生憎(あいにく) ―それはただひとつの合図― 公演情報 オフィスコットーネ「生憎(あいにく) ―それはただひとつの合図―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    無題646(13-071)
    19:00の回(雨~曇)。18:40会場着、受付(全席指定)、入場。最前列はミニ椅子、2-3列目はパイプ椅子でここまで平地、4列目からひな壇。演出に「てがみ座」の作品を手掛けていらっしゃる扇田さん、それにオノマリコさんの作品(STとCOREDO)などでみている斉藤さん、「空っぽの騎士」の間瀬さんが出演していらっしゃるのでみにきました。

    薄暗い舞台、工事現場で使うような鉄パイプが30本くらいでしょうか組まれ、牢獄のような異様さをみせています。デスク、ベッド、テーブルに椅子。下手に薄汚れた時計、上手は絵、真ん中には高い位置にミニブランコ?...19:00前説、19:03開演~20:43終演。広い舞台に役者さんが8名、照明が絞られ、上手からゆっくり登場..ここで相当なゾクゾク感。カフカ「審判」は読んだことがなく、劇中のカフカの「言葉」も知りませんが、照明、BGMの使い方、役者さんの立ち位置に寸分の狂いはなく、すべてのことがひとつひとつの動きやセリフとして結晶化しているようでした。

    悲劇、破滅以外のなにものも認めないような舞台の空気。一度も陽が当たったことがないような冷え冷えとした空間、殺したのかそうではなかったのか、渾沌、澱んだ関係、生命...

    次回作は長田さんの「凪の樹海」こちらも楽しみ。箱田さんがいらしたのでご挨拶。

    ネタバレBOX

    みるのは洋画ばかりでしたので大森さんのお名前、知りませんでした(「星になった少年」はタイトルだけ知ってました)。サイトの「見えざる審判」を読んで…「選択」できる(できていると思っている)のだろうか、毎日のくり返しが積み重なり、ぶ厚い層となり、ある時、自らの重みに耐えられず、崩れ近くにいる「者」を飲み込んで行く、たとえてみると、底なし沼の湖面で生まれた者に沈むこと以外に「選択」する余地はあるのだろうか…とか、いろいろと。

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    2013/03/27 23:41

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