タコの娘 公演情報 タコの娘」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-12件 / 12件中
  • 満足度★★★★

    もっと渾沌。
    ある意味小劇場の王道ともいえる喜怒哀楽をたっぷりと含んだ外連味のないストレートな芝居でした。(物語の設定は変化球でしたが…)
    泥臭ささの残る熱い舞台であったが、惜しいかな役者のがんばってる感が前面に出すぎて笑いのポイントが少々ぼやけてしまったかも…。しかし全体的にとても楽しく面白いお芝居でした。ハコはもう少し大きい方が見やすい感じもしました。次回作にも期待しています。

  • 満足度★★★★

    人生悲喜劇
    かなり無理めのシュールな設定だけど、結構泣かせる人生悲喜劇ですね。いかにもゴールデン街にふさわしい話で、出演者さん達の雰囲気もいい。自分好みの内容でした。

  • 満足度★★★★

    なにはともあれ
    しっかりと最後まで真剣に演りきったところに拍手です。設定は現実離れしていますが、ひとつひとつの出来事には含むものがあって、そのあたりに見応えがあったように思いました。

  • 満足度★★★

    ゴールデン街のイメージにっぴったり
    チケットプレゼント ありがとうございます!まず意外な観点から。 
    痩せてる方と 太めな方と 不思議と極端なラインナップでした。
    ストリップということで 新宿ゴールデン街の劇場がよくマッチしていましたね。
    そして ほかの方仰ってるように 手作り感満載 それもまた味わいでした。
    続きはネタバレにて。

    ネタバレBOX

    タコだけに 88分ということですが、
    お父さんと出会う場面や 話の設定を知らせるシーンが ちょっと長く。
    88分にこだわらないほうがよかったと感じました。
    そのほうが 看板に掲げてらっしゃる『渾沌感』も より効果的に見える気がします。


    個人的に お気に入りは 中島みゆきさんの『ファイト』と、最後の『ダンス』 あれはなかなかよかったです。(要は最後の30分がよかった)。
    よくある シャッキリしたダンスではなく ゆるいダンス・・・劇団のスタンスでしたよね?
    ただ ファイトは音程が低く 演者さんの声が出づらそうだったので 
    キーを上げてあげては?と 思いました。


    これもほかの方書かれてますが、
    ラストの『父親は本当にタコだったのか』は 考えさせられました。
    確かに 生物学的にそんなはずはないですよね しかし物語の設定がそうである以上
    (タコが身を売り 人間一家を養うというストーリー)
    そこまでは ファンタジ-として見れたけど
    そこから 現実に頭を戻すとなると ちょっと違和感がありました。


    ハイブリッド渾沌さんの スタンス自体は 私はとても好きなのです。
    見せ場は ちょっと評価高いです。
    不思議なダンスには 惹きつけられましたしね。
    ただ 無駄なところを省き 大事なところをより磨いていく・・・ 
    を繰り返されたら より深みのある作品になるのかなって思いました。


    ・・・って『洗練された作品を求めてる方は』みたいな注意書きがありましたか。
    ここまでできるなら より上を目指したらいいのに、と思いました。
  • 満足度★★★★★

    聖史劇

     男に振られた祖母は、やけ酒を喰らって浜辺で寝てしまった。然し、満潮の海で溺れてしまった。それを助けたのがおじいちゃんであった。二人は恋に落ち、母を産んで育てた。

    ネタバレBOX



     物語は、この母子の思い出として語られる。異種婚姻譚という不合理や、蛸の擬態が、単に体色を変えたり、海底の地形に合わせて体型を変えるに留まらず、人間に擬態するという非科学性もオープニングの時点で指摘して、科学的には好い加減であることを明かすことによって物語に引き込んでいるシナリオも良い。
     さて、話は、タコとのハーフだと、母が子供時代に苛められたことや、孫娘のアイデンティティー問題等様々なエピソードを孕みつつ展開してゆくのだが、祖父は、余り器用とは言えない営業マンとして家計を支えながら、緊急の出費や家計の危機には、自らの足を切り売りして凌いでいた。彼の足は、最高級食材として極めて高価だったのである。だが、祖母が、母を産んだ時、マイホーム購入、娘の学費等々で祖父の足はどんどん少なくなっていった。それでも祖父は常に笑いを絶やさず、生きていりゃ何とかなる、というのを母がモットーにする程に優しく逞しい生き方を貫いていた。
     母は、海へ帰りたいであろう父を慕いながら、生きて来て、矢張り、海外から出稼ぎに来ていた人と結婚した。彼は家族の為に、腎臓を1つ売って暮らしの足しにしていたのだが、それでも間に合わず、日本に出稼ぎに来ていたのである。祖父は、結婚費用と孫の出産費用の為にも、また足の数を減らしてしまった。だが、孫娘が3歳になった時、出稼ぎに来ていた父は、故郷の借金で首が回らず、夜逃げしてしまった。
     以降、母は、足が1本になって、殆ど寝た切りの父と幼い孫娘を抱えてストリッパーに転身した。全国を旅して回りながら、裸を晒すことと、全生命の故郷である海との連関に気付き、性を梃子に俗と聖を繋ぐ自らの在り様に意味を見出しつつあった母は、寂しい男たちに人気を博すようになってゆく。大した金はないけれど、それなりに幸せな生活を送っていた彼らに大きな試練が訪れた。孫が、大病に罹ったのである。多少、人気のあるストリッパーの稼ぎで足りる額ではない。ストリッパー仲間も手を貸そうとするが、とても手に負える額では無かった。祖父が、最後の一本を売ったのは、そんな経緯を知ったからである。その1本で殆ど何でもこなし、存在の誇りを守る最後の砦となっていた1本を祖父は孫娘の為に売って命を閉じた。
     成長した孫と母は、最後に残った祖父の頭部を海に戻す。
     キャストが格好良過ぎない点がグー。普通の人が、普通の生活をする為に、どれだけの苦労をし、その生活を支える為に、どれだけの者が、自らを犠牲にして、それらを支えているかを示しているからである。物語の中で、祖父が足を売る時、母もまた、愛娘のオペの為に、自分の腎臓を1つ売る覚悟をしている。それを実現せずに済んだのは、祖父がいち早く、自らの最後の足を売って金を作ってくれたからである。
     先にも少し触れておいたが、ストリッパーになった母は、秘所を晒して見せることで、胎児が其処で漂う子宮と羊水、海水の類似性を指摘して性・俗と聖性を同一視して見せた。無論、聖俗の一致は、今迄にも多くの知識人が指摘してきたことではあり、珍しくは無いかも知れない。然し、このように小さな劇場で、このような聖史劇が演じられることにこそ、意味があるのである。このような意味で、良く寝られたシナリオにマッチした演出、演技であった。中島 みゆきの“ファイト”が、実に効果的に使われていた点もグー。
  • 満足度★★★

    物語の底流は…
    「愛情表現」ということか。
    さて、演劇ユニットのモットーは、“なるべくわざとらしくない極端な感情表現と不可思議な踊りっぽいもので、奇妙な世界の創造を目指す“…はよく現れていた。自分の父親がタコという無茶な設定で、オーソドックスな芝居を好む人には受け入れられないかも知れない。
    もっとも最後のオチは…。

    ネタバレBOX

    自分の娘に父親がタコだった、と告白するところから物語が始まる。
    擬態する方法を身に付け、家族のために身を粉にしてどころか、本当に身を削り(切り)守る…この件、「幸福な王子」(オスカー・ワイルド)を想起した。タコということで、8回の大きな支出(娘の学費等)を身を切って工面した。最後は…まさに家族のために犠牲になったかのようだ。
    しかし、演出は暗くならず、不思議感を持ったまま公演は貫かれる。
    さて、父親や娘を抱えた女が就いた仕事は、ストリップ嬢。生きる逞しさが救いだが…、最後に本当の父親は誰だったの、という問いで終わるところに女の強かさが見えた(母親の性癖への批判か)。

    次回公演も期待しております。
  • 満足度★★★★

    手作り感満載の劇
    この劇団は初めて観たが、内容的には「お父さんはタコ」というところと「自己犠牲」「家族愛」がテーマの作品だと思う。
    舞台設定に納得できないとなかなか楽しめないとは思うが、全体的にはよくまとまっていたし、随所に出てくるあやしい踊りなどはちょっとシルクド的(?)な要素もあって楽しめる88分(タコだけに?)でした。

  • 満足度★★★

    明るく
    真面目に作っているということが伝わってきました。設定と劇場の立地から、もっと攻めてくるかと想像していましたが、思ったよりもソフトでした。「わざとらしくない」表現を目指しているとのことですが、そこはまだ伸びしろがあるようです。

  • 満足度★★★★★


    上演時間90分。手作り感の味わいがあり、素っ頓狂な設定ながら人生の愛と哀しみを感じる良作だった。

  • 満足度★★★★

    強引に魅せつける!
    なんとも不思議な舞台だった。
    だれに出されたお題なのか、タコの親父と人間の母親の間に娘が産まれ、、という無茶な設定を、散りばめられたアイデアと、そこかしこで展開される踊りで、強引に魅せつけてくれた。
    まるで、コミックの世界でしか表現できないようなストーリー展開なのだが、なぜか受け入れて観てしまう。すごくユニークな劇団でした。
    あと書かないほうがいいんだろうけど、ボレロは、そりゃさすがに無理だろうと思った。だけどその力業が魅力なのか。また観に行きたいです。

  • 満足度★★★★

    小劇場らしい作品
    いわゆる泥臭い、小劇場な作品。
    でも、作品、出演者、またこの舞台の製作者たちに
    非常に好感が持てる作品でした。
    おしゃれさ、洗練さ、技術の高さ、かっこよさ、
    アクション、ダンス、派手な照明 を
    舞台作品に求めている方は
    こういう作品を観るのは苦手かもしれませんが、
    つかこうへい作品のように
    演者の途絶えることのない、静かな熱量が
    とんでもなホラ話を、なぜか感動に導いてくれる。
    そんな作品です。
    女の生き根性のひとつの形やね。

  • 満足度

    初めて見る劇団さん
    好みの別れる劇でした(´•ω•`)

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