満足度★★★★
京都から やってきた芸達者
「ひとり芝居の概念」を拒絶している。「ひとり芝居の魅力」を引き出す演技をせず、それでいて、その「制約」を感じさせないディティールだったからである。
2014年『こども歌舞伎』(両国ホール)の千秋楽を観劇したのだが、主要演目【弁慶】で 台詞を飛ばした子役がいた。ステージ脇の師匠が小声のまま台詞の一行目だけを口ずさむ。助け舟だ。歌舞伎役者が記憶したのは「」だった。
一方、今回の「ひとり芝居」は 台詞と「モーション」を深く連携させていたように思う。これを「鈴木 奈々式」と呼ぶ。
そこに現れた、世界への「コンシェルジュ」は、少女であり お姉さん だった。年代が検討つかぬ。10代か、30代かも 本当に不明だったのである。(実年齢 は20代後半)
「海賊船」の一部甲板が 突き出す舞台。高級クラブの「カクテル」のような照明が、海だけではなく、中世の それを表現している。
この 冒険が「絵本」だったとしよう。ならば、海賊の争いを ただただ傍観する観客は 紙芝居に夢中になって帰宅を忘れる「幼児」にすぎない。
もちろん、単なる「こどもの城」ではなかった。物語はカリブ海の代名詞たる「冒険劇」なのだが、この「コンシェルジュ」は 読み聞かせをする者ではなかった。大人が 「幼児」以上にエンジョイできる 、立派なひとり芝居である。
日本人離れした感覚がある。『スターウォーズ』でいうC-3POのような「特別枠」とでもいえようか。いわば「正のキャラクター」(使い)である。
「冒険と疲れ」を供に追っていく ひとり芝居を ありがとう。
2014/09/12 22:46
2014/09/10 23:44
ご来場いただきまして、誠にありがとうございます。
劇団員の宮島です。
高評価いただきまして大変嬉しい限りです!m(_ _)m
一人芝居とは違う、新たなジャンルというご感想もいただきました。
確かに、「一人芝居の概念」を覆し、
物語を「分かりやすく、面白く」を追求していった結果
あのような舞台が出来上がったのではないかと思います。
もし、次の機会もご都合よろしければお越しいただければと思います。
改めて、ご来場いただきありがとうございました!!