楽屋 公演情報 楽屋」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    新感覚の楽屋
    「楽屋」は相当数の公演を観たが、本公演のような冒頭の斬新な試みは初めてである。そして何より強く「反戦」を意識した描き方のように感じた。

    ネタバレBOX

    この劇場は、地下入口を入ると客席を左右に分けるように太い柱がある。今回はその柱の舞台側(客席からは反対側)に鏡台を設え、女優の化粧姿が客席に向かう趣向である。入り口の右側席正面の壁に字幕が映し出されるが、それがこの物語で描きたいイメージ、世界観であろう。この”楽屋”にもそれらしい衣装、飾り棚の上には小物(ぬいぐるみ等)がある。

    冒頭は女優C(阿部恍沙穂さん)のラップミュージックから始まる。楽屋に現れる女優A(秋葉舞滝子さん)、女優B(齋木亨子さん)の時代間隔、世界隔世の感を観せるためであろうか。そのためのラップ...なんだろうか。

    梗概...楽屋。亡霊になった女優Aと女優Bが楽屋で化粧をしながら、永遠にやっては来ない出番にそなえている。今上演中なのはチェーホフの「かもめ」。主役のニーナ役の女優Cが楽屋に戻って来ると、プロンプターをつとめていた女優がパジャマ姿でマクラを抱えて現れる。
    女優D(呉城久美さん)は精神を病み入院していたが、すっかりよくなったから、ニーナ役を返せと女優Cに詰め寄る。そして...お馴染みの話である。

    女優という職業の凄まじい業...女優の内面夜叉のような美醜が見事に描かれていた。
    本公演では、さらに楽屋、女優ということだけではなく、人間としての心魂・深奥を観たような印象である。そこには戦前・戦後そして現在という時代の中で生きてきた証のようなものが感じられる。そして平和への希求が...女優Aの顔の火傷が戦禍を想起させる。

    少し残念であったのが、公演全体の人間性を感じさせる雰囲気、厭らしいまでのドロドロ感がなく、案外アッサリした印象を持ち、内面への切り込みが浅い感じがした。

    演技は、4女優の特徴を生した“女優魂”を見事に体現していたと思う。
    次回公演を楽しみにしております。
  • 満足度★★★★

    どうせなら・・・。
    いきなり、女優Cのラップでの台詞、驚きました!
    それなら、「かもめ」や「三人姉妹」でなくてもいいのでは?
    役者の演技は良かったものの、本はもっと大胆に変えてほしかった!

    ネタバレBOX

    この楽屋を「腐って淀んだ空気が溜まっている」と言っていた女優Cが、ラストシーンで3個の空のグラスを見に気づいたものの無言で部屋をあとにしたのは残念!
    何か一言決め台詞がほしかった!










  • 満足度★★★★

    ぬいぐるみとラップ
    舞台の机にはリラックマのぬいぐるみが沢山。これだけでも違和感を覚えましたが、女優Cはラッパー。意表を突かれましたね。けれど観終わってみると非常にわかりやすい演出でした。自由度の高い作品だと改めて感服。

  • 満足度★★★★

    現代版「かもめ」の
    演出がラップで始まった時はちょっと苦笑いだったけど、女優Dが出てきたあたりから引き込まれる。

  • 満足度★★★★

    今後も様々なチャレンジをしてほしい
     この作品は、全国で上演される内外の劇作品中最も上演回数の多い作品だ。それだけに各上演劇団、演出家は、様々な工夫を凝らし、冒険を試みてきた。今回、今作を上演したのは、京都に本拠地を置くQuiet.Quiet。第6回目で初めて東京に進出した。演出家は、最終的には、言語での理解を必要としない演劇を目指す、という。6回目の公演で言葉の綾が見事なチェーホフ作品をふんだんに鏤めた今作の上演は、チャレンジの意味合いが強いだろう。様々な実験・冒険が試みられている。

    ネタバレBOX


     オープニングで作品のコンセプトを表すテロップが、90度異なる客席に座った観客の正面に見えるように映写される中、客席側舞台交点の太い柱には、プロンプター役者2人が、各々正面に設えられた鏡に向かって腰掛けている。二―ナ役を演じる女優の帽子もハット型ではなくキャップ型であり、科白もラップ調で、一瞬詰まると間髪を入れずにプロンプターがフォローする。プロンプターの話として通常演出家は演出するのだが、実践しているのである。これは実に面白い演出であった。
     残念だったのは、京都から出張って来て、予算の関係もあるのだろうが、二―ナ役の女優が、空き瓶で二―ナのプロンプターを殴るシーンが、音だけで表現されたことと矢張り二―ナ役の独白部分(独りアパートのトイレに籠って云々の箇所)で、演じた女優がこの科白の鬼気迫る迫力を出し得なかったことか。
     その辺り、プロンプターAを演じた秋葉舞 滝子さんの切られの仙太の啖呵、ふと見せるプロンプター故の哀しさや侘しさの演技は、流石である。


  • 満足度★★★★

    既視感が起きるほどに・・・
    光と影、光の中の影、影の中の光、・・・カラフルな4人のせめぎあいによぎる、この世のあらゆる欲望を呑み込んだような女優というものの美魔力。うつりゆく楽屋の波間に漂い、密度の濃さを感じつつ流れる時間が惜しい。。柱や壁のスペースを活かした創り、オープニングとエンディングが印象に残る。

  • 満足度★★★★

    観てきました
    楽屋 松本典子さんがやはり最強ですが、あと蒼井優さんも印象的1人

    今回の4人芝居も見ごたえありました。楽屋はシェイクスピアのように変化があって楽しいです

  • 満足度★★★★

    とっても楽しめたクマっ!
    知っている話でもあり幾度かは舞台上でも拝見しているのだが。
    演出とかが楽しかったクマ(^^)

    70分という作品でありますが自分に合っていたなぁと思ったクマ

    ネタバレBOX

    なんで”クマ”っと語尾を付けて遊んでいるかと言うと~
    女性の楽屋という設定上、
    自然にクマのぬいぐるみが大小大量に置いてあったのですが。
    そのぬいぐるみを使って堅苦しいと思える、
    アントンさんの「かもめ」を演じたんですよ(^^;)
    まぁ男優さん役ですけど・・・クスクスと笑えましたさ。
  • 満足度★★★★

    とってもcool!!で楽しい
    この戯曲は2回目。とても分かりやすくカジュアルな作り。現代的感性で味付けしているので若い人たちや観劇ビギナーの方にもお勧め。

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