THE GAME OF POLYAMORY LIFE 公演情報 THE GAME OF POLYAMORY LIFE」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★★

    客席がステージ(スタジオ)の真ん中にあり
    2組のカップル(?)の日常を覗いているような気持ちになった。
    ともすれば、中に入って仲裁とかをしたくなるような感じ。
    愛にはいろいろな形があり、それを許容することもまた未来へ繋がる。そんなことを感じました。

  • 満足度★★★★

    書きそびれた感想を。
    polyは複数を表し(ポリリズム等)その逆はmono(単数)。polyamoryとは一対一の関係でなく複数の人間が親密でオープンな関係を持つ、その可能性についての考え方、あり方の事らしい。以前観た映画「ウェディング・バンケット」は、ある同性愛カップルの一方の青年の父が未婚の息子を心配して本国(中国)からやってくる事になり、たまたま見知った女性に急遽「偽装婚約」を頼み込む事から三角関係が発生し、儒教の国の住人である厳格な父の泰然とした風情と、ドタバタと口論を繰り返す三人とが対照をなすコメディだった。興味深いのは最初は呆れていた女性が、二人の関係が成立する内的な必然性、即ち二人の人間性を知り、惹かれて行く点だ。今思えば、ほのぼのした後味は、polyamoryな関係を仄めかすものだった。
     多様性を拓く契機を同性愛者が与えるのは芝居のほうも然りで、主人公の女性は夫に恋人(男性の)が出来た事により、その違和感を超克する道を選ぶ事になる。そして今や関係の中心に彼女がいる。人物らの心理の真偽を観客は注視する事になる。全てをオープンに語る彼ら。二人になった時の会話で今いない他方への思いを語る。関係にとって重要なのは「内面」であって制度内での役割ではない、という究極の理念がそこにある。内面を隠さないのは、全ては肯定されるべきだ、との前提に基づく。そして、安定したかにみえた関係にも変化・揺らぎが生じて行く。にも関わらずそれらを肯定し祝福する関係が、果たして成立するのか・・・ 作家の想定上の実験は舞台上で、どうだったのか。 決定的な(芝居としての)破綻が見えなかった事をもって、これは成功と言うべきではないかと思う。 揶揄するとするなら、この芝居のような状況は容姿の美しい彼らによる「美」の独占欲のなせる形であって(美醜への生理的反応は人間に組み込まれたもの)、殆どの人には無縁な話かも知れない。

  • 満足度★★★★★

    そこに
    天使がいた。何度も大きく息を吸い込んで、人間と天使の間を行ったり来たり。天使は、気持ちよくがんじがらめにされていて自由…なのだそうだ。究極だ。大切な人とのしがらみを持ちながら、それが自由だと感じるなら。●天使を中心に集った彼等はとても純粋だ。けれど同時に歪んでいる。だからヒズミが生じる。「子どもを産んでみたい」は、ずっとワタシも言っていること。男が女に叶わない最大の要素。男で出産経験があるのはシュワルツネッガーだけ。●多賀麻美さんはズルイ。多賀麻美さんはズルイ。多賀麻美さんはズルイ。あの透明感は奇跡だ。紛れもなく天使だった。まるでアニメの中から飛び出して来たような可愛らしさ。あの柔らかな笑顔で見つめられたら、みんな天国に昇る。●男の子たちの 女王で、女の子たちの王子でありながら、とても人間的な嫉妬心を持つ麗しの美人を、大好きな水野小論さんが好演。ハイヒールにダメージデニムパンツの、なんと眩しいことか。誰だってクラクラして奴隷になる。●ガンタムくんに自分が重なる。大好きな人に頑張って近づきつつも、一歩踏み込めず『どうせ…、これくらいが限界だ』と自分を納得させて傷つくことを回避する。残念だ。まったく残念だ。それにしてもキャスティングが見事。天晴れ。●個人的に対面舞台や囲み舞台は苦手。まず客席の顔が気になって集中出来ない。そして、死角となる場面が多い。客に不親切な演出だ。演技方向を限定しない姿勢は日常性を高めるが、『あぁ、あっちの席の方が…。』と考えて集中出来ない。●初日とピッタリ点対称になる席で観劇。全く違う世界が広がった。みんな正直で、いい人間ばかり。だから、自分に起きたら大変だろうに、終演後の足取りが軽いから不思議。●好きな人が他の人を好きになることを祝える人間にはきっとなれない。天使の宣言にも矛盾を感じる。だけど、天使たちが愛している人に自分以外への愛が生じたとき、受け入れられるモノだけでなく動揺したということが、腑に落ちた。●アリスが虎とフォークで戯れた後に席を立ち、タブレットを持って戻った時の表情の柔らかさが印象的。この二人に対して天使が想像したこと…当たっていると確信して妬けた。困り顔も苛立ち顔もイイけど、柔和な表情の水野小論さん最強。

  • 満足度★★★★

    ポリアモリー
    次の段階が気になりました。

    ネタバレBOX

    それぞれが三組の恋人同士である女一人と男二人が一緒に暮らしていたところに、女の友人で独占欲の強い女性がこの中の一人の男に惚れて一緒に暮らすことになり、その男は出ていきましたがそれでも三人の愛情は変わらないとのことでした。ラストシーンで、女がもう一人新しい恋人ができたと二人の男に告白しましたが、彼らは女との個別の関係には影響がないとの自信があるのかお祝いを述べていました。

    嫉妬心がない人間がいるんですね。

    ポリアモリーという特異な関係性を正確に伝えるためにはそれを取材した人の監修が必要なのかもしれませんが、監修の影響を受け過ぎたのか、表面的でドラマ性に欠けていたように感じられました。

    子供を三人で育てるとのセリフもありましたが、本当に子供ができたときに血の繋がっていない方は心穏やかでいられるのか、財産管理や相続についてはどう思っているのかなど気になりました。
  • 無題1730(16-020)
    14:00の回(晴)

    13:35会場着、受付。2011/5@KAAT公演から6公演目にしてはじめての洋風の作品。

    海外戯曲、海外を舞台としたものはとても苦手で、それは本作でも変わりませんでした。

    長~い長方形、長辺に対面の客席、後方は通路、最前列はベンチシート。ベッド、街路灯、テーブル、キッチン、(オレンジの)冷蔵庫..遠くのお客さんからは中身がよく見えないと思いますが、英語表示のものばかりのようでした...Shopping listは英語、パッケージも英語(Bran Flakesなど) ...緑(植物)、高い天井から吊らされた灯り、床には青い線で設計図、ナスカの地上絵のような模様が客席下まで。

    14:05開演~15:47終演。

    2016年のお話し。

    マイクを使っているので役者さんがどの位置にいてもセリフはよく聴こえました。おしゃれな衣装、カタカナで呼び合う5人、広~い居室空間。話していることは聴けばわかるけどすべて空間に吸収され脈動として感じるものを探すのに苦労する(これはきっと私の問題)。だれかハッピーな人はいたのだろうか、「polyamory」ってなんだろうか。

    「8 -エイト-(2014/7@アツコバルー) 」を観たときもそうだったようにもどかしさだけが残りやけにリフレインする。

    2人で(DVDか)映画をみるシーンで流れるのはバッハ、それはタルコフスキー版「惑星ソラリス」、登場人物のひとりはSF小説が好き..で終演後オノマさんにお訊きすると「当たり」でした。

    「ソラリス」ではコミュニケーションできない海、海が生み出した実体とのコミュニケーション、どちらも曖昧なままで終わります。関係が成り立たない(あるいはそのやり方がまだわからない)もの同士の関係。

    劇中、渦巻きながら降りてくる霧はタルコフスキーの水とはちがって、表面には何も映さない。ただ、滴りがぽつりポツリと落ちてたてる音には決して満ることがないこの空間の広がりを感じるのでした。

    松崎さんは「見ズ溜マリニ映ル青空ハキレイデ。(2015/7@サブテレニアン)」に出ていた方だと思います。

    余談ですが、昨年11月、さいたま芸術劇場で観た芸術総合高校の「Q体」、関東大会では最優秀賞だったそうで、いまさらながらそうだろうな、と思うのでした。

  • 満足度★★★

    遠くから俯瞰している感じ
    趣向は昨年の『奇跡の年』から続けての観劇。
    昨年はモチーフの羅列のような作品でしたが、今年は濃密な会話劇。
    登場人物たちの考えは理解できるし否定もしないけど、
    お芝居自体はまるで翻訳劇のような言葉選びとテンションで、台詞や感情が響いてきませんでした。
    作者が芝居の題材にこのテーマを選んだ理由を聞いてみたいと思いました。

    ネタバレBOX

    大スタジオを平面のまま横長に使用。客席は二方対面式。
    長辺の端に座ったため、反対側が若干観づらかった。
    俳優はマイクを使用。

    高校教師のエンジェル、医師のムーン、営業マンのタイガーは3人で同居している。
    3人ともが自分以外の二人を性愛の対象として愛しており、
    その事にとても幸せを感じている。
    あるときエンジェルの友人アリスとエンジェルの教え子のガンダムが現れ、
    3人の生活のバランスが崩れてゆく。
    皆は冷静でいようと思いながらも、いろいろな思いに苛まれていくことに。

    主に嫉妬という感情を押さえ込み、お互いを過剰に思いやることで成り立っている関係が、第三者の介入で崩れていく様子は然も有なんといった感じ。
    ただし関係がドロドロになることはなく、飽くまでも表面上は淡々としているように見える。それも入り込めなかった理由かもしれません。





  • 満足度★★★★

    ゆるりと味わう
    オノマリコ(趣向)さんの作品はガツンと来るものはないんだけど、毎回★四つ以上をキープしているので外せない。やっぱり目の付け所が違うのでアイデアが次々と湧き出てくるんだろうな~。隠れ家的カフェを見つけてお気に入りがまた一つ増えた気分に似ている。もう一度観たい。

  • 満足度★★★★

    THE GAME OF POLYAMORY LIFE
    約1時間45分。「同時に複数の人と合意のうえで愛の関係を築く」生活を選んだ人々ならではの問題が起こって面白い。対面客席空間が風通し良い。大内真智&水野小論ペアがスリリング。
    恋人がいると自分の時間か減るし面倒とか言う若者像がリアルで可愛い。冷静ぶっても嫉妬に苦しむ大人たちに笑った。ただ10〜20年後が想像しづらかった。ポリアモリーは実在する。観劇後の感想が色んな意味で盛り上がりそう(笑)

    ネタバレBOX

    オレンジ色の冷蔵庫とか群青色のスツールとか、おしゃれ系空間にしたのはなぜだったのかな〜。

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