せんせい 公演情報 株式会社トキエンタテインメント「せんせい」の観てきた!クチコミとコメント

  • さあ、踊り騒ごう。涙のスポットライトで

    日本で公開される商業映画のうち、約10%はEU映画である。


    最近、クライマックスに心酔してしまったのが アルゼンチン映画(EU映画ではないが‥)『グロリアの青春』とスペイン映画『マルティナの住む街
    』であった。

    両者に共通するシーンは深夜の遊園地。主人公がアトラクションに添乗しながら、カメラ・ワークもぐるぐる回転する。伴奏はディスコ・ミュージックだ。

    私は そこに、生活に飽きた善良市民が鬱憤を晴らす「開放感」を読む。


    『せんせい』は まさしく そうした映画的クライマックス方法であり、久しぶりの100%総感動を誇る青春舞台だった。

    女子高生役キャストが号泣したことも、顔面を赤らめた、その涙を観察すれば、一滴一滴が「さよなら」のもつ真実である。

    ネタバレBOX


    日本人は「卒業」に弱い。

    名門大学に入いることが就職対策化している教育プログラムにおいて、「仰げば尊し」は一種の憂愁だし、日常と明確に区分したイリュージョンである。


    「母校文化」は2000年代以降、消え去った遺産だろう。ところが、スポンジのように染み付いた「仰げば尊し」は、未だに私たちの身体へ残存している。


    つまり、この日本人的感覚を、コミカルに、スピーディに刺激したのが演出・大浜直樹氏である。


    個人的には、真野文雄先生(山田古馬)のファイターな時期が好きだ。2014年にしては職員室セットが古ぼけていたが、彼の回想を楽しみたければ それも適切かもしれない。
    あぁ、もう一度、目の当たりしたい松岡修造だった。

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    2014/04/12 01:43

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