いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】 公演情報 いのちだいじに【全6ステージ終了しました!】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.7
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    今後が楽しみ。
    この作品を観る数日前に他の学生演劇を観て、
    自分には理解できないものだったので、
    ちょっとビビりながら観に行ったのですが、それは杞憂に終わりました。

    やりたいことは多々あったのかもしれないのですが、
    それをうまく取捨選択して、分かりやすく観客に観せているように感じました。
    お客さんに迎合しすぎず、やりたいことをやり、
    それでいて、とても面白かったということが個人的には驚きでした。

    今後の活動も楽しみにしています。

  • 満足度★★★

    RPG。
    練馬というローカルな町で繰り広げられる少年の冒険活劇でした。ストーリーはRPGよろしく、勇者の末裔である少年が成長し、自分の世界を守るために聖剣を手に戦うというもの。しかし結局少年は自分の手で人(敵)を殺し、大切な女性も守れず、結果練馬を滅亡させて自分の世界を終わらせてしまうことに。壮大な音楽をバックに鳥居以外何もなくなった練馬の地に聖剣をグッと押し込めるラストシーンにポカーン。何だこりゃ。(褒めてます)

    ネタバレBOX

    山光くんの脚本は、2年前のシアターグリーン学生芸術祭でのDepend On Others「Hear There Here」を拝見してます。少し難解でしたが後半は号泣させられました。
    それを考えると、今回の二次元的な脚本は、わざとなんでしょうけど、狙ってるんでしょうけど。それを活かすには演出の勢いが今ひとつだったように思います。

    もっともっとキレがほしいし、音響上げてほしいし。生で歌って弾いて欲しかったし、そういうライヴ感を経ても醸し出す二次元的魅力が欲しかったです。

    一橋くん・永渕さんの魅力的な役作りはそこに近づいていっているのを感じましたので、その二人のレベルまで全体的な演出や技術が底上げされればと思いました。

    ということで、もっともっと勢いがつきましたら、未来探偵九十九里十九のシリーズ化をよろしくお願いします(笑) クライマックス、彼の口から「いのちだいじに」との命題&タイトルコールが出たときはグッときました。一橋くん、やはり良いです。
  • 満足度★★★

    面白かったけど、もう少し演出を丁寧にした方が良い
    学生劇団と言うのは、演出についてまとまって教わる機会が無い分、
    地力(観察眼とでも言うのか)が如実にそれぞれの差となって出てしまう。

    やりたいことが一杯あるうちはそれでもいいけれど、
    ひとつひとつの役者の演技をきっちりとまとめ上げて行かないと、
    そのうち詰まってしまう。

    他の評者の方が書いていたが、
    出てくる新聞紙が白紙というの、それが自分もとても気になってしまった。

    自分も小学生の時に新聞を自作で作らされたりもしたからわかるが(苦笑
    それっぽい新聞を作るというのは相当な手間だ。
    しかもほとんど観客の目に触れることはない。

    労力に比べて効果は非常に少ないと思う。

    でも、そういうちょっとした見えないところまで血のにじむような作り込みを行うかどうかで、将来の姿が見えてしまうものだと思う。
    舞台において本当に重要なものというのは台本には書いていないところにある。

    それこそ作品の隅から隅までぎっしりとアイデアを詰め、
    地獄にいるような思いをしながら舞台上に遊び心を敷き詰めていれば、
    たとえ将来劇作家などにならなかったとしても、
    普通の仕事をしてもきっちりとこなせる人間になるに違いないと想像できる。

    舞台を作るのは楽しいかもしれないけれど、
    人を楽しませるというのは本当に難しい。

    物語の中には、
    楽しめる要素がいくつもあったが、
    それは本筋というよりかは、
    役者ひとりひとりの個人技がうまく入り込んだ結果と言えるような気もした。

    もう少し物語に緩急をつけ、
    あっと驚くようなどんでん返しを何度も行い、
    役者の動作をもっと笑いを増幅するよう工夫すれば(ろりえの舞台なんかは学生劇団には参考になるかもしれない。同じ若手なので。ただし一回観ただけではよく分からないかもしれない
    もっともっと笑い声を大きく、笑う回数を増やすことも可能ではないと思えた。

    ひとつひとつの細かい演出は、一見無駄に見えるかもしれないが、
    例えば架空の新聞紙を1枚作れば
    作っているうちに色んなアイデアがわいてきて、
    それを次の公演に生かすこともできると思う。

    アイデアはそうして増やしていくものだと思う。

    物語は悪くないと思う。

    若いのにちょっと古臭くも見える物語・演出を描くのは逆に新鮮だ。

    アニメやライトノベルっぽい軽めの物語・演技が全盛のように見える今の流れと逆行している気もする。
    ひょっとしたら数年後にはこちらが主流になってるかも。
    若い人たちがやるとちょっと古臭い物語も逆に新しく見えてしまうフシギ(笑

    若い人は流行を追い求めすぎると逆にぺらくなってしまう。
    新品に古着をミックスするお洒落を真似るような気持ちで、
    少し古臭い要素にもバランスよく手を出すのも悪くない。

    若い人が全員ケラ氏みたいな作品ばっか作ってたら気持ち悪いし・・(苦笑

    ちょっと昔の時事ネタっぽいのが入っていたが、それはあまり必要なかったかも・・。

    東京の若手劇団は勢いはあるが、
    地方の劇団のようなアイデアを寝かしてもっと演出を密にすることも学ばなければならないとな、とも思ったりした。

  • 満足度★★★★

    「ホンキのオトナの学芸会」あるいは「新世紀型アングラ」
    レトロフューチャー風味の少年冒険活劇。
    思いっきりベタな展開、あからさまなカツラ、わざとらしいメイク、芝居がかった台詞回しなど、良い意味で「ホンキのオトナの学芸会」あるいは「新世紀型アングラ」?(笑)
    練馬というB級(三流?)感溢れる地が舞台なのもイイ。

  • 満足度★★★★

    面白かった
    学生くさくなく面白かったです。松尾くんペコちゃんよかった。

    ネタバレBOX

    細かいとこですけど、女性歌手があくびをした時に、少年が(恥じらいで?)目をそらす仕草がいいね。
  • とうとう現れた。
    山岡さんが担当する脚本が近日いくつか上演される事に気付いて、まずホームでの在り方を観てみたくて当日券にトライ。結果、これはもしやとんでもない旗揚げの瞬間に立ち会えたのではないかと、背筋が少し震える。
    何年か振りに確信を持てる注目株。初めて柿喰う客を観た時以来の感触だ。

    これはもう学生演劇とは呼べない。「学生が演劇をやっている」のではなく、「演劇をやっている彼らがたまたま学生」なのだ。
    脚本・演出・役者・音楽・照明いずれの役職に関しても、そこら辺の団体を優に越えている。何より、演劇でしっかり遊べている。何を作ろうとしているか座組で共有出来ている上で、演目の中で破壊と再構築が成されている。公演期間が長ければ初日と楽日で全く違う作品に出来るくらい、彼らには余裕もアイデアもある様に思えた。特に脚本に関しては、公演場所を考慮した上であえて学生らしさの範囲内に留めているのではないかと思える。持ち得る手段のまだまだ氷山の一角な予感がしてならない。

    ナイスフィクション、と観劇中に思っていた。自ら説明に挙げている通りフィクションであるからこその軽々しさ、飄々とした進行、役者をも舞台美術と同等に記号としての存在に化している点など。そのままでは荒唐無稽に終わる要素を、役者の能力やセンスで充分に埋めている。脚本・演出が同一人物の場合には本人が帳尻合わせをしている印象になる場合もあるものの、彼らは分業制を取りながら各々の仕事の範疇を明確に切り分けてそれを成り立たせていた。久し振りに本当に現れた「劇団」、だ。
    しかも音楽も舞台美術も劇団員がこなしている。脚本の世界観を具現化する為の術を、単純な演技の演出以外にも有しているという事。強固だ。強固な劇団だ。

    役者が本当に良い。誰もみな役割を果たしていたし、何より基礎能力が高い。特に少年役の宝保さんの身のこなしに目を見張った。きっとこの人は踊れる人だと思っていたら、中盤に踊った時にやはりキレがあった。っていうか他の人もかなり動けるほうだし、発声も良かった。基礎能力が高いのは鍛錬の賜物であって先天的なものではない。信用に足る能力値。

    煮え切らない3000円の芝居を観に行くくらいなら、これを3回観たほうがいい。

    ネタバレBOX

    チラシでは出演予定のなかった林さんが出ていた点について。
    個人的にはこれこそ脅威に思えた。あの作りからしてリポーターは既存の出演者に任せる事も出来たのだから、彼女の出演に必然性はない。でも、なんか出したくなったんだろう。それで出せてしまえるフレキシブルさ。ポリシーや既成概念でフィルターを作らず、演劇で遊べているその証拠。
  • 満足度★★★

    今後に期待できる、、、
    序盤はとても面白かった。

    役者さんもとても活き活きしていた。

    ネタバレBOX

    けれど、中盤~終盤にかけては、惹きこまれなかった。

    (主宰で、脚本を担当されている山岡太郎さんに期待しているので、
    あえて厳しいことを書きます。お許しを。)

    社会的なテーマを作品に盛り込み、エンターテイメントに仕上げる手腕はとても素晴らしいと思いました。
    ですが、それが表面的なもので留まっていると感じました。それぞれのテーマがネタの域を出ていない。底が浅い。
    その為に、作品の本質的な深みは勿論、エンターテイメントとしての面白味も、同根の問題として、損ねていると思いました。
    別の言い方をすれば、様々なテーマが積み重なったり、繋がったりしないために、物語も深まらないし、解釈も開かれていかない。

    それは演出も同様です。最初、新奇な演出に興奮しましたが、手持ちのカードが出切った後は、正直飽きてしまいました。
    脚本・演出共に、中盤以降は予定調和という印象。
    新奇なものやネタを増やすことより、ひとつの問題でもよいので、本質的に何と向き合っているのか明確にして、その点を深めてほしいと感じました。


    具体的に書きます。

    まず、練馬という問題。練馬という地域も、同和などでも語られるように、歴史をたどれば様々な問題がありました。この地区の破壊計画(?)という際にも、そういう歴史を内包した問題提起が裏にあって書かれたものかと勘ぐってしまいましたが、単に埼玉に近い東京のはずれ位の差別意識を問題としてしか書かれていなかった。歴史問題を作品に盛り込めと言っている訳ではなくて、もし、そこまで視野に入れて書かれていたら、作品の深みは増し、解釈も様々な他の問題とも接合して広がっただろうと言いたいのです。例えば、神社という設定の持つ意味も大きく変わったと思います。

    また、東京と埼玉の「領土問題」を抱えた地というのも、一言そのような台詞が出てくるだけで終わってしまう。
    その点がもしもっと深く描かれていれば、後に出てくるある集団(宗教)の正義・悪の問題やテロの問題などと関連していったはずです。日本の正義と中国の正義、韓国の正義、ロシアの正義もがぶつかり合って昨今の領土問題が起っている。それは宗教対立、そこから派生するテロや戦争の問題へと繋がっていくはずです。ですが、この作品の宗教問題の描き方にでは、新興宗教が単純に悪として描かれてしまっている為に、この二つ(三つ)の問題を関連して受け取ることはできない。それによって、深みや多様な解釈が生まれてくることもない。

    更に、この作品の中心にある、少年が自分と繋がった街の景色やそこでの血の通った人間関係を大切にするという感情は、実は、この新興宗教の教祖が、昔、少年時代に見て育ち、今でも心にある練馬大根の畑の景色を大切にする気持ちと同じです。そう考えると、一概にあの新興宗教を絶対悪とだけ規定できないのではないか、、、と思えてくる。いや、思える・思えないではなくて、それ位複雑な問題なのです、宗教の正義/悪の問題は。例えば、オウム真理教の事件だって、単なるキ○ガイが起こしたものではない。ややもすると、現在の社会の価値観(資本主義の価値観)に反感を持つ人は、ちょっとしたはずみで誰でも入信してしまうかもしれない。そして、その正義の下にテロが行われる。だから、新興宗教は怖いのです。
    そして、そこに反米テロの問題も重なる。私はテロという行為は全く支持しませんが、反米テロに理由がないとは思わない。アメリカの第三世界への暴力や搾取のことを考えると、一概に全否定もできなくなる。それに、アメリカはテロへの報復のように、大量破壊兵器があるとしてイラク戦争を始めました。正義の名の下に。それも結局ウソだった、大量破壊兵器は無かった。正義とはそれほど反転していくものなのです。
    もし、そこまで描けていけば、昨今の原発の正義・悪/反原発の正義・暴力の問題とも重ねて見えててきたでしょう。(私は反原発支持者ですが、反原発運動の一部が、その声の大きさや行動から、別の暴力を生んでいる例もたくさんあると考えています。)

    新興宗教の描き方も、悪と規定したことだけが問題なのではなく、歌手志望の人がそこに深入りしていく理由が、お金や売名のことしか描かれていなかったのももったいなかった。あの団体か、またはあの団体のことを視野に入れての風刺の意味もあるのでしょうが、特定の団体への批評で終わるのでは、解釈はとても狭まる。そして、新興宗教などの最大の問題は、物理的利害(つまり金や名誉)以上に精神的な救いです。だから、弱く苦しい立場の人ほど新興宗教などに入る。もし、その点もきちんと描けていれば、もっと深い問題に広がっていったはずです。例えば、教祖が悪であったとしても、それを支持し救われる信者は悪なのか、悪事をしない新興宗教も悪なのか、新興ではない昔から存在する宗教も悪なのか、などの問題も出てくる。そういう観点からも、正義と悪の問題も単純ではなくなってくる。

    長くなりましたが、まとめると、より深いところで問題と向き合って作品を作って欲しいということです。そうすると単純な設定では話が終わらなくなる。そして、多様なテーマも、伏線として書かなくても、勝手に伏線になっていく、深みも増す。人が生きる上で抱えている問題を掘り下げれば、自然とそうなっていくと思います。

    私が社会的な問題意識が高いので、そういう部分で説明してしましたが、それは、必ずしも、大上段に構えた社会的テーマである必要はない。そうでなくてもよいので、何か中心を貫く、生きる上で抜き差しならない問題を軸に作品を構築して欲しいと思いました。


    偉そうに、すみません。

    役者さんたちが活き活きしていて良かったです。

    次回作に期待しています!
  • 満足度★★★★★

    ああ練馬がー
    おもしろかったです。

    男坂という階段の再下段から 
    すぐ の
    フェンスにも、案内が貼られていますし、
    フェンスの門を通れば、すぐそこに

    ネタバレBOX

    全力でやっているの が おもしろかったです。

    丸い台の使い方 が おもしろかったです。


    世界はだんだん広がっていきますよ
    と、松尾君へ
    がんばって

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