満足度★★★★★
信頼と実績の劇団チョコレート真骨頂
以前に短編で演られた時は観に行けず、韓国公演で絶賛されたと言う事で余計に幻想が膨らみ、観たくて観たくて仕方が無かった舞台でしたが、その期待を超えてゆきました。
登場人物描写も通り一辺倒ではなく、ちゃんと内面も作りこんでますし、密室会話劇の緊張感と興味の持続力は半端なかったです。
満足度★★★★★
鮮烈。
アウシュビッツ強制収容所でのユダヤ人死者は、訂正されたり説もあるが、どちらにせよおぞましい数の死者が出たところで、罪深い男を巡る人間たちの絡みは実に濃厚。公演時間や美術などほかの面でもいい感じだった。
重い話で好みもあるだろうし、邦人がやる外国人云々もあるだろうが、自分はフランクルの夜と霧が好きで集中できた。観劇後、寝れない日があったのだった。
満足度★★★★★
また超えてきた。
あの大傑作「治天ノ君」をどう超えるのか、という思いを劇チョコには感じていたのですが、またもや凄いものを見せていただけました。冷たく暗く、しかしどことなく漂うフェティッシュ感漂う演出はとても私好み。そして、淡々と誠実に「虐殺」について証言するヒトラーの部下である収容所所長に、人としてその境遇にいたら私も同じ行動を取るだろうし同じように証言するだろうなぁなどと共感しながら見ていたのですが、とんでもなかったです!クライマックスで「人間」を露にする彼。背筋につららで裂かれたような衝撃が走り、リアルに口の中に苦渋が満ちました。。恐ろしい演劇体験。やはり劇チョコ、絶対に目の離せない劇団です。今回特に、主演の浅井さんが素晴らしかったです!
満足度★★★★
平凡な人間が・・・。
論理的で、奥深い脚本による会話劇で、ヘースの心情を映す効果音や環境音、照明は素晴らしいのだが、そろそろ動きのある舞台も観てみたくなりました。
新しい試み期待します。
満足度★★★★
ソリッド
ソリッドな劇作はいつも通り。舞台美術が工夫されていて、狭い空間でも表現出来るように工夫されているのには感心した。ライティングも重々しくて物語の雰囲気にピッタリ。特にぼんやりと輪郭を崩しながら暗転に入って行くのが上手かった。
満足度★★★★
人間
新人演出家コンクールとはまた違ったイメージでした。現在それぞれの立場にたって物事を考えることってできない人が増えているように思います。いつの時代も変わらないのが人間でもあるのかな。「戦争はないほうが良い」とはだれもが思っていると思うのですが。
満足度★★★★★
すげぇ。
初見でした。
聞いてはいたが、凄い、すばらしい芝居でした。
はー、勉強になったなあ。
でもおしりは80分でも痛かった。
でもすばらしい舞台でした。
満足度★★★★
静かに淡々と
戦犯となったヘスの裁判官と医師(精神科医?)による取調べが舞台。これまでは、ヒトラーに心酔している人物で非道な人物という理解であった。
しかし本当なのであろうか、個人のの意思は時代の流れは抗しきれないないのかもしれない。
実際どんな人物であるのか何も知らない。5人の子供の父親であり、家庭人としてはまた違った面を見せているのかもしれない。
本作に関する参考文献が記してあったが、ぜひ読んでみて、理解をしてみたい。
後、大道具や、照明もよく出来ていたとと思う。
満足度★★★★★
痺れました
コンクールのときの配役もよかったけど、劇団員主体のこの配役もすごくいいなあと。キャラクターがよりはっきりしてたかも。つい比較してしまうけど。
芝居で観たいと思うものがぎゅ~っと詰まってた。
最後はなぜか薄っすら涙も。これは物語からくる涙じゃなくて、演劇的真実を目撃したときの涙かと。
あえていえば、判事の偉いほうの役の人に、なぜかちょっぴりぎこちなさを感じた。気にするほどのことじゃないけど。
20分増えたのは、どの部分なんだろう。わかりませんでした。とほほ。
満足度★★★★
マチソワの真ん中、追加公演で観劇
強制収容所の所長だった男、監視する役職の男達。
台詞一語一語が鋭く重い、自らを貫く姿勢から怒りやら哀しみやら緊迫感がボディブローのように効いてくる観劇でした。
いろいろ思いはぐるぐる巡ってくるけど、自分の頭の中で陳腐な言葉しか出てこないのがもどかしい、今回も濃密な舞台でした。
舞台とは全く関係ないが、自分が座った近くに言葉は発しないものの、終始落ち着きのない男性がいて目障りだった。
80分程度の芝居なのに、ジッとして見るってことが出来ないのかな?
満足度★★★★
前回、観劇する予定の
「治天ノ君」を都合によって見逃してしまったから、是非観たかった。
舞台は第2次大戦後のポーランド。アウシュビッツ収容所所長として有名なルドルフ・ヘースのを取り調べを軸に、進められていく。
取調室と4人の出演者が醸し出す空気は重く、淡々としている。
演出をふくめ、役者の重厚さもそこに反映されている。
戦後の共産圏、ポーランドという国家の微妙な背景もポイントであろう。
しかし観る側の心身の準備や対応が悪かったのか、時として睡魔に襲われてしまった。
(周りの人達はきちんと、観劇していました。)
あとはネタバレで
満足度★★★★★
私は人間だ…
「熱狂」「あの記憶の記録」とともにナチス関連作品三部作をなすという本作品は、
逮捕の後ポーランド政府に引き渡されたアウシュビッツ強制収容所の初代所長
ルドルフ・フェルナント・へースが絞首刑に処せられるまでの日々を描いている。
へースを演じる浅井伸治さんの台詞が素晴らしい。
淡々としていながら、ただ真面目に“仕事”をして来た平凡な男がそこに居て
この世に悪魔などいない、“悪魔の所業”は全て人によるものであるという
明確なメッセージを全身から発信している。
過ちを繰り返す愚かな人間全てに向けたメッセージである。
緊張感あふれる“間”が素晴らしい。