満足度★★★★★
アッカーマンはスゴイ
うらぶれたダイナーで、同時にたくさんの人間が喋り倒す手法に圧倒されました。
薬中患者が禁断症状が出る中、ひとしきり独白する、チョウソンハさんの体を張った熱演に感動しました。
そして、何より、あの名優、中嶋しゅうさんがたった一言の台詞もなく、ただ徘徊している浮浪者ぶりにただもう感嘆してしまいました。
どん底続き
前の週に渋谷で「どん底」を観て、次の週に新宿でも別のどん底を味わう。
猥雑な群像劇で疲れた。
何よりセリフの言い回しが日本に(というか自分に?)馴染まず届き難かった。
満足度★★★
こんなダイナー、あったら怖い
他の皆様と同様、まずモリエールに入って、びっくりしました。
ここ、こんな風になるんだ・・・正直オンボロでチープな感じで、
お笑いライブとかやってる劇場が、見事なセットで、重厚な雰囲気に
なっていました。
僕も前のほうの席でいたら、男は殆どいなかったせいか、
オープニングで絡まれる絡まれる、「芝居終わったら、絶対外で待っててね、
私を買ってね」って、結構ガン見で長々と言われてドキドキしちゃいました。
(実はドラッククイーンだったんだけど 汗 )
とっても濃いキャラだらけで、舞台から溢れる熱気で、むせそうでした。
あっちからもこっちからも金キリ声や罵声がとびかっていて、
「こんなダイナー(酒場ではない、ただの喫茶店)、本当にあったら怖いなぁ」と、偏ったファンタジーなんだと、割り切り見ていました。
40年位前の戯曲らしいので、「RENT」よりも時代設定は古いのでしょうが、
いくらなんでも、あんな狂気と狂気に満ちた人達で溢れかえっていたら、
営業停止になるんじゃないかって様相です。
そんな中で儲け役はパクソヒで、彼だけが清潔感ある綺麗な格好で、
一人ナイーブなキャラを演じてました。
他の方は、キワモノキャラばかりなので、役者はやりたい放題。
あぁいう個性的な役って、思いっきりワル乗りとばかりに、
演じていればいいだけですから(まず、身近にはいないキャラですから、
わからない)楽しいですよねぇ。
ボロいキャラの雰囲気の役作りを、
それぞれの役者がメイクや衣装で、これでもか、と言わんばかりに表現。
かなりやりすぎ、遊びすぎ感満点です。
「汚いけど綺麗」なベガーズよりも本格的です。
群像劇ですから、舞台の上で、4つくらいの絡みが同時進行しています。
メインはパクソヒのようで、彼の話が主軸ですが、
それぞれのキャラが、それぞれのドラマを持っていそう。
でも1回見るだけでは、キョロキョロしている間に話は進み、
全てを追うことは出来ませんでした。
結構過激が台詞や描写が頻繁にあります。R18設定が必要なくらいな、
エグイシーンもありました。
僕の席からは、「氷の微笑」シャロンストーンかのごとく、
3人位の女性?からスカートの中を見せ付けられました。
密度の濃い空間、そして時間なので、上演時間が2時間程度ですが、
ぐったりするほどです。
ストーリーらしいストーリーは、少ししかないので、
これは作品の雰囲気を楽しむだけでいいのでしょう。
鑑賞の充実度としては
「エンジェルスインアメリカ」の足元にも及びませんが、
作品の世界には、どっぷりと浸かることが出来ました。
っと、いづれも他の皆様と同一意見。
見た人が、揃って同じ印象を持つってことは、
まんまと演出家の意図にはまってしまったんでしょう。
この企画は成功ですね。
満足度★★★★
トム・ウェイツのだみ声。
むっとするくらいの密度と熱量は想像通りの心地よさだった。
台詞が聞き取れんくらいの雑然とした感じは群像劇の醍醐味の一つ。
役者陣。役の重い軽いはあれど、29名、それぞれの存在感がむんむん。
個の面白さを見せてもらったように思う。
舞台美術の素晴らしさは一級品。
音響も照明もろくでもないダイナーの夜を見事に構築している。
いやあ、トム・ウェイツのだみ声の似合うこと。
できれば、前の方の席が吉。
満足度★★★★★
リピートしたい
劇場ではなくライブハウスのような出入り自由・座席自由のような環境で、観るポイントを変えながら何回も見てみたい。
救いのない世界なのに観終わってみると後味がよいのが不思議♪
満足度★★★★
何だかすごく暖かい
それはきっと戯曲というより、演出家によってもたされたんだと思う。内容的には決して難しい戯曲ではないけれど、演じる方にはかなり難しいものなんだと思う。でもそんなことは今回の公演について言えばどうでもよくて、少なくとも個人的には「ボーダーをぶっ壊せ」られたから、すごくハッピーになれた。