満足度★★★★★
こういうアマヤドリが見たかったのかも
劇場(目白駅から徒歩20分)にいくまで、水たまりに思いっきり足ツッコんだり、トラックが跳ねた水を浴びちゃったりで開演前テンションダダ下がりだったんだけど、それでもまあ、面白い芝居を観るとちゃんと面白いんだなあ、ってなことを再確認した。
観る前は「一回観りゃいいかなあ~」ってな感じに思ってたんだけども、甘かった。
ここまで2時間しっかり惹きつけられて、んでもって「ああいう」終盤だと、なんつーか沼に引きずり込まれたっていうか、一回だけじゃとてもじゃないけど咀嚼しきれない、もう一回は観ないと、って気にさせられるというかなんというか。
にしても今回の『ぬれぎぬ』、アマヤドリ特有の群舞も詩的な台詞もない公演って触れ込みだったんだけど、なんというか『ぬれぎぬ』は、それでもここ最近のアマヤドリ作品の中じゃ一番(あーしが漠然と捉えるところの)「アマヤドリ」的なモノを強く感じたなあ。
それはなんつーか、役者の発するセリフが確かに登場人物の吐き出した言葉そのものなんだけど、同時にそのセリフがセリフ自身で一つの「哲学」みたいなもんを生き生きと、時に高潔に、時にグロテスクに紡ぎだしていくっていう、そんな瞬間みたいなモンに満ちている感じなんだけど、劇団員オンリーに絞った公演のせいか、アマヤドリの魅力のうちのそういう面がとてもじっくり味わえる、「そうおう、こういうアマヤドリが見たかった」的な舞台だったなあ、と。
てな感じで観劇後、差額払ってフリーパスにしちゃいました。
公演終盤でまた行くかなあと考え中。
内容に突っ込んだ感想はその時にでもできたらいいなあ、と。
満足度★★★★★
軽やかさと熟成感(3回目)
初期と較べて軽やかさと熟成感が増して全体がクッキリした印象なのは観るのが3回目だからか?(反語的用法)
あと、今日やっと気付いたこと(←ネタバレBOXへ)もあり、(プレミアム)フリーパスの威力まざまざ。
さて、楽日前のマチネやいかに?
満足度★★★★★
大絶賛です!!!
いやーオモシロかった!手放しで絶賛です。
久しぶりに作り手の強い意志が感じられる誠実な舞台をみました。
誠実であり、主張もあり、且つ客の視点を忘れない素晴らしい舞台です。
熟考の末に書かれ演出され芝居となって客にきちんと届けられ、客が何か確かなものを持ち帰えることのできる舞台。
こういう舞台に出会えるから劇場へ通うのはやめられません。
チラシに挟まれていた「制作者募集」の案内にも、主宰の強い思いが感じられてたいへん好感がもてました。
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「ちょっと大変だけど良い結果を産むA」と、「効率的だけどちょっと劣る結果を産むB」みたいな選択肢を前にして、いつもAを選ばずにはいられない人と仕事をしたいと思います。
10年後に「ビッグ」になっているかのイメージよりも、目の前のクリエーションをわずかでも良くするイメージを持っている方と仕事をしたい。
ポジティヴに明るく次へ次へと進んでいけなくても問題ありません。
しつこく目の前の現実につまづいて、摩擦を恐れずにやりとりできる方と仕事をしたいと思います。
(アマヤドリ主宰 広田淳一さんの言葉からの抜粋)
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こんなことを言われたら一緒に仕事がしたくなってしまいます。
演劇に限らず、モノづくりに真摯に向き合い携わる人間であれば、こういう言葉にひびいてしまいます。
あと何回か観たいなあ。めずらしく大絶賛です。
満足度★★★★★
楽しかったです
最近、消化不良の舞台が続いていたのですが、この公演は分かりやすく、感情移入がしやすく、大変楽しかったです。
舞台はちょっとという人にもお勧めできる舞台です。
会話を主体にした進行。部隊展開。セットと舞台を上手に使いこなしています。
2時間弱の舞台ですが時間を感じさせないストーリーです。
満足度★★★★★
重厚な会話劇
独特のファンタジー要素も乱舞もありませんでしたが、驚くほど濃密に「アマヤドリ」の空気が感じられ、広田さんの戯曲力と役者さんの力をひしひしと感じました。ただ、今回体調が悪い中観てしまい、思うように舞台を見つめられなかったので大変申し訳ない思いです・・・ロングランなのでもっと早く行っていればフリーパスで何度も観られたのに、と後悔しきりです。すみません、次回公演を楽しみにしています。
満足度★★★★★
良作
劇団員のみでの公演。群舞なし。と観る前にはどうなるのかと疑問でしたがそこは達者な広田さん、濃密な会話劇に少ないセットを効果的に使い心に刺さりました。満足。
満足度★★★★★
2回目
観るほどに味わいが拡がる芝居だったと思う。こちらの受容の幅も拡がっているんだと思うが,いろいろと考えさせられた。今作は「悪と自由」の三部作の第一弾ということだが,第二弾が今から楽しみである。ホント良い芝居を観ることができた。また,芝居は生もの,公演中にもどんどん変わっていくものと感じられ,感心させられた。
満足度★★★★★
4回目
初期2回、中期1回に次いで4回目。いくつかの加減部分ははありつつ、全体的には蛇行した水路の曲がった部分がより深く削られるが如く要所要所が「濃く」なってアクセントが付いた感じ。
初期・中期・後期それぞれに味わいがあり、ロングラン公演の面白さ(とフリーパスチケットのありがたさ)を実感。
なお、筆談による会話シーンの「筆談らしい感じ」の台詞回しも巧い。
満足度★★★★★
雰囲気
落ち着いた雰囲気と不穏な空気。素敵。
どこかおかしいのに人間みんな理解できる部分もある殺人犯の台詞が好きでした。
服装が黒白緑で統一されてるのが個人的に好きでした。
満足度★★★★★
毎回
アマヤドリの公演を観るたびに思うのです。舞台はイキモノでナマモノだと。この作品も、初日から千秋楽に向けてどんどん進化していました。それも大胆に。台詞や場面がカットされたり、増えていたり。よりよいモノにしていこうとする劇団の姿勢が感じられます。次回作も楽しみです。
満足度★★★★★
初アマヤドリ、ハマりそう!
作品、役者だけで無く衣装、照明、舞台、音響、制作もしっかりしていて安心して作品に引き込まれる事が出来た。
ひょっとこ乱舞を7.8年前に観た際、
ついていけ無さを感じて避けていたのだが、
歳を重ねたせいかすんなり受け入れられた。むしろハマった。
もっと観たい!と思い、物販でひょっとこ乱舞のDVDを購入したが、こちらも良かった。
DVDの価格にしても、チケットの販売の仕方にしても
お金を払う人の事をしっかり考えた価格や工夫があって好印象です。
三部作、必ず全部観ます。
満足度★★★★★
対話の難しさ、尊さ
「悪」に対して真摯に、真摯に向き合っている作品。その作品作りの姿勢に感服しました。
役者さんの演技も素晴らしく、舞台設定や囚人二人の述懐についても、納得はできなくても、「そういうこともあるかもしれない」と思ってしまう危うさがありました。
「対話」という営みについて考えながら観させていただきました。
月並みな言葉ですが、とっても面白かったです!次回作も楽しみ!
満足度★★★★
リアル&濃密な会話劇。
架空のリベラル社会の中でのリアルな会話劇。
役者陣の演技(駆け引き?)も非常に見応えがあり、終始淡々とした展開ではあるけれど、最後まで惹き付けられました。
満足度★★★★
感覚的な演出
劇団初見。
先ず、折り込みを束ねる「アマヤドリ制作部より」という紙が挟まれていてそういうの好き。
チラシ束、邪魔なら席に置いていってください、ただ、各劇団心を込めて作っているものなので是非見てください、と言うような事が書かれていました(実際はもっと丁寧に)
良いね!
ただ、
「奇蹟みたいに面白いお芝居が
ウソみたいにチンケな場所で行われているかもしれません。」
という最後の文。
チンケな場所で~と言うのは自身の団体ならば兎も角(自分のとこ指しても使って欲しくないけど)、他団体を指しては言わない方が良いのでないかなと。
個人的にはチンケな場所なんてないでしょ、とも思う。
前説は作演出のかた、珍しいですかね。
諸注意に合わせて、今回は静かな作品だからと宣言してくれたのは良い。
始まりもたっぷり間を使って客席が落ち着く時間があったのが好感。
最近は客席のざわつきが残っている中、芝居がはじまってしまうのが多い気がする。
特に静かな作品であればやはり必要な間だと思う。
三部作との事ですが、まあ、普通に一本の芝居で、これからどう展開していくのか想像がつかない。
このお話的には重い部類に入ると思うのでお腹いっぱいかなー。
なかなか良い役どころが揃ってたと思うし、面白くはあった。
アフタートーク有り。
それも含めて面白かったのですが、ただ危うい部分も感じた。
満足度★★★★
初アマヤドリ
初めてのアマヤドリ。友人の勧めでともに観に行ったがとても良かった。
都合で観に行けなかった別の友人が可哀想なくらいに。
また、アマヤドリを観に行きたい。
満足度★★★★
芝居だけなら☆5つ
芝居の内容だけなら文句なしに☆5つです。自分的に響くものあり,深く感じ入っています。ただ,自分も↓の只野さんと同じ回です。マナーモードの振動音(それだけだったのかなぁ?)は気を付けるべきものですが,それに激怒して無関係の周囲の人間にまで迷惑をかけていたタコ!物凄い興ざめです。役者さんも気づいていて,芝居がやり辛そうで,スゲェ嫌な雰囲気でしたね。ホント芝居自体はとても良いものだっただけに,とても残念でした。
満足度★★★★
現実的な話は、気が重い
全体的に、
身近に起きて居る事や、
店員さんの言葉や態度
気分を害する事が、身近に沢山ある事をこの舞台で表現して居ました。
身近に良くある事なので、観た方なら経験をして来た筈なので
嫌な記憶が、どうやっても思い出されます。
脚本としても、忘れてしまいたい嫌な出来事を、敢て書いている
という事に、凄さを感じました。
役者も、良くいる店員「大変申し訳ありませんでした」と
心にもない謝罪を、しっかり再現している。
観て居て、嫌な思い出なので「良かった」とは、即答出来ないのが
アマヤドリさんに、申し訳ない気分です。
非常に良かったのは、衣装デザイン
白 黒 緑
この三色で、構成された衣装は非常に良かった。
敢て、付け加えるならば
パンツや、スカートで、黒が無かったのでバランスが取れて居なかった
自前で買って着ているのが感じられるので、色が有って居てもバラつきを感じました。
黒のスーツが、薄い黒だったので浮いていた
最初の案内
舞台が始まる前に、案内が有った
「重たい話です」と言う一言が合ったので、最後まで観て居られました。
正直、目を背けたくなる話なので、最初の案内は、助かりました。
携帯電話の注意を、入念にされて居ましたが、もう少し優しく
「話しの中で、携帯を使うシーンがある」と、言って頂いた方が
怖い気分に、ならないで居られるので言葉的にお願いしたいと思いました。
舞台道具
舞台向かって右に冷蔵庫があり、最後まで使われる事が無かったので
舞台が、見えにくかった
客席として、見えない席に座ってしまった事を後悔した
役者
皆さんも仰る通り女優さんは皆さん非常に、上手でした。
なので
男優さんの、差が出て来ました。
男優さん、舞台上でキョロキョロするのは、もう少し頑張って欲しいです。
演出
舞台上両サイドに、黒い椅子が置いてあるのですが
その椅子に座って居る役者さんが、素の状態だったので
控室を舞台上に挙げたのか?
意図が解らなかった
これからも、頑張ってください
満足度★★★★
心理を映す会話劇!
表面的な気持ちと奥底にある気持ちの違いを表現しながら、立場のよって使い分ける見せ方は印象的。
有島役笠井里美さん難しい役上手く演じられていました。良かったです。
満足度★★★★
アマヤドリで 雨宿り
生憎の雨であったので文字通り、アマヤドリで雨宿り、というオチ
開演待ちの間のBGMはない(苦情では、ありませんよ)
少しずつ客席が埋まっていくのを 寡黙に待っている客ばかり。唐突に芝居は始まるが、す…と臨戦態勢となる観客席、見事、と感じた
最初は 追い詰める側が 今度は 追い詰められる側となる
相手の闇に斬り込もうとした側が 今度は自分の内にある闇に取り込まれる
最後のほぼ20分たらずの場面が 息をつめるほど、いい
これをどう解釈するかは様々だろうが 愛している という言葉を使わないだけにかえって切ないほどの愛が伝わってきた
ヌレギヌ というタイトルは秀逸
冤罪そのもの という意味も、だし 男女間の誤解、行き違い の暗喩という気もするし
初見でしたが 追いかけたい劇団が増えました