せんせい 公演情報 せんせい」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★★

    泣き笑いが…
    てんこ盛りの情味ある公演だった。しかし、2時間を超える内容は冗漫になるギリギリだと思う。ストーリーは分かりやすく、場面場面を楽しんで観ていられる。演出は、教師と卒業生を含む生徒のそれぞれの想いを伝えるという一点に絞っているから共感も得やすい。昭和(末期)から平成(現代)までの時代背景が、主人公の”教師“とは…という在るべき姿を通して描かれている点も見事だ。役者のキャラクター設定は明確で、演技も熱演で見応えがあった。教師の苦悩、その時代時代の生徒のあり様、心情を丁寧に表現していた。まさに、「熱血青春」公演だと思う。

  • 満足度★★

    違和感あった。
    きちじょうじの人、あんな使い方して良いのかなと思った。
    一応良いとこの所属の人じゃん。
    劇中も最後何でそこにいるのか意味不明。(キャラとして)
    そもそも身内ばっかの小劇場に呼んじゃう使い方からしてヤバイよね。
    教員側の配役ならまだ素材が活きたよね、きっと。

  • さあ、踊り騒ごう。涙のスポットライトで

    日本で公開される商業映画のうち、約10%はEU映画である。


    最近、クライマックスに心酔してしまったのが アルゼンチン映画(EU映画ではないが‥)『グロリアの青春』とスペイン映画『マルティナの住む街
    』であった。

    両者に共通するシーンは深夜の遊園地。主人公がアトラクションに添乗しながら、カメラ・ワークもぐるぐる回転する。伴奏はディスコ・ミュージックだ。

    私は そこに、生活に飽きた善良市民が鬱憤を晴らす「開放感」を読む。


    『せんせい』は まさしく そうした映画的クライマックス方法であり、久しぶりの100%総感動を誇る青春舞台だった。

    女子高生役キャストが号泣したことも、顔面を赤らめた、その涙を観察すれば、一滴一滴が「さよなら」のもつ真実である。

    ネタバレBOX


    日本人は「卒業」に弱い。

    名門大学に入いることが就職対策化している教育プログラムにおいて、「仰げば尊し」は一種の憂愁だし、日常と明確に区分したイリュージョンである。


    「母校文化」は2000年代以降、消え去った遺産だろう。ところが、スポンジのように染み付いた「仰げば尊し」は、未だに私たちの身体へ残存している。


    つまり、この日本人的感覚を、コミカルに、スピーディに刺激したのが演出・大浜直樹氏である。


    個人的には、真野文雄先生(山田古馬)のファイターな時期が好きだ。2014年にしては職員室セットが古ぼけていたが、彼の回想を楽しみたければ それも適切かもしれない。
    あぁ、もう一度、目の当たりしたい松岡修造だった。
  • 満足度★★★★

    また泣いた・・・
    かなり以前にLIVESの公演で観た作品。平成26年度版にバージョンアップされているが、べたべたでむちゃくちゃな人情コメディの根幹は変わらず。また泣いてしまいましたね。

  • 満足度★★★★★

    泣きたい人観て下さい!
    終始広島弁。これが妙に合っていたのは不思議!
    卒業生や生徒が定年退職する先生への思い出を再現するという演出が泣かせる。特に真野先生役の山田古馬の演技は素晴らしく背中に哀愁を感じた。

    ネタバレBOX

    ラストシーンで退職する真野が不良で卒業間際で退学した二人に賞状筒(中身なし)を渡す。真野は、これを教訓として教育方法を変えていったのだから、真野の気持ちを記した賞状を中身に入れて欲しかった。(さすがに退学したのだから、本物の賞状は不自然)。イベントに駆け付けた卒業生、生徒が約10人真野先生への感謝の気持ちを話すが、しつっこくなく感動的!
  • 満足度★★★★★

    人に歴史あり
    生徒を育て、生徒に育てられるんが先生っちゅーもんじゃけぇの。

    ネタバレBOX

    ただでさえ長いのに、ミュージシャン志望の在学生が何分間もヘタでつまらない歌を歌うのでいい加減にしてほしいと思ったりして入り込めなかったのですが、それぞれ年代の異なる卒業生が集まり出し、先生に対する印象が異なることが分かり始めた頃から人に歴史ありということが鮮明になり面白くなりました。

    暴力的熱血教師から、ダジャレが寒い先生、面白い先生、優しい先生、物静かな先生へと変遷していった真野先生の話を通して、隣のおじいさんだっていきなり年寄りになったわけではないということを在校生の若者たちが知ったことが一番の収穫でした。

    食えない役者、先生をしている面倒臭いやつ、誰からも覚えてもらっていなかった女子生徒、当時のスケバングループ等みんな個性的でしたが、何より中退生の二人が良かったです。中退生が先生を作り上げたこと、そして中退生のことを忘れなかった先生、大浜直樹作品らしい感動シーンにジーンと来ました。

    ただ、まあ体格だけではありませんが、若い頃熱血教師だったと言う割にはイメージが少し合いませんでした。いっそのこと、真野先生を登場させなくても良かったのではないかと思ったりもしました。

    そもそもの話ですが、退職日には全てを明け渡すものです。退職してから教員室のロッカーに入っている私物を取りに来ることなどあり得ないと思いました。正式退職日は後日なのかもしれませんが、そうだとしてもけじめのはっきりしないグズグズ感は否めません。真野先生らしくありません。
  • 満足度★★★★★

    先生に感謝
     退任する英語教師、真野を同僚、生徒達がサプライズ・イベントで送りだそうと企画した。だが、春休み中とあって同僚教師は、保険室の養護教諭を含めて6名。生徒はたった4人。何十年も勤めた先生を送り出すには余りにも寂しい有り様ではある。唯一の希望は、生徒達がフェイスブックにこの件をアップしているということであった。

    ネタバレBOX

     無論、肝心の主役、真野が何時頃現れるか? は、送別会の折、何気に確認してある。一応、その予定で準備を進めている。シナリオは体育教師の長壁が書いた。ゲネに近いリハーサルが為され、最終確認をしている所に卒業生がやってきた。フェイスブックを見たという。現在は警察官になっている近藤であった。現在、真野の生徒に接する態度は、おとなしい、冷たくは無いが距離を置いた生徒に葉余りインパクトの無い教師である。近藤の覚えている真野は、1時間近く遅刻してきて何だ、君? Who are you? と問う先生であったが、その注意の仕方に風情を感じる先生ではあった。その後、矢張り、ファイスブックを見た猿丸がやってくる。彼女は現在看護師をしていて夜勤明けだったが、Who are you? の真野が退任するとのインフォを見てかけつけたのだ。その後、現在、教職に就いている瀬良が来る。真野は熱血教師だったという役者をやっている井出が来る。誰も覚えていると言えない舞踏家の三村が来るで、ゲネレベル迄仕上げたサプライズ・イベントは、崩壊寸前。そこへ、現在は、市内でスナックを経営するママとホステスの熊野、園田がやってくる。彼女達の証言では、真野は、寒いジョークの先生だった、と言う。卒業の時代によって真野は大きく変化していたようなのだ。イベントに参加する人間が膨らみ収集がつかなくなるのが確実視されるようになったこの期に及んで、それでも、何とか纏めようと、本来のシナリオを持ち出して、訴える長壁であったが、終に真打ち登場。スパルタ教師だった頃の問題児2人、吉森と田川である。現在は、ヤクザになった彼らは、偶々、友人から真野が退任することを聞き、やって来たのだったが、風体、態度、言葉つきどれをとってもヤクザ以外の何物でもない。それで、皆、ビビってしまった。が、卒業生だというのでむげに追い返す訳にはゆかない。
     一方、サプライズ・イベントの段取りは滅茶苦茶である。疑心暗鬼も起こる。ひょっとしたら、真野が借金をしていて、取り立てのヤクザが来たおではないか? といったようなことを心配したのである。女性教師が卒業名簿を調べると吉森も田川も名前が無い。借金取り立ての懸念がリアリティーを帯びて来た。そこで、長壁・保井は合同チームを組んで、何とか二人のヤクザを追い出そうとする。会場には現役警官もいる。いざとなれば対応する条件は整っている。問題は、ヤクザである彼らに問題を起こさせればいいわけだが、どんな問題をどのように起こさせるか、それが問題なのであった。唯、ヤクザでるというだけでは、逮捕などできないのは当然のことであるから。そこで、相談をした所、滅茶苦茶にマズイ飲み物を彼らに飲ませ、怒らせて暴力を揮ったら現行犯逮捕する、という案が出て、トライするが、他の卒業生が、飲み物の入ったカップを配る手伝いをして計画は潰れ、第2のミッション、に掛かった。例によって、長壁・保井がチームで彼らを侮辱し、怒らせようとしたのだが、彼らの法が一枚上手、総てジョークとして受け流してしまう。第3ミッションにとりかからざるを得なくなり、マズイ飲料を、今、手元に在る物と差し替えて飲ませ怒らせようとしたが、誤魔化し誤魔化しやっていた作業の終盤、椅子の下にもぐって差し替え作業をしていた近藤が不審を問われ、これも頓挫。グチャグチャになっている所へ主賓の真野が戻ってくるという見張りからの連絡が入り、兎に角、サプライズイベント優先で、皆、結束。段取りは、流れの中で自然にできたものに殆ど任せて、真野を迎える。
     ここから先、感動のシーンが続くが、上演中なので、詳細は書かない。是非、観て欲しい。特に、学生時代、問題児だった人には。
     とどのつまり、先生ってのは、信じられる人間が世の中には居るってことを教えてくれる人のことだ。幸い、今迄、自分にもこのような先生が居て下さった。お陰で、何とか人の道に背かずにやってこれた。有り難いことである。

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