私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。 公演情報 月刊「根本宗子」「私の嫌いな女の名前、全部貴方に教えてあげる。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ただならぬ雰囲気
    千穐楽、開演前からただならぬ雰囲気。受付開始待ちの列が50人を超える人気ぶり。ギッチリ詰まって立ち観まで出る猛烈な熱気で本当に驚いた。根本宗子がメジャーになる瞬間に立ち会えた。と感じた。

    ネタバレBOX

    上下二層に分割され更にロフト状態にした舞台美術で、物語の大半は下段手前で繰り広げられる。美術をしっかり組んで演出する事にこだわりがあるようで随所に工夫が。下段の奥行きを使った演出は観応えあった。

    いろいろな嫌な女を描いているが、自分自身に備わっている要素を抉りだしているようにも。このあたりが根本宗子の凄さ。劇団員の梨木智香すら対象としているのだが、流石に遠慮みたいなものを感じた。

    梨木智香が観せる抜群の存在感と独特のテンポが物語のバランスを取っていて、単なる愚痴や怒りの吐き出してはなく「観せるモノ」に昇華させていると強く感じた。彼女がこの劇団に欠かせない理由だと思う。

    墨井鯨子、石澤希代子、あやかの担う役柄は、一種の同族嫌悪に近い描かれ方と感じてしまう程に深くエグい。これに3名がしっかり応えている。三者三様に自分のことを「分かっている」と言う語り口が印象的で刺さった。

    ラストの「知ってますかっ!」の絶叫連呼は、相当泣けたのだが、会場には笑い声もあり『中野の処女がイクッ』の際のラストとデジャヴ、観る側も千差万別と感じずにはいられなかった。

    殺人に至る部分は飛躍しすぎで極度に短絡的な印象。妥協が無さ過ぎて、真っすぐ過ぎる人物描写が気になるが、次作以降一旦恋愛ものから離れるとの事なので、自身でも感じ取っての事かもしれない。

    0

    2014/09/15 22:21

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大