もっと美人だった 公演情報 もっと美人だった」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★★

    遅くなってすみません
    とても素晴らしい、人生を思わせてくれる演劇でした。感想、ブログに書きました。http://s.ameblo.jp/kangeki-jyoshikai/entry-12094413601.html

  • 満足度★★★★★

    そういうことかと
    ちょっとクラクラ、ほろ酔い程度に酔いました。

    ネタバレBOX

    下手上部、上手上部、下部に三人の女性を配置して、それぞれが絡んでいるかのような錯覚を味合わせながら、思わせ振りにややこしく、1985年、2000年当時と、2015年の今の私毒島未来(ぶすじまみき)50歳を描いた話。

    最初のシーンで、仕送りを頼む電話が噛み合っていたので母娘かと錯覚しました。自分のあだ名がみらいなのに子供にみらいと名付けたことで、子供の名前を叫んだときにはとてつもなく混乱しました。

    就職しないで演劇の道へ進んだ先輩は15年経って元カノを襲うようなクズでした。演劇に進んだもう一人の男性の卒業後の15年後があそこだったとしたら、ここはどこなんだろう、未来なのかと15年のズレに酔いました。

    三人とも丸顔、少しぽっちゃり系、背丈も同じぐらい、絶妙です。ラストシーンで三人が会話しましたが、過去の自分には現状を教えないところなど、21歳頃から30歳頃まで10人の女優が登場して一人の女性の一歳毎を描いたお芝居があったことを思い出しました。

    それにしても、爪切り怖いでした。
  • 満足度★★★★

    ブスブスブス
    箱庭円舞曲15周年記念の作品。三つの異なる時代を同時進行で描いた作品。同じような作品をこれまで2回観たけど、古川さんの本、演出が一番上手い。素敵な作品だけど、わたしの中では、昔観た箱庭を超えてはいない。2時間超もちょっと長いかな。でも、十分に見応えはありました。箱庭にはどうしても期待してしまいます。

    ネタバレBOX

    1985年、御巣鷹山の日航機墜落事件。2001年、911同時多発テロ事件。ザンさんの読んでいる1Q84から2009年。という三つの時間経過が分かる。人気の無い大学ゼミ室、怪しい美容教室、失踪した議員の留守宅、の3セットが同時進行していく。随所に古川さんの演出の巧が光る。ザンさんの存在感がちょっと強すぎるかな。
  • 満足度★★★★

    ブスブス
    褒め言葉☆

    ネタバレBOX

    私は本来関係ない所に 役者さんがいたりするのは すごく気になるタチなのですが
    (集中を奪われてジャマに感じるから)。
    こちらの作品は 全然ジャマに感じなかった。それってスゴイことだと思います。
    照明も良かったということなのかな。
    また舞台美術も 3部屋あると ゴチャゴチャ感も出そうなもの シンプルで観やすかったです。


    『ブス』『ブス』『ブス』の見せ場シーン(?)とても良かった☆
    まあ女性としては 自分がブスであろうとなかろうと 
    人様にあのように言うことは 全くもってあり得ないのですけどね (笑)
    あのシーン いい◎


    ただ【学生時代の部屋】で ミライが彼に『整形してこなかったの?』と言われるのは 
    そんなひどい事言う男の子って なかなかいないと思ったのと。
    何より 二重整形するという設定なのに 役者さんがお目目ぱっちりて。。


    ミライと先生との言葉のやりとりも 一見上手いのだけど 所どころ違和感で。
    ミライのキャラが今っぽくて 20年30年前の大学生にみえなかった。
    (これは役者さんの問題ではありません むしろ役者さんは好演でした)。


    逆に【ブスブスブスの部屋】は 
    『心のブス』と『ブスじゃないところ』の せめぎあいの見せ方 葛藤が 絶妙でした☆
    【ザンさんの部屋】は 奇跡の安定感。


    生徒役:辻沢綾香さん 
    きれいになりたくて おかしなことでも真面目に努力し続ける姿・・・ピッタリはまってた☆
    あんな訳のわからない方法でも 結果パートナーが出来てとかって 純粋に嬉しく感じましたよ。
    同じく生徒の川口雅子さんも良かった♪


    タイトル『もっと美人だった』の解釈。
     『自分で思ってたより もっと美人だった』
    整形も必要でなかったのかも 選んできた人生も それなりに美人だったよねー。という受け取り方をしました。


    伝えたいものは分かりやすく伝わってるし とても良いテーマなのだけど 
    たまにあの世界から離れさせる部分があって 私はそれが気になったかな。
    だけど 役者さんが良かったので それでフォローされてる所はあると思います。
    東先生とかも ズルイてくらい 良かった。


     『若いころ美人だったのに年齢を重ねたら急に落ちた元美人』など 
    世の中にありがちなのに あんまり描かれてない話、てのも興味あって。
    というか 観るまではそういう話しかと思ってた。


    色々書いちゃいましたが 
    人気劇団なのがうなずける なかなかの作品だと思います☆


  • 満足度★★★★★

    居心地の良い時間
    3つの場面に分かれて基本は一つづつ進行しながら、時々並行進行となりセリフが重なったりする。そのあたりの間合いや呼吸がぴったりで、見せ方がとてもうまい。最初はわからなかった3場面のつながりも徐々に明らかになるのだが、その明かされ方がまた絶妙。周りを固める人物もみな個性的でシュールな笑い、コミカルな掛け合いが実に楽しい。
    それでいて全体としては人生の悲哀をしっかりと描いて芯の通った舞台に仕上がっていた。
    ずっと見ていたいと感じる居心地の良い時間でした。

  • 満足度★★★★★

    選択
    構成と台詞の妙、スパイスのように効く少々シュールなエピソードや濃い目のキャラも秀逸。
    “聞いたことはあるが私は出会ったことがない”登場人物の名字がフルってる。
    思いがけないことで日本中に知れ渡る名前もあるが、名前に翻弄される人生もある。
    隙の無い役者陣が台詞の繊細さを的確に表現し、絶妙の間で客席の笑いを呼ぶ。
    創り手の温かいまなざしも心地よく、長さを全く感じさせない舞台。

    ネタバレBOX

    舞台は3つのパートに分かれている。
    2階下手側は大学のゼミ室。
    上手側は自宅で自己啓発系美容教室を開いている、その教室。
    そして1階は失踪した議員の留守宅の居間という設定になっている。
    これは毒島未来(ぶすじまみき)というひとりの女性の半生記である。
    その名字からずっと「ブスブス」と呼ばれた未来は、
    婿を取ってやっぱり毒島のままである。
    自宅でちょっと怪しい「内面から美しくなる」とうたったお教室を開いている。
    やがて夫は議員になったが、議員なら誰もがやるような不正を突かれて失踪、
    自宅に石が投げ込まれるなどして、未来は引っ越ししたりしている。
    物語は3つの時代を行き来しながら未来の人生を浮き彫りにする…。

    3つの場所でそれぞれの未来がその時々を精一杯生きているのが伝わってくる。
    無責任な先輩乃木坂(安藤理樹)に振り回され、自分の存在価値を見失う
    若き日の未来(白勢未生)が痛々しくも率直。

    疑いながらも怪しい教室へ通い続ける生徒平陽役の辻沢綾香さんが素晴らしい。
    中途半端でない振り切れた演技が、“地味にくすぶっている人生とその爆発”を
    極めてリアルに、“切羽詰った感”満載で見せる。
    実は潜入ルポライターである、もう一人の生徒美女木(川口雅子)との
    次第にエスカレートするやり取りは本音と攻撃性が鮮やかで、台詞・演技とも秀逸。
    生徒の疑問を巧みに丸め込もうとする未来(牛水里美)のしたたかさも大したもの。

    現在の未来(ザンヨウコ)もまた追いつめられた状況にある。
    “ほかの議員だってやってる”程度の不正がスキャンダルになって、
    ネットで叩かれ、自宅に石を投げられている。
    出入りする選挙管理副委員長資延(すけのべ)役の山崎カズユキさん、
    政治の中で生きる人のうさん臭さ、日和見根性が
    ちょっとした姿勢や視線からビシビシ伝わってくる。
    信頼する人を失って孤立する未来が強く、たくましいのは
    過去の様々な体験の積み重ねの結果だ。
    愚かしくも真剣だった過去の出来事が、今の未来を支えている。

    その愛おしさがしみじみと伝わってくるのがラスト、3人の未来が語り合うシーンだ。
    下手をすると蛇足になりがちなこのシーンが、温かくまとまるのは
    あの頃の愚かさを悔いたり反省したりするのではなく、肯定し受け入れているから。
    この自己肯定と受容が、強靭なしなやかさとなって作品全体を貫いている。
    かつて自分を傷つけたはずの人々を笑顔で許すザンヨウコさんの姿が、
    それを象徴している。


  • 満足度★★★★★

    アハ体験
    この舞台を見るなら、1.パンフレットを読む
    2.全く何も見ずに挑むの2通りあると思う。
    私は2.の何も見ずに挑んだのだが、舞台の3つの場面の意味が分かった時
    脳が「アハ体験」を感じ、それからのめりこむ様に最後まで見続け楽しめた。
    言葉遊びがうまく、リンクしていくのも気持ちがいい。
    舞台が進むにつれ、ドンドン引き込まれていく内容で私の好きな作品になりました。

  • 満足度★★★★★

    このテイストはいいね。
    もしもの人生とこれまでの振り返りに対する、真摯に向き合った優しい作りにとても好感が持てる佳作。
    辻沢綾香(双数姉妹)さんと川口雅子さんのやり取りが凄いな。

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