満足度★★★★
迫真の演技
戦前の装備も乏しい時代というのも、厳しい自然と対峙する姿を一層険しいものに際立たせていて、それでも山に愛着を持って挑戦し続けるという姿に心を打たれた。冬山をしかも酷寒の槍ヶ岳を実際に体験しているような、そんな迫真の演技が素晴らしかった。
満足度★★★★★
森田祐吏、渾身の演技。
森田さん、何度も見せて頂いているのですが、自分的にはベストのパフォーマンスかと。どんなラストが待っているのかと、一緒に登っている感じでした。そして...全く想定していなかったエンディングがまた素晴らしい。娯楽が少なかった時代だからこそ、あんな『登山観』みたいなものがあったんでしょうか?山への憧れ、山への畏敬。そして、まだ見ぬエベレスト...。しかし、同時代感がないにも関わらず、迫ってくる共感・感動。何なのでしょう?今年のアワードにすら考えています。残り少ないステージ、ぜひお見逃しないように。とにかく、名作!これは間違いない!
満足度★★★★★
稜線が見えた!
同じ単独行を常とする二人ではあってもその対照がくっきりと際立つ個性と演出。目標を定める才能や環境に恵まれず目標を“こさえた”者に共通する居心地の悪さを抱え込んだ二人の“引け目”を感じたのは自分がそのような者であるからなのか。嬉しさと不安が謙虚と臆病を刹那に押し込めあるべきおのれを置いてきぼりにしてしまう、魔の刻がやっぱり訪れてしまったその感じが実に示唆に富む。山並みもくっきりと、平地にして冬山の美しさと厳しさを存分に味わえるとても良い時間だった。
満足度★★★★
濃密な…
極限状態における濃密な会話劇。登場人物が、二人であるからごまかしが出来ない緊張・緊迫感が観客(自分)の感性を刺激する。
さて、主役になるのは、大正から昭和初期に活躍した登山家…加藤文太郎の登攀記録である。
満足度★★★★
チャレンジ・・・
アドベンチャーでも、チャレンジャーでもない私でも、
雄大な自然を目の当たりにすると感動する。
そんな自然を相手に、己の目標に向かってチャレンジし、もがき、苦しみ、
そして達成したとき、何ともいえない“もの”を感じるのだろう。
そして、更なる達成感を求めてまたチャレンジし、成功する。
成功を重ねることにより驕りをもつ。
“驕り”は判断を狂わせる。
そして、チャレンジには必ずリスクが伴う。
“山”での失敗は、“死”に直結することがあるだろう。
それでも、チャレンジするのか・・・。
満足度★★★★
濃密な空間
以前、ラジオドラマで聞いたことのあったので、ライブの公演を楽しみにしていましたが、想像以上の面白さでした。
圧倒的な台詞から立ち上がる、孤高の人の過酷な冬季登頂の臨場感に胸が苦しくなった。演劇の脚本というより、小説のリーディングの趣。背後から聞こえてくる吹雪も面白い効果でした!
満足度★★★★★
深く自然に分け行った者の世界
大正時代、未だ日本では登山技術も殆ど知られておらず、特にロッククライミングの技術等は、大学山岳部のボンボンだけが習得できるような時代の在野のサラリーマン登山家2人の話だ。
満足度★★★★
まさに冬山のような作品でした
山編観劇。
山で感じる孤独感、達成感、ひととの軋轢。実は街中と何も変わらないのかもしれないけど、ひとつひとつが壮絶に浮かび上がり、我が身に切り込んできました。
さながら雪崩のようなせりふの奔流を見事に御した役者お二人にも拍手。
また北川さんの言葉に、いつも作品への興味をかきたてられます。