怪人21面相 公演情報 怪人21面相」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    萌えます!
    高村薫の作品を思わせる男4人の物語。

    会場のSPACE EDGEは戦場晩餐で使用した場所でしたが、
    戦場晩餐の時より更に奥にスペースが有るとは驚きです。
    確かここは厨房ではなかったっけ?

    狭い部屋に目張りをした窓、頭の上から靴音が響いてくる。
    まるでアジトに潜んで覗き見しているような臨場感でテンションが上がりまくりでした。

    そしていつもに輪をかけて役者さんたちが格好良い!
    何なんだこの格好良さは!

  • 満足度★★★★★

    悪漢もの傑作
    最初は気心知れず、いまいちそりが合わない関係だった4人が、感情を吐露することで徐々に打ち解けていき、最終的にブロマンス的関係になっていくのが面白い。
    テンポが良いのは、再々演という事もあるが、作家の野木さんも含めて劇団員のチームワークに他ならないだろう。
    とにかく、役者さんたちの「顔」が良い。
    当日パンフには早口と間だけで話を進められるようになったとあるが、自分には何よりも顔だけで話を持たせることが出来ていると感じました。これは間違いなく年齢によることが大きい。
    4人の顔ストーリーテリング力が半端ない。

  • 私には…
    会場をうまくつかっていて小道具もいい。役者もいい。光も音もいい。でもね、ごめんなさい。私にはちっとも響かなかった。なんなんでしょうねぇこのイライラ(笑)ん~~~。

  • 満足度★★★★★

    面白かった
    アジトのような場所で扉に鍵が掛かった瞬間から、彼らの共闘を目撃し、途中からは清張+栗本+阪本映画を見ているような硬質感もあり。
    登場人物は4人、劇場と言えない芝居小屋から見える、演者達の足音や闇、4人の男達の背景を思ったら、この舞台は本当にフィクションの話なのかと考え込み、外の騒音すら効果音みたいに聞こえてくるようで、その世界に入り込んでしまった。
    面白かったです。約115分。

    ネタバレBOX

    退場時、一斗缶に捨てられた、破かれた写真も覗き込んで見てしまったw

    今回の劇団チケット特典は某製菓のチョコボールでした。
    久しぶりに食べたが美味しかった、食品に毒を仕込むなんてやっぱ卑劣行為だよなー、と空き箱見ながらぼんやり思った。
  • 満足度★★★★★

    パラドックスていすう フアンクラブのみなさんえ
    グリコ・森永じけんのお芝居やて
    再さいえん ていうても なめたらあかん
    グリコのキャラメルは なめてもええけどな
    どく入りきけんなお芝居や
    けいさつにしらせたらあかんで
    とりひきはいっさいしない

    かい人21面相

    ネタバレBOX

    わしらの芝居をやるていうので見にきたで
    わしらかい人21面相というとるのに
    芝居のタイトルは怪人21面相やて
    リアルちがうというやつやろ
    フィクションていいたいんやろな
    よおわかるで

    丸大はカットして
    きんかい100キロも ふれなかったで
    あれがあると うら取引がむずかしくなるからやな

    はんにんは もと公安けいさつと もとKCIA 
    そして朝日しんぶんの記者に グリコの役いんの4にんやて
    よお調べたな
    けいさつのあほどもとはちがうな
    だけど ほんまのはんにんとは ちとちがうで
    残ねんやけど

    犯ざいゲームのような おもろさが増してきたところで
    それぞれの背けいが見えてくるあたりから
    ぐっと重たくなってきたで
    そこがおもろいんや

    関さいが舞たいになってるのに 
    登じょう人ぶつが関さいべん ようしゃべらん
    ちゅう設ていはうまいな
    けいさつに しんぶん記者に 大きぎょうの役いんさん
    そして外こくじんやからな

    へたな関さいべんをしゃべらすよりは
    ずっとええで
    わしらのきょうはくじょうの関さん弁はうまいやろ

    ひ差別ぶらくとの関けいや
    北ちょうせんとの関けいは
    当時からいろいろうわさされていたけど

    それをうまく芝居にとり入れたやないか
    北ちようせん やのうて KCIAにしたあたりはさすがや
    金大中じけんにまで結びつけるとは
    わしらも うーん て うなったで
    キツネ目の男の 正たいもみごとや
    うまく むすびついて いくやないか

    いしきも目てきも 異なる4にんが集まって
    ゆるくかさなり 犯ざいグループをつくるという設ていも見事や
    それぞれの背けいや 理由を声だかに語らせず
    あるてい度は かん客にゆだねるというとこやろ

    語らせなくとも十ぶんに伝わってきたで

    もと公安けいじの白砂が もと部下でいまや事件の本部長に
    対する気もちは けいかんならではのものなんやろな
    どうやら本部長とやらはノンキャリアでたたき上げみたいやな

    そういう男に対する想いは けいさつでは強いやないか
    わしらはけいさつちゃうから ようわからんけどな

    本部長はもと上司だった白砂に はん行をうち明けられ
    墓まで持っていくつもりの じさつなんやろな
    だから い書もなしや
    このエピソード ぞくっとしたで

    白砂ともとKCIAの幸村との関けいは
    濃こうすぎやで
    白砂の過去に何かあったんやろな
    説めいしすぎないところが素敵やないか
    ぜん力で 幸村をまもるつもりや

    ラストはもと部下の本部長と幸村がダブるんやな
    けん力は好きか ちゅうてな

    それぞれの やみの深さを 語らせないうまさ
    その塩梅が 野木戯曲のうまさやな
    わしは わかるで

    あと げき場が いいやないか
    かん客の頭のうえで ドアがしまり
    ドタドタというくつ音がひびいてくる

    ほんまにアジトや て思うたで
    わしらのアジトもこんなふうやったな てな

    声がはっきり聞きとれないのも えん出やな
    蓮見が小さい声でしゃべりよるときには
    かん客は思わず身 のりだして 聞いていたで

    最後まで きんちょうがとぎれることがなかったな

    いつくかの事じつを 見事にストーリーに もり込み
    ものがたり の うごかし方 最高やで
    戯曲 役者 演出 会場 どれをとっても最高のくみあわせや
    これだけのおもろさは ほかのげきだんでは味わえんで

    4人の役しゃさんたち 
    どの人も最高やった
    ブレがまったくないんや

    植村さん あせりときんちよう感 はんざいへの しろうとらしい昂よう感
    そして このグループに加わった りゆうを語るときのきもちの高ぶり
    そういうものが うまいな

    小野さん 小ずるいかんじと つねにきもちが高まっていて 
    相手を 見ぬこうとする視せんに うまさを感じるで

    井内さん 舞台のうえにきんちよう感をもたらす
    かんじょうをおもてに 出せないダウナーな感じがいいんや

    西原さん うっ屈しながらも 相手をだます頭のよさを感じさせるで
    相手をコントロールできる力で 会話やものがたりを
    みごとに かき回し ものがたりを進める力 
    役わりを演じる力は さすがや

    しろうとさんたち2人が 犯ざいで調子にのっていくなかで
    もとけいじとKCIAの2人が 冷めていて
    陰の深みをましていくという コントラストもええやないか

    その冷めている2人が ラストにむかって
    感じょうを あらわにするという展かいは素ばらしすぎるで

    この芝居は おも苦しいだけでなく
    わらいも ずい所にあるところがいいんや
    わしらも わらわせてもらったで
    それも へんなわらい わらわせることに 
    いしきを向けた わらいでないところが センスなんやろな
    わしらも こういうユウモアもひつようやったな

    わしら またまだパラドックスていすう の芝居はあきへんで
    日本は さむうなってきた ヨオロッパえいくつもりや
    パラドックスていすう らい年夏に本公演らしいな
    わしらも らい年にかえってくるで

    そのまえに こんどうさんとの芝居もあるんやな

    あと 野木さんの前せつは いつもながら男まえや
    と中退室の出口のあん内 
    いつもここは通路がきちんと確保してあるしな
    きんきゅう時の対応の説めいなど みごとや
    出口にご本人がきちんといるのも すごくええで

    怪人21面相
  • 満足度★★★★

    アジト
    面白い。110分。会場的に、夜公演だともっと良い感じかもしれない。

    ネタバレBOX

    蓮見(植村宏司)…グリコ会社役員。部落出身の父が馬車馬のように働いたにも関わらず解雇され自殺した。
    鳥羽(小野ゆたか)…朝日新聞記者。海上自衛隊の機密情報が朝鮮総連へ流れたことをすっぱ抜き、干された。
    幸村(井内勇希)…韓国諜報部員だったが、暗殺時にヘマをやり追われるハメに。皇居の濠で白砂に助けられ、白砂の手足となる。事を思い出すと過呼吸
    になる。
    白砂(西原誠吾)…元公安刑事。グリコ森永事件のブレイン。公安時の部下(現警視正?)と接触後、部下が焼身自殺したことにショックを受ける。

    グリコ森永事件の犯人4人のアジトが舞台。あまり事件のことは知らないけども、作品自体が事件よりも4人の男とそのバックグラウンドに重きを置いているため支障ない。むしろ、韓国大統領暗殺事件とか部落とかの内容に予備知識あったほうがよいかもしれない。

    距離感のある4人が終盤でみせる人間味がホットな舞台。特に、公安刑事だった白砂と自殺した警視正との関係とか幸村との関係とか、感情移入できないけど見ごたえある。幸村が韓国CIAを殺したため、窮地に陥る終盤、それでも幸村を助けてやると気概をみせる白砂に向ける幸村の表情が得もいえない。
    組織とか会社とか社会とか「人」の集合であるものを、歴史的犯罪者たちの視点で斬っていくとこも面白い。

    客席から見えない2階を使用した演出も上手いなと。声が聞き取りにくいとこもあるけど。ラスト、紙飛行機が2階から飛んできて、幸村が終息宣言文を書いたと2階へあがっていくところで幕となる〆も上手い。

    毎回凝ってるチケットは今回も凝ってた。新札使うなと警察に知らせるなはウケた。

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