マナナン・マクリルの羅針盤 公演情報 マナナン・マクリルの羅針盤」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.8
1-20件 / 27件中
  • 満足度★★★★★

    池袋演劇祭CM大会で垣間見せた力量はホンモノ
    講釈師の如きメリハリのある語り口に身体表現、音響、照明、装置を加え、可愛らしい女優さんが露出多めの衣装で演ずるなんて、反則だろ!(半分真顔)
    が、池袋演劇祭CM大会で垣間見せた力量はホンモノ、物語が見事なほどに浮き上がって10分の休憩込みの140分間、観客を惹き付け続ける…いやぁ、脱帽!。
    また、当日パンフレットに書かれていたので「サミュエル・ベラミー」「ウイーダ号」「ジョン・キング」を開演直前に調べて臨んだら内容の理解に役立つこと。
    で、主要登場人物が実在したことを当日パンフレットに記載しておき第一幕は主人公の青年が海賊になる物語…と、評伝かと思わせておくからこそ、ファンタジックなクライマックス(ちょっと「アビス」を連想)に「おおっ!」と思うのかもなぁ…。
    なお、大阪より舞台が広い分、一部の装置の間隔が広がり、ロープが1本増え、ステージの奥行きを使ったギミックを仕込んだ「アップグレード版」だったそうで…。

  • 満足度★★★★★

    群像劇ではない
    京都生まれの大阪育ちの劇団が、その大輪を咲かせようと東京・池袋演劇祭に参加した公演である。

    実質2時間10分(途中休憩10分)の一人芝居を二日間7公演行うという。自分が観た回の公演時には、観客がお揃いのTシャツを着、客席中央に陣取っていた。
    それだけ愛された劇団の公演は見応え十分であった。

    ネタバレBOX

    18世紀初頭に実在した海賊の海洋冒険浪漫活劇。当日配布のパンフによれば登場人物は10名、それに加えト書き、状況説明など全てを一人で担う。
    しかし、その演じ方は一様ではなく、登場人物が想像できるような情感溢れる演技であった。
    要所に説明が加えられるからストーリーは分かりやすい。大衆に楽しんでもらう、そんなサービス精神が底流にあるような気がした。

    さて、舞台セットは、上手がフリースペース、下手に帆船デッキを模した木組みが置かれている。雰囲気は海洋物語に相応しい。また物語の臨場感を持たせるため、音響・照明などの技術も効果的な役割を果たしていた。大阪公演の舞台は、このシアター風姿花伝より狭かったようである。
    それだけ林遊眠さんが動き回る範囲が広くなったということ。
    観客にしてみれば迫力ある立ち回りのある活劇が見られたが、役者は大変だったと思う。本来、群像劇であるような内容であるが、一人芝居でもその魅力は十分魅せた。

    終演後、観客の見送りに出てきた彼女と話をしたが、その小柄さに驚いた。いかに舞台ではその存在の大きさを見せつけたか。

    さて、蛇足になるかもしれないが、次の2点が気になった。
    第1に、一人芝居の宿命であるが、途中で声が掠れて心配したこと。
    第2に、演出だと思うが、途中で水分、栄養ドリンクを補給するところがあった。帆船ウィーダ号のデッキに腰掛け、手にしたものは・・・観客から「○○ーゼリー」 という“ツッコミ”が入る。林遊眠さんが苦笑していた。
    今後、東京公演では仕込み演出は通じなくなるだろう。もう一段高い工夫が必要だと思われる(この場面が偶然であれば杞憂であるが)。
  • 満足度★★★★★

    とにかく凄い!
    凄くワクワクする、どんどん引き込まれていくストーリー展開もさることながら
    その2hを越す超大作を一人芝居でやってのけてしまう遊眠さんがとにかく凄い!
    途切れること無く飛んでくるパワーにメロメロになりました。
    決して大きくは無いその体、舞台上ではその強烈な存在感で信じられないぐらいに大きく見えます。
    一人の人間がこれだけの世界を生み出せるものなのかと、衝撃を受けました。

    次回公演も、是非見たい!

  • 満足度★★★★★

    ハラショー
    すごかったです、とりあえずすごかったです
    何がと言われますと
    あれだけの空間、あれだけの時間、あれだけの登場人物を
    1人でやってのけたのがすごかったです

    それに物語も壮大かつ分かりやすい話だったので
    すぐにのめり込むことができました(=゚ω゚)ノ

  • 満足度★★★★★

    無題1240(14-279)と1241(14-280)
    9/6 19:30の回(曇〜雨)。18:45受付(チケットレス、整理番号券あり)、19:00開場、19:30開演〜20:27、休憩、20:37〜21:48終演。

    9/7 11:00の回(曇)。10:15受付、10:30開場、11:02開演〜11:59、休憩、12:10〜13:20終演、アフタートーク(ゲスト 池亀さん)〜13:40。

    ということで、続けて2回観ました。一人芝居にはあまり関心がないのですが、7月下旬、奈良出身の20歳の女優さん(松岡千明さん)が、20歳だから20回の公演「銀色の、ブルウ」を行ったのを観に行き(この時も2回)、とてもよかったので、京都出身の林さんも観てみようと思った次第(いい加減な動機ですみません)。

    上手に帆船を模した造形、下手に深紅の布が乗ったテーブル、ロープが何本もかけられ雰囲気良好。

    情景の展開が丁寧なのと、ガイド役&すべての登場人物を演じる林さんの演技、照明・音響の効果が一つになり、目の前に現れる大海原、港の酒場、海上の闘い…胸躍る大冒険でした。一人芝居はあまり動くことがないと思うのですが、林さんの運動量、役ごとに切り替える声、トーン、感情の揺れ、高ぶりが終始コントロールされていました…感嘆。

    終演後、台本とCDを購入、また観たいと思います。

  • 満足度★★★★★

    「マナナン・マクリルの羅針盤」最高!
    とにかくナツメ脚本の真骨頂を!
    林遊眠さんが一人で2時間10分やり切るのだから!
    それがこれだけの熱を生むのだ。

    観終わった後の充足感はやばい。

    セリフが、間が、途切れると様々なご意見、
    それらを聞いた上で尚、
    僕の心をここまで揺らすのは何故か?
    ラストシーン、自然に鼻をすすりあげる僕はとても幸せだった!!

    ネタバレBOX

    この作品には両極のお客様がいる。

    受け入れられる方と、
    受け入れられない方。

    とてもシンプルなものだ。
    その理由もまっとうな理由。
    しかしそれを受け入れられる方の理由もわかる。
    それぞれの持つ機軸が生み出す溝だ。

    両社が交わることがないかもしれないが、
    僕は受入れられる方を探す旅に出る方の船に乗ったのだ。
    だから、
    僕は満足している。

    東京公演にもかかわれて僕は幸せだった。
    セリフが膨大過ぎてもっとセリフを削ったらとか、
    何度も詰まっているのが・・・・とか、
    役者に疲れが溜まっている・・・とか、

    乱暴な言い方で悪いが、そんな事ではないのだと断ずる。
    この作品は女優の一人芝居トライアスロンである。
    いや言い換えるなら24時間TVのマラソンランナーなのである。
    萩本欣一が老体にムチ打ってボロボロで顔も蒼白になりながらゴールにたどりつくことに壮大な感動を生むのである。

    このショウダウンの一人芝居は、それなのである。
    林遊眠さんが走り続け、
    ゴールテープを切るのを僕らは手に取り見守る公道のオーディエンスでしかないのだ。
    勿論、その作品をサポートするのはその道のプロばかりである。
    音楽、音響、照明、舞台セット、スタッフ、応援者、お客様。
    このスタッフはその「林遊眠」の走り切る姿に、
    志を同じにして並走するランナーなのである。

    だからこんなに評価が分かれるのかもしれない。
    だが、
    こんなにスタッフに愛される作品はなかなかにない。

    一緒に走れた事を心の底から嬉しく思います!


    また走りましょう!
  • 満足度★★★★★

    圧倒的な一人芝居
    東京千秋楽(2幕構成の10分休憩を挟む2時間20分とアフタートーク)を観劇しました。Corichの投稿やTwitterでの評判を聞いていましたので、ある意味予想通りでしたが、圧倒的な言葉の洪水(とにかく一人芝居なのに、殆ど朗読劇かという程のト書きと多数の登場人物のセリフ回し)を滔々としゃべり、演じまくる役者の力量、そこから観客の頭の中(敢えて舞台では言いません)で、冒険譚のイメージが立ち上がり、展開する様は圧巻でした。アフタートークでは、作演出の方から、千秋楽は元々お客さんの予約が●人だったのだが、最終的にほぼ満員の盛況で千秋楽を迎えて感謝の挨拶がありましたが、とても誠実そうな方で好感を持ちました。

  • 満足度★★★★★

    最高~
    2時間10分の 一人芝居
    最高でした

  • 満足度★★★★★

    凄い!
    1人芝居なのに無限に広がるスケールの大きさは。。。

    舞台上に何人、何十人の姿が見えてくる、不思議な感覚。

    小柄な役者が大きく見えた。

    凄すぎる。すばらしい!

  • 満足度★★★★★

    感激!
    2時間がとても短く感じた。
    1人であるにも関わらず、このようなスケールの作品が見事に描かれていた。
    楽しかった!!

  • 満足度★★★

    最強の女神
    チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。140分(休10分)。

    ネタバレBOX

    28歳で死んだ実在の海賊ベラミーの幼少期が一幕
    黒人少年アジクが海軍提督の羅針盤窃盗容疑で極刑となることをきき、救出、他の奴隷らも含め海賊となり海へ出る。

    海賊となったが、海軍らの猛攻により絶体絶命の危機に陥る二幕
    羅針盤と海図、六分儀をそろえると神の国へいけるという伝説があり、くろ髭ティーチの協力もあり3つを揃えるベラミー。神の国を羅針盤が指し示すが、軍艦50隻がベラミーの行く手をさえぎり最期の戦いが始まる。ベラミーの幼馴染ピエトロも倒れ自身も銃弾を浴び海へ落ちるベラミーだったが、羅針盤の精(モリガン)の加護を得て、新たな舟とともに再生(転生)する…。

    王道少年漫画チックな展開。仲間想いで実直なとこもある主人公が、まず助からないだろうって状態で奇跡が起きる。ラストの戦いシーンは見ごたえあったし、いい盛り上がりと思う。
    全体的にコミカルな調子のシーンも多々あったので、もっと笑えるとこがあったらメリハリがついたかなと。
    ベラミー幼少期の「友人」であり召使でもあった黒人女性(奴隷として売られた?)を、モリガンと重なるように描く手法は面白い。ベラミーのルーツであり、奇跡の布石であり、舞台に厚みを持たせてた。終幕直前に、そのシーンを再度挿入するのが上手い。少年漫画っぽい話をいい感じに引き締めていた。

    セリフのトチリも若干あったかもしれないけど、つっかえるのがちょっと多すぎと思う。2時間の一人芝居だから負担が大きいのだろうけども。体力的にも終盤に疲労感があったように見える。終盤でエネルギー最大出力になるような舞台運びだったらなお良かったかなと。海賊話で男(若い男が主人公だけど)メインの作品を若い女性が2時間演じるってだけで凄いこととも思うけど、もう一段上のパワフルさを感じたかった。

    とはいえ、魅力的な女優さんとも思ったし、全く違うテイストの演技(作品)を見てみたいと思ったし、おへそキレーだなと思ったし。
  • 満足度★★★★★

    すごい!
    大阪公演が観られず、東京に来ているタイミングでの公演。
    これを運命と言わずして何と言う?という事で、念願の観劇。
    2時間の一人芝居。
    あれだけの台詞を覚え、10人以上の老若男女になり、動き、走り回る。
    しかも、この日は1日3回公演の3回目。
    大きくはない彼女の身体のどこに、そんなパワーが秘められているのか、と驚かされる。
    実在した海賊たちを題材としたエンターテイメント。
    紙芝居を見る子どものように、舞台に引き込まれ、思わず身体が前のめりになってしまう。
    観られるチャンスを逃さなくて良かった。

  • 満足度★★★★★

    感動
    大阪 船場シアターで
    観て感動して
    東京で3回 計4回観ました
    2時間10分の上演時間が
    観る度に短くなってくる
    感じがします
    それだけ 引き込まれて
    いってしまいます

    最終日悔いが残らない様に
    頑張って下さい

  • 満足度★★★★★

    疲れんだろうなぁ
    池袋演劇祭のCM大会で女性の一人芝居であることを知り興味を持った。そして,一人芝居であることから80分程度の一人芝居と誤解して観に行くことにした。ところが,その後,コリッチの紹介ページからも2時間を超える大作であることが明らかになる。そして,実際に第1部60分,10分の休憩をはさんで,第2部70分,ホント一人芝居ではしんどい時間で,もうそれだけでも☆1つ加算評価であるる。さらに,その実際の舞台では・・・一人芝居をあんまり観たことはないけれど・・・これは良い!彼女の魅力もあろうが,物語にも惹きつけられる。これは見事である。伝わってくる。この芝居はオススメである。

  • 満足度★★★★★

    えっ
      海は危険な世界だ。人間等一噛みで真っ二つにする程大きな鮫がいるし、凶暴な海獣も居る。何より底しれない海底から何が何時現れてもおかしくないのだ。現代ですら、宇宙と深海は、人の知の及んでいない場所の代表である。まして、物語の時代は18世紀初頭、それも実在した海賊、サミュエル・ベラミーを主人公にしているのだから、海洋実習船に乗って航海をしたりした体験を持つ自分は、男性役者の一人芝居だと決め込んで劇場へ行ったのだ。ところが、出て来た役者は、若く可愛い女性、確かにバランスの取れた無駄のない体つきをしていて、相当、体の鍛錬はしているであろう。 然し、演ずるのは、海の荒くれ者の代表とも言える海賊と彼らを追う軍隊だ。おまけに、1人で10人程を演じ分け、地の文章も多いシナリオだ。休憩10分を挟むとはいえ、2時間10分の長丁場である。無謀という評価をしなければならないか、或いは、人間というのはここ迄できるのか! という感心で終わるのか分からない、というのが、最初の印象であった。結果から言うと、後者であった。

    ネタバレBOX

     シナリオが、物語の顛末を基本的には時系列に沿って追って言っていること、分かり難いと思われる点には、適宜、解説を入れながら進められるので、観客はずっと物語の勘所に集中していられること、が今作成功の秘訣であろう。この辺りの演出は気付かれ難いが見事である。また、演じる林 遊眠さんが、立ち位置、声音、体の姿勢や向きを合理的に組み合わせて人物を描き分け、最小の動きで最大の効果を生みだしている。頭の良い役者さんが、弛まざる訓練によって掴み取った結果なのだろう。無論、そうはいっても過酷な公演には違いないから、水分補給が必要になったり、サプリメントが必要になったりする。だが、それらを摂取したくても、中々摂取できない程のレベルで、つまり肉体負荷マックスの地平で彼女の演じる演技は、自ずと肉体に精神を宿し、極めて美しい。
     この彼女の身体に、演じられる其々のキャラクターが宿り、自らの言葉を彼女に託して発するようなイマージュを作り出す為に、実に効果的に、照明、音響が使われていることにも注意したい。林 遊眠はここでは霊媒である。だから女性なのだ。この物語の作りは、このように解釈すると、総てが合理的に符号するのだ。ラグナロックを防ぐ為に、最強の女神モリガンは、サミュエルの力を借りた。そして、今、蘇ったサミュエルは、霊媒、林 遊眠の力を借り、300年後の我らに語りかける。人が生まれ持っている権利、自由の尊さとそれを得る為に為されねばならない戦いとその意味を!
  • 満足度★★★★

    京都から やってきた芸達者
    「ひとり芝居の概念」を拒絶している。「ひとり芝居の魅力」を引き出す演技をせず、それでいて、その「制約」を感じさせないディティールだったからである。
    2014年『こども歌舞伎』(両国ホール)の千秋楽を観劇したのだが、主要演目【弁慶】で 台詞を飛ばした子役がいた。ステージ脇の師匠が小声のまま台詞の一行目だけを口ずさむ。助け舟だ。歌舞伎役者が記憶したのは「」だった。
    一方、今回の「ひとり芝居」は 台詞と「モーション」を深く連携させていたように思う。これを「鈴木 奈々式」と呼ぶ。






    そこに現れた、世界への「コンシェルジュ」は、少女であり お姉さん だった。年代が検討つかぬ。10代か、30代かも 本当に不明だったのである。(実年齢 は20代後半)



    「海賊船」の一部甲板が 突き出す舞台。高級クラブの「カクテル」のような照明が、海だけではなく、中世の それを表現している。


    この 冒険が「絵本」だったとしよう。ならば、海賊の争いを ただただ傍観する観客は 紙芝居に夢中になって帰宅を忘れる「幼児」にすぎない。
    もちろん、単なる「こどもの城」ではなかった。物語はカリブ海の代名詞たる「冒険劇」なのだが、この「コンシェルジュ」は 読み聞かせをする者ではなかった。大人が 「幼児」以上にエンジョイできる 、立派なひとり芝居である。




    日本人離れした感覚がある。『スターウォーズ』でいうC-3POのような「特別枠」とでもいえようか。いわば「正のキャラクター」(使い)である。


    「冒険と疲れ」を供に追っていく ひとり芝居を ありがとう。







  • 満足度★★★★

    一人語りのラジオドラマを観ているような感覚
     一人語りの長編ラジオドラマに耳を傾けながら観ているような新鮮な感覚を持ちました。一つの物語を長時間続けるという様式上、語りの部分が多く単調ぎみになったり、語り部と多数の登場人物の役の間をめまぐるしく切り替わる際にぎこちなさが出てしまうところはありましたが、ハードなタイムスケジュールで公演を重ねる俳優の熱演が光るexciting performanceだったと思います。

  • 満足度★★★★★

    最高のファンタジー
    海賊のファンタジーのお話しと林遊眠さん。どちらも最高です。2時間10分の芝居でもすぐに物語に引き込まれ、あっと言う間の一人芝居です。
    また観たくなる、感動の舞台でした。

  • 満足度★★★★★

    何度観ても感動‼︎
    今回の作品は大阪でも観て、どうしてももう一度観たくて東京までやって来ました。
    期待通り、前回以上の感動と涙でした(≧∇≦)
    この感動を一人でも多くの方に味わって頂きたいです‼︎

  • 満足度★★★★★

    一人による芝居
    一人による冒険活劇。

    ネタバレBOX

    これは何というジャンルかと言うと、まさに講談そのものです。講釈を入れながら何人をも演じ分け、若干の演技も伴っていますので、立体講談とでも呼べば良いでしょうか。

    実在の海賊の、海賊になったきっかけからイギリス海軍と戦って死ぬまで、あるいは仲間たちと一緒に自由の国へ旅立つまでの話。

    思ったよりも若い林(りん)さんの熱演でした。よくぞ正味2時間10分もの台本を覚えられるものだと感心しました。ヘソ出しルックも可愛かったです。

    舞台装置も舳先とロープがあるだけの簡素なものでしたが、船乗り独特の結び方などがあって海賊船の雰囲気が良く出ていました。

    演技については、客席と目を合わせないように注意しているのか、無理に上目遣いをしているように見え、自然体ではないような印象を受けました。第二幕の途中で水分補給をするシーンがありましたが、水を取りに下手に下がるときなどせっかくお客を甲板にいる船員たちに見立てたのですから、お客と目を合わせて少し体操をさせるなどの具体的な客いじりをすればいいのにと思いました。

    前作は多人数でのお芝居だったようですが、過去にも一人による芝居が多く、本作のような立体講談を続けていると独特の口調が身に付いてしまうのではないかと少し心配になります。

    最近の講談界は女性が多いので講釈師になるのも選択肢の一つかもしれませんが、それはさておいて、作演さんもあまり一人にのめりこみ過ぎないようにした方が良いのではないかとも思いました。

このページのQRコードです。

拡大