満足度★★★★
あの
311の震災以来、舞台での轟音や爆音に恐怖を感じるようになってしまった。中東の宗教的紛争を想起させる国での旅行者の話。宿に集まるひと癖ある人たち。そのおおらかな生き方と、死への恐怖が垣間見える。その恐怖を煽った上でのどんでん返し。藤松祥子さんがキュートだった。
満足度★★★
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上演時間1時間35分の予定でちょい超過。バックパッカーの疑似体験の演劇とみるか、経験者だけわかることのできる描写とみるか、この作品はちょうどそのど真ん中にある。
満足度★★★★
前回と
どの辺に違いがあったかははっきりはわからないですが、ラストの終わり方は今回のほうがわりとスッキリできたように思います。キャストでいうと、さんさん役は前回のほうがハマっていたのではないでしょうか!?
満足度★★★
2度目のガレキ観劇
約3年前のアゴラ公演観劇以来チャンスなく、久々のガレキの太鼓観劇となった。
不評を目にした上での観劇の感想は、「酷評する程ではないが、する人がいるのは分かる」。本の問題、演技の問題、両面の為せる仕業だが、私が気になったのは演技の問題。以前のガレキさんの舞台をおぼろげに思い出すに、作品の完成度は高かったがやはり演技面での詰め切れなさと、にもかかわらず役者らはしっかりと「動き」を見せている、稽古で積み上げた土台の上にそれらを展開している印象があった。この、動きの付け方・作り方に独特なガレキ式手法が導入されているのではないか、と勝手ながら想像され、リアルさを纏うのに今回は失敗したのではないかと・・相応の力量と役者間の演技のバランス、噛み合いを要する所、これが効力を発揮しなかったのでは、と見ました。
脚本の問題では、ここに織り込まれた地球的視点や、日本を外から相対化してみるアイロニーは健全なものに思うが、台詞の捻りが乏しいと思える箇所、人物の動きの背景付けの弱さ、気になる所も色々ある。ただ、そのままやってリアルさを損なう台詞や動きは、辻褄を合わせ一貫性を持たせる役者の仕事であり、その気づきとヒントを与えるのが演出の仕事、だろうと普通に思う。その努力あったのかどうか、が見えないので、恐らく全く違う手順で作っていったのではないか、と想像した訳です。
外国滞在での人や出来事との遭遇が、日本的常識を批判的に見直す「契機」を含み、それらを込めようとしたとおぼしい台詞から、作者の意図を(遠回しにであるが)感じる事は出来た。
ただ、作者自らの体験が反映されている作品との事だが、もしかすると自分が得た感慨をそのままの形で作品化するのは難しいのかも知れない。一段上へ昇華した作品をみてみたい。
満足度★★★★
いいんじゃないかなあ
楽しんで観られました。
前半もっとエピソードあればいいかとも思ったけど、後半の展開好き。
ただ、英語が全くダメだと少し損するかも。
満足度★
旅人たちが内輪で盛り上がっているだけの自閉演劇/約95分
今回、2度目の再演だという。
つまり、もう3度も上演しているということ。
そこまでの作品だろうか、というのが正直な思い。
中東某国の日本人向けゲストハウスで旅人たちがウダウダとくっちゃべったり空騒ぎを繰り広げるばかりで、ともかくドラマ性に乏しい。
交わされる会話も海外旅行や諸国の事情にまつわるトリビアルなものがほとんどで、普遍的な面白味に欠け、海外を舞台にした柄の大きい作品というより、旅オタクが内輪で盛り上がっているだけの自閉演劇という印象。
外に対して開かれている感じがしないのだ。
しかし、ドラマ性に乏しいのは当然っちゃあ当然で、ハウスに居る者らはしょせん行きずりの関係に過ぎず、そこにはしがらみもなければ深刻な利害対立もなく、ドラマが生まれる素地がない。
演劇に限らず多くの劇が会社やイエ、学校、国家など、広義の組織を作品の舞台に据えている理由がよく分かる。
しがらみ、厳しい掟といった縛りのないところにドラマは生まれにくいのだ。
日本人向けのゲストハウスという、人間関係が流動的で固定せず、大したしがらみもない場所でこれといったドラマが生まれないのは当たり前なのである。
しかも、旅慣れている者らはトラブル慣れしていてマイペンライな気風の者が多いのか、些事にぐじぐじ思い悩まない。
これがドラマ性の乏しさに拍車をかける。
MCRの作品なんて、些事をぐじぐじうじうじと思い悩む女々しい人物しか出てこないが、嫉みやそねみ、憎しみなどに支配された小人物同士のぶつかり合いがなんとも面白いドラマを生んで、とても見応えがある。
ところが本作の主要人物は小さなことを気にしない「立派」な人たちばかりなので大きな諍いは起きず、したがって大したドラマも生まれない。
作・演出家は自身、海外経験が豊富なようで、本作でゲストハウスに長居している“旅の達人”たちに近い人なのかもしれないが、彼らのような“細かい事を気にしない寛大な人物”を目指すのでなく、もっと小姑みたいな人物を目指したほうが良いのではないだろうか?
些事にいちいち固執したほうがいろんな事を考えるだろうし、そういう生活を送ったほうが作品のアイデアも生まれやすくなると思うのだ。
しかし、海外経験が豊富なのも考えものだ。
その場合、作り手はどうしたって国外での貴重な経験を作品に生かそうとするだろうし、そうした創作態度は結果として作風を狭めることになる。
事実、海外経験を礎にした本作は3度も上演されているわけで、2度も再演する代わりに全く別趣向の作品を1本でも2本でも作っていれば、それだけ作風も広がったはずなのに。。
まったく、残念と言わざるをえない。
とはいえ、海外経験に材を取る本作のような演劇が少なからず作られてしまうのは、海外経験が豊富な者を“広い見聞を持つ豊かな人物”として崇めがちな日本人の国民性にも一因があろう。
海外行きだけが見聞を広げるための方途ではなかろうに。。
海外通にしか見出しえない人生の真理があるのと同様、仕事のできないサラリーマンにしか見出しえない真理、引きこもりにしか気づきえない真理、破産経験者にしか知りえない真理…等々、世の中には色んな真理があるはずで、それぞれの真理に至るための道筋は様々。
単純に海外へ飛べばいいってもんではないのである。
満足度★★★★★
雰囲気が、ものすごく良く出ていたなぁって感心しきりでした。
バックパック旅行の経験は日本国内ぐらいしかないんですが、海外の日本人宿の雰囲気ってこんなんだろうと想像通りの展開が楽しめました♪
上演時間は1時間35分(予定)
満足度★★★★
郷に入れば郷に従え
青年団の冒険王を思い出させるようなバックパッカーの話。戦争か?祭りか?革命か?答えは神のみぞ知る?心地よい緊迫感が続く作品でした。