SPIRAL Cage 公演情報 SPIRAL Cage」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    鑑賞日2014/09/19 (金)

    19日の晩、とんでもない芝居、観せてもらいました。

    ネタバレBOX

    池袋の、とあるホテルの5階に、ネットで噂の不可思議な部屋がある…テレビ番組の企画に行き詰まった製作会社のスタッフ達は、フリーの女性ライター、そして、たまたま同じフロアに居合わせた女性編集者と合流して、問題の5階の一室で、ひと晩、過ごすことに…。
    その日は何事も起こらなかったものの、ホテルの従業員達の様子が、どこかおかしい。ホテルの周辺を探ってみると、経営する建設会社から政治家に、多額の政治資金が流れていたという噂が!
    ホテルが建つ前、その敷地から大量の「何かの」骨が見つかったらしい!
    実はこのホテル、政府の委託を受けた建設会社が、クローン人間の社会適合を図るために運営している極秘施設。そして、ホテルの従業員はことごとく、訓練中のクローンだったのだ。
    秘密を探ろうと、再びホテルに潜入した製作会社のメンバーからの連絡が途絶えた!
    残された面々は、ドス黒い影に怯えつつも、意を決してホテルへと向かうのだったが…

    おはなしの中では、上記の人々の他にもクローン人間の生態を研究する科学者のチームが出て来るんですが、クローンを管理する側なのに、実はクローンの「人間」がいたり、さらには、謎を暴(あば)く主人公達の中にまで…。
    登場人物の誰が人間で・誰がクローンなのか、最後まで判らない!
    ひと時も目を離せない話の展開です。これだけでも払った木戸銭の元は取れました。

    それから、舞台美術。芝居の冒頭、舞台上に、ねじった綱のようにも見える白い柱状のものが数本。タイトルの『SPIRAL Cage』とは、らせんの檻(おり)…ああ、これって、登場人物達を囲う檻の「鉄格子」なんだなぁと連想が働きました。ですが、ストーリーがクローン人間の存在に及ぶにつれて、これって、ヒトの遺伝子を司るDNAの「double helix structure(二重らせん構造)」をもイメージしてるんじゃないの?と思えてきました。
    他にも、振付とか・劇伴とか・照明とか、喋りたいこと、いっぱいあるんですけど
    何はさておき『SPIRAL Cage』、今年イチバンの演劇経験でした、とさ♪
  • 満足度★★★

    楽しめました
    近未来(?)SFサスペンス、シンプルでスタイリッシュなステージで結構楽しめました。ただラストはちょっと唐突で無理矢理感がありましたが。これは演出のうちなのでしょうけど、場面転換ごとの頻繁なセットチェインジは集中力が途切れそうで気になりました。演技で場面はわかるのだから、そんなに変える必要あったのかな。

  • 満足度★★★★

    化学反応あり
    相容れない作風の2団体(teamキーチェーン&EgHOST)の共作ということだが、そんなことは微塵にも感じさせない素晴らしい公演であった。

    視聴率が取れないテレビ業界の下請け制作会社が、起死回生の企画を得るため取材を始めたその先にある出来事・・・、実にシュールな内容で面白かった。
    また、舞台設営と衣装は黒を基調としたモノトーンで、重厚感があった。
    しかし、演出・演技はどちらかというとポップ調でテンポ良く進展する。
    この脚本、演出・演技設営という要素が微妙にズレており、もしかしたら、その不思議な感覚が2団体コラボの妙味かもしれない。

    また機会があれば、コラボレーションの優れた公演を期待しております。

  • 満足度★★★★

    場転うまい
    ちょっと時間経って失礼!

    劇場に入ると舞台ツラが檻の様な状態になっていて目を引きました。
    最初、吊ってあるのかと思って「え、このままなのかな!?」とか思ったり。
    あのままだったら流石に観にくいですが、セットとして色々組み替えて使ってたのは面白かった。

    場転が多く本気で目まぐるしく、話がかなり小説的だったかもしれない。
    ただ単純な暗転とかは無いので意思を持った演出で成立させていた様に感じた。
    あれを全部暗転で解決してしまうと全く集中出来ないレベルになると思うので、うまいもんだなと。

    冒頭、観てる方はさぐりさぐりで、なんだ?どうなる?と人によっては置いて行かれそうになるかもとは思った。
    終演後、近くの席から「冒頭だけ意味がわからなかった」と言う率直な意見を話しているのが聞こえました。
    なるほど。
    考えながら観るのが面白い系統でやはりその辺りも小説的に自分は感じました。

    内容、設定は甘い部分確かにあるのかなぁ。
    自分としては単純にセキュリティが甘いかなくらいは思いましたが。

    難しいのは芝居の場合、常に話は動いていて、客の頭の中で全ての情報を処理し切れるかと言ったらそうではない。
    なので、そんな細かく考えなくてもいい部分があると自分は思っています。
    むしろ逆に情報量が多過ぎるくらいだったのかもしれません。

  • 満足度★★★

    途中までは・・・
    どう展開していくんだろうと期待してもいましたし,なかなか興味を途切れさせない作りだったので,のめり込んで観ていました。ところが・・・途中から失速しちゃったよね。ハードルを上げ過ぎたのかな。設定の甘さというか,説明不足っていうか,虚構の世界にしても一貫していない感が。惜しいなぁ。次の作品ではクローン(純粋に科学的なクローンではなく,綾*レイをイメージしていたんかもしれないけど)なんて難しい設定ではなく,まっとうなミステリ(しかも細部まで行き届いた)のような作品を期待しています。

  • 満足度★★★

    舌っ足らず
    分かった気で作り過ぎているのではないかと思います。

    ネタバレBOX

    クローン人間を開発している科学者が、とりあえず今現在のクローンや研究員たちに満足が行かず皆殺しして、再度やり直そうとするというような内容でしたが、良く分かりませんでした。

    ドナーの記憶を入れられ、成長促進剤によっていきなり大人になり、そして10年間生かされるクローンたち、戸籍とか無いのでしょうね、恋愛禁止でした。

    ダンスやバラのような花の意味も良く分かりませんでした。クローンには下の名前に数字が付くとのことでしたが、下の名を明かされたのは情報を寄せた女性ただ一人で、しかも普段は偽名で過ごしているとなるとそのような設定が必要だったのか疑問でした。

    機械的な動きで統一的に小道具を移動させているのかと思えば、その脇で男性が大きな箱を一人で動かしている最中に引きずって音を立ててしまうなどどこか中途半端でした。

    テレビのプロデューサーはこの後、弱小制作会社の社員が失踪したりしたことに疑問を持って動くんでしょうね。ただ怒鳴っているだけじゃ気分が悪いっす。

    作演のAzukiさんが多部ちゃん似だったのが何よりでした。
  • 満足度★★★★

    甘さ
    小憎らしいと感じたのは、場面転換の前に、必ず次に繋がる引っ掛かりが残される事。嫌でも次の展開が気になっていく。この辺は上手い!そしてイメージとしてはなかなか面白いセット、しかし、これにもっと物を言わせて見たかった、とセットの使い方に甘さを感じる。ラストシーンも人を使うなり、映像を使うなり、もっと恐怖をあおるというか、観る側を圧倒させるようなものが欲しいと思った。

  • 満足度★★★★

    大人への不信感
    アホ極まる植民地政府が、宗主国の言いなりになって、自国民から搾取するのみならず、核被害犠牲者をモルモット化してデータを集め、宗主国の利害、宗主国の仲間の利害の為に注進し、自国民にバレルと流石にまずいので、嘘と情報操作、隠蔽、嫌がらせ、恐喝、殺人(どんなに軽くしても幇助)等々、ありとあらゆる方法で事実を潰しにかかるこのエリアに住む、精神的に健康な若者が持つ当然の心情を描いた作品と言えよう。
     舞台美術に使われている柱の意味を見出した時には、慄然とした。

    ネタバレBOX


     さて、ストーリーを若干、紹介しておこう。池袋にある高級ホテルには妙な噂が流れていた。ネット上では、このホテルの何処かの階には、怪しいものが現れるという嘘とも真とも知れぬ書き込みが絶えなかったし、都市伝説とも、悪い冗談ともとれる噂がひきも切らず載っていた。
     一方、TVのバラエティー番組制作を任されているプロダクションでは、視聴率の低迷にプロデューサーがカンカンである。プロデューサー自身が出した企画なのだが、失敗すると下に責任だけ押し付けてストレスや不満のはけ口にする、例のヤツである。それでも現場は、プロデューサーの言うことに従わなければ、仕事が回ってこないから、しぶしぶ仕事をこなしていたが。プロデューサーのストレスもマックスに達したと見えて、最終通告が出された。現場リーダーは、企画はあるととっさに嘘をつき、その場は逃れた。企画会議と言う程大げさではないが、スタッフが集まって相談をしていると、セコンドが、あるにはある、と言い出した話が、件のホテル怪奇譚であった。セカンドにノウハウを教えて貰っている作家志望の女子が、持ってきた話だったが、バラエティー系ではなく、単なる噂話かも知れないが兎に角、取材してみよう、と動き出すと、このホテルのできる前に、おかしなことが幾つもある。それは、国家の絡んだ大きな秘密プロジェクトだった。
  • 満足度★★★★

    展開が良かったです。
    観劇前、ストーリーが全く分からなかったので、どんなストーリーで、どんな展開になるのか?と興味深く観ました。分からなかった分、謎が明らかになっていく展開や意外性が、とても面白く感じました。セットの使い方も、「こういう使い方があるんだなぁ」と改めて感じました。よく練ったストーリーで、考えさせられる事も多々ありました。観る人を飽きさせない舞台だと思いました。面白かったです!

  • 満足度★★★★★

    観ないとわかりません
    この舞台の面白さは。
    あるホテルに伝わる都市伝説を追って、TV制作会社のスタッフが遭遇する「生命」にまつわる衝撃の…
    と、公演中なのでここまでにします。
    ありそうな題材をうまく仕立てた脚本と演出で最後まで飽きさせない作品。
    セットの活かし方、話の展開、役者達の巧みさ。
    teamキーチェーンとEgHOSTのダブル演出企画ということですが、まさに「大当たり」
    劇場に是非足を運ぶべきでしょう。

    ネタバレBOX

    最初はcageの如く8本のスタンドが「邪魔で厄介」と思ったが、これがまたすぐにいいセットに早変わり。

    パンフには作品の具体的な説明がなく、内容を理解するのに時間を要するが、それも一興。
    初日のせいか何人か噛んでいたが、余り気にならないで済んだのは、作品に惹き付けられていたからであろう。

    池袋演劇祭参加作品とのことだが、絶対に受賞対象になると、信じています。

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