あきらめて明日 公演情報 あきらめて明日」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-6件 / 6件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2026/07/21 (火)

    青春事情『あきらめて明日』
    廣木葵さんが出演される、初めましての青春事情を拝見。

    ところどころ無理があるところは目を瞑ってと言うか、気にすること/暇なく、2つの突拍子のない設定が不思議としっくりと交わり、しっかりおかしさ/面白みになり次々に押し寄せて来た。それぞれの演技に説得力があったのもしっかり効いている。

    なるほど、そう来るかという最後のシーンも突き放され方が良くて好きだった。題名は見終わった後になるほどと思わせられる題名だな。

    そして、改めてこの公演のフライヤーを見ると、バイト先のオレンジのポロシャツのユニフォームの胸にあった T-Martのロゴ、そのロゴの看板を掲げたコンビニエンスストア。その上空に未確認飛行物体の姿が。なるほどそういうことだったのだ!

    上演中、後藤飛鳥さんが演じるかぐや姫?の破壊力が凄まじかった。そのベースは作/演出の大野ユウジさんの戯曲に拠るのだけど、それを体現する後藤さんを含む 8人の演者が凄かった。

    全体で見ると、廣木葵さんの演技、この上演では、面白パートを受け持つ 6人と、真ん中に居るけれど、面白さを分担していた青年役の小林卓斗さんを含める 7人と、そのカウンター パートとしてシリアスさを纏い、全体のバランスをしっかり取っておられた。面白くないサイド担当としてしっかりそちらへ引き摺り込んでおられた。

    青年事情、新しい推し劇団がまた一つ増えた。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    結局どこにもたどり着けなかったけれど、この先どこかにたどり着けるかもしれない、そんなお話。

    いわゆる大層な「物語」とは違い、我々の日常の延長線上にある出来事を描いているため、ともすれば平板な印象を与えかねないが、周辺に特異なキャラクターを配置することによって、物語にアクセントがつけられ、中心人物たちの実像が浮き彫りにされていたように感じた。

    なるほど、これが「群青劇」か。予想通り、作品は「暗」とか「陰」の空気を纏っていた。でのその先の希望の光もわずかながら見えたようで、このシリーズの今後から目が離せない。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     タイゼツベシミル! 華5つ☆。前説から凄い。この劇団の力を見せつける。尺は80分。

    ネタバレBOX


     板を挟んで鰻の寝床の両サイドが客席。床の色と対照的な白い箱馬が適当な間隔を開け9~10個ほど置かれている。ファーストシーンに登場するのは20歳くらいの息子とその父。父は息子の寝坊を詰るが、“あんたにそんなこと言えた義理か?” という態度を取る息子、グレて問題行動を取っているというより、父が迷惑を掛けてきたことに対する反発のような感じである。あれやこれや細々と息子を心配する父に対しバイト先で人出が足りない為あてにされている息子にとっては兎に角バイト先に迷惑を掛けられないという事情がある。実際バイト先ではバイトの女子大生が、ゼミが忙しいだの何だので年中、シフトを変わって暮れだの急な休みを取って自分のシフト以外の仕事を引き受けさせられる。或いは遅刻で迷惑を掛けられる等の事態が発生してクタクタにされていたのである。彼のバイト先はコンビニ、従業員は店長、彼、女子大世の3名。店長は年中夜間も人出不足で勤務せざるを得ず単に精神のみならず殆ど肉体的にも限界状態だ。こんな状況の中、奇妙な女性が現れた。彼女は棚からパンを2つ取り、これを食べようとしていた。店長が気付いて「買っても居ない物を食べてしまっては万引きだ」と注意するが、彼女は「私はこれを食べないと死ぬ」と主張、然し店長は万引きを認める訳に行かない為押し問答、そこへ若者が来る、日本語が分かるようだし仕事をして貰えば万引きしなくてもバイト代でペイできるとあって、彼女はこのコンビニで働くこととなった。然し彼女が述べるディスクールは論理的に正しいものの、余りに正当で本質的即ち哲学的なので日常生活で用いられる対話表現としては難があった。無論、これには尤もな理由があった。彼女は宇宙人だった。
     一方父の霊は息子の前に何度も現れ父が自死するに至った経緯、その事情にある男が相談役として関与していたことが分かって来る。息子は父に上手いことを言って金を巻き上げ遂には己が利益の為に自死に迄追いやったこの男を追求したいと願った。そんな折、バイト先の女子大生が見て貰っていた占い師に、自分も占われることとなった。この占い師、可成り当たると評判で彼ら以外にも偶々見て貰った女性が居た。彼女は自分の彼の件で訪れていたのである。ある日息子がシフトに入ろうとするとカウンタ上に宅配便が置かれており、何気なく依頼人の名を見た息子は父の手帳に書かれた相談者と苗字が同じことに気付き記されていた依頼人の住いを訪ねた。チャイムに応えて出てきたのは若い女性であった。怪訝な表情で息子の訪問に対する彼女に、息子は彼女の彼が息子のバイト先に宅配便を頼みに来、住所を宅配物の住所欄に書き込んでいたこと、父が世話になった人物と同じ苗字であったためその住いを訊ねた結果であったことを説明して誤解を解いた。彼女自身が体調の異変から病院で診察を受け妊娠していることを初めて知ったが、同棲相手が一体何を生業としているかについて一切を知らされていなかったことに懸念を持っていた彼女は彼との直接対決に及んだ。
     一方この不思議な同棲カップルの子の誕生に連なる本質的な命の命脈問題を梃子に、様々な縁が日本のコンビニで働く人々と宇宙人とを繋ぎ日常のちまちました生活に宇宙の壮大な時空を繋げることで観客の知の領域、想像力の広がりを検見してでもいるかのような展開を見せる。日本人の悪習である余りにちまちまとしたことにかまけて自らの知的想像の時空迄狭める傾向に対する極めてラディカルな視座を提示する傑作だ。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    何となく生き、時だけが流れていくような、そんな惰性の暮らしに意味を見つけようとする物語。そこに緩いSFファンタジーといった要素を纏わせ、意味なんてそんなに重要ではない、生きていることが大切だと。「青春事情 Presents 群青劇シリーズ vol.1」…どこにでも居そうな人 ありそうな様相を坦々と描いているが、観ている人の心を満たしてくれる好公演。

    明日こそは充実した日を過ごそう、そう願い足掻いている姿に微笑む。それは人の不幸を見て喜んで というよりは立ち止まり、彷徨いながら必死に生きていることへエールを送るような気持ち。どんなに悲しく辛く、そして挫折しても時は流れていく。過去に囚われていては…タイトル「あきらめて明日」は、拘りを捨てることによって 前を向く といった応援歌のよう。
    (上演時間1時間20分)

    ネタバレBOX

    対面客席、中央に白い箱馬がいくつかあるだけ。その箱馬の配置を変え、積み重ねることによってリビングやコンビニのカウンターに見立てる。パンフにある登場人物も「青年」「父」「同僚」といった普通名詞で、人の名前ではない。そこにどこにでもありそうな(一般的な)物語といったことが読み取れる。情景や状況は箱馬の配置だけではなく照明の微妙な明滅/諧調によって表す。

    リストラされた父が或るセミナーに通い、コンサルに儚い夢物語を聞かされた挙句 自死し、今 幽霊となって青年(息子)と話している。父亡き後、大学を辞めコンビニでバイトで生計を立てている。コンビニは人手不足、店長は気の休まる時がない。女子大生の同僚は遅刻や欠勤が多く、シフトの変更が大変。そんな時起きた万引き、その犯人の独特の雰囲気や嚙み合わない会話が妙。

    人は少し先の未来が知りたい、この先 自分はどうなるのか。セミナーのコンサルがコンビニ店長の諸々の相談に乗っているシーン、一方コンサルの彼女が占い師に占ってもらっているシーンがシンクロする。この2組の会話が物語の肝で、相手を騙すか寄り添うかといった違いが鮮明になる。足元を見つめたリアルな光景、そこに万引き犯の達観したような言動が違う意味合いをもって響く。宇宙(出来事)から見れば店長の悩みなんて という壮大な世界観へ。

    物語には、スマートフォンやインターネットといった利器は使わず、対話・会話で紡いでいく。声はあふれているが本当に相手に届いているのか。物語には不器用な人々が語り合う といった生きていく上で大切なことが描かれている。
    青年の頑なさ、バイト同僚の陽気さ、占い師の妖しさ、コンサルの怪しげさ、店長の焦燥、父の見守り、コンサルの彼女の不安そして万引き犯の不思議 といった各々の人物像が世間の誰かと結びついているよう。そこに普遍性ある物語を感じる。
    次回公演も楽しみにしております。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    前向きに生きようというより、何とか前を向こうと足掻く人たちのお話。本公演とはちょっと違う、このモヤモヤ感もまた一興。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    占いやら、セミナーやら、宇宙人やら、そんな怪しいモノ達に振り回されるのはご免だわ。

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