「Reverse Historica」 リバース・ヒストリカ 公演情報 「Reverse Historica」 リバース・ヒストリカ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.2
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    差別化した姿勢に好感
    得意技(?)の物真似などを取り入れて(よもや那珂村たかこさんの物真似まで観ることができようとは!(笑))人気の傑作脚本を自分達のものとして差別化した姿勢に好感。
    そのギャグがやり過ぎになる直前の寸止めなのも巧み…いや、たまに踏み外していたか?(笑)
    とはいえ「憑かれる」面々が憑依前後をきっちり演じ分けていたので安心して観ることができたのは幸い。
    しかしオープニングクレジットのバックが「女王蜂」なのはどうも…。
    また、制作まわりが未熟だったのは惜しい。今後の課題かと思われる。

  • 満足度★★★★

    一見簡単そうなのほど注意が必要 かも
     最初の引っ掛けに気付くか気付かないかで評価が分かれそうだ。

    ネタバレBOX

     信長役の那珂村 たかこが良い演技をしていた。信長の持っていた時代を切り開く強さ、鋭さ、大将としての貫目が良く出ていたということである。
     基本的には荒唐無稽な設定で作ってある。歴史研究会というシリアスな文化部が、いくら真実に迫りたいからといって、霊媒師に頼るなどというのは、はなっから、歴史のシリアスな部分を茶化しているのであって、それは、深読みすれば歴史等、勝者の創作に過ぎないという歴史認識の正しい在り方から見た、凡俗への批判であることは明らかだからである。従って、今作を、先ず歴史そのものへのアプローチと捉えたら、その時点で過ちである。そうではなくて歴史観というメタ歴史認識から始めなければならないのだ。簡単そうに見えるものほど、気をつけなければならない。
     このしょっぱなのひっかけをクリアすれば、其処から先は、案外、バランス良く出来ている。馬鹿馬鹿しさをふんだんに取り入れて茶化していることからも明らかなように、これは、社会科学である歴史に、交霊術などという非科学的な方法を採る事そのものの地平を成立させる為の条件だからである。
     このように観たので、自分は結構楽しめた。
  • 満足度★★★

    元々の嫌いな分野が際立って
    若さと元気とスピード感全てが少しずつ欠如していたような印象でした。

    ネタバレBOX

    光秀と秀吉が謀って、人の道に反するような信長を亡き者にしたというのが本能寺の変の真相でした。ただ、光秀は秀吉にそそのかされたのではなく、自分の意志だったということが、現在に現れた彼らによる騒動、信長・光秀vs秀吉の対決の最後で本人の口から明らかにされました。

    信長と光秀が現在においても天下を取ろうとする野望を抱いていたのは分かりましたが、だからと言って秀吉がいい人だったという根拠は今一つ分かりませんでした。そして、イケメン目当てに歴史探訪降霊ツアーに参加した女の子がこの騒動を機に歴史好きになったというのもちょっと強引に感じられました。

    女性陣は可愛く、若さも感じられましたが、男性陣はちょっとおっさん臭く、すぐ疲れる様子には元気さが感じられませんでした。こうなると、霊媒師や憑依の部分が際立ってしまい、私の嫌いな分野のお芝居ということになってしまいました。
  • 満足度★★

    説得力と細かさが不足していたように感じた
    10年続いた脚本ということもあるのか?
    なにか上辺をなぞっているだけの様に思えた。

    過去の偉人を憑依させて話を聞くという設定はユニークではあったが、
    いかんせん周りを固めるリアリティやら細かさを感じ取れなかった・・・・。

    (105分 予定 全席自由席)

    ネタバレBOX

    歴史マニアの集まりで、胡散臭い口寄せ霊媒師に歴史上の武将をおろすというのだが。ファンならまだしもマニアが信長ってベタ過ぎないかねぇ。マニアと言うからにはもっと一般的には知られていないが歴史の転機に重要な役割を持っていたらしい人物とか選ぶほうが納得できるがねぇ。(マニア・ファンという言葉のニュアンスの違いという細かさを出して欲しかったかな)いろいろと話が作られている本能寺の変でもあり、もっと荒唐無稽にするのか。とことん史実の証拠を提示して観客を理詰めで納得させるとかする姿勢があって欲しかった。さほど真剣に歴史を調べたコトは無いのですが、火薬庫だったので本能寺は跡形も無く吹っ飛んだとか、秀吉は軍師と弟が頼りだったとかあるが。劇中では「天下人」という画一的な決め付けで語られる人物像が、こいつらホントに歴史マニアか?とはなはだ疑問が膨らむ一方でありました。まったく歴史に興味の無い元気なカワカミちゃんの明るさと行動力は楽しかった。が口寄せする場所の説明やら無い上に、憑依にタイムリミットがあるくせに緊張感の無い感じも、なんだかなぁと思った。霊媒師の師匠が出て来るのも、まぁ納得ではあるのだが。せめて人払いの呪いしてて自分が潰した神社の跡地に住んでいるとかいう台詞でも入れるような細かさが欲しかった。敵となった戦国武将に対抗するなら個人技に強い剣豪の降臨とかの方が納得し易いが、そこんとこの理詰めの説得も無かったなぁ・・・・。歴史マニアなら史実の証拠となる書簡の有無とか書いた事の確認とか、武将のプロファイリグで対抗するとか(当たったり外れたりする笑える要素も入れ易いと思う)そーゆーマニアな芸の細かさを見せて欲しかったです。女性に降臨した信長さんのらしさと順応性の高さは楽しかったが、部下の蘭丸ちゃんが顔の造形に拘りすぎるトコはちょっと引きました(くどいなぁと)。さりげなく現代に来た武将さんが手にする刀がありますが、元神主のお宝が~と簡単な説明で終わってしまい御都合主義過ぎたです。入手方法やら使われて刃こぼれでもしたら売値が下がるとおたおたするホームレス霊媒師師匠の芸の細かさとかも入れて欲しかったな。

    漫画「暴君ティラノさん」の方が設定は似たようなものながら楽しいぞと思った
  • 満足度★★★

    今日が初日かと・・・
    観ている間、ずっと今日が初日かと思っていた。こなせるメンバーがいるにもかかわらず、舞台上の熱気が足りない。殺陣もこれというほどの独自性が無く、定番の動きばかり(ごめんなさい、殺陣好きなもので)、そしてバックに流れる音楽、こちらもセンスを感じない。全体的に駆け抜けるような勢いが足りない。あえて言わせて頂ければ、この脚本を演ずるには少々平均年齢が高すぎはしないだろうか?

  • 「ゆとり世代」へ対する偏見とコンプレックス






    こう記すと、誤解してしまう方もいるが、「演劇のパッケージ」を提供されたように感じた。


    戦国時代の織田信長や明智光秀といった武将が憑依という形で現代にタイムスリップする話である。現代人の口からは、「浜田幸一」や「三宅久之」といった故人、果ては「田原総一郎」さえ出てくる。

    この舞台は何度も上演され続けた脚本を元に造られているが、特に演出家の意図として、「現代の日本政治」への捨てきれない意欲が見え隠れし、観客も それを期待した。しかし、なぜか政治評論家や政治討論番組のワードが飛び交うだけであり、そこに意味が存在したのか疑問である。


    戦国時代の争いから、現代政治の混迷を描くアプローチも有りだっ
    たはずだが、それでも今回の まとまった演劇を観ると不必要だったかもしれない。殺陣シーンも、不安なく見届けることができた。
    晴天の日の観覧車である。


    那珂村たかこが「泣く子も黙る」織田信長を雄々しく演じた姿は本当の憑依だった。日本・インドネシア共同合作映画『キラーズ』(2014年)主演を務めた北村一輝氏は、「野村(主人公の元外資系ビジネスマン)になりきっていた」と述べたが、演じるとは何であるか 洞察させる威厳だった。
    沖田桃果の萌え機関車、大門与作のお笑い休憩空間、今若孝浩の肉体スライムは 『リバース・ヒストリカ』の歴史を塗り替える。


    私たちは、「昔の人」を特殊なレンズを通してしか観察していない。もし、「自分の祖先」を思い浮かべれば、その人物像も変化する。
    横田庄一さんはブラウン管を観て名言を残しただろうか。「あれ、中に人がいるぞ!」と。
    織田信長も、きっと、一日経過すればスマートフォンを使いこなし、減税の訴えをYouTubeに投稿。
    そして二日後には、政治を諦め、名古屋市内のアイススケート場を滑っていることだろう。










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