マンザナ、わが町 公演情報 マンザナ、わが町」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★

    久々のこまつ座・・・
    井上ひさしさんが亡くなった後の、初めてのこまつ座さん。知り合いの関係で安く見れるとのことで、観に行きました。

    ネタバレBOX

    内容は真珠湾攻撃で大きく運命を変えられたアメリカ在住の日系アメリカ人たちのお話しなんですけど、ピーターパンの笹本玲奈さんが出ていて、今までなぜかなんとなく彼女を避けていたのですが、意外といったら失礼ですが、やっぱり歌が上手くて、見方が180°くらい変わりました。これからは積極的に観に行くようにします。
  • 満足度★★★★★

    マンザナ、わが町
    戦時中のお話で深刻なテーマを描きますが、堅苦しさはゼロ!女優陣が驚くほど明るくポジティブなオーラで劇場を満たします。明晰な日本語を駆使し、持てる技をこれでもかと惜しみなく繰り出し、思いを込めたセリフを細やかに、又は、ド直球に届けてくれます。色とりどりの花が次々に咲き乱れるようなパワフルな演技合戦に見とれ、圧倒され、胸打たれ、ともに泣き笑うことの連続でした。

  • 満足度★★★★

    熊谷真実さんの演技最高
    紀伊國屋のような小さなホールではやはりマイクなしの肉声での演技が観られるのが嬉しい。五人の女優さんたち、いずれも好演であったが、やはり熊谷真実さんの演技は群を抜いて素晴らしかった。
    エンディングは予想通りではあったが、井上ひさしさんらしいほのぼのとした仕上げとなっていた。

  • 満足度★★★★★

    意義深い上演、鵜山演出最高!
    恥ずかしながら、井上戯曲に、こんな名作があったことを今まで知らずにいました。

    内容も知らずに、キャストの組み合わせの妙に惹かれて、チケットを買いましたが、これは、見逃さずに済んで、大正解でした。

    日系人も、強制収容所に軟禁されていたことを、どれぐらいの日本人に周知されているでしょうか?

    このどうしようもない、政権政治の時代だからこそ、こういう舞台を観て、考えることが必要だと、改めて、舞台芸術の凄さを体感できる作品でした。

    出自の異なる、5人の女優さんの競演が、鵜山演出で、光を放ち、日本人全員に観てほしい、珠玉の舞台になっていました。

    やはり、井上戯曲は、鵜山演出だと、素晴らしい!!懐かしい童謡も、胸に沁みました。

    いつまでも、日本人であることを誇れる国であってほしいと、切望させられる舞台作品でした。

    ネタバレBOX

    5人の女優さんの配役がドンぴしゃり!!

    土居さんの、高潔なジャーナリスト振り、熊谷さんの元気に満ち溢れた浪曲師、笹本さんの、お茶目で、真面目なシンガー、吉沢さんの、美しく、気高い、お嬢様育ちの女優、そして、奇術師と自称する謎の女性、伊勢さん。それぞれが、持ち味を生かした演技をされて、その競演を見守るだけでも、ワクワクしました。鵜山さんの演出でなければ、きっと、こうはならなかったでしょう。
    改めて、鵜山さんの演出力に、脱帽しました。

    土居さんは、高潔で、純粋な女性ジャーナリストを好演されていましたが、日頃、長台詞の舞台に慣れていないせいか、時々、台詞を咬むことがあったのは、唯一残念でした。

    5人のやりとりが、コメディ仕立てで、和やかに進行しつつも、語られる内容はシビアです。

    土居さん演じる、ソフィア岡崎の、ルーズベルトへの嘆願書の文面には、固唾を呑んで聞き入ってしまいました。
    特に、ルーズベルトに対して「、あなたは、ヒトラーと双子です」というところ。
    私も、ある人物に向けて、「あなたも、ヒトラーと、ルーズベルトと、三つ子です」と断罪したい思いに駆られました。

    どこの世界の為政者も、所詮相似型人種なのかしら。

    この物語の中では、日本人を監視研究するために、仲間の振りをして、4人の日系人に近づいた、伊勢さん扮する、中国系アメリカ人の女性が、一緒に暮らして、一つの芝居を作り上げていく過程で、彼女達の、人間性に感化されて、ソフィア岡崎が、政治犯専門の厳しい収容所送りになるところを、3人と協力して、阻止するという、夢物語のような結末でした。

    井上さんの、戯曲は、こうして、シビアな現実や歴史を、笑いに塗しながら、少しの夢や理想を付け足して、独自の、素晴らしい演劇に作り上げてしまう技術が、本当に素晴らしい!と、改めて感じました。

    これからも、その井上戯曲の志を、表出できる、鵜山さんの演出で、ずっと、上演して頂きたいと、強く願います。

  • 満足度★★★★

    楽しい舞台でした♪
    でも内容は辛めっすよね.........
    自由の国の筈が、日系移民1世の世代には市民権も与えられず。
    それでもアメリカを信じていた日系移民たちの強制収容所内の生活やら、
    個人の思想・生活が上手に語られた舞台でありました。

    でも結構長くて少々座席が窮屈に感じてしまったさ

  • 満足度★★★★

    これは素晴らしい
    戦時下の人種差別をキッチリと描いた快作。芸達者な個性的な女優さんたちの演技は見事でした。

  • 満足度★★★★

    女性5人の魅力的舞台
    太平洋戦争開始後、米国在住の日系人が強制的に集められた「マンザナ強制収容所」が舞台。元ジャーナリスト、女浪曲師、歌手、女優、舞台奇術師という女性5人が、収容所側から押しつけられた台本であるが、自分たちの思いや米国の独善的民主主義に向かう抗議などを、劇中劇で仕上げていくまでの物語。

    女優5人だけしか登壇しないが、これがほかの舞台では見られないような化学反応を起こし、とても魅力的な舞台に仕上がっている。特に、元歌手を演じた一番若い笹本玲奈の熱演が光る。

    浪曲師を演じた熊谷真実は浪曲など初めてだったというが、全編にわたる節回しのせりふをきっちり表現してみせた。
    米国ではイエロー・モンキーと差別された日系人だが、日本では中国人や朝鮮人を侮蔑しているというところもきっちり描かれ、単なる収容所の差別的被害の物語ではないところが井上ひさし文学の目指すところでもあると思う。

    いろいろなところで笑いを引き出す鵜山仁の演出もツボにはまっていた。個性的な女優5人の力を余すところなく引き出している。

    ネタバレBOX

    5人の日本人収容者として話は進むが、実は一人が中国系アメリカ人の調査人だったということが分かり、話は大きく広がっていく。そこでの対立を乗り越えて、最後に5人で演じる劇中劇は、感動的だ。私が行った日も、何度もカーテンコールがあった。
  • 満足度★★★★

    キャストが素晴らしい!
    ベテラン、売り出し女優にミュージカル歌手の面々。まさに少数精鋭5人の個性を活かした鵜山演出。
    いつもは大劇場でピンマイク使用のミュージカル歌手ももここではマイクなしで歌います。笹本玲奈さんの歌声が心地よい。さらに普段は見られぬおちゃまな一面も。
    芝居は何といっても浪曲師役の熊谷真実さん、小ネタギャグも含め、たぶん彼女以外できないような気がする。
    ラストでスクリーンが降りた時、透けて見えた5人の肩を組んだ輪は印象的でした。彼女たちも初日で相当緊張したんでしょうね、涙も流したみたいです!

    ネタバレBOX

    前半やや経緯や説明的な台詞ばかりでいまひとつと思うかもしれないが、
    収容所に人がふえるごとに引き込まれていきます。
    3時間がそんなに長く感じません。
  • 満足度★★★★

    台詞の掛け合いの妙
    5人の実力派女優の台詞の掛け合いを観るだけでも価値ありと思う。

  • 満足度★★★★

    熊谷真実さん素敵!
    レーガン大統領が謝罪した後の作品という感じでした。

    ネタバレBOX

    1942年のカリフォルニア州マンザナ強制収容所が舞台。所長の命で芸能に秀でた日本人女性が集められ、慰問と宣伝を兼ねたお芝居の練習をする話。

    熊谷真実さんのコミカルな演技が冴えていました。三味線も弾き、浪花節も上手そうでした。

    青年座劇場で『第十七捕虜収容所』を観たばかりだったので思うのかもしれませんが、捕虜収容所にはスパイがつきものというか、むしろ井上さんはオマージュの意を込めて書いたのではないかと思いました。

    1993年初演。1988年にレーガン大統領が謝罪した後ということもあってか、収容所内外を問わず米国で生きる上での理不尽さなどへのツッコミ方は穏やかだったように思います。

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