小さなエール 公演情報 小さなエール」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-11件 / 11件中
  • 満足度★★★

    濃厚~
    公演の情報をいくらみても 「劇場の照明を使用しないで上演します」 しか書いてない....

    ん~、何やら興味が募ります。

    その言葉通り いわゆる照明機材がなく 家庭用の照明が数種類配置されていて あとはキャンドルの灯り。

    必然的に一般的な舞台に比べて照度がないので 薄暗い感じはしてしまいます。

    でも、 それが時に効果的でもあったりするんですが・・

    ストーリーは 親の威光でなに不自由なく暮す主人公が 使用人をこき使う全盛期と
    父親の会社が潰れ 家も財産も すべてを失った後の "その後"を 交互に展開されていく形になっています。

    召使いを 傍若無人に扱うシーンは嫌悪感を覚えてしまうような演技・・

    それは 巧いということでしょう。  そしてすべてを失ってからの 正常な感覚を取り戻していくさまは  "共感"に似たものを感じました。

    全体に 観念的な内容、表現のお芝居で 好みが別れそうですが たまには 笑いなし のこういった作品も良いかもしれませんね。

    上演時間 1時間50分 かなり密度の濃いイメージのお芝居でしたが、キャストさんの演技力もまあまあで *papasan*もなんとか 持ちこたえられました。

  • 満足度★★★

    うーん
    今回は、自分には合わなかった。
    長年の恨みをそんなに簡単に許せるとは思えず、感情移入できなかった。
    役者が全ての照明を操作するのは面白いと思った。

  • 満足度★★★★

    考えさせられました
    暗がりの中での芝居はシビアなものになっちゃいますよね。今回はセレブの凋落と懺悔。しかし人間ってそう簡単に変われるものなのかな。ちょっと釈然としないところもありましたが、いろいろと考えさせられました。

  • 満足度★★★★

    無題484(12-227)
    19:30の回)(晴)。18:45受付、19:00開場。白黒、市松模様の床、下手に棚があり置かれているのはいくつものウイッグ(「顔」がついているので少し不気味)とキャンドル。中央にはテーブルと椅子(3脚)。上手にガラスドア、手前、隅の方に仕切られた箇所がある。細長い台が3つあって照明がセットされているようです。1列目ベンチシートにクッション、2列目から椅子席。19:28場内アナウンスで前説、19:34開演~20:59終演。いろいろな角度から照明があたるので表情も変わる。特に暗めのシーンが好み。どうやら、常に時を刻む音が聞こえるように感じる。パルス音や古時計のような音。谷仲さんは今夜も渋い、看板娘ホライゾンのおやじさんとは違うぞ...でも最後は壊れていく...。オセロゲームのように瞬きする間もなく逆転&逆転、極端だとは思うけど、世の中なくはない。

    ネタバレBOX

    雑記

    4作目です。舞台後方で控えている役者…じっと舞台を見つめている、そこに「眼」がある、このシュールな雰囲気が合うみたい。

    確かに、誰が誰に「エール(この場合、応援、ですよね?)」を送っているのかわからなかった。ひょっとして「判官贔屓」のこと?人間誰しも弱いところがあるし…それを気づかせまいとして虚勢をはるのだろうか。

    BB弾のシーンは笑った。

    突然倒れるのは何故だろう。
  • 満足度★★★★

    変わろうとする人にエールを送る
    道徳の授業みたいに“反省”し“心を入れ替える”主人公が出来過ぎの感もあるが
    「じゃあどうすればいいのか」という根源的な問いに対して
    作者は反論を覚悟の上でひとつのメッセージを発信していると思う。
    役者が自ら操作する照明による独特の雰囲気が超現実的なシーンを和らげる。

    ネタバレBOX

    父親の七光りで豪邸で好き勝手に暮らし、父の愛人の娘たちを
    虐待するようにこき使っていた涼太(海老根理)。
    会社の経営コンサルタント(谷仲恵輔)の助言にも耳を貸さず
    ついに父親は病死、会社は乗っ取られ、妹は通り魔に刺されて死んでしまう。
    新しい主としてこの豪邸に乗り込んで来たのは社長令嬢で、
    涼太が何度も振ってコケにしてきた娘だった。
    他に生きる術を持たない涼太は、彼女に仕える身となってしまう。

    ここから社長令嬢始め、こき使って来た使用人たちから
    執拗な報復を受ける生活が始まる。
    ほとんど昼の連ドラみたいに怨讐渦巻く環境の中で涼太は驚くべき変化を遂げる。
    自分のこれまでを反省し、復讐する人々の理由も含め全てを受け容れていくのだ。
    その姿は、「零落ぶりを見に来ました」とうそぶく坊主などよりよほど宗教者のようだ。

    この豪邸の主の会社に、次々取り入っては潰してきたコンサルタント自身が
    たった一度の買収失敗によってリストラされ落ちぶれる様は壮絶だ。
    結局涼太の変化が、愛人の娘たちや社長令嬢の心にも作用して
    人々はひとつずつ小さな灯りを手にしてこの屋敷を去っていく──。

    こんなに真摯に反省、受容して人の心を理解できる人間が
    どうして最初あんなに人を人とも思わないような扱いをしてきたのか
    その変化に飛躍があり過ぎるから、違和感を覚えざるを得ない。
    だが、「じゃあどうすればいいのか」という開き直ったような問いかけに
    作者は直球ストレートでひとつの思いをぶつけて来る。

    「いじめる人間が変わらなければ何も変わらない」
    いじめられて逃げ出しても、先生に言いつけても、マスコミが騒いでも、警察が介入しても
    いじめはなくならないし何も変わらない。
    平然と他者の痛みを「笑う」行為は、「想像力の欠如」に他ならない。
    作者はそこに気付いた涼太の苦悩を描き、彼に小さなエールを送っている。

    役者が操作する小さな灯りは、過去と現在を照らし分け、個々の孤独を浮き上がらせる。
    横断歩道で鳴る「ぴっぽっぴっぽ・・・」という音が終始小さく流れて
    目の前の上下関係が間もなく逆転するのをカウントダウンしているようだ。
    次はあの坊主が宗教法人としてこの豪邸を買い取って、いつか脱税で捕まって・・・
    みたいな展開もありかもしれないと想像させる。

    海老根理さんの素直な表現が、涼太の激変ぶりを“性善説”として訴えてくる。
    コンサルタントの谷仲恵輔さん、少し前に芝居屋風雷坊の「今夜此処での一と殷盛り」で
    探偵を演じてとても印象的だったが、
    「サラリーマンの自信」が時として「想像力の欠如」から来るものだと言うことを
    ブレない演技でまたまた強烈に印象付けた。

    涼太の渡す小さなキャンドルが、そのまま
    変わろうとする人々への小さなエールに見えた。
    「人が変わる」とは、それ程に難しく苦しいものなのだ。
  • 満足度★★

    初見
    芝居内容のあらすじを、前もってHPや各自のブログ等で確認しようとするも自分の見落としがあったのか一切触れらておらず、把握しようにもそれが出来ないまま、「劇場の灯りを使わない」という説明文のみの内容に惹かれて観賞。

    登場人物の芝居内容が自分の苦手分野の行動が多くて、「エール」がどこにあったのか判りませんでした。

    ネタバレBOX

    確かに劇場の照明は使ってないけど、灯りを用いない方法は作品の内容とあまり関係なかったような気がする。
    中盤盛り上がりのBGM挿入で「もう終り?」と錯覚してしまった。
    最後のキャンドル蝋燭の灯を点す際、ライターかチャッカマン操作が妙に耳障り。
    暴力とか絶叫セリフが多いのは見ていてシンドくなるので、もともと敬遠していたが、タイトルからくるイメージで感想を左右された舞台でした。
  • 満足度★★

    うーん期待したヒネリが無かったなぁ
    特に劇場照明を使わない意味は感じられなかったし、
    話にしても何か表面的な感じが否めなかったです。

    主人公には共感も納得もし辛かったが、
    谷仲さん演じる川本氏はキャラ設定も含めて気に入った。

    **最前列の客席と舞台の間にある段差は見え辛く、
      自分と着物の女性が躓きました。
       要改善の必要があると思います!(声かけとかねっ)**

        <1時間30分>

    ネタバレBOX

    白黒のチェッカー模様の床に、
    中央にテーブル・囲んで三脚の椅子が配置。
    マネキンの頭部+ウィッグの飾ってある棚が舞台正面から見て
    左に配置してある一部屋設定での物語り進行であります。

    二人の使用人、
    右頬に火傷の痣のある武藤奈美と
    顔の左側を髪の毛で隠したクールな対応をする須永愛見。
    主人である安田涼太(30歳)は父の会社・権力をバックに働くこともせず、
    好きな絵を描いて尊大に使用人である上記二人をコキ使っています。
    と思うと主人が変わって、
    涼太は田中瑞希という女性に使われる立場になります。
    尊大で横暴な安田は父が危篤となり、
    会社の存亡が危ういという報告をしにきたスーツ姿の経営コンサルタント
    川原明宏の言葉にも耳を貸しませんでした。
    また場面が変わって田中女史が主人の話にもなります。
    田中と安田と岩本琢磨は3人とも面識のある友人で、
    共に親が会社経営してる金持ち(セレブよせれぶ(^^)らしいと判明します。
    安田には死別したヨーコという妹がいたらしく、
    ヨーコの友人である石嶺さりと長野恵津子の二人も、
    ヨーコが女性通り魔に襲われて亡くなった為に、
    犯人探しの為にちょくちょく安田の家を訪れています。
    結局ヨーコ殺害犯は不明のままですが、
    屋敷の使用人二人の顔に火傷を負わせたのは
    ヨーコであると話が出てきます。(須永さんの髪の毛の理由)
    主人が田中と安田の交互に変わるのは時間の前後であり、
    安田が川原の言う通りに指示出さなかった為、
    屋敷は抵当に入れてあり出て行く事になったのですが、
    その屋敷を買い取ったのが田中の親であり。
    田中は今まで通りに部屋に住んでいて構わない代わりに
    自分の使用人になる事を選択させたのでした
    (田中は立場対等な時に5度安田に告白してフラれていた・
    6度目はOKであったが、安田が手酷いフリカタをしました・・)。
    まぁ当然働いたことのない安田は屋敷を出ることを選ばず、
    使用人となったのでした。絵も売っていたと自負していた安田でしたが、
    知り合いの坊主=金子直人から親の影響力での・
    庇護下での自己満足であり純粋に絵の魅力で購入してくれた人はいないと
    現実を突きつけられます。
    その家を出される時までに屋敷の二人の使用人は共に安田父の子供=
    異母兄妹であると判明します。
    だが、田中の会社も川原がコンサルタントしていたにもかかわらず
    業績が悪化し屋敷を手放すことになり、安田は出て行かざるを得なくなり。数々の会社(3人のセレブ(^^)のうち岩元の会社も傾きかけた)の
    業績を悪化させた川原は16年働いた会社をリストラになり、
    安田と同じような立場となり泣き言を言いに+
    雇ってくれそうかと屋敷に来たのですが・・・。
    「何とかしていくしかないと(いった感じでー)」安田に言われての幕です。

    まぁ使用人二人の火傷痕の話や、モデル男の世間対比や、岩本氏の好きな女性への玉砕話、須永の母の遺骨を娘が死んでまで愛人としてパトロンの墓の側に置いておきたくないと出て行く時に持ち出す話などがでてました。

    それにしても安田の暴君ぶりが辛いですねー、
    こんな奴が使用人に格下げになって性格改まるとは思えない。

    しきりに安田は自分の兄弟=肉親はヨーコだけだと言いますが、
    二人の異母姉妹のこと無視した発言なんでしょうかねぇ・・。
    芝居上では判断が出来ませんでした。

    重ねて言いたいのが、主人公安田の女性虐待シーンだね。
    見ていても気分のいいものではない。
    台詞でごまかすとか、
    舞台袖で音声だけで表現するとかは出来なかったのかなぁ?
    と思いましたデス。

    伊藤さんの坊主頭とか、
    有能そうに登場した川原氏が契約書内の英語のスペルもままならない、
    仕事無能人と判明するのは目新しかったです。

    でもハンドライト使用などの必然性は芝居上感じなかったし、
    登場人物のキャラも良く煮込まれてはいなかったなぁと思ったです。


    どうした 643ノゲッツー といった気持ちが強くなりましたわ

    とりあえず次回作に期待です といった次第ですかねぇ・・・・・
  • 満足度★★★★★

    好みの問題と思うが
    面白かった。人間が本来持ち合わせている二面性や躁鬱。これらの表現が巧に表裏されており、ぞくぞくした。また育った環境がゆえの対立する個々の感情のもつれ具合も面白かった。

  • 満足度★★★★

    驕る平家は久しからず
    そうなのですが、それには原因があるということです。

    ネタバレBOX

    偉そうな立場からの逆転は興味深かったですが、父親が死んで父親の会社がおかしくなって豪邸が知り合いの手に渡り、彼が召使としてそのまま住まわせてもらったからという話で、特にサスペンスじみた理由もなく、今一つ捻りが感じられませんでした。

    そもそも、使われる身になれば言葉遣いや態度が丸くなるのは当然で、恵まれた環境でだってきちんとしなくてはならず、親の育て方が悪かったというだけのことです。

    例え偉そうな態度の表れとしても、頭を叩くDV的な行為は見るに堪えませんでした。できれば違う表現をしてほしかったと思います。

    さて、最大のオチは、見た目は立派で切れ者のように見えても全く仕事のできない人種がどの業界にもいるので、組織を維持発展させるにはしっかり内外の人材を見極めましょうということでした。

    お嬢さんがお嬢さんらしかったのが素敵でした。谷仲恵輔さんはやはり役柄に一捻りありますね。そして伊藤毅さんと横島裕さんの二人を同時に見るといつもなぜかほのぼのします。
  • 満足度★★★★

    小さなエール
    人間関係がドロドロしたドメスティックなものが嫌いな人は、この芝居は向かないかもしれない。けれども、この芝居は人間関係のドメスティックなドロドロ部分を描く為に創られた作品ではない。ドロドロした部分を描くのは、その先の「小さなエール」がおくられる光景を描くためなのだ。
    コンセプトの「俳優が舞台上で照明操作をすること」が、人間の野獣性を描いた部分への歯止めとなり抑制された枠として機能することによって、ストーリーのバランスを保っている。
    まるでボクシングの野獣性がゴングという時間の制御によって興行のバランスを取っているように。
    出来た作品なのだが、もっと先を観てみたくもなる。

  • 満足度★★★★

    すごかった!
    とにかく圧倒されました。
    一人一人の演技がとても上手で、世界に引き込まれてしまいました。
    照明を使わないとは?と疑問に思いましたが、それもそれで雰囲気が出ていてよかったです。
    また話が面白く内容が濃かったなと思います。
    次回作があったら絶対に見に行きたいです!!

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