ティル・ナ・ノーグ〜太陽の系譜〜 公演情報 劇団ZTON「ティル・ナ・ノーグ〜太陽の系譜〜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ただただ、面白かった!
    アイランドをモチーフにした言葉の通じない国同士の戦いの物語。魔法も出ず、空も飛ばず、普通の、言葉の通じない人同士が争う物語。
    千穐楽の日に見たため、初めに翻訳版を、次に原語版を見るという流れでした。たとえるなら吹き替え版を見て、その後に字幕のない状態で英語版を見る状態と言えばいいんでしょうか
    ストーリーも奇をてらわず、いつも通りのZTONの王道を行くストーリー展開だったと思います。100年前に自国が沈み滅んだために、そこから船で脱出して新天地を求めたフィモール人たち、彼ら自身は何も悪くなかった。ただ、そこにのっていた、ある宗教を信仰する司祭が、自分たちの宗教の地位をよりよくしようと、偶像の神を作り出し、すべては神の啓示であるとした。そして神の意志に逆らえば天罰が下ると、吹聴し、神はフィモール人たちだけでの国を作るべきと言っており先住民は抹殺すべきという啓示をしているといった。
    単純に考えれば、新天地で布教するよりは自分たちの息がかかった人たちだけのほうが自分たちも攻撃されないし安心と思ったんでしょうね。
    しかしその結果、新天地の、罪もない人達は無益な争いに百年間も巻き込まれた。
    そして百年後、この国に二人の人間が出現する、
    一人は、フォモール王の弟モルクとダナーン族フィンタンとの間に生まれながら、そのことをひた隠しにして王にまで上り詰めた男、ブレス。もう一人は、フォモール王女エリウとダナーン族長の息子キアンとの間に生まれ、母をエオヒドに、父をブレスに殺されたルー。
     ブレスは誰よりも薄いフォモールでありながらもっとも敬虔なフォモールである道を選んだ。ルーはマナナンと名前を変えたモルクに偶然拾われ、モルクの仕事を継ぎ、ダナーンとフォモールの共通の文字を作ることによって争いを止めようとする。
    最終的には争いの元凶であった、宗教の司祭を倒し、この国に文字をという文化が生まれて、それぞれの民族の意思疎通がかなりできるようになってこの話は終わっていきます

    観て感じたのは、やはり言葉が通じないということの恐怖。
    そして、人が一つのことを狂信的に信じるというとどうなるのかという恐怖
    それらをひっくるめて表現した2時間50分とても楽しい時間でした
    できれば、ブルーレイで出てほしいし、スピンオフも見てみたいです。
    個人的なお気に入りのシーンは、
    エリウが赤ん坊のルーを抱いて登場するシーンと
    二幕冒頭でわずか六歳の男の子が一人でABCホール舞台上の大階段を台詞を言いながら降りてくるシーン
    えぇ、あの広い舞台に一人ですよ。(^^;)
    あとはZTONと言えば外せない殺陣!
    今回も随所に殺陣が盛り込まれまさしく圧巻でした。
    大変面白い舞台でした

    0

    2016/07/26 10:08

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大