満足度★★★
視点の置き方がチグハグ
新奇性のある幕開けからスタートして期待したが、まだ脚本も演出も演者も力不足の感あり。視点の置き方がチグハグで観客をおいていき過ぎ。終盤演者が泣いていたのは、演技だとしたら問題あり、そうでなければ引いてしまう。発表会ではないのだから。
満足度★★
<ものがたり>の方が面白いですねぇ・・
大学生の研究発表という形をとった舞台設定でしたが、
実際は役者によって決め事以外自由に演じるという設定だったようです。
・・・正直期待感が高すぎたかなぁ・・・・新春の初観劇だったしなぁ
昔語りに徹底するか、裁判芝居風に料理するか、
学生の研究発表に徹するとかして基本をしっかりとして
表現の簡素化を狙った方が良かったのでは?と思われたデス。
満足度★★★★
カルメン解体
大学の研究発表のような雰囲気でカルメンを解体してしまったアイデアは新鮮。「ドンホセはどうしてカルメンを殺したと思うか」という問いを事前に投げがけられたので、考えながらの観劇だったが(該当シーンでは、ふと、近松の心中ものが脳裏をよぎりました)、解体後には多少なりとも再構築を行なうか、私のように考えるのが苦手な人用に、方向性くらいは示してくれたら親切だったかも。最後に思い切って自説を発表しても良かったと思います。
満足度★★★
日本の情況でどう生き残るか
構成としては現代に視点を置き強調したい点があっての現在を過去の物語が包み込むような二重構造になっている。女子大生、咲が銃で脅され、廃ホテルに人質として監禁されたのが発端だが、犯人は凶悪には見えない。咲きは彼に事情を訊ねる。彼が話したのは、メリメの名作、「カルメン」に似た情熱的な話だった。
満足度★★★
カルメンごっこ
終始カルメンごっこだったように感じました。
殺陣のシーンはすごく頑張っていたけど、真面目に演じているのか
コントなのか意味が理解できない部分もあって、少し残念な気がしました。
カルメンが歌って踊ってくれれば、もっと良かったかも。
満足度★★★★
無題962(14-001)
19:30の回(晴)。18:46会場着、受付。19:03開場、此処は2回目(前回、日本女子大の学生さんが客演する作品)で受付後、座って待つよう案内あり。受付の際もそうですが、終演後も外で対応しているスタッフのみなさんの対応はとてもよかったです。
席に着くと「レジュメ」を渡され、見回すと、グレーの舞台...床、奥に設置された家具類、ベンチ、どこでもドア(?)、アナログプレーヤー、椅子、箒・モップ・デッキブラシ、霧吹き、ノート...、正面の大きい円をくり抜いたもの。その外側は会場そのもので黒...
中央にホワイトボードがあり、手前のプロジェクターが「なぜドン・ホセはカルメンを殺してしまったのか」慶応大学総合政策学部(サイトをみると「総合政策学部は、21世紀の世界の問題を発見し、問題を解決して社会を先導する『問題解決のプロフェッショナル』を育成します、と)3年 松本咲、とあります。
開演前から役者さんたちは舞台に、19:25前説、19:30プレゼンに入るということで開演~21:01終演、その後アフターイベント。
松本さん開始の挨拶、堀口研究会(?)のプロジェクトメンバー、演りつつ動機を探る、6人メンバー紹介、誘拐され廃ホテルに連れられ、カルメンを殺すに至った話を聞くことになった松本さん...どうする。
2年前の「ミュージカル地獄八景亡者戯(片倉さん、曽原さん、中川さん、松本さん)」とはガラッと変わった内容でした。
プレゼンという('客観的な)形式が終盤崩れ、個々の感情(身に着けているものを手渡す行為によって?)が表に現れたのかやや唐突感を感じました。
どこまでが大きな枠組みで、どこからが役者に任せられた部分なのか、1回だけではつかみきれず...永遠の謎。
叶わぬ想い(あるいは一方的な感情、はたまた根本的な思い違い)に突き動かされ殺してしまう...のは今でも起きていているので、研究発表として関連づけることができたのではないかと思いました。
満足度★★★
カルメンに魔性が感じられず
「なぜドン・ホセはカルメンを殺したか」このテーマで学会にてプレゼンをする女子大生が聴衆にカルメンという物語を知ってもらうため、そして自身が考えるヒントを得るため学友たちに同作を演じてもらう、という趣向。
プレゼンの一環ゆえ演劇的完成度はさほど求められないということなのか、演じながら役者が素で笑ったり、ギャグがてんこ盛りだったりと、このカルメンはかなり自由。
そこが面白味となっているのだが、カルメンまでがふざけているのはどうかと思った。
カルメンは幾多の男を虜にする魅惑的な女であり、殺された背景にはこの魔性が大きく関わっているのであってみれば、プレゼンのための資料演劇として見た場合、カルメンはもっと魅力的な女として描かれるべきである。なのに、ああもふざけてばかりでは色気の“い”の字も感じられず、そんなカルメンにホセが惚れたこと自体が嘘くさく思えてくるし、少なくともバルブはあのカルメンには決して惚れない。
カルメンがあんな風ではそれも当然、という気もするが、カルメンへのホセの愛があまり伝わってこないのも問題。“ホセがカルメンを殺した理由”を探るための資料演劇として見た場合、カルメンに対するホセの愛の深さも、やはりきちんと描かれるべきである。
満足度★★★★
カルメンの紛い物は、
思ったよりもちゃんとカルメンしてました。個人的には、愛だの情熱だのというより、時代に弄ばれ差別を受ける者たちの普遍的な物語の印象。また、ポストドラマをデフォルトで装備している世代(ですよね?)だと思いますが、ドラマとの向き合い方が誠実で好感を持ち待ちした。