うさぎストライプも演劇展 『おやすみおかえり』 公演情報 うさぎストライプも演劇展 『おやすみおかえり』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
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  • 満足度★★★★

    なんとも言えない感情
    釈迦の教えの中に人間が避けられない4つの苦しみのうち「生」「老」「病」があった。最後の「死」はここにはない。でもそこに住んでいればいずれ予想よりも早く訪れることを暗に示していた。
    生きる事の哀しみをダンスや役者の軽やかさが重くしない。みんなあちこちに散らばっている他愛ないことなのだ、と感じた作品でした。

    若い時に見たら何もない芝居じゃん、と思っただろう。人生はバラ色だと思ってたから。まるでこれから子供が産まれるあの夫婦みたいだったんだろう。

  • 満足度★★

    期待感が大きかった
    普段の危機感の無い、のっぺりした生活の延長線上の小手先のお芝居っていう感じでした。青年団に所属する演出家と聞いていたので、見えないものがどんな風に見えるのか、と期待したが。まだ、私は観劇の素人なんでしょうね。

  • 満足度★★★

    おやすみなさいとおかえりなさいの真ん中で
    おやすみなさいとおかえりなさいの真ん中でどんな世界が待ち受けているか、楽しみにしてましたが、ビニール傘がたくさんならんだ、大池さん風ふりつけされた演劇の世界観を感じた、60分でした。

  • 満足度★★★★★

    進化してる新作
    会場に入ると、舞台美術にやられる。シンプルで機能的だけど、すごく雰囲気出ている。エアコンの冷房強め設定が、上演中の熱量の高さを感じさせてテンションあがる。実際ものすごい濃い60分でした。始まったらあっという間。

    ネタバレBOX

    天井に吊られたビニール傘に照明があたってカラフルになるシーン、すごくきれいでした。

    放射背物質が舞う地域の話。子供を亡くした夫婦が出てきたり、これから子供が生まれる夫婦がドイツに移住しようとしていたり、その地にあったディスカバリーセンター(?)がなくなったり。今はもう無くなってしまった時間や場所や人間関係に思いを馳せる登場人物たちはとても哀しい。みんな、「当たり前」だった頃のまま時間を止めようとするけれど、それは叶わないからだ。そんな中、劇中に認知症のお父さんが出てきて、彼は娘が小学生だった頃の思い出で記憶が止まっているシーンは見ていて苦しくなった。彼だけは良かった時のまま、生きていけるからだ。それが幸せかはわからないけれど。

    今回の演劇展でも、3作品とも壁を押しながら発声するシーンがあるが、この作品に一番グッときた。小さい頃、ロボットを作って「空き地を取り戻す」「みんなを助ける」と言っていた自分を振り返るシーン。泣きました。泣いても「3・11」は無かったことにはならないんだけれど。

    公演を重ねる度に、どんどん役者への負荷が増している気がして、それも凄いなと思います。負荷が掛かって極限まで追い込まれている役者の声や身体は本当に美しいなと思います。そしてその負荷のバリエーションの豊かさも幅広いなと思います。小さいころの遊びがモチーフになってるのかな、というものも多いですね。また、お馴染みの曲が来ると、あの動きが来たなとわかるのも嬉しいです。
  • 満足度★★★★

    うろ覚え ?
     3.12人災を普通の人々が、懸命に受け止めてゆく姿を淡々と描く。女子の感性の透明度を上げたような作りになっているので、詩的な味わいの舞台だ。”桜の園”は言うまでも無く、ブルジョワ勃興期の没落階級の話だから経済が背景だが、この作品の背景は制御できない科学技術による人災が背景なので、わざと”うろ覚え”としているのだろうが、内容は、深刻である。そして、各家族に起こっている不幸の原因に影を落としているのが、3.12人災かやその複合的結果であることすら、感じさせるのだ。ラストシーンも見逃せない。

  • 満足度★★★★

    うわあ~
    『桜の園』かどうかは分かりませんが、筋というか、テーマというか、そういうものがありました。

    ネタバレBOX

    うさぎストライプは一回観たきりで止めていましたが、始まってすぐに近未来の切ない日本の姿が見えてきて、単にダンスパフォーマンス的なことだけをやっているわけでもないと知り少し安心しました。

    三つの家族の話。妻が妊娠したことを機に原発を廃止したドイツに移住することを考える夫婦…、放射能の影響か、知的障害の子を持つ夫婦…、若年性アルツハイマーの父を抱える娘…。

    彼らが住んでいるところは、屋外で遊ぶ子どもたちの姿が見られないくらい放射線量の高い地域です。出て行く者、残る者、それぞれの思いが伝わってくるちょっと切ない一時間でした。

    運動量は半端ありませんでした。折りたたみ傘を開いて柄を上にすると、バレーボールのトスのようにして遊べることを知り、今度やってみようと思いました。

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