地獄篇 ―賽の河原― 公演情報 地獄篇 ―賽の河原―」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.1
1-16件 / 16件中
  • すごかったです
    何かつきつけられるような舞台でした
    見終わった後も興奮がなかなかさめなかったです

  • 満足度★★★★

    雰囲気に圧巻
    最初から最後まで徹底して不気味で暗くて重くて怖い雰囲気に圧巻されました。
    同じ間取りの部屋、という設定で舞台上を一部屋にも二部屋にも見せる演出は良かったです。
    ただ、怒鳴り声を上げる場面が多かったのが気になりました。

    ネタバレBOX

    最後、我が子を取られまいと泣き声を出さぬよう口を塞いだりと必死なのは分かりますが、赤ちゃんを叩きますでしょうか…ほんの一瞬の出来事ですが、最後の大事な場面だけに気になってしまいました。
    それ後、殺されるのをただ見てるだけの棒立ちにも違和感がありました。
  • 満足度★★★★

    怖く切ないお芝居
    なんと言い表したら良いのかわかりません。じんわりとくる恐怖感と切なさ。観終わってからもしばらく呆然として椅子から立ち上がれませんでした。悲しみと恐怖感を音楽や照明でも表していました。もう一度見たい。でも見るには忍びなさすぎます。怖い切ないお芝居でした。

  • 満足度★★★★★

    地獄のこちら側の地獄
    じわっとした恐怖と一瞬の恐怖、どちらも怖かったです。

    ネタバレBOX

    間引きされた実の妹とダブり、死んだ赤ちゃんが忘れられない君枝と、赤ちゃんを虐待したことから赤ちゃんから遠ざけられているキミエが親しくなり、症状が緩和されたように見え、良い方向に向かったと思った矢先、二人の似て非なる境遇から悲劇が起こりました。

    赤ちゃん殺しに至るまでの過程の恐怖と絶望感は凄まじいものでした。窓ガラスに張り付いた君枝の姿も怖かったです。

    賽の河原の子どもは最後は菩薩に救われるそうですが、こちら側の地獄では人間が心穏やかになることは並大抵ではないことが窺われます。
  • 満足度★★★

    怖かった
    古い日本の陰鬱な空気の中
    救いようがない、連鎖的な2人のキミエが悲しくも怖かったです。
    来るな!と思っていてもやっぱり怖かったです。
    2人が大小持ち合わせる狂気とその行動の諸動因が不明なので
    とりあえず時代背景とかを考えて自分なりには納得しましたが
    その辺りがもうちょっと解るとよかったかな?
    絵本作家さんと学生さんににもっと何かさせて欲しかった。
    好きなタイプのお話しでしたので、次回も出来れば行きたいです。
    見れてよかった。

  • 満足度★★★★

    怖かったです!
    今回は赤ん坊殺しが絡んだ為かホラー的なものを感じた。
    個人的には”小豆洗い”と比べると感情移入することができなかった分が残念。
    とはいっても、相変わらず照明、音楽効果などの演出は秀でているのは言うまでもない。鬼の居ぬ間独特の空気と救われない結末は好きです。

    ネタバレBOX

    君枝がよっちゃん(赤ん坊)を抱かしてとドア叩く場面はそれまでずっと貯えられていた恐怖が爆発し、本当に怖かった!見事な演出でした。
    廻りのみなさんも終演後口ぐちに言ってましたので大成功だと思います。
  • 満足度★★★

    タイトルが物語っている。
    といっても、お化けやスリーラーではない。
    なんとも重く、いっしょに地獄に引きずり込まれてしまいそうな作品だ。

    しかし、こういった情念のこもった作品が嫌いなわけではない。

  • 満足度★★★★

    地獄・・・・やれやれ

    途中置いていかれそうになりましたが、概ね楽しめました。

    俳優陣は皆、熱演で見応えありましたが、面白みとしては、やや欠けているかな。

    ネタバレBOX

    社会科の授業を思い出しました。
    あれは確か中学生の頃だったと思う。
    社会科教科書の「間引き」の挿絵があまりに衝撃的だったこと、また、その事柄について母親と話し、とても熱心に聞いていたことなどが懐かしい。
  • 満足度★★★

    秀作だとは思うが…
    母親の愛情を悲しいまでに掘り下げた重厚な作品だ…と思っていた。しかし終盤、自分には信じ難い展開になった。自分の行為に対する悔悟と喪失から、一転、希望の”生“が感じられた後の行動が…。
    真に終盤までは、悲しいまでの心情、それを作り出している社会状況が十分伝わってきた。それは脚本・演出だけでなく、雰囲気ある舞台美術や役者の演技が相まって素晴らしいものになっていた。それだけに残念でならない。

    ネタバレBOX

    キミエが我が子を殺し、嘆き悲しみ、悔悟する。しかし、君枝に抱かれいったんは蘇生するが、結局は殺される。それを黙って見ているだろうか?あれだけ我が子を想い、深い愛情を描いておいてである。自分の感覚としては、必死に我が子を守ろうとすると思う。親より先に死なせないためにも…。
  • 満足度★★★★★

    満足です!
    誰もが良くなろうと必死にもがいて、誰が悪い訳でもなく破滅へ向かう。
    世の中の不幸と、人の心の弱さが丁寧に描かれていて
    救われなくても重くても、後味悪い思いはない。

    脚本や演出の面白さもだけど、キャスト陣の芝居力の高さに舌を巻く…
    今現実に目の前で起こっていることの様


    変わってはいるけど、伝わるお芝居をする劇団!
    時間さえあれば、もう一度観たい!
    DVD化を切に願う♪

  • 満足度★★★★

    無題979(14-018)
    19:00の回(曇)。18:31受付、開場。18:58前説(アナウンス)、19:06開演~21:04終演。こちらは初めてで「観たい!」にも書きましたように「Island」の津金さんがでていらっしゃるので観に来ました。

    当パンを眺めていると「賽」来場割引(=リピート)とあったり、使っているフォントが地獄風といいましょうか、そんな気になってきます。

    舞台は貸部屋の一室、「いい部屋」らしいのですが、1年中、陽が当たりそうもない陰湿なかんじ。一人の赤子の「死」が発する責め苦に満ちたこの部屋に呼び込まれた人々のもがき、慄き。ここで来ると...わかっていてもビビル演出。救いの入る余地などない閉じた世界が、薄暗い照明の中で蠢いているのがみえます。

    ネタバレBOX

    畳を拭き続ける姿をみて、以前読んだ本(孤独死などの後処理...)を思い出してしまうのでした。

    絵本作家が意外とあっさりやられてしまったのはどうしてでしょう...「救い」が「救い」になどならない(ここ、賽の河原では無力)ことをもっと強烈に描くこともできたのではないかなと感じました。
  • 満足度★★★★

    鬼と菩薩
    面白い。115分。

    ネタバレBOX

    君枝(美吉弘恵)…妹が間引かれるところを目撃し、また、自身の子の病気をやみ子を絞め殺す。キミエの子も絞め殺す。
    キミエ(古市香菜)…売春をして家を飛び出し、耕吉(島田雅之)と駆け落ちするも、アルコール依存症から子に暴行してしまう。君枝とのつながりから復調するも、ストレスから子に暴行をしてしまう。
    スミ子(わかめ)…君枝らの大家。おせっかい焼き。辰夫(瀧澤裕也)から求婚されるが、子を産めない体を気にしている。君枝らの事件で畳の痕が消えない。

    三人の女性の子に対する純粋な想いが歪んだ結果に行き着く過程を描く。子を間引くという前時代的な行為には金銭的な原因があると思うけど、舞台で描かれた事件の根本はもっと複雑なところにあるように感じた。まっすぐに生きようとしても不遇な状態になり、耐え切れずつぶされかかってしまう、そんな人間の弱い部分の表現が上手い。単なる不幸話で終わらない重みを感じられる作品だった。

    序盤の子殺しシーンは君枝の記憶と思ったが、三人の精神的なイメージでもあったのかと。舞台美術とか服装とかの表現も良かった。場面転換のスムーズさも上々。
  • 満足度★★★★

    良くできたお話
     全体的に細部まで手が込んでいてとても良くできたお話だったと思います。

     でも僕は個人的には好きになれませんでした。理由はよくわかりませんが。


     暗い話は大好きなんですが、舞台空間に向かって閉じていく作品、演劇を完成された作品として提示しようとしているものがあんまり好きじゃないのかもしれません。違うかもしれません。


     でも、おもしろかったとおもいます。


     偉そうなこと言ってスミマセン。

  • 満足度★★★★★

    評価が分かれよう
     子を失くした母親の時計は止まってしまう。この国のかたちを描いた秀作。内実が深い為、解釈によって評価は星4つと5つに分かれよう。(追記2014.1.26)

    ネタバレBOX

     (文意が分かりにくくなるので、頭から)子を失くした母親の時計は止まってしまう。対極にあるのは、女の業と言われる訳の分からないイメージだろうか? 無論、思想的オリジナルを辿れば、仏教のカルマに行きつくだろう。だが、それは、性差を意味しない。然し、大抵は、そんな高尚な哲学とは無縁のレッテル貼りに過ぎまい。そうでなければ、皮相なレベルで差別などするものか。これは社会的階層の問題ではない。総ての人間が、己自身の尊厳の問題を持ち得るか否かの問題である。経済的に力を持っていようが、政治力があろうが、社会的地位が高かろうが、そんなことは一切関係ない。要は、己の力を正確に知り、為すべきことを知ってそれを実践しているか否かなのである。身の丈以上のことはできないし、する必要等ない。己の出来ることをしっかり為せばよいのである。
     狡い連中が、その能力だけを活かして他者を追い詰める時、蟻や蜂他の社会的生物には考えられぬ程オゾマシイ腐敗に浸り切るのが人間の特性である。この卑劣極まる狡猾によって、人間だけが異常な格差を持つ社会を作り上げた。狡猾な連中に宗教は無い。在るのは欲得のみである。彼らが宗教の話をする時、それは、宗教を用いて或いは政治化して如何に儲けるかであり、如何に牛耳るかなのであってそれ以外ではない。今作の基本コンセプトの中で語られる賽ノ河原での被害者、或いはいたぶられる者は、無論、子供である。が、既にこの世のものではない。その死因が、子の祖母による殺害であっても、その死を最も深く負うのは、生母である。今作冒頭シーンは、祖母が、孫の首を絞めて殺害するが、それを止めようとする生母をその実姉が止める。結果、子供は死んだ。その罪の意識は生母が負わされた。このような構造が、妖怪を生み出す前提にある。少なくとも、この国の形である。
     賽ノ河原のシーンは一度も登場しない。それは、音によって表される。この辺りが、怖さを感じさせる為に仕組まれていることは容易に推察できよう。ところで、デハケは、敢えて不自然な間や、互いのシーンの干渉し合う形が取られている。観客は、作品への没入を阻害されるので、この演出をどう捉えるかで評価が分かれる原因になろう。然し、無論、これも、この国の形を表している。自立を阻み、他者との共存の為には、己を虚しくしなければならぬ、という強制である。恐らくは、世界史的に見て最も早い段階で確立された為政者の手腕が、このような民衆の意識を作った。少し、説明しよう。人別帳がハッキリし、民衆が抗う為の武器を取り上げ、為政者が弾圧の手段を独占するという体制。これが、この国の基本的な形である。(具体的には太閤検地と刀狩)によってその基礎が築かれ、江戸時代の武家・町人諸法度、五人組等による連帯責任制、分限思想と儒教でがんじがらめに縛ったのである。このような状態で革命など夢のまた夢であるのは、必然であろう。お上に楯突くことは、即ち犬死にすることにほかならなかった、この国の民衆の非独立性が、またその奴隷根性が、この国の形を規定していると言っても過言ではない。
     日本以外には、恐らく「四谷怪談」流の恐怖はあるまい。この作品が、忠臣蔵外伝として書かれていることも象徴的である。
     今作も、怨みつらみの源流にあるのは、即ち地獄の正体は、このような、この国独自の歪つな支配とそれに馴らされた衆生の哀れなすすり泣きである。

  • 好みの問題かもしれません
    ですから、私は★は、今回はつけないでおきます。評判を聞いていたので、最初から★★★★★くらいの思い入れもありましたけど、悲しいかな場面の要所以上に頻度多く使われる音楽に、私が自分で感じるのを邪魔され苦々しい思いです。

    奇しくも同じ名を持つ二人の女性、名前だけでなくシンクロしている部分もかなりある二人ですが、この二人の女性の姿はそのまま、河原で懸命に石を積んでは何度も何度も鬼に崩される子どものようです。壊れ、破滅へと向かってしまうわけですが、その描きかたには飛躍はなく、この二人は不幸でありながらひとしてはまことにまっとうであると感じました。彼女らの慟哭に感情移入…と思いきや、そこで音楽。舌打ちものですよ(笑)

    音楽が止んで ほの暗い中に浮かぶ 破滅してしまった二人の女性の姿は、悲しく絵画的に美しく見えた。甲斐荘楠音(岩井志麻子「ぼっけえ、きょうてえ」の表紙の画家)とか岸田劉生の感じ。

    救い については この芝居では語られなかった。でも語られなかっただけで私はやはり最後に菩薩がいて初めて地獄が完成すると思います。

    芝居の前半は 地獄そのものより 自分の聖域に 他人が、他の人間が無遠慮に踏み込んでくることに心理的な怖さを感じました。

  • 満足度★★★★★

    期待以上!
    HPを見て面白そうとは思っていたけど
    全体的な暗さ、重さ、人の心の闇
    セットの使い方が上手い
    なんとも言えない救いの無さ

    壊れた人と家族の描き方、芝居は逸品!

    この劇団癖になりそう…
    台本とかDVDとか物販ないのかなぁと思うほど

    今週は、他の公演と重なっていて初日しか取っていなかったけど
    都合つけてまた観たい!


    イヤイヤ面白い劇団に出会えました。

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