満足度★★★★
Cプログラム
「モノロオグ」
担当した外国人入院患者に対する看護師の思慕の行方を描いた一人芝居。
女性役を男優が演ずるも、序盤の所作(と着物の柄)からしっかり女性に見せて違和感無し。とか言いつつ「女優だったら誰がイイ?」などと考えながら観ていたりもして。
ところで「ラヴィアンローズ」は戯曲の指定?
「クロニック・モノロゲ」
夫婦の話だが女性2人が演ずることでなまめかしさ・妖艶さが強調される感じ。
また、随所に笑いが織り込まれていて主旋律のバックに別のメロディをさりげなく潜ませた編曲の如し。
停電シーンで実際に照明を落とし、観る側の目が慣れるにつれて次第に見えてくる、という演出も劇中人物の視点(?)を観客に共有させて有効。
金子侑加嬢の「昭和の婦人」ぶりと熊谷有芳嬢の男装もなかなかに◯。
「風俗時評」
人々が次々に奇妙な痛みに襲われる出だしは筒井康隆などの作品を思わせるがやがて軍事クーデターへと展開。
が、OPに2.26事件の記録映像らしきものがありそれが予見されたのがやや残念。EDだけの方が観ていてのインパクトがあり良かったのではないか?
満足度★★★★
Aプログラム
「留守」
主人の留守でくつろぐ女中のもとに近所の仲良し女中が訪れて羽根を伸ばす2人…なおハナシ。
箪笥や火鉢などの見立てにより昭和の日本家屋があの空間に出現するのが見事。
昼下がりの陽射しの照明表現も秀逸。
「麺麭屋文六の思案」
彗星接近を題材にした物語で「留守」同様諧謔味があって楽しい。
また、後半で彗星について力説する学者をビデオカメラで撮して壁にその映像を大写しにする演出も印象的。
「屋上庭園」
こともあろうに(笑)ロフト的な場所で演ずるとは!
そこでの演技を見上げることで「屋上感」たっぷり(笑)。
が、現実では客は空中にいる位置関係なワケで、言わば「神の視点」から観ることになり、独特の効果アリ。
満足度★★★★
岸田國士が面白すぎる(さらにA)
C、Bに続いてAを観ました。
前の二つのVersionの観劇で、期待いっぱい。
ハードルを上げて観にいきましたが、
それをもやすやすとクリアして・・・。
岸田戯曲に加えて演じる役者と、その織り上げる空気に、
それはもうがっつりつかまれました。
満足度★★★★★
岸田國士C
演出に惹かれての観劇。
愛に悩む女性の一人芝居「モノロオグ」
濃厚で作られた空気に引き込まれ続けます。
愛故の哀しさ二人芝居
艶やかでそこはかとなく漂うエロチズム。
満足度★★★★
岸田國士がおもしろすぎる(続いてB)
5/25のCに続いて、5/26のマチネでBを鑑賞。
Cとはまた異なる会場の雰囲気があって、
作品それぞれが、独自の面白さを持っていて。
前日に続いてがっつりたのしんでしまいました。
満足度★★★★
岸田國士がおもしろすぎる(まずはC)
知識が浅いもので、
岸田戯曲がこんなに面白いなんて知りませんでした。
会場も演出の創意を解き放つに十分な
フレキシビリティを持っていて。
作品に加えて見せ方にも様々な工夫が感じられて・・・
まずはC観ましたが、どの作品にももれなく引き込まれ、
しかも一つずつの作品に異なる魅力がありました。