『熱狂』・『あの記憶の記録』3月に完全再演致します!!詳しくは劇団ページをcheck!! 公演情報 『熱狂』・『あの記憶の記録』3月に完全再演致します!!詳しくは劇団ページをcheck!!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
21-40件 / 48件中
  • 満足度★★★★

    シオニズム
    あの記憶の記録
     シオニズム解釈が、現在イスラエルのシオニストたちが主張していることと重なり、歴史的事実総体を表象していないとはいえ、かなりきちんと勉強していることと、芝居としては自然に用いられていたことは確かである。また、シオニストたちが、ホロコーストを政治的に利用していることをある程度描いている点でも評価できる。更に、イツハクや兄の姿勢が、ユダヤ教の戒律に則った生き方に近いものだという点で救いがある。舞台美術、音響、照明なども効果的で演技もしっかりしている。
     但し、「建国」以来、イスラエルの基本姿勢は、パレスチナ全域からアラブ人を追放乃至は殺戮することであり、イラン・パペも主張する通り、エスニック・クレンジングを本質とすることは、明らかである。実際、ガザで実験をやり西岸で仕上げを行っているバントゥスタン的政策は、イスラエルの二大国是、ユダヤ国家と民主国家のアポリアを白日のもとに晒している。このことこそが、パレスチナ紛争の最大の障壁なのであり、イスラエルがこの点を正し、アメリカ及び西側世界が、偏見を捨て、国際法上の正義を守り、公正な判断を下さない限り、現在は、パレスチナで起こっている、世界の恥を正すことはできまい。
     以上の点を踏まえるならば、この劇団には、是非、アラブの側から捉えたイスラエル問題をも演じて貰いたい。作品例を挙げておこう。“Incendies”などが相応しいと思われる。


  • 満足度★★★★★

    『あの記憶の記録』観劇
    こちらで評判が良いので駆け込みでチケット購入。こりっちに感謝です。「あの記憶」を持っている者と持たない者の残酷なまでの温度差。知りたがる者と口を閉ざす者の間にある哀しい距離感に胸が締め付けられました。ラストがよいですね。少人数の広くないギャラリーで上演したのもよかったと思います。『熱狂』が観られなかったのが残念。両方観たかった。

  • 満足度★★★★★

    「熱狂」はまさに熱狂的
    一人の独裁者がいかにしてナチスドイツを築き上げていったのか、理路整然と観客に示してくれた。役者たちの存在感が圧倒的で、特にヒトラー役の役者は演説の後にドイツ国民の熱狂する声々が聞こえてくるようだった。ピンスポットの使い方も印象的であり、ル・デコの空間も雰囲気を盛り上げていた。
    脱帽の一言に尽きる。

  • 満足度★★★★★

    無題510(12-253)
    19:30の回(晴)。昨日は4階、今日は5階。19:00受付、開場。場内、暗め。三方に椅子席。入って左奥に座ります。前後2列の配置ですが、段差がないので前列に座る場合、早目にご来場を(座席位置によってはややみにくいかも)。空調を入れてないのか少し暑い…。舞台には4人掛けのテーブルと、椅子、少し離れて2人掛けソファ。4人座ってのシーンもあり椅子の背にならない位置がいい。入口を除く角(3箇所)、玄関、キッチンへ、居室へ。19:33前説、19:34BGMがヴァイオリンに、暗転〜朝、家族揃って食事〜21:28終演、重く張りつめた空気、役者さんが揃うと力強い拍手。「十二人〜」をみていまして2作目です。ここで描かれている施設については、今まで数冊本を読んでいて、おおよそのことは「読んで得た知識」として既知のものですが、これだけの粒ぞろいの役者さんたちで演じられると迫って来るものがあります。「アンネの日記展」に行ったのは1978年かな(たぶん)。

    ネタバレBOX

    1978年には「ホロコースト」の放送、昨年の東京国際映画祭では「サラの鍵」、今でも図書館の新着本の中に関連本を見つけると借りるようにしています。『私はガス室の「特殊任務」をしていた』...。こういった本を読んだり、そこに載っている写真をみたり、それは胸が痛む..という表現では足りない感情を伴いますが、劇中のセリフにもあるように、それは「今」でもなくなってはいません。

    相当な緊張感を維持しなければならないと思いますが、役者さんの巧さが際立っています。BGMは控えめ。個人的には日本人の役者さんが、カタカナの名前で呼ばれるお芝居は苦手なのですが、今夜はまったく気になりません。

    争うこと、生き残ること、忘れられないから忘れたと思い込まずにいられないこと、家族であること...新しくはなくとも決して古くはならない物語だったと思います。
  • 満足度★★★★

    熱演
    熱狂を観劇しました。歴史のストーリーなので、私にとっては少し難しく感じました。でも、役者さん達の熱演に惹きつけられました。皆さん素晴らしかったのですが、特に主役の方は本当にすごかったです!他の方も書いていましたが、選挙で演説したら、当選しそうだと思いました。実力のある役者さん達の、この劇団の他の作品も観たいと思いました。

  • 満足度★★★

    「あの記憶の記録」
    素朴な疑問として「どうして日本人がユダヤ人の話を書いたのだろう?」と思った。そんな遠くの人の話でないと平和や正義の話は語れないのか・・?そもそも我々日本人はあの当時ナチの側にいたのである。役者の方々は非常に熱演であった。2時間まったく飽きさせない演出も見事だったが、どこか距離を感じた。

    ネタバレBOX

    小道具はもう少しあってもよかったのでは?兄夫婦がてみやげも持たずに弟夫婦の家を訪れることはないだろうし、ケーキの箱を渡すとか、研究者がメモも取らずに人の話を聞くことはないと思う。70年代初めならもう取材用のテープレコーダーもあったはず。

    「正義」の定義はよかった。「人を悲しませないこと」
  • 満足度★★★★★

    「熱狂」
    熱かった。

    「あの記憶の記録」が"暗"で、「熱狂」が"明"のように感じた。

    歴史をこのように語るのは、ほんとの意味で歴史からの学びを伝えるものだと思った。
    学生時代、歴史が大嫌いだった自分も、こういったものに昔から触れていれば、
    感じるものが違っただろうと思う。

    両作品の描き方が対象的ですばらしかった。

    突撃隊・親衛隊の長のお二人のポジションが絶妙だった。

    ネタバレBOX

    ラスト、一瞬切り替わるときに、はっとさせられた。
    あの数秒でその後をインディケートしたのは驚愕。

    最初、「あの記憶の記録」で出てきたSSが登場し、一瞬で世界が広がった。
    そういう意味で、「あ」を先に見ていてよかったのかもしれない。

    でも、個人的には「暗」で締めくくるのも好き。

    2つの物語の間の時間についても見てみたい。

    与太:ヒトラーが時折、金八先生(シーズン2)に見えた。右サイドからだと。
  • 満足度★★★★★

    『あの記憶の記録』観劇
    意識的、無意識的に拘わらず、記憶も記録も主観的なもの、そしてそれによって精神が保たれている面もあるのだと痛感しました。

    ネタバレBOX

    1970年、今は家族を持ちイスラエルに住む兄弟のうちの弟がアウシュビッツ強制収容所で特殊任務をさせられていた当時の経験を告白する話、そして…。

    兄は何も知らないと周りや自分自身に言い聞かせ記憶を消そうとしているのに対し、弟は息子の歴史教師の働きかけもあって自分の記憶を正確に伝えることを決意します。

    残酷な内容には心が痛みますが、ここまでならナチスの悪行や、それを手伝わされた同胞の悲しみを告発する朗読劇のような感じです。

    しかし、次の解放後の件では、ユダヤ人同士で行われた非人道的な行為が語られ、過酷な条件下では綺麗事では済まされない現実にガツンとやられました。

    更にそれだけではなく、兄弟で話し合うと驚愕の新事実が浮かび上がりました。兄の記憶によってドイツ兵看守の中にも心優しい者がいて、開放時に自分たちが生き残れたのもその兵士のお陰だということが分かりましたが、弟の記憶ではその部分が抜け落ちていました。その兵士を殺したことを正当化するためにそいつは悪人だったと記憶が書き換えられていたようです。でも本当は自分でも漠然と気が付いていて、そのために兵士の姿が見える妄想に悩まされ続けていたのでした。

    人間はどこかで自分に都合よく解釈するものです。それが悪いという訳では決してなく、そうすることでしか精神を保つ術がないということでもあるのです。

    息子に言い聞かせた恨みの連鎖を断ち切らねばならないという趣旨の言葉も大切なテーマでした。

    そしてもう一つ、殺された兵士こそ『熱狂』でヒトラーの雑用係をしていて、ラストでナチス親衛隊へ異動した青年リヒャルト・ビルクナーでした。彼の存在を通じて二つの話は繋がりました。さすがです!彼の運命は正にナチスの興亡そのものでした。恐れ入りました!!
  • 満足度★★★★

    あの記憶の記録
    面白い。チラシデザイン思い出してウッってなる。

    ネタバレBOX

    ポーランド出身のイツハク(岡本篤)と兄アロン(根津茂尚)は、アウシュビッツ収容所にて、ユダヤ人の死体から髪を剃ったり金歯を抜いたり、その処理や、騙してガス室に送ったりした過去を持つ。終戦後イスラエルに移り、体験を打ち明けず家庭をそれぞれ持つも、アロンはそれを忘れようとし、イツハクはSS(ナチス親衛隊)ビルクナー(浅井伸治)の亡霊に悩まされていた。25年間ずっと…。

    子の徴兵と学校の教師・サラ(川田希)の件で、過去を告白するイツハク。ナチスの暴虐だけでなく、自分らの振る舞いも赤裸々にするが、やはり現れる亡霊のビルクナーは、イハツクの「罪」を問う。そしてアロンはイツハクが、ビルクナーを残虐なSSだという記憶へ書き換えていることを指摘。隠れていろと助言するビルクナーを絞め殺した事実を受け止めるイツハク…。

    単なるナチスの虐殺話に終わらない点が良い。家族に会いたかったビルクナー(の亡霊)からのメッセージで、妻・デボラ(竹田りさ)に「助けて」とかすかに言うラスト。憎しみの溢れる世界で、「家族」が美しく輝く瞬間だった。

    上の亡霊がイツハクの妄想であれば、憎しみは世界にあるものと言ったビルクナーの憎しみは、その家族の憎しみは、やはりまだこの世界に存在しているのだろうか。それとも誰かが癒したのだろうか。そうならいいなと。

    無くせないのなら分け合え、そして生きろ、という人間賛歌だった。
  • 熱狂
    難しいお話でしたが、パワーと熱があって面白かったです。

  • 満足度★★★★★

    ァの記憶の記録を観ました
    さすがですね。芸のうまさに辛くて重くて暗い話であるにもかかわらず、感動しました。 まさに今そこで体験してるような・・すでに良く見知ってると思っていたナチのゲットーの事、実はあまりよく知らなかった事にもきずかされました。場面転換もスマートでさすがです。

  • 満足度★★★★

    あの記憶の記録を観劇
    話としての目新しさはないけれど、このような悲劇に接すると、自分の人生観をしっかり持っておきたいと思わずにいられません。

  • 満足度★★★

    ぐいぐいひきこまれる
    でも実際にあったかのような会話・演説を軸にした脚本および無難なとしかいいようのない演出には不満が残る(評判高い劇団だけに・・・)。そういう意味ではもう1本のほうがおもしろかったのかも。今回初見だったがまた観たいし次回への期待度は今回より高くなった。

  • 満足度★★★★★

    説得力のある熱狂
    『熱狂』を観劇。
    毎度のことながら、力強い演技に圧倒されます。何故にここまで迫力ある芝居が作れるのか、不思議でなりません。
    全く寄り道の無いストレートな台本。歴史的事実を正面から捉え、揺るぎない意思のもとに舞台化する。全く頭が下がる思いです。

    ヒトラーとナチスがいかに政権を掌握していったか説得力を持って語られ、いつしかこのような指導者が現代の日本にも現れてくれたら、と思わせてしまうところが怖いです。

    ネタバレBOX

    ヒトラーは間違っていたのか、正しかったのか?そもそも、「正しい」とは何なのか。考えさせられました。
    こんな考えを巡らせるほど、この芝居は力がありました。
  • 満足度★★★★★

    たっぷり
    これぞ!!と言うのをまたもや観せて頂きました。
    そして毎回観た後には考えます。今までとこれからを。

  • 満足度★★★

    あの記憶の記録
    役者さんの迫力、脚本の重み、すべてがきました。次回もたのしみです。

  • あの記憶の記録
    感想は言葉にし難い。ここで語られていることは参考文献とした記録を元に、作家が編み直した記憶だからである。肉声を伴って記録を再現することに意義はあるが、いかにその記録を、物語としての記憶に再構成するかに作家の度量が表れ出てくる。

    記録は(改竄されていない限りにおいて)事実であり、記憶は虚妄だ。現今の作家が歴史を取り扱うには、記録を元にして物語=虚妄の記憶を作り、その中に何かしらの真実を見つけ出すための努力が必要とされる。

    ネタバレBOX

    今回の作品、上演時間のほぼ半分は登場人物が個人の記憶を語ることに費やされた。そしてある一人の人物がそれを記録していた。つまり記憶を元に記録を作り上げる現場を我々観客は目撃するわけである。

    歴史を歴史のままに記録するのは歴史家にでも任せればよい。そうではなく作家が書いた作品を観にきた以上は、物語=虚妄の記憶からいかなる真実を見出すかに観客は期待する。

    ゆえに憎しみは何ものをも生まない、という戦争を考える上で割とありきたりな解答に行き着いてしまったのは、平凡であったように思う。

    作家の意義として必ずしも新しいものを生みだすべきだとは言わない。が、すでにその記録について扱う作品が数ある中で、なにゆえに改めて自分の手で描きたいと思ったか、というオリジナリティを見たいところではあった。

    ……と、脚本についてばかり触れてしまったので、他についても一言だけ書いておく。

    演出としては八人もの登場人物がいながら、空間を混雑しているように見せず、また自然と観客の集中力を人物に向けさせることに成功していて良かった。役者もみなさんそれぞれに役として自分なりの考えを持っていたようにおもう。

    僕は作家志望の人間なので、とりわけ脚本への意見が多くなってしまうものだが、他意はない。なお満足度に関しては、そもそも作品を星の数や点数で評価することに違和感があるためにつけていないことを明記しておく。
  • 満足度★★★★★

    脚本も素晴らしいけれど
    演じる役者達があまりにも秀逸で脱帽でした。民衆を動かすには演説にあり。ヒトラーの演説と大統領選のアメリカの演説は似てるところもありで、感心して見入ってしまった。

  • 満足度★★★★★

    あの記憶の記録
    チョコレートケーキさんの芝居はいつも息が詰まるような作品が多いですけど、本作は言葉に表すことがはばかれるほど、圧倒されました。
    史実を丁寧にしかも深く掘り下げて、観る者をその芝居の中に巻き込むようなすごさがありました。皆さん絶賛されていらっしゃるとおり、私も同感です。
    ぜひ観ていただきたい作品です。

    熱狂も予約済みです。

    後、,あひるなんちゃらの根津さんが、いつものおちゃらけた雰囲気とはまったく異なり、シリアスな演技を演ずることに驚きました。(すごい役者だということがわかりました。)
    次は競泳水着に客演として出演されるそうですが、どんな演技をされるか楽しみです。

  • 満足度★★★★★

    熱狂!
    スゲー!!ッといいたくなる迫力。まさにあの政治家が、いま目の前に現れたかのような錯覚を覚えた。演説で人の心を掴むってのは、できるんだなぁ。主役の演じた人、あの調子で選挙に出れば、当選は確実かも?(笑)。とりあえず今度の都知事選なんて、狙い目では?。ただし、早口すぎて聞き取れない箇所があったので、選挙カーの上から喋るときはもう少しカツゼツを意識したほうがいいだろう。

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