わたしは太陽 公演情報 わたしは太陽」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-6件 / 6件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    人魚と太陽光発電。原発よりはマシでも、いいコトばかりじゃないのであればの第3の道。犠牲は美談ではないし、ないに越したコトはない。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    紹介文からは人魚が主人公のメルヘンの世界のファンタジーかと思いきや、地球環境、 地域再生などの問題をディベートを使って 分かりやすく論点整理してみせた社会派の舞台だった
    こちらがピンク地底人3号の真骨頂だろうか

    紹介文では冒頭の人魚の話しか分からなかったが、地上の島では村長の息子が人魚から人間になった妻の協力を得て、危険な原発を廃炉にしてクリーンエネルギーである太陽光発電を導入する為に活動している(それが人魚王の出した結婚許可の条件だった)。そのための太陽光パネル設置が山を崩し森林破壊、土砂崩れの危険などを生じるというところか問題になるのだが・・・
    これが地域再生(活性化)と絡んで、村の財政、経済問題も持ち出される(補助金や税収の話)
    そもそもは人魚の西の王国は東の難民受け入れで問題が生じるとか、村長の息子雄也が東で勤めていたのがトラウマを抱えて戻るとかの原因が東の地震、津波ということで、東日本大震災と福島原発事故をネタにしている

    舞台は開演前から青い光の中でゴボゴボという音がする
    ここから最後まで照明と音響(雨の音やセミの鳴き声の入れ方など)は素晴らしかった
    セットは簡潔だが、中央奥に作られた窓状のスペースの使い方が憎い
    人魚が泳ぐシーンなどはその窓のスクリーンに影絵で表していた
    衣裳もなかなか洒落ていた

    キャスティングはピタリと当たって、キャストの性格描写は見事だった
    コテコテの関西弁で通した鈴木さん(終演後会ったら「東京生まれの東京育ちです」と言っていた)や人魚王や村長や亀次郎の行く先々に現れる謎の男を演じ分けた内田さんは特に印象に残った

    まあディベートは学生新聞編集長の少年側(環境保護派)の勝利に終わるが、わざわざその父のことを持ち出したのは争点をずらした感があったし、「太陽光はやめてセコイアの樹を植えて観光で客を呼ぶ」というの行政に携わったものとしては特に)

    そうは言いながら、全体としては満足いくものであった

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白かったです。
    ファンタジーに社会問題を交えたストーリーで、楽しくも考えさせられる作品でした。
    役者さん達の好演で、何とも愛すべき登場人物達でした。
    台詞の中に、共感できる部分が多々あり、環境問題は難しい課題だけど、改善していかないといけないと、改めて思いました。
    素敵な世界観の、優しくて楽しい舞台でした。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    あらすじでは、想像がつかない展開で面白かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ピンク地底人3号の筆による舞台はこれで4作目になるか...。青年座への書下ろし、ももち東京遠征公演、名取事務所への書下ろし、そして今作。シリアスな書下ろし二作に比べ、ももち舞台は前回観たのもそうだったが人情劇寄り笑いありのソフトな劇団っぽい手作り感。今作は更にドタバタ度も増して冒頭から呆気に取られる。だが後半は原発問題環境問題をきっちり絡めて作者らしさ?を発揮。俳優陣のデコボコした取り合わせも良し。

    ネタバレBOX

    のっけに登場するのが艶やかな衣裳、ディナーショーの歌手に見紛うがすぐ実は人魚と知れて笑いが漏れる。内田健介扮する<人魚王>が、執事(人間の形をした亀=目印は甲羅に見立てた背中掛けのリュック=ノートPCが入る形のしっかりしたサラリーマンがよく背負ってるやつ)に婚前逃亡を図った娘を探すよう言いつけている。ここでのやり取りで舞台の背景説明。人魚界(海)でも、ここは西の海で、結婚相手は東の王子。東が西の方まで幅を利かせて来た昨今、人魚同士の対立の根を断つというのが思惑らしい(関西人の東京人への目線を何気に反映?テンプレだろうか)。政略結婚の色合いはあるものの悪人にも見えない王は、ちょっとした独りよがりキャラ。でもってこの王、かつて妻には人間と駆け落ちされた過去あり、少し前には長女が人間と為さぬ仲となり出て行かれておる。残る姫は次女しかおらぬその姫、中々我の強いキャラで、これも人間界へエスケイプしようとしている。王の去った後、隠れていた姫の登場と相成るが登場するなり「人間界に自分も行く」と言われ困惑の執事。王の司令に従い、こわ~い魔女の許可がいるんだぞお~とか、人間の男と相思相愛にならなければ人間界に行けないルールや、尾ひれが割れて両足を持つので暫く足の激痛に悩まされる(これは本当なので仰々しくなく説明)等と引き留め作戦の間抜け振り。結局次女は「時代が変わった」ため厳しくなくなったルール(昨今の風潮でバイオレンスな要素は廃止の方向的なノリ)のお陰で人間界=浜辺に辿り着く。これを助けたのが、中学で同じ部活に所属する男女の二人組(ディベート部ともう一つ。実はその二つが得意な男子が好きで女子の方は入部している・・そのバレバレ演技も笑わせる)。姉の方はとある青年と相思相愛となり結婚して人間界に居ついているのだが、地上に上がった次女は二人の世話になる。姉の夫は内田健介が役を兼ねる人間界での「町長」の息子。以上の登場人物の前に立ち現れるのが、貧しい地方の一町村の前にチラつかせられていた原発を蹴って代わりに出て来た「再生エネルギー」すなわちメガソーラー誘致の話。さて物語は無敵キャラの次女の動静に注目させながら皆が一役担いながら当然、大団円へと向かうのだが・・
    こんな芝居を作者は元々書いていたのか、あるいは新機軸か・・今後も注目であるな。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    面白かった。『アクアマン』や黒木和雄の『原子力戦争』、TRASHMASTERS風味まで詰め込んである。太陽光発電の闇を探る平吹敦史氏、行く先々で待ち構える謎の男(内田健介氏)の展開は岡本喜八&佐藤允のノリ。海底の人魚王国から日本のエネルギー政策の闇を撃つ。ファンタジーTRASHMASTERS。

    海底深き人魚の王国。東の人魚王(内田健介氏)は家臣の亀(平吹敦史氏)に怒り狂っている。海の恒久平和の為に西の王国の王子と娘(鈴木美緒さん)との縁談をまとめたのに、式の当日に娘は失踪。亀はお目付け役だった。結婚が嫌な17歳の鈴木美緒さんは人間になった姉のもとに家出する。地上にある島では村長(内田健介氏)の息子(喜田〈きた〉裕也氏)と妻(桜まゆみさん)が平和に暮らす。危険な原発を廃炉にしてクリーンエネルギーである太陽光発電を導入する為に活動している。

    低予算ながら衣装や小道具が洒落ている。亀の背負ったハードシェル・リュックもカッコイイ。殆どのファンタジー・シーンを影絵で表現。これがとても良い。

    キャスティングがズバリ当たっている。
    主演の鈴木美緒さんは元NMB48の誰か(加藤夕夏?)っぽい。最初から最後までゴリゴリの関西弁で突き通す。可愛い。
    桜まゆみさんは声がさとう珠緒、表情が吉高由里子っぽい。一々魅力的。
    内田健介氏はノリノリ。この劇団の本体。
    三井田明日香さんも好アシスト。
    MVPはディベートの達人、谷本ちひろ氏。声がとても良かった。
    セコイアの森に住む魔女役で峯素子さんが出演。

    作家の持つオリジナリティと社会への問題意識が妙なバランスで嵌まって面白い。
    是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    ※東と西が逆か?

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