分たちの息がかかった人たちだけのほうが自分たちも攻撃されないし安心と思ったんでしょうね。
しかしその結果、新天地の、罪もない人達は無益な争いに百年間も巻き込まれた。
そして百年後、この国に二人の人間が出現する、
一人は、フォモール王の弟モルクとダナーン族フィンタンとの間に生まれながら、そのことをひた隠しにして王にまで上り詰めた男、ブレス。もう一人は、フォモール王女エリウとダナーン族長の息子キアンとの間に生まれ、母をエオヒドに、父をブレスに殺されたルー。
ブレスは誰よりも薄いフォモールでありながらもっとも敬虔なフォモールである道を選んだ。ルーはマナナンと名前を変えたモルクに偶然拾われ、モルクの仕事を継ぎ、ダナーンとフォモールの共通の文字を作ることによって争いを止めようとする。
最終的には争いの元凶であった、宗教の司祭を倒し、この国に文字をという文化が生まれて、それぞれの民族の意思疎通がかなりできるようになってこの話は終わっていきます
観て感じたのは、やはり言葉が通じないということの恐怖。
そして、人が一つのことを狂信的に信じるというとどうなるのかという恐怖
それらをひっくるめて表現した2時間50分とても楽しい時間でした
できれば、ブルーレイで出てほしいし、スピンオフも見てみたいです。
個人的なお気に入りのシーンは、
エリウが赤ん坊のルーを抱いて登場するシーンと
二幕冒頭でわずか六歳の男の子が一人でABCホール舞台上の大階段を台詞を言いながら降りてくるシーン
えぇ、あの広い舞台に一人ですよ。(^^;)
あとはZTONと言えば外せない殺陣!
今回も随所に殺陣が盛り込まれまさしく圧巻でした。
大変面白い舞台でした
満足度★★★★★
壮大な愛の物語でした
言葉の通じない種族との物語と事前に聞いていたので、どんな風になるのか期待しながら観に行きました。
もう、本当に凄かった。凄い以上の言葉が出てこなくて、言葉って不便ですね(笑)
言葉が通じなくても通じるものもたくさんあるし、こんな風に魅せてくれるのかとゾクゾクさせてくれました。
物語は二部構成で、すれ違う愛もあれば貫き通す愛もあった、壮大なストーリーでした。言葉とは、文字とは、誰かに伝えるということの意味を考えさせられる作品でした。
ラストは未来への希望にあふれる終わり方で、鑑賞後の充実感がまたなんともいえません。登場人物たちの未来が、それこそ太陽のように輝いていてほしいと思います。