ゆうれいを踏んだ 公演情報 ゆうれいを踏んだ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-15件 / 15件中
  • 満足度★★★★★

    リベンジ
    突劇金魚は何年も前に見て正直苦手だったんですが、この作品、大好きです。

    家族のいやらしさとか、愛の馬鹿馬鹿しさとか、人の悪さも愛せる作品でした。Sun!!ちゃんがミジンコターボ時代ならあまりしなかったような役所で面白かったです。

  • 満足度★★★★

    独特な世界
    突飛もない設定、展開ながら、ラストにはひと通りの繋がりがわかるのですが、全体を通じて、なにを伝えたかったのかな?「家族」というのを観せたかったのかな?という思いが残りました。が、これはこれで面白かったです。

    ネタバレBOX

    花見の日にいなくなってしまった父親の扱い、繋がりが不十分だったのではないでしょうか...
  • 満足度★★★

    むーーー
    最終的には難解というか、支離滅裂な感じがぬぐえず、少々期待外れ・・  何かアピールしたかったものがあったのかな。。

    ネタバレBOX

    ネタバレってわけではないですが、当日に劇団から来たメールだと「アフタートーク有」になってたのだが、終演後アナウンスなく、他のお客さんはとっとと帰宅してるので退場したけど、結局アフタートークあったのかな????
  • 満足度★★

    ネタばれあり
    演劇を観る楽しみは、芝居がどんなにつまらなくても、難解でも、帰りの道中で、観客自身がその作品のテーマなどを考える事が楽しみでもあるのだが、この劇団の演出家は、アフタートークでテーマや内容のネタばれをする愚かな行為をしてしまった。
    どうにかならんのか?

  • 満足度★★★

    花見
    面白い。95分。

    ネタバレBOX

    蔓子(片桐慎和子)…銀行に内定とるもゆうれいを踏んだせいで頭に桜の木が生える。父は桜の木で自殺し、身内はお婆だけ。
    お婆(有北雅彦)…桜の木が生えた蔓子に愛想を尽かす。後に水晶の目で占いを始める。
    タカシ(山田まさゆき)…蔓子と同棲するミュージシャン志望。蔓子を追いプロポーズするも断られ、味噌汁をすする。
    美咲(大畑力也)…美鳥の兄。美鳥の面倒をみるが、美鳥からは嫌がられている。
    美鳥(sun!!)…シンガー志望。結局、タレントとなり、今日子の劇団で芝居をする。蔓子とも同棲してた。
    今日子(ののあざみ)…消しゴム工場従業員。劇団主宰で蔓子を木の役に抜擢。評価され海外ツアーをし、滋賀?の富豪と結婚する。
    ゆうれい(殿村ゆたか)…蔓子に踏まれたゆうれい。

    家族を求める蔓子の(違うけど)旅行記のような作品。居場所を見つけてはいなくなり、ホームレスになったりしてお婆の元へ戻るも、金目当てなお婆に枝を折られ、傷つく。そしてタカシから「家族になろう」といわれるも、それを断るという、なんとなく寂しげな印象。
    お婆と蔓子の関係だけでなく、美咲と美鳥とか、人の心の内にたどり着けない感が、うまいなと。そんな空気の舞台にあって、最初のタカシと蔓子の普通でない二人の「普通な生活」シーンとか、今日子のパワフルなキャラのメリハリもうまいと思う。

    蔓子を演じた片桐の寂しげな演技が美しく見えた。
  • 満足度★★★★★

    面白い!!
    良かった!!この世界観たまらんです!!また、観たくなる!!
    中毒…になります(笑)

  • 満足度★★★

    初観劇
    不思議でパワフルな劇。必要かつ十分な舞台装置をうまく使っていたのが印象的でした。

  • 満足度★★★★

    2回+αの突劇。一本通るもの有り
    昨年の「漏れて100年」(同じこまばアゴラ)で興味が湧き、DVD「富豪タイフーン」を購入して観た。そして今回、当り前だが一本通じる何かがあって、それが自分に無いものなので、見えない水底を探るようなふわっとした気分である。一見突飛なキワモノな設定と人物が、小細工を弄しない舞台上で、目の前に生きてそこに居るという奇妙な感覚が、面白い。役者の存在が大きい。手づくり感溢れる?装置や道具も昨年観たのに共通するが、それしきで壊れない世界がある。最初にみえてなかったものが後から付け加わって来るが、後づけ(平田オリザの言う後出しジャンケン)の語り方ではない(後付け型の好例は拙文)。
    別の言い方で言えば、戯曲の<謎かけ>の仕方が特徴的だ。謎は多いが「この疑問を解きたい」という欲求がさほど喚起されない。謎(変数)を解くための方程式が謎の数に及ばないので、解に至らない(変数がxy二つなら方程式も二つ必要)。謎は謎のまま行くのだな、と序盤で悟る。もっとも、説明が少なすぎれば観客の関心は薄まる。この話は確実にどこかへ向かっていると感じるに足る程度のヒントは残しつつ、その方向を限定しない書き方、タッチである。だから前のめりな観劇態度にならないのだが、それでも見続けてしまう。謎の代表選手は登場人物らで、主人公も例外でない。他の怪人らは元より、主人公にさえ感情移入しづらい事は、話の行方への関心を減らしているがそれはデメリットでなく、持ち味である。
    登場するキワモノな人々は、マジョリティを横目で見ながら自分らの生き場所を探しているマイノリティ。そういう人達に遭遇するべく運命づけられたかような主人公の「不条理」でもあるが、諸々省略しながらも「出会い」の描き方は本質を穿っている。彼らのキワモノさを高めているのは振る舞いであるが、行為の本質は本音の吐露だ(対話が重ねられる毎に本質が顕われる見事な台詞だ)。振る舞いの奇異さゆえに感情移入を丁重に拒むが、実は身につまされるものがある。

    ネタバレBOX

    祖母と二人で暮らす主人公の蔓子(つるこ)は、ある時ゆうれいを踏んでしまい(この本人の台詞以外に、状況を知る材料は一切ない)、その日以来頭に芽が出てやがて桜の木をはやしてしまう(この期間についての説明も一切ない)。その期間は蔓子にとっては「自分で何とかしようとした」期間だったが、祖母(お婆)によれば、銀行への就職が目前、お婆が孫自慢できる日も目前だったのにもかかわらず(半狂乱)「引きこもってしまった」期間。
    すったもんだあって蔓子は追われるように家を飛び出す。花まで付けた桜を頭に乗っけた異形の蔓子は、エレファントマンのような行く末が待ち受けているかと思いきや、内面的「異形」な者たちとの遭遇により蔓子の「桜を頂く」奇怪さは相対化されていく。「まずそれだろ」と端から突っ込みたくなる所を、「それはとりあえず置いて」別の話が進行する世界というのは、関西ならではのセンスかも知れないが、ある種のユートピアである。際立つのは彼女に出会った彼らのほうだ。蔓子と出会い、一時は愛を育んだ青年が彼女の足跡を追うが、前段で描かれた個々の場面が、別の視点で捉え直されるという面白さもある。「追う青年」はと言えば、カポーティの有名な「ある日居なくなった女」を、消えてもなおそういう彼女を理解し愛している男の視線のように、蔓子を劇的なドラマの主人公に仕立てる。ただ、蔓子のほうは別の場面では登場して、特段ドラマティックでもない心情を吐露して身も蓋もない。
    その他の人々。遠縁を頼って淡路島を訪ね、異形の依存関係にある若い兄妹の家へ居候する事になる。兄妹の間に蔓子が入る事で力学が変化し、蔓子が状況を主導できる立場になる。兄妹のやりとりはどちらが異常なのか判らなくなるスリリングさがあった。蔓子と職場の同僚になった女は蔓子を劇団員に誘い入れるが、稽古場の光景は急降下にイタい状況。ある種のカリカチュアかも知れないが、蔓子は真剣にここで頑張ったという後日談が証言される(イタさの面では『嫌われ松子』の匂いも微かに)。最後の「その他の人」であるお婆は、唯一「頭の桜」による社会的な損失を認識する人。目の悪いお婆の元に素性を隠して戻れば、お婆は占い師になっていた。。
    もう「一人」の人物は、ゆうれい。当初から舞台上のどこかに出たり消えたりする。彼の関心は蔓子にはなく、頭の桜の木にあって、頭にジョーロで水をやり、大事に育て、満足げに眺めている。もみあって桜の枝を折られた時には物凄い形相で叫んでいた。人間側の事情などお構い無しで、人間らの物語に関わらない。蔓子にはこのゆうれいが見えているようだが、他の人に見えるのかどうかは判らないしその事が焦点化しない。この不思議な位置は最後まで一貫している。これも大きな「謎」だが、観客は「まずそれだろ」と突っ込むことなく謎を謎のままに許した「共犯者」とさせられる。その事はなぜか快い。
  • 満足度★★★★★


    不思議な感覚を刺激してくれる。変わった設定で、妙なところが好きだ。

  • 満足度★★★

    変な髪形やん
    主人公が登場した時の第一印象。家族を描いた作品(小説や映画含めて)は大概あたたかくほっこりするもので(家族っていいなあ)という感想を抱くものだが、そんな家族ばかりが家族ではない。。家族があったかいものだとはかぎらないしあのカップルが家族になれなくても仕方ないのだろう。この作品を家族を描いた作品とするには無理があるかもしれないが主人公が相手に投げる最後の言葉は結構ズシンときた。

    ネタバレBOX

    本当に頭に桜咲かせて登場するとは思ってなかったのでちょっとおもしろびっくり。どうせなら桜を徐々に成長させて最後の方ではフライヤーみたいに大きくしたらもっと面白かったろうと思ったが難しいか。セットや照明が前作と似てたのが不満足。音響は凝ってたんじゃないかしら。
  • 満足度★★★★

    『漏れて100年』よりも取っつきやすかった/約90分
     ヒロインがなぜ幽霊に付きまとわれ、頭に植物を育てられる羽目になったのか、その理由はさっぱり分かりませんでしたが、数奇な運命に翻弄される地味な一女性のバイオグラフィーとして面白く鑑賞。

     前回の東京公演『漏れて100年』について「取っつきづらい」と書きましたが、本作は転々とするストーリーと小ネタの数々が観る者を飽きさせず、最後まで作品につかまっていられました。

    ネタバレBOX

     第六感まで動員し、五感のみでは捉え得ない世界を描いているのは『痒み』や『漏れて100年』と同様。
    “頭に生えた桜の木”はこの第六感のメタファーなのかも、とも思いましたが、ヒロインの蔓子は頭に桜を持つ以外はいたって普通で第六感が利くようなタイプには見えず、頭の桜はいったい何なのか、やっぱりいまだに分かりません。
  • 満足度★★★★

    何だか背中・・・
    何かがバンッとはみ出しちゃった的ヘルニア感。妄想的リアル感。人間的面白さを通奏低音に、人生的面白さがせつない。結論的に、熟成した果実酒のように美味しい作品でした。アフターでのサリngROCKさんの“裏読みし過ぎ”な美人トークのオマケ付き!

  • 満足度★★★★

    コロッケにソース
    波乱万丈でした。

    ネタバレBOX

    頭に桜の木が生えた女性蔓子(つるこ)の波乱万丈な顛末を描いた話で、落語「あたま山」を参考にしたのかなと思われる作品。

    女性の波乱万丈な話は先日観た『音楽劇 御手洗さん』を思い浮かべました。

    落語と違って、最後は引っこ抜いた桜の木を穴に埋めた変なおっさんの幽霊のゆうれいが自らその穴に落ちて死んでしまい、蔓子は生き続けるという結末でした。

    そもそも、お婆が純和食を好み、ソースを使う料理を毛嫌いしたことによって起こったことで、女性の就職先として銀行が一番という考え方を含め、一昔前のある種の世間の認識を知ることができ新鮮に感じられました。
  • 満足度★★★★★

    唐突な雰囲気から
    始まる蔓子の幼少期からの足跡を追う物語。いくつかの経験から彼女が選んだ人生・・・
    出演者たちのやりとり、例えば蔓子がお婆に体の変化を説明するくだり、蔓子とタカシが一緒に暮らしているときの掛け合い、今日子が劇団への思いを語る場面、お婆が蔓子を利用してしたたかに生き抜く野心。標準語(?)だとこうはいかないと東京生まれの私は思う。

    突劇金魚の世界に魅了された。

    次回の東京公演も是非行きたい。

    ネタバレBOX

    今回、印象に残ったのはセリフは少ないながらも、存在感を感じさせるゆうれいの殿村さん、若者の粗さを感じさせながらも蔓子に思いを寄せるタカシの山田さん、だった。
    また本編には直接関係ないが、才色兼備のサリngさんがアフタートークで見せた仕草はさらに彼女の魅力を感じさせてくれた。
  • 満足度★★★★★

    生まれながらに与えられた家族、求められてなる家族
    観劇前に大阪公演の様子をWEBで見て、
    チラシの絵が再現されてて驚きました。

    突金の作品は毎回なにかしらで笑えて
    同時にチクッと来るのですが、
    今回は今迄で一番身近な感覚だったので話に入りやすく、
    面白かったです。

    上演時間95分。

    開場中と終演後に、舞台と客席の間にある機材に
    赤いペンライト的なものを添えて目立たせていた心遣いが、
    入場時退場時に気づきやすくて優しいなぁと思いました。
    (その機材もただ機材としてでなく、
     根元にちゃんと美術が施されててセットの一部になってたのも良い)


    途中で選挙の広報カーの音が漏れ聞こえてきましたが、
    これは誰のせいでもないし、
    26日が投票なので今回以降は大丈夫かと。
    (話が面白かったので、すぐ話に意識を戻せました)

    ネタバレBOX



    幽霊を踏んで、頭に桜の木が生えてくる…
    という非現実的な設定でしたが、
    「頭に木が生えたまま、
     生きていかざるを得なくなった女性の人生」
    ということで
    桜の木が「才能」「個性」「欠点」「コンプレックス」など
    いろいろなものの象徴になっていて
    周りの登場人物がそれをどう見ているかも興味深く、
    引き込まれました。

    兄妹、依存されてるようで実は依存しているのが判明するシーンの、
    転落のハイライト感とその後のsun!!さんの反応が印象的でした。

    あと、蔓子さんの少女時代の出来事のシーンで、
    高低差を感じさせる演出と殿村さんの壮絶さに、
    絶望的なほど美しすぎる桜の木を見ました。

    年下のギターマン、タカシくんの
    ばかっぽいけど素直な物言いが好きでした。
    (お婆と蔓子さんを再会させようとする時、
     また、させた時のお婆の言葉を聞いて
     蔓子のほうを振り向いた表情に、
     彼女への想いがあふれていました)

    彼と蔓子さんの「普通の生活」会話内容と、
    片桐さんの泣きそうな笑顔に切なくなりました。


    客演さんが今回、初突劇金魚な方ばかりでしたが、
    いつものあのテイストが展開されていて面白かったです。
    有北さんのキャスティングと、その違和感の無さに衝撃をうけました。

    「家族」って呼び名を与えてしまうと
    「家族はこうあるべきだ」って縛られてしまうから
    あえてそうしない、というような彼女の結論は
    前向きでもあり臆病でもあり、
    でもちょっと理解できるような感覚でした。

    あの空間に彼も幸せを感じられる(ようになる)のかなぁ…と。




    ゆうれい以外が顔面白塗りのことについて、
    終演後トークショーにてサリngさんから解説があって、

    「頭に木が生えるという設定を
     人間の顔色でやっても入り込めなかったから
     虚構性を出すために白塗りにした」

    「人間関係でごちゃごちゃしてる彼らより、
     ただきれいなものを見たくて笑ってる
     ゆうれいのほうが生きてる感があるから」

    (↑ うろおぼえです…)

    というような2点をお話されてて、
    後者のほうは上演中に強く感じたことだったので
    意図が客席にしっかり伝わってるなぁと思いました。


    トークショーでの話し方や、
    作品内での登場人物たちの言葉遣いに、
    「言葉の意味を大切にしているからこそ
     言葉足らずに済ますことができないんだなぁ…」と
    改めて感じ、そういうところが好きなんだなぁと再認識しました。


    とても面白かったです。
    可能なら東京公演追加したかったし、
    大阪公演も観にいければよかった…!

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