生憎(あいにく) ―それはただひとつの合図― 公演情報 生憎(あいにく) ―それはただひとつの合図―」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★

    興味深いテーマ
    カフカの「審判」をモチーフにした作品。

    カフカの哲学的な問いは、私たちの日常生活の断層のようなところに潜んでいる。それは普段感じてはいるが、意識しないような問題。
    その問題をうまくドラマにしていると思った。

    だから、とても興味深かったのだが、なぜか私の心の中には迫ってこなかった。
    理由はわからない。

    個別に見れば、脚本も演技も演出も良いのだが、、、

  • 満足度★★★★★

    見ました。
    重厚ですが難解という事はなく、混沌としたなかに無理して答えを見つける事も無い、そう言っているようなお芝居でした。重い内容とは裏腹にわくわくするような高揚感もあり、面白く見ました。演出家の確かなまなざしが感じられます。

  • 満足度★★★★★

    無題646(13-071)
    19:00の回(雨~曇)。18:40会場着、受付(全席指定)、入場。最前列はミニ椅子、2-3列目はパイプ椅子でここまで平地、4列目からひな壇。演出に「てがみ座」の作品を手掛けていらっしゃる扇田さん、それにオノマリコさんの作品(STとCOREDO)などでみている斉藤さん、「空っぽの騎士」の間瀬さんが出演していらっしゃるのでみにきました。

    薄暗い舞台、工事現場で使うような鉄パイプが30本くらいでしょうか組まれ、牢獄のような異様さをみせています。デスク、ベッド、テーブルに椅子。下手に薄汚れた時計、上手は絵、真ん中には高い位置にミニブランコ?...19:00前説、19:03開演~20:43終演。広い舞台に役者さんが8名、照明が絞られ、上手からゆっくり登場..ここで相当なゾクゾク感。カフカ「審判」は読んだことがなく、劇中のカフカの「言葉」も知りませんが、照明、BGMの使い方、役者さんの立ち位置に寸分の狂いはなく、すべてのことがひとつひとつの動きやセリフとして結晶化しているようでした。

    悲劇、破滅以外のなにものも認めないような舞台の空気。一度も陽が当たったことがないような冷え冷えとした空間、殺したのかそうではなかったのか、渾沌、澱んだ関係、生命...

    次回作は長田さんの「凪の樹海」こちらも楽しみ。箱田さんがいらしたのでご挨拶。

    ネタバレBOX

    みるのは洋画ばかりでしたので大森さんのお名前、知りませんでした(「星になった少年」はタイトルだけ知ってました)。サイトの「見えざる審判」を読んで…「選択」できる(できていると思っている)のだろうか、毎日のくり返しが積み重なり、ぶ厚い層となり、ある時、自らの重みに耐えられず、崩れ近くにいる「者」を飲み込んで行く、たとえてみると、底なし沼の湖面で生まれた者に沈むこと以外に「選択」する余地はあるのだろうか…とか、いろいろと。
  • 満足度★★★★★

    みた
    台本を大森寿美男が書いたというのに惹かれて観に行った。映像作品から受けてきた印象とは随分違っていて、ミステリーと言えばいいのか家族の悲劇と言えばいいのか。でも期待外れかと言うと全くそんなことはなくて、何度か、胸をきつく掴まれてしまった。ここで感動してくれという押し付けがましさは薄くて、逆に突き放されるような感覚もある。
    私は役者の半分以上を知らなかったけれども、皆さんいい眼差しと気迫だった。観てよかったし、台本そのものも読みたくなった。

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