私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。 公演情報 私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
21-27件 / 27件中
  • 満足度★★★★

    刃こぼれ知らずの名刀になるか?
    スズナリでの公演に続き、2回目の根本宗子。
    人の闇、人のハラワタの部分や理不尽な社会や人間関係を彼女の独特の見方で面白おかしく描く。
    根本宗子さんは根本役で出演されていた。彼女の本音がかなり正直に出ている作品なのだろう。
    他の女優さん方も嫌な女性をよく演じられていた。
    スズナリでの作品よりも彼女はより研ぎ澄まされたように見えた。
    次回作の案内は無かったが、今から期待せずにいられない。

  • 満足度★★★★

    ただならぬ雰囲気
    千穐楽、開演前からただならぬ雰囲気。受付開始待ちの列が50人を超える人気ぶり。ギッチリ詰まって立ち観まで出る猛烈な熱気で本当に驚いた。根本宗子がメジャーになる瞬間に立ち会えた。と感じた。

    ネタバレBOX

    上下二層に分割され更にロフト状態にした舞台美術で、物語の大半は下段手前で繰り広げられる。美術をしっかり組んで演出する事にこだわりがあるようで随所に工夫が。下段の奥行きを使った演出は観応えあった。

    いろいろな嫌な女を描いているが、自分自身に備わっている要素を抉りだしているようにも。このあたりが根本宗子の凄さ。劇団員の梨木智香すら対象としているのだが、流石に遠慮みたいなものを感じた。

    梨木智香が観せる抜群の存在感と独特のテンポが物語のバランスを取っていて、単なる愚痴や怒りの吐き出してはなく「観せるモノ」に昇華させていると強く感じた。彼女がこの劇団に欠かせない理由だと思う。

    墨井鯨子、石澤希代子、あやかの担う役柄は、一種の同族嫌悪に近い描かれ方と感じてしまう程に深くエグい。これに3名がしっかり応えている。三者三様に自分のことを「分かっている」と言う語り口が印象的で刺さった。

    ラストの「知ってますかっ!」の絶叫連呼は、相当泣けたのだが、会場には笑い声もあり『中野の処女がイクッ』の際のラストとデジャヴ、観る側も千差万別と感じずにはいられなかった。

    殺人に至る部分は飛躍しすぎで極度に短絡的な印象。妥協が無さ過ぎて、真っすぐ過ぎる人物描写が気になるが、次作以降一旦恋愛ものから離れるとの事なので、自身でも感じ取っての事かもしれない。
  • 満足度★★★★

    拗れ抉られる
    あの拗れに至る流れはどうやって出来上がっているのだろう。
    真の想いの吐露に抉られる心、抉りあう言葉の積み重ね。
    脊髄になにかを差し込まれた感じ。
    そして滑稽に思える想いの吐露を素で笑う奴(観客)に殺意を抱く。
    人によりこんなに感じ方の異なる芝居はなかなかないのではないか。

  • 満足度★★★

    若さとパワー
    溢れるお芝居でした。

    こういうお芝居を作る人は5年後,10年後にはどういうお芝居を作っているのか、すごく興味があります。なので、今後も観続けていきます。

  • 満足度★★★

    面白い今の小劇場界でNO1だと思うけど
    ネモシュー売れてきて間違った方向に向かっている気がする。
    今回もまた1つの舞台を2つに使う手法を
    とっているが今回、2つにする意味があったのか?
    (中野の処女は違っていたけど。
    ストーリーも悪く言えば無いよね。
    ただの飲み会を見せて痴話げんかしてるだけ。
    ラストの狂気も無理やりな感じだった。

    第10号に期待大ですが、ちょっとお金入るようになって
    勘違いしてしまうようにならないでほしい。
    チェキ会とかTシャツが2年後に10倍になるとか
    まぁ、ファンとしてはうれしい反面、ちょっと寂しいですね。



  • 満足度★★★

    根本宗子
    楽しかったし、頑張っているし、全く悪いわけではないのだけど、芝居として秀逸かどうかはわからないな。

    会話の情報量は多いけど、舞台をフルに使った”演劇”かと言われれば、そんな感じはしなかった。ただの”現代風会話劇”な感じ。これが最新・最高の小劇場作品かと言われれば、疑問符いっぱい。

    登場人物のキャラ構成、演技は良かった。

    シオン君はとても良かった。

    ネタバレBOX

    お芝居の本質ではないけど一言。

    今回前列の席だったけど、舞台上のレイアウトが悪いのか、全く良い席ではなかった。もっと事前に説明するかなんかできなかったのか?個人的には全く楽しめなかった。

    歌舞伎だって、宝塚だって、コクーンだって、新国立だって、見切れる席は割引か、事前説明するでしょ?

    多くのお客さんに観てもらいたいのはわかるけど、お客が多く入れれば良いって姿勢ならば、もう観に行くことはないな。

    事前にチケット買ったお客より、当日来るお客いれる方が大事かな?

    炎天下に手売りに並んでチケット入手して、この2か月間ずっと楽しみにしてたけど、個人的にはとても残念な公演でした。
  • 僕は好きよ
    女子というのは、自分以外の女子が嫌いなのかもしれない。
    自分に自信があればあるほど、不安であればあるほど。
    可愛い子も、綺麗な子も、しっかりした子も、
    マイペースな子も、魅力的な子も・・・、みんなみんな。

    演劇人といのは、自分以外の演劇人が嫌いのなのかもしれない。
    自分に才能があればあるほど、狂気に満ちれば満ちるほど。
    ほろりとさせる俳優も、若くて美しい女優も、
    泣かせる役者も、笑わせる三枚目も、泣かせて笑わせる劇作家も、
    金持ってる演劇人も・・・、みんなみんな。

    女子であり、演劇人であり、そうして女子が大半の演劇を、
    しょって立って投げ飛ばせる根本宗子は、だからすごい。
    この子がエースなんだなあ、って思う。

    よく揉めないなあ。
    実力が抜きん出ていれば出ているがゆえに、
    拮抗していれば拮抗しているがゆえに、
    揉めるのが、女子であり、演劇人であると思うのだけれど。

    「虚構の劇団」の客演で、お気楽に脇役やってた、
    肩肘張らない根本宗子さん、良かったけどね。
    でもそれでは、彼女の自信が、不安が、才能が、狂気が、
    まったく納得しないのだろう。

    全部ふっくるめて、この人好きだなあ。

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