公演情報
「牡丹の花は匂えども」の観てきた!クチコミ一覧
実演鑑賞
前回小気味良く鑑賞した噺家を主人公にした戦前の作(吉井勇)からの、今度は実在したしかも近代落語(という語があるのか分らないが)の宗祖と言える三遊亭圓朝を取り上げた作というので期待を燻ぶらせながら赴いた。よく見れば篠本氏自身の作の再演とあり、しかも日本の劇戯曲賞最終候補作との事で関心の置き所がやや変ったのだが、解説によれば今回はタイトルを変え、圓朝一代記よりも家族とりわけ不肖の息子朝太郎の存在に比重を置いた、とあった。喜ばしきは芝居の設え、描写のタッチは前回を踏襲、というより篠本流の硬質で竹を割った感じ。休憩を挟んで2時間半、中々の尺であったが噛み締め楽しんだ。
実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。観応え十分。
三遊亭圓朝の落語にかける情熱というか覚悟、そして息子 朝太郎との親子関係を中心に描きつつ、明治時代における世相や風俗そして芸能史を浮き彫りにする 端正で重厚な物語。その時代感覚を観客にも体感させるような…この劇場で履物を脱いで入る のは遊戯空間の公演ぐらい。明治期の(落語)寄席は座敷布団だったこともあり、その雰囲気を味わわせる工夫のよう。
舞台上に 捲りがあり、さらに語りが 年代順に話(出来事)のさわり を分かり易く話す。キャストは18名、そのうちシングルが6名だけ。多くのキャストは複数役を担うが、情景が混乱することはない。それだけ場景の内容が それぞれ独立した見せ場を持っており魅力的なのだ。もちろんキャストの演技力は確かで、照明や音響/音楽といった技術が効果的に支えている。
朝太郎の悪行(すりの手先)が新聞沙汰になり、その様子を表すかのように客席に「東京曙新聞」を配布する。その新聞に「コレラ流行--感染が拡大--死者が十万人を突破した」という記事、そしてコレラで客が寄席(落語)に来ないと嘆く。まだ記憶に新しい コロナ禍という現代の(芸術)活動に重なる出来事も点描する。圓朝個人のことだけではなく 社会との関りといった幅広さ奥深さも観せている。
秀作。
(上演時間2時間30分 休憩10分)追記予定
実演鑑賞
満足度★★★★★
ブラボー!の一言です。篠本賢一さんが絡んだ舞台をこれまでいろいろ観てきましたが、何もかも手掛けた篠本作品のクオリティの高さに度肝抜かれましたし感服しました。ほんとすばらしかったです。この作品、NHKの朝ドラでそのまま使えますよね。ぜひ篠本賢一さんの脚本で朝ドラでやってもらいたいです。ところで、三味線の方は障子の後ろでリアルに弾いていたのでしょうか… なにはともあれ最高の時間をありがとうございましたm(_ _)m