クジカン×キカク 公演情報 クジカン×キカク」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
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  • 満足度★★★★★

    早回しで観る舞台制作
    10:00(稽古)~19:00(本番)~20:40(反省会終了)まで通して観ることで舞台をつくることの大変さも面白さも知ることが出来ました。
    過去に関わった舞台では、演出がついた後からしか座組みに加われなかったので、"演出を付ける"とはどういうことなのか見ることが出来たのは面白かった!
    中でも9日は、6人の演出家が役者として演じ、それを別の若手演出家が演出するのですから豪華です。
    演目は「ばら色の人生」。
    演出家目線を持った演者同士だから、ディスカッションがとても効率が良かったのをおぼえています。舞台上の配置や出ハケにも気を配りながらの稽古。1を言えば8~9は伝わるやり取り。熱量の持って行き方。

    通し稽古の段階では、全員台詞が入りきっていない状態。
    これはちゃんと幕が開くのか!?とハラハラする客席。

    けれど、19時からの本番では、ほぼプロンプター(台詞を忘れた時にそっと教える人)の出番無く、台詞や出ハケの大間違いも無く、ミスはアドリブで支え合って乗り切る!という見事な1本の芝居になっていました。

    もちろん、アラはあるし、衣装や小道具は最小限。
    それでも、そこに【キムチ味のなめたけ】がしっかりあったんです。
    本番しか見ていない人にも、見えたんじゃないかな。

    公開打ち上げで、
    『初見読みの大変さが分かった!こりゃ間違えるわ。今まで生きてきた中で、一番役者さんに"ゴメン!”って思った。』
    とボク団久保田さんは仰ってましたし、他のキャストも同様に言ってたり。
    さて、今後の演出業務に影響は!?役者さんも沢山見に来てましたからねぇ(笑)

    丸一日劇場で過ごせたのは楽しかったなぁ。9時間あれば芝居は作れる、という証明になりましたね。そして、演出家の底力を見せて頂きました。KASSAIさん、またやって下さい!
    次回は演じる演出家の枠に、ぜひ松崎史也の起用を…!KASSAIとは縁も有りますし。

    影の功労者は2日間、MCとプロンプだった亜音さんだよね。稽古段階からの舞台上にも客席にも向けた的確なサポート無しでは出来なかったよ。今日の本番はプロンプとしては活躍の場は少なかったけれど、それはキャストの台詞覚えが良かったってことだもの。
    そして、反省会での亜音さんの仕切り&ツッコミ!さすがだったな。酔っ払いが暴走しても安心して聞いていられる(笑)。

  • 満足度★★★

    ライブ感が面白い
    初日の「7人の役者と1人の演出家」を本番から観劇。

    面白かったです。腹を抱えて笑いました。
    最終的な完成度としては今ひとつ(後半はかなりセリフがとんでいました)でしたが、
    アドリブやつっかえつっかえなぐだぐだ感も笑いにつながっていました。
    ただ、これは一回こっきりだからこその笑いなのかなぁ、という気がします。

    役者さんでは泥棒役の松田さん、ゲイ役の奥田さんが恐ろしくはまっていたと思います。
    逆にちょっと残念だったのが一番楽しみにしていた佐藤さん。
    演出家さんが変わることで、いつもと違う演技が観られるのかなぁと思っていたのですが、
    わりといつも通りだった気がします。
    演じた役が一番損な役所だったのもあると思います。
    個人的にはゲイ役なんかが観てみたかったかな。

    稽古から全部通して観るとまた面白さが変わってくるのだと思います。
    次やるときは是非、休日にやって欲しいです。

    ネタバレBOX






    [memo]
    カップル
    カップル男の彼氏?(ゲイ)
    カップル男のストーカー
    カップル女の浮気相手
    泥棒
    大家
    が1つの部屋に。
    オチはなくドタバタのまま終わる。
  • 満足度★★★★

    役者・演出家、それぞれ。
    初日の演者組、二日目演出家組両日拝見させていただきました。朝の顔合わせから始まって、本を配り、配役、読み合わせ、稽古…そして本番と反省会を一日でやっちゃうとか舞台に立たされた方々はさぞかし緊張とか不安とか焦りでいっぱいだったんだろうなと客席から観ていましたw役者陣、もう台本すっ飛ばしまくって本番挑んでましたが、それぞれの個性で押しきっててなるほど楽しいなーと感じてました。絶対あの台本難しいですものね、一日でやりきれるやつじゃない…。対して演出家組は役者陣とうってかわった本だったので演出家組が役を作り込んで演じられていてこちらも違った意味で楽しかった印象。佐藤仁志さんと奥田努さんと夢麻呂さんがだいぶお気に入りになってしまった感。次回も期待、てことで☆4つ。

  • 満足度★★★★★

    ブラボー
     昨日は、演出家1人に役者7人のクジカンキカクであったが、本日は、参加メンバー全員が演出家である。

    ネタバレBOX

     今作の演出を担当したのは、劇団東京都鈴木区の鈴木 智晴。出演陣も全員、演出家である。
    ショーケン役:松本陽一(劇団6番シード)
    金子役: 宇野正玖(劇団海賊ハイジャック)
    西尾役: 細川博司(バンタムステージクラス)
    松島役:久保田唱(企画演劇集団ボクラ団義)
    社長役: ボス村松(劇団鋼鉄村松)
    宮本役:夢麻呂(娯楽エンターテインメント演劇集団 「熱きロマンを胸に、生きる勇気と希望を与えるべく突っ走り続ける奴ら」
    社運を賭けて売り出した新商品。“ナメタケの瓶詰・キムチ味”然し、完全な失敗。売れ残り続出で、経営の首を絞めた。週明けんは、二度めの不渡りを出しそうだ。そんな週末、金庫に残っていた200万円と社長が消えた。残ったのは、一箱120本入りのナメタケの瓶詰464ケースだけだ。社長の息子、ショーケンの計らいで倒産して差し押さえられる前に、せめて現物支給をしようと、土曜の夜から、徹夜でトラックに積み込んでいたが、作業中に社長が戻ってきた。東京11レースの馬券195万円分と共に。然し、このレース、3番、11番の鉄板。案の定、馬券は紙屑になってしまった。だが、社長が持ち出した金は200万。後、5万あるはずだ。その5万で決済の出来る金を稼げばいい、と阪神12レースにチャレンジするが、見事、今回は的中して350倍もの高配当。手がたを支払ってまだおつりがくる、と皆大喜びしたが。社長の持っていたのは船券。幸い当たってはいたものの、10.2倍で51万にしかならない。決済は1千7百万以上あるので、話にならない、と落ち込もうとしている所へ、朗報が入った。ナメタケの瓶詰が全部売れたのである。これで手がたのジャンプが出来ることになりそうだ。という所で幕。メニューは以下の如し。
    1.顔合わせ
    2.読み合わせ
    3.配役決定
    4.稽古
    5.通し稽古
    6.ダメ出し
    7.本番
    8. 反省会
    本番まで9時間である。その間、小休憩、昼の食事休憩45分等を挟みながら、通し稽古は、予定の16時には少し間があるほどであった。演出家同士なのでツーと言えば、カーと通じる。その以心伝心性が抜群である。また、キャスティングも良かった。驚いたのは、こんなに短い時間で本番に臨んだのにキチンとした舞台に仕上がっていたことである。自分は朝、10時過ぎからずっと拝見していたのだが、感動してしまった。企画自体が素晴らしい。出演者は、大変だし、観る側も相当の体力勝負であるが、今後も第二弾、第三弾とこの企画をシリーズ化して欲しいものである。劇場側スタッフの対応も非常に良かった。
  • 満足度★★★★★

    観劇人生に残る想い出の1ページとして胸に刻みました
    「役者は舞台準備9時間で実際舞台に立てるのか?」
    というこの企画、
    舞台制作の段取りを良く知る為には9/8(月)の
    「1人の演出家と6人の役者」回を選択すべきだったのでしょうが、
    僕は元々舞台観劇で初めて感動させてもらったのは
    「脚本」「演出」の素晴らしさだったので、
    迷わず「1人の演出家と6人の演出家」回を選択しました。

    朝10時に集合した6人の演出家(今回は演者として参加)と
    1人の演出家(劇団鈴木区鈴木さん)の7人で、
    (前日の役者回よりは簡単と演出家陣自ら言う)
    「なんとかコメディ(うわ、感想書く段になって言葉忘れてしまいました)」
    ※ シチュエーションコメディ、でした・・・
    を演じるとの事で、
    本当のご挨拶から、読み合わせ、キャスティング、
    稽古(台詞からその立ち位置、アクションまで)、
    通し稽古、ダメ出し、
    そして本番と反省会まで
    のべ10:00(稽古)~19:00(本番)~20:40(反省会終了)まで
    立ち会わせてもらいましたが、
    本当に自分の少ない観劇人生の中で、
    単にお芝居を観て勝手な批評をするだけではない、
    貴重な、そして重要な時間を過ごさせてもらいました。

    この経験はきっと今後の観劇活動にも生きてくると思います。
    (特に今回参加された7演出家の作品を観る上で( ´ー`))


    ショーケン、まっちゃん、西やん、金子さん、
    宮さん、そして社長、10時間以上眺め続けた
    この6人の物語は一生忘れられません。
    (まあ、刺激物を病人/病院に売るのはどうかしら(´∀`*))



    反省会での演者(6演出家)の飲むお酒がほんと
    美味しそうだったなあ・・・

    次回はぜひ、「観客もお酒アリ」方式にして欲しいです!

    ネタバレBOX

    16:00過ぎ時点の通し稽古を観た時点では、
    「台詞覚えも半分(メンバーそれぞれが8割から4割)、
    これは本番もひどい事になるな(本番オンリーの人はちょっとがっかりするかな?)」
    と思ってたのですが、
    その後、「本番まで1時間あるから一度通せる、上(2階)で練習してこよう」
    と消えた演者陣。

    そして19:20頃の本番、
    まさかのほぼプロンプター(台詞忘れた時教える人)なしで
    ミスはあるもののそこはアドリブと台詞の助け合いで
    通して短編45分を見事爆笑の渦で終了させていました。

    他の人の感想ですが、「本番は5割増しで面白かった」
    自分も本当にそう思いました。
    制作過程から見ているだけに、ここまでうまくハマるとは・・・
    とちょっと不思議な気分でした。

    元々アドリブに強い作/演出+役者も務める方々の助け合い&暴走も
    ありましたが、全部が全部、本お芝居を面白くする方向に
    働いていました。

    ほんと、「人を楽しませる」、その仕切り役たる演出家達だからこそ
    たった9時間で成し遂げられた事と思いました。


    朝のおぼつかない読み合わせからを全部眺めていた自分には、
    本編だけでなく、ここまでの過程すら愛してほしい、
    そう思える今回のイベントだと思います。

    演出家陣は半々で「次もやろう」「次はない」と言い合ってましたが、
    この企画自体はぜひ次もまたやって欲しい、
    絶対に面白いシリーズになると思いました。


    PS.脚本/演出家にして劇団主催の久保田さんが1役者として
      台詞覚えからを苦しんで本番にのぞむのを、
      劇団員春原さんが観ていたのは良かったなあ( ´ー`)
      「鬼」と言われた3時間劇の大家も、
      これからは優しくなるのかしら。。。
  • 満足度★★★★

    プロンプター
    面白い。50分位。

    ネタバレBOX

    沼田(奥田努)…拓也の彼氏。
    優子(川添美和・中谷真由美)…拓也の彼女。
    拓也(横田純)…優子の彼氏。沼田の彼氏
    賢一(佐藤仁志)…優子の浮気相手。
    ストーカー(栗生みな)…拓也のストーカー。
    泥棒(松田信行)…拓也宅に侵入した泥棒。拓也の家賃を盗む。

    10時に劇場入りして顔合わせして配役決めて稽古して19時に開演するというチャレンジングな企画。通し稽古してないので公演時間が不明ですという案内が、ワクワク感を煽る。

    作品の良し悪しでなく企画のツボにハマった。舞台製作の大変さは知らないけど、9時間でいいもの作れるハズもないだろうと。そこの不完成さ自体をコメディに変換するという趣向。セリフ忘れや色んなタイミングの不完成さがどんどん笑いを生み出す源泉って感じ。邪道な舞台の楽しみ方というのか。
    けども、前半はかなりしっかりした感じだったし、後半もいい感じの崩れ具合だったのが良かった。
    ワクワク感を感じられるいい舞台だった。

    ゲイ役の沼田を演じた奥田は流石。ゲイ演技(特徴あるコメディな役どころではあるけど)で湧かせるだけでなく、泥棒がトイレに逃げ込もうと申し出るシーンで、「トイレに行きたいなんて言うんじゃないだろうな」と自然に客にもわかるようにセリフが出てくるとこは大笑いだった。

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