満足度★★★★
今後が楽しみ。
この作品を観る数日前に他の学生演劇を観て、
自分には理解できないものだったので、
ちょっとビビりながら観に行ったのですが、それは杞憂に終わりました。
やりたいことは多々あったのかもしれないのですが、
それをうまく取捨選択して、分かりやすく観客に観せているように感じました。
お客さんに迎合しすぎず、やりたいことをやり、
それでいて、とても面白かったということが個人的には驚きでした。
今後の活動も楽しみにしています。
満足度★★★
RPG。
練馬というローカルな町で繰り広げられる少年の冒険活劇でした。ストーリーはRPGよろしく、勇者の末裔である少年が成長し、自分の世界を守るために聖剣を手に戦うというもの。しかし結局少年は自分の手で人(敵)を殺し、大切な女性も守れず、結果練馬を滅亡させて自分の世界を終わらせてしまうことに。壮大な音楽をバックに鳥居以外何もなくなった練馬の地に聖剣をグッと押し込めるラストシーンにポカーン。何だこりゃ。(褒めてます)
満足度★★★
面白かったけど、もう少し演出を丁寧にした方が良い
学生劇団と言うのは、演出についてまとまって教わる機会が無い分、
地力(観察眼とでも言うのか)が如実にそれぞれの差となって出てしまう。
やりたいことが一杯あるうちはそれでもいいけれど、
ひとつひとつの役者の演技をきっちりとまとめ上げて行かないと、
そのうち詰まってしまう。
他の評者の方が書いていたが、
出てくる新聞紙が白紙というの、それが自分もとても気になってしまった。
自分も小学生の時に新聞を自作で作らされたりもしたからわかるが(苦笑
それっぽい新聞を作るというのは相当な手間だ。
しかもほとんど観客の目に触れることはない。
労力に比べて効果は非常に少ないと思う。
でも、そういうちょっとした見えないところまで血のにじむような作り込みを行うかどうかで、将来の姿が見えてしまうものだと思う。
舞台において本当に重要なものというのは台本には書いていないところにある。
それこそ作品の隅から隅までぎっしりとアイデアを詰め、
地獄にいるような思いをしながら舞台上に遊び心を敷き詰めていれば、
たとえ将来劇作家などにならなかったとしても、
普通の仕事をしてもきっちりとこなせる人間になるに違いないと想像できる。
舞台を作るのは楽しいかもしれないけれど、
人を楽しませるというのは本当に難しい。
物語の中には、
楽しめる要素がいくつもあったが、
それは本筋というよりかは、
役者ひとりひとりの個人技がうまく入り込んだ結果と言えるような気もした。
もう少し物語に緩急をつけ、
あっと驚くようなどんでん返しを何度も行い、
役者の動作をもっと笑いを増幅するよう工夫すれば(ろりえの舞台なんかは学生劇団には参考になるかもしれない。同じ若手なので。ただし一回観ただけではよく分からないかもしれない
もっともっと笑い声を大きく、笑う回数を増やすことも可能ではないと思えた。
ひとつひとつの細かい演出は、一見無駄に見えるかもしれないが、
例えば架空の新聞紙を1枚作れば
作っているうちに色んなアイデアがわいてきて、
それを次の公演に生かすこともできると思う。
アイデアはそうして増やしていくものだと思う。
物語は悪くないと思う。
若いのにちょっと古臭くも見える物語・演出を描くのは逆に新鮮だ。
アニメやライトノベルっぽい軽めの物語・演技が全盛のように見える今の流れと逆行している気もする。
ひょっとしたら数年後にはこちらが主流になってるかも。
若い人たちがやるとちょっと古臭い物語も逆に新しく見えてしまうフシギ(笑
若い人は流行を追い求めすぎると逆にぺらくなってしまう。
新品に古着をミックスするお洒落を真似るような気持ちで、
少し古臭い要素にもバランスよく手を出すのも悪くない。
若い人が全員ケラ氏みたいな作品ばっか作ってたら気持ち悪いし・・(苦笑
ちょっと昔の時事ネタっぽいのが入っていたが、それはあまり必要なかったかも・・。
東京の若手劇団は勢いはあるが、
地方の劇団のようなアイデアを寝かしてもっと演出を密にすることも学ばなければならないとな、とも思ったりした。
満足度★★★★
「ホンキのオトナの学芸会」あるいは「新世紀型アングラ」
レトロフューチャー風味の少年冒険活劇。
思いっきりベタな展開、あからさまなカツラ、わざとらしいメイク、芝居がかった台詞回しなど、良い意味で「ホンキのオトナの学芸会」あるいは「新世紀型アングラ」?(笑)
練馬というB級(三流?)感溢れる地が舞台なのもイイ。
とうとう現れた。
山岡さんが担当する脚本が近日いくつか上演される事に気付いて、まずホームでの在り方を観てみたくて当日券にトライ。結果、これはもしやとんでもない旗揚げの瞬間に立ち会えたのではないかと、背筋が少し震える。
何年か振りに確信を持てる注目株。初めて柿喰う客を観た時以来の感触だ。
これはもう学生演劇とは呼べない。「学生が演劇をやっている」のではなく、「演劇をやっている彼らがたまたま学生」なのだ。
脚本・演出・役者・音楽・照明いずれの役職に関しても、そこら辺の団体を優に越えている。何より、演劇でしっかり遊べている。何を作ろうとしているか座組で共有出来ている上で、演目の中で破壊と再構築が成されている。公演期間が長ければ初日と楽日で全く違う作品に出来るくらい、彼らには余裕もアイデアもある様に思えた。特に脚本に関しては、公演場所を考慮した上であえて学生らしさの範囲内に留めているのではないかと思える。持ち得る手段のまだまだ氷山の一角な予感がしてならない。
ナイスフィクション、と観劇中に思っていた。自ら説明に挙げている通りフィクションであるからこその軽々しさ、飄々とした進行、役者をも舞台美術と同等に記号としての存在に化している点など。そのままでは荒唐無稽に終わる要素を、役者の能力やセンスで充分に埋めている。脚本・演出が同一人物の場合には本人が帳尻合わせをしている印象になる場合もあるものの、彼らは分業制を取りながら各々の仕事の範疇を明確に切り分けてそれを成り立たせていた。久し振りに本当に現れた「劇団」、だ。
しかも音楽も舞台美術も劇団員がこなしている。脚本の世界観を具現化する為の術を、単純な演技の演出以外にも有しているという事。強固だ。強固な劇団だ。
役者が本当に良い。誰もみな役割を果たしていたし、何より基礎能力が高い。特に少年役の宝保さんの身のこなしに目を見張った。きっとこの人は踊れる人だと思っていたら、中盤に踊った時にやはりキレがあった。っていうか他の人もかなり動けるほうだし、発声も良かった。基礎能力が高いのは鍛錬の賜物であって先天的なものではない。信用に足る能力値。
煮え切らない3000円の芝居を観に行くくらいなら、これを3回観たほうがいい。
満足度★★★★★
ああ練馬がー
おもしろかったです。
男坂という階段の再下段から
すぐ の
フェンスにも、案内が貼られていますし、
フェンスの門を通れば、すぐそこに