親愛なる我が総統【ご来場ありがとうございました!次回は4月!】 公演情報 親愛なる我が総統【ご来場ありがとうございました!次回は4月!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-17件 / 17件中
  • 満足度★★★★★

    信頼と実績の劇団チョコレート真骨頂
    以前に短編で演られた時は観に行けず、韓国公演で絶賛されたと言う事で余計に幻想が膨らみ、観たくて観たくて仕方が無かった舞台でしたが、その期待を超えてゆきました。
    登場人物描写も通り一辺倒ではなく、ちゃんと内面も作りこんでますし、密室会話劇の緊張感と興味の持続力は半端なかったです。


    ネタバレBOX

    最後のあの人の一言は価値の反転をもたらし、私なりに彼の悔恨を浅はかにも分かった気、信じた気でなっていた所にドスンと一発喰らわされました。
    目覚めた事で始まる悪夢と闘う事となった彼を見て、正しいと信じているものを疑う事は、いつの時代にも必要だと改めて考えさせられました。
    そして、あの戦争の同じ敗戦国の話として「気付き」は今の我々にも重く伸し掛かりますね。
  • 満足度★★★★★

    暗い…
    会場も作品も…

    いや、以前の二本立てのヒトラーものも
    すごい好きだったし、これも好きです。

  • 満足度★★★★

    重い
    ずっしりとした空気。
    脚本も役者も冴えて見える。
    いいものを見た。

  • 満足度★★★★★

    鮮烈。
    アウシュビッツ強制収容所でのユダヤ人死者は、訂正されたり説もあるが、どちらにせよおぞましい数の死者が出たところで、罪深い男を巡る人間たちの絡みは実に濃厚。公演時間や美術などほかの面でもいい感じだった。
    重い話で好みもあるだろうし、邦人がやる外国人云々もあるだろうが、自分はフランクルの夜と霧が好きで集中できた。観劇後、寝れない日があったのだった。

  • 満足度★★★★★

    また超えてきた。
    あの大傑作「治天ノ君」をどう超えるのか、という思いを劇チョコには感じていたのですが、またもや凄いものを見せていただけました。冷たく暗く、しかしどことなく漂うフェティッシュ感漂う演出はとても私好み。そして、淡々と誠実に「虐殺」について証言するヒトラーの部下である収容所所長に、人としてその境遇にいたら私も同じ行動を取るだろうし同じように証言するだろうなぁなどと共感しながら見ていたのですが、とんでもなかったです!クライマックスで「人間」を露にする彼。背筋につららで裂かれたような衝撃が走り、リアルに口の中に苦渋が満ちました。。恐ろしい演劇体験。やはり劇チョコ、絶対に目の離せない劇団です。今回特に、主演の浅井さんが素晴らしかったです!

  • 満足度★★★★

    平凡な人間が・・・。
    論理的で、奥深い脚本による会話劇で、ヘースの心情を映す効果音や環境音、照明は素晴らしいのだが、そろそろ動きのある舞台も観てみたくなりました。
    新しい試み期待します。

    ネタバレBOX

    時代と社会が創ってしまった価値観は簡単には変えられない。
    ドイツ人とユダヤ人の違いに拘るところ、逮捕前に死にたかったという忠誠心、芝居はじめとラストに呟くハイル・ヒットラーの言葉が物語る。
  • 満足度★★★★

    ソリッド
    ソリッドな劇作はいつも通り。舞台美術が工夫されていて、狭い空間でも表現出来るように工夫されているのには感心した。ライティングも重々しくて物語の雰囲気にピッタリ。特にぼんやりと輪郭を崩しながら暗転に入って行くのが上手かった。

    ネタバレBOX

    浅井伸治は、軍人とかの角のある役柄が似合うのは何故だろうか。同様に岡本篤は篤実な役柄が似合うし、西尾友樹は、優しくて飄々とした雰囲気が良く似合う。この3人の組み合わせで歴史物が何本も作れる訳だと納得。

    ただ前回観た『サラエヴォの黒い手』でも感じたのだが、やっぱり外国を舞台とした物語は、最終的に心に刺さりきらない感覚がどうしても残ってしまう。回避しようがないことではあるが、国内題材はもっとガッツリ刺さったのも事実。
  • 満足度★★★★

    人間
    新人演出家コンクールとはまた違ったイメージでした。現在それぞれの立場にたって物事を考えることってできない人が増えているように思います。いつの時代も変わらないのが人間でもあるのかな。「戦争はないほうが良い」とはだれもが思っていると思うのですが。

  • 満足度★★★★★

    すげぇ。
    初見でした。
    聞いてはいたが、凄い、すばらしい芝居でした。

    はー、勉強になったなあ。
    でもおしりは80分でも痛かった。
    でもすばらしい舞台でした。

  • 満足度★★★★

    ・・・
    今公演では、いつも感じる劇団チョコレートケーキの力を感じられなかった。

    と言っても、いつもながらの真摯な姿勢に✩は4つ。

    ネタバレBOX

    私は昨年3月にこの作品を一度見ている。
    その時は素晴らしい作品だと感じたが、
    今公演では、その強度を感じることができなかった。

    演技・演出が大きく変わったのかどうかはわからない。
    ただ、既に知っている物語の作品だったために、
    私の意識が演技と演出の細部にばかり行ってしまったという部分は大きいと思う。
    するとそこにある「間」が非常に気になってしまったのだ。

    役者の身体内部から生まれる情動と、その駆け引きによる役者同士のコミュニケーションから生まれる「間」ではなく、外側から演出された「間」のように感じられてしまった。

    意図的にやっているようにも感じたが、過剰な演出という気がした。

    勿論、ポストドラマ演劇の一方法のように、役者の内面と行為を敢えて分離し、人工的な間を導入するというやり方はありえるが、この作品はリアリズム演劇だと思うので、そういう受け取り方はできない。

    感情が爆発する部分も過剰に見える部分が多かった。

    とても好きな劇団で、期待値が高かったのも、
    厳しく観てしまった要因になっていると思う。

    ただ、脚本はとても素晴らしいと思った。
  • 満足度★★★★★

    瞬間
    転機

    ネタバレBOX

    上演時間80分、全ては75分ぐらいからでした。

    アウシュビッツで働かされていたユダヤ人が自分の妻の死体を発見しても黙々と無感動に処理する姿を見て、ユダヤ人は劣った民族だと信じ切っていたヘースが、人間は極限状態になると皆そうなるんですよと教えられて、それまで何を聞かれても冷静だった態度が一変、全てを理解して心を乱して、「そうではなーい」と大声を発する瞬間、この言葉を引き出すための75分でした。

    今回は完全版とのことでしたが、長かろうが短かろうが、ユダヤ人についてどう思っていますかという最後の質問とその回答、そして説諭と乱心がこの作品の全てです。

    真人間にして処刑するというのも、ある意味残酷です。

    今回は、あまりにもヘースにきつく当たる様子が目立ってしまい、2013年3月の「若手演出家コンクー2012 最終審査」のときに感じた、尋問しているポーランド人たち自身がソ連の支配下に置かれた現状に順応しようと腐心している様子があまり感じられませんでした。逆に、精神科医に無理しないでくださいなどと言われるとちょっと緩んだところもあって、実際にはどこに密告者がいるか分からず、本当なら絶対に気を抜かないだろうになと思いながら観ていました。

    精神科医役の西尾さんのぼくとつとしたしゃべり方「○○ですよ」も、以前のヒトラー役で流暢にしゃべるのとはまた違って良かったと思いました。
  • 満足度★★★★

    静かに淡々と
    戦犯となったヘスの裁判官と医師(精神科医?)による取調べが舞台。これまでは、ヒトラーに心酔している人物で非道な人物という理解であった。

    しかし本当なのであろうか、個人のの意思は時代の流れは抗しきれないないのかもしれない。

    実際どんな人物であるのか何も知らない。5人の子供の父親であり、家庭人としてはまた違った面を見せているのかもしれない。
    本作に関する参考文献が記してあったが、ぜひ読んでみて、理解をしてみたい。

    後、大道具や、照明もよく出来ていたとと思う。

  • 満足度★★★★★

    痺れました
    コンクールのときの配役もよかったけど、劇団員主体のこの配役もすごくいいなあと。キャラクターがよりはっきりしてたかも。つい比較してしまうけど。

    芝居で観たいと思うものがぎゅ~っと詰まってた。
    最後はなぜか薄っすら涙も。これは物語からくる涙じゃなくて、演劇的真実を目撃したときの涙かと。

    あえていえば、判事の偉いほうの役の人に、なぜかちょっぴりぎこちなさを感じた。気にするほどのことじゃないけど。

    20分増えたのは、どの部分なんだろう。わかりませんでした。とほほ。

  • 満足度★★★★

    マチソワの真ん中、追加公演で観劇
    強制収容所の所長だった男、監視する役職の男達。
    台詞一語一語が鋭く重い、自らを貫く姿勢から怒りやら哀しみやら緊迫感がボディブローのように効いてくる観劇でした。
    いろいろ思いはぐるぐる巡ってくるけど、自分の頭の中で陳腐な言葉しか出てこないのがもどかしい、今回も濃密な舞台でした。

    舞台とは全く関係ないが、自分が座った近くに言葉は発しないものの、終始落ち着きのない男性がいて目障りだった。
    80分程度の芝居なのに、ジッとして見るってことが出来ないのかな?

  • 満足度★★★★

    前回、観劇する予定の
    「治天ノ君」を都合によって見逃してしまったから、是非観たかった。

    舞台は第2次大戦後のポーランド。アウシュビッツ収容所所長として有名なルドルフ・ヘースのを取り調べを軸に、進められていく。

    取調室と4人の出演者が醸し出す空気は重く、淡々としている。
    演出をふくめ、役者の重厚さもそこに反映されている。

    戦後の共産圏、ポーランドという国家の微妙な背景もポイントであろう。

    しかし観る側の心身の準備や対応が悪かったのか、時として睡魔に襲われてしまった。
    (周りの人達はきちんと、観劇していました。)

    あとはネタバレで


    ネタバレBOX

    ノヴァクとシマノフスキの会話がいい。
    激高するシマノフスキに、国家や自分の置かれている立場を意識して冷静に対応するノヴァク。
    そこに絡む精神科医の同志バタヴィア。
    そして取り調べに対し、意外にも冷徹さを感じさせないヘース。

    ノヴァク役の谷仲恵輔さんは魅力的な声で、あの空間を引き立たせていた。
    収容所所長という肩書からは想像できない、ヘースの3人へのやりとりも意外性を感じさせた。

    ただ前述したように醸し出される空気が重く、淡々としているので単調なイメージを与えてしまう気がする。
    結果、たまに睡魔の誘惑が・・・

    単に私がこのテーマを受け入れる準備ができていなかった所も、大きいのだろうけど。
  • 満足度★★★

    悪魔
    面白い。80分。

    ネタバレBOX

    ヘース(浅井伸治)…アウシュビッツ元所長。ユダヤ人虐殺を命じられ、実行する。手記をバタヴィアへ託す。
    バタヴィア(西尾友樹)…精神科医師。ヘースの初審に参加。家族を戦争で亡くす。
    ノヴァク(谷仲恵輔)…ヘースの初審に参加。家族を戦争で亡くす。
    シマノフスキ(岡本篤)…ヘースの初審に参加。家族を戦争で亡くす。ヘースへの怒りを露にする。

    裁判前に行われる初審。ヘースは落ち着いた様子で虐殺の経緯や虐殺の誤りを3人へ打ち明け続ける。3人はそれぞれの想いを胸に初審が終了。移送の前にバタヴィアがヘースにユダヤ人についてどう思うか問うが、ヘースはユダヤ人は浅はかだと言い切る。そしてユダヤ人も人間だというバタヴィアをヘースは怒鳴りつける…。

    大虐殺を行ったヘースも悪魔でなく人間だと、感情とは裏腹に複雑な想いに至る3人に対して、最後の最後でユダヤ人への人種差別意識を見せつけるヘースの描き方が上手い。人間として死のう(処刑されよう)と素直で冷静に審理を受けていたヘースの内にこびり付いた悪魔的思想とヒトラーへの忠誠が爆発。一人になったヘースは苦悩し叫び、ヒトラーの名を呼ぶ…。これもまた人間というのか。

    最終盤の爆発力は見ごたえあり。それまでさめざめとしてた空気が不気味に破裂する。虐殺を命じられたヘースが、物事の善悪や道義よりもどうすれば目的を達成できるかという「対応」に頭を傾けたように、目の前の問題しか見えなくなる、そんな人間の弱さと状況の恐ろしさが胸に迫る作品だった。
  • 満足度★★★★★

    私は人間だ…
    「熱狂」「あの記憶の記録」とともにナチス関連作品三部作をなすという本作品は、
    逮捕の後ポーランド政府に引き渡されたアウシュビッツ強制収容所の初代所長
    ルドルフ・フェルナント・へースが絞首刑に処せられるまでの日々を描いている。
    へースを演じる浅井伸治さんの台詞が素晴らしい。
    淡々としていながら、ただ真面目に“仕事”をして来た平凡な男がそこに居て
    この世に悪魔などいない、“悪魔の所業”は全て人によるものであるという
    明確なメッセージを全身から発信している。
    過ちを繰り返す愚かな人間全てに向けたメッセージである。
    緊張感あふれる“間”が素晴らしい。

    ネタバレBOX

    舞台中央一段高くなったところに四角い机、上手の高い位置に
    格子のはまった小さい窓があって光が差し込んでいる。
    ここが独房のような部屋である事がわかる。

    逮捕されたへースは、ここポーランドで裁判にかけられる予定だが
    この1年近く彼に聞き取りを行ってきた2人のうち
    シマノフスキ(岡本篤)はもうこの職務にうんざりしている。
    早く死刑にしてしまえばいいのだと、憎しみを露わにする彼を
    上司であるノヴァク(谷仲恵輔)はたしなめる。
    精神科医のバタヴィア(西尾友樹)もまた、へースの裁判を前に
    彼の精神状態を確かめるため参加する。
    残酷な所業を平然と行って来たへースは悪魔なのか人間なのか、
    それは3人だけでなく、へース自身も答えを求めていたことだった…。

    激しい怒りと憎しみを露わにするシマノフスキに対して冷静なノヴァク。
    先入観なくフラットに接しようとする精神科医バタヴィア。
    三者三様のアプローチによって次第にへースの人格が浮び上る構成が秀逸。
    それはごく普通の父親であり、職務に忠実な真面目な男であった。

    その三者の変化がまた面白い。
    冷静に見えたノヴァクが、実は「死んだ者が戻るわけではないし、どうでもいい」という
    虚無感にとらわれて日和見的な去就をするのを目の当たりにして
    憎しみの塊だったシマノフスキの方が、へースの心に歩み寄って行く。
    終盤、精神科医バタヴィアの言葉に突然激高し、その後混乱を極めるへースは
    そこに至って初めて“人間として死ぬ”という望みが叶う。
    終始淡々と己の職務を語ってきたへースが、死を前にして
    爆発するように怖れおののく様には、人の弱さを見せつけながら
    鬼気迫るものがあった。

    「ハイル ヒトラー」と小さくつぶやく台詞で始まった舞台は
    その唯一の拠りどころを否定しようとして
    「私は人間だ」というのたうちまわるような現実を受け入れて終わる。
    何と過酷な現実だろう。

    観客の知りたい事を聞いてくれるバタヴィアの質問が心地よく、
    納得しながら進む。
    80分というコンパクトな長さも緊張感を保つのに相応しく
    無駄のない演出と効果的な照明が素晴らしい。

    へース自身が「手記を残したい」というその理由が全てを物語っている。
    「お前なんか人間ではない」と罵るシマノフスキに向かって
    「私もあなたと同じ人間だ」と言い、人間誰もがこの過ちを犯す可能性がある、
    だから後世に伝えたいというのである。
    生きている人間には自分たちの過ちを伝える義務がある。
    それを忘れた途端、人はまた同じ道を辿るだろう。
    そのはるか先頭に、ヒトラーの影が小さく見える。


このページのQRコードです。

拡大