『翔べ!原子力ロボむつ〜めぐりあい時空編』<10人版> 公演情報 『翔べ!原子力ロボむつ〜めぐりあい時空編』<10人版>」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-4件 / 4件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    登場人物の数だけ演じ手がいるので4人版よりわかりやすいのだが、いざ観てみると4人版がすごかったことが分かってちょっと複雑な気分でもありました。

    ネタバレBOX

    最後に1人残されたエイスケは猿田博士(だったと思う)のように地球の生命の行方をただただ見守るのだろうかと思ったら切なかった。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/09/22 (火) 14:00

    95分。休憩なし。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    とてつもなく哀しい話。
    こんな話ばかり描いていた手塚治虫の精神構造に今更ながら慄然とする。

    こういう役を演らせると三上陽永氏は強い。
    サツキ(三津谷友香さん)とミナヅキ(音喜多咲子さん)のユニゾンがMVP。「お世話お世話」。
    工藤良平氏はサンボマスターっぽい。

    4人版のインパクトが強いが10人版は後半の寂寞感にやられる。

    ネタバレBOX

    ロボットが死んで動かなくなった時に到頭自分の死を意識する。今まで生きている実感は彼等からもたらされていたことに気付く。

    むつが何でアトムにそんなに反応したのか?太陽に突っ込んで無になることへの憧憬?原作版『ナウシカ』のオーマみたいな存在。豆腐や冷蔵庫を思わせる白い巨大な直方体。

    何故むつに意識が生じたのか?結局は町長の自責から来る幻聴だったのか?核廃棄物を除染して無害にする筈が何千年経っても無理。どれだけ科学が進歩しても無理。いつかきっとそんな技術が発見されて可能になるだろうと未来に押し付ける。だが無理。全人類滅亡してもたった独り生き続け見守る覚悟を決めた町長は『火の鳥』の猿田である。何をどうやっても無理なのか?今作は解決を冷凍睡眠させ次の世代に放り投げる現実のメタファー。都合のいい解決法なんて何処にもありはしない。今ここで心底苦しんで行動を選択し吐き出す以外ない。それは後世から見れば間違った選択なのかも知れない。それも含めて背負うのだ。

    ※作家がここからもう一歩足を進めようとしたならば、
    「ちがう!いのちは闇の中のまたたく光だ!」
    「オーマ その者を闇へ帰しなさい!!」
    と宮崎駿の原作版『ナウシカ』に辿り着いただろう。

    自分は宮崎駿のキチガイっぷりに魅せられた口。左翼的理想を追い求めた末に全て嘘っぱちだと暴力的に破壊。正しいとか間違っているとかそんなこたァもうどうだっていい。自分の生きてきた感じてきた経験してきた世界こそが全て、それだけが実存。今更、天から救世主が降臨して来たところで跪けるか!遅すぎるんだよ、引き摺り下ろしてやる!俺達の培った痛みや苦しみこそがREALだ。そいつと向き合った日々こそが全て。原作版『ナウシカ』はそんな人間宣言のようなメチャクチャなラストだった。盟友、高畑勲も遺作は『かぐや姫の物語』。「生きている手応えさえあれば、きっと幸せになれた」。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    渡辺源四郎商店『翔べ!原子力ロボむつ〜めぐりあい時空編』

    青森県を拠点にしている劇団で、今作は岸田戯曲賞候補作品。

    あらすじ:
     青森県のとある町。高レベル放射性廃棄物の受け入れを決めた町長は、廃棄物の無害化を見届けるため、コールドスリープにより1000年後になって目を覚ますが、二つの地域が対立して戦争を行なっていた。だが廃棄物への無害化は終わっていない。また眠り続けて、起きてみると人口減少で壊滅状態だが、廃棄物の無害化は終わっていない。更に眠り続け目が覚めても同じことの繰り返しだ。
     最後に町長がひとりだけ生き残ったが、廃棄物の無害化は未だに終わらないのだ。

    感想:
     東日本大震災直後に作られた芝居。誰もが認識し始めた放射性廃棄物の処理問題だ。無害化に何十万年かかるという時間に唖然とし、未だに解決しない問題を捉えたのだ今作だ。
     放射性廃棄物を受け入れを決意した町長が、無害化まで責任を持って見届けるという設定が、観客自身も同じように意識しなければいけないのだ。
     描かれるテーマの深刻さに相対して、登場人物のキャラクター、りんご王国、廃棄物無害化のロボット、りんご動物など、アニメのように戯曲化していて、失笑と寒気すら感じてしまうが、意図として機能しているからこそ、物語と現実が乖離せず一気にテーマに突き進んでいく。
     誰にも分からない日本の将来、廃棄物の無害化問題、これからも不安を抱えながら生きなければならないながらも、未来に行きている町長の姿を将来に置き換えると全く希望がないのだ。
     渡辺源四郎商店は何本も観ていて、毎作ごと期待通りだが、今作が最高傑作のようだ。

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